最新更新日 : 2024/07/19
更新終了日 : 2024/07/19
ムリーロ・サンチアゴ・コスタ・ドス・サントス
Murillo Santiago Costa dos Santos
ポジション:センターバック/ザゲイロ
利き足:左
2002年7月4日生まれ
<幼少期>
ブラジル連邦共和国サンパウロ州サンパウロの東部地域に生まれる。 6歳の頃、父に連れられフットサルを始める。 父は熱烈なコリンチャーノ(コリンチャンスファン)。息子がコリンチャンスのユニフォームを着てプレーすることを夢見ていた。 しかし、ムリーロが10歳の時に他界する。
<クラブ・代表経歴>
≪育成時代≫
父の影響で自身も熱烈なコリンチャーノのムリーロは、コリンチャンスでのプレーを夢見るが、なかなかその夢を叶えることができない。 複数のクラブを経て、2019年、サンパウロ州選手権2部ウニオン・バルバレンセのU-17チームに所属。ウニオン・バルバレンセからU-17サンパウロ州選手権に出場すると、そのプレーがコリンチャンスのスカウトの目にとまり、コリンチャンスへの期限付き移籍が実現する。
2019年6月8日、コリンチャンスU-17チームでの初公式戦に出場すると、6月26日には16歳ながらU-20チームデビュー。トレーニングや実戦でのプレーを見たコリンチャンス育成部門はムリーロを完全移籍で獲得する。
U-20昇格後一年目の2020年こそ公式戦への出場は限られたものの、2021年、2022年は、一年下にホベルチ・ヘナン(Robert Renan, 2003, 2023年フル代表招集、2023年U-20W杯、同年U-20南米ユース選手権代表)やベレジ(Belezi, 2003, 2022年3月U-20代表招集)が在籍する中、主力としてプレー。
≪コリンチャンス≫
– 2023 –
2023年1月開催のU-20全国大会カップ戦への出場を最後にU-20カテゴリーを卒業、トップチームへの昇格を果たす。 しかし、昇格後はベンチ入りは果たすものの、なかなか出場機会は訪れない。
トップチーム昇格後3か月を経た2023年4月26日、クーカ(Cuca)監督の下、コパ・ド・ブラジル三回戦ヘモ戦2ndレグの後半26分、2試合合計で1-2と1点差を追いかける状況での途中交代出場でプロデビューを飾る。 すると、3日後の2023年4月29日全国選手権第3節パウメイラス戦、U-20チームの恩師ダニーロ(Danilo, 2007-09年に鹿島アントラーズ/JPNでプレー)監督代行の下、先発に抜擢。 さらに、その3日後の5月2日のリベルタドーレスでも、ルシェンブルゴ(Luxemburgo)監督の下、先発として起用される。
チーム成績の不振から相次いで監督が交代する中、与えられたチャンスを逃さず、ルシェンブルゴ監督の下でポジションを獲得。警告累積による出場停止や足に違和感を感じ大事をとった試合以外は、ほぼ全試合に出場を果たしている。
2023年7月25日コパ・ド・ブラジル準決勝サンパウロとのホームでの1stレグでは、1-1の同点で迎えた後半36分、相手陣センターサークル左からゴールエリア右手前に左足でロングフィード、このボールを受けたMFヘナト・アウグスト(Renato Augusto, 1988)が勝ち越しゴールをマークし、ムリーロはプロ初アシストを記録。
2023年8月22日コパ・スウアメリカーナ準々決勝エストゥディアンテス/ARG戦1stレグにて先発に起用され、90分を戦い抜くと、この試合がコリンチャンスでの最後の試合となる。
≪ノッティンガム・フォレスト≫
– 2023/24 –
2023年8月31日ノッティンガム・フォレスト/ENGが公式ホームページにてCBムリーロの獲得を発表。移籍金は非公表ながら固定:1300万ユーロ(当時約20億円)+ボーナス:300万ユーロ(当時4億7000万円)の総額最大1600万ユーロ。
※関連記事 : 【公式発表】ノッティンガム・フォレストがCBムリーロ(Murillo)選手を獲得 [2023.08.31]
2023年10月1日プレミアリーグ第7節ブレントフォード(Brentford)戦にて先発に抜擢されクラブデビュー。
以降は最終節までの全32試合に先発出場。不動のレギュラーの座を獲得した。
– 2024/25 –
プレミアリーグでの活躍により、ムリーロ選手に関する記事は様々な媒体から入手できるようになると思いますので、このブログでの情報更新は終了します。
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2023年(21歳) | コリンチャンス | リベルタドーレス | 4 | 360 | 0 | 0 |
コパ・スウアメリカーナ | 3 | 270 | 0 | 0 | ||
全国選手権 | 13 | 1166 | 0 | 0 | ||
コパ・ド・ブラジル | 7 | 589 | 0 | 1 | ||
合計 | 27 | 2385 | 0 | 1 | ||
2023/24年(22歳) | ノッティンガム・フォレスト/ENG | プレミアリーグ | 32 | 2793 | 0 | 2 |
FAカップ | 4 | 372 | 0 | 0 | ||
合計 | 36 | 3165 | 0 | 2 |
イタリック斜体は、2024年7月19日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
<プレースタイル、雑感 etc.>
利き足は左。 身長182㎝(コリンチャンス公式HP、2023年8月17日参照。サッカーサイト「oGol」によると、身長188㎝、体重83㎏)
しっかりとした体幹で当たり負けることはほぼなく、相手FWに前を向かせない執拗なディフェンス、的確なカバーリング、左右両足から繰り出される長短のパス精度、縦の楔のパスやライン裏を狙う選手への浮き球のパスなど状況に応じたパスのパリエーション、そして、何よりも常に落ち着いたプレーが印象に残る選手。
クーカ監督、ルシェンブルゴ監督と若手選手の起用に積極的な監督の下、パラグアイ代表として33試合2得点、ウェストハム/ENGでのプレー経歴のあるファビアン・バウブエナ(Fabián Balbuena)や、2022年に期限付き移籍先のゴイアスで年間を通して活躍したカエターノ(Caetano, 1999)を抑えレギュラーの座を獲得。
2023/24シーズン前の欧州移籍ウィンドウでは、正式なオファーに至らなかったものの、イタリアセリエA優勝のナポリ/ITAからの調査。 同時期には、フィオレンティーナ/ITA、ウルヴァーハンプトン/ENGから、1200万ユーロでのオファーを受けるなど、欧州市場で次第に注目を集め始めている。(金額面でクラブ間合意に至らず移籍は実現せず。)
コリンチャンス下部組織出身のセンターバックといえば、2023年3月、6月の代表戦において、パリサンジェルマン/FRA所属マルキーニョス(Marquinhos, 1994)と、ゼニト/RUS所属ホベルチ・ヘナン(Robert Renan, 2003)の2選手が招集されている。 ムリーロにはこれまで世代別代表への招集歴はなく、マルキーニョスのようなスピードのあるタックルで相手の攻撃を寸断するプレーや、ホベルチ・ヘナンのような華麗な足技で攻撃の起点となる華々しい特徴はない。しかし、派手さはないものの攻守に堅実で常に落ち着いたプレーで最終ラインの安定感をもたらす存在感は上記の2人にはない大きな魅力だ。
2023年8月18日には2024パリ五輪に向けたオリンピック代表の一回目の親善試合に向けた招集メンバーが発表される。ハモン・メネゼス監督の口からムリーロの名は呼ばれるだろうか。