【ブラジル全国選手権2023】第20節(2/2)

投稿者: | 2023年8月17日

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全国選手権第20節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2023】第20節(1/2)
・2023/08/19 サンパウロ(SAO) x ボタフォゴ(BOT)
・2023/08/19 インテルナシオナウ(INT) x フォルタレーザ(FOR)
・2023/08/19 フルミネンセ(FLU) x アメリカ・ミネイロ(AME)
・2023/08/19 クイアバ(CUI) x パウメイラス(PAL)
・2023/08/19 クルゼイロ(CRU) x コリンチャンス(COR)
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2023/08/20 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) x アトレチコ・ミネイロ(CAM)
2023/08/20 サントス(SAN) x グレミオ(GRE)
2023/08/20 コリチバ(CFC) x フラメンゴ(FLA)
2023/08/20 バイーア(BAH) x RBブラガンチーノ(RBB)
2023/08/21 ゴイアス(GOI) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

全国選手権第20節 試合概要

ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) 1-0 アトレチコ・ミネイロ(CAM)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=NQ1jRkjQ_q0
(VAS) : 5' # セルジーニョ(Serginho, 1995)[]
(CAM) : N/A

見どころ(試合前の順位)

   ヴァスコ・ダ・ガマは全国選手権3勝4分11敗勝点13の19位。
   アトレチコ・ミネイロは全国選手権7勝6分6敗勝点27の10位。

得点シーン

(VAS)前半5分 :
相手陣左サイドでのパス交換からFWガブリエウ・ペッキ(Gabriel Pec, 2001)がディフェンダーをかわしゴール前にクロス。FWベヘッチ(Vegetti, 1988)がヘディングシュート。これはGKに防がれるが、こぼれ球をFWセルジーニョがゴールに押し込む。
   FWセルジーニョは、ミナスジェライス州選手権下部リーグのデモクラッタSLから、コソボ、アルバニア、北マケドニアでのプレーを経て、ギレスンスポル/TURで3年間主力として活躍し、2023年6月末にヴァスコ・ダ・ガマに加入。約一か月ぶりのスタメン、自身3試合目の出場でクラブ初得点。これを機に出場機会を増やしていきたい。

試合概要、所感 etc.

ボール保持率: 前半:45% 55% ⇒ 前後半:43% 57%
シュート(枠内): 前半:8‐5(2-1) ⇒ 前後半:16-10(3-5)
パス成功率: 前半:81% 85% ⇒ 前後半:80% 85%
   ヴァスコ・ダ・ガマは、ラモン・ディアス(Ramón Díaz)監督が就任し5試合目。前々節に1-0で初勝利、前節は1-1の引き分けに持ち込んだ。CBにメデル(Medel, 1987)を据え、CBを本職とするホビソン・バンブー(Robson Bambu, 1997)を右SBに起用、ボランチにゼ・ガブリエウ(Zé Gabriel, 1999)を登用することで守備が安定。今節もこの3選手がスタメンに顔を揃える。
   試合は立ち上がりから前に出る守備でアトレチコのパス回しの自由を奪うと、早くも前半5分に先制。従来の右サイドから新体制では左サイドに転向したFWガブリエウ・ペッキ、加入後2試合連続でゴールを記録したアルゼンチンリーグ得点王FWベヘッチにFWセルジーニョが絡みゴールを奪う。
   先制後も、鋭い出足のプレスを継続、前半12分には相手陣でボールを奪うと浅い位置からSBルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)がゴール前にボールを上げ、FWベヘッチが強烈なヘディングシュート。しかし、これはクロスバーに嫌われる。時間の経過とともにプレスは勢いを失い、アトレチコにボールを支配されるが、守備陣がしっかりと対応し決定的なシーンを許さない。
   後半開始45秒にゴール正面ペナルティエリア入口からFWフッキ(Hulk, 1986)に強烈なシュートを許すが、GKレオ・ジャルジン(Léo Jardim, 1995)が堅実なプレーでボールを枠外に弾き出す。
   一方のヴァスコも後半11分、FWガブリエウ・ペッキが守備ライン裏に抜け出しシュート。シュートの際に明らかにユニフォームを引っ張られるが主審はPKを取らない。
   激しい雨が降り始める中、ヴァスコは再び高い位置でのプレスを仕掛け、アトレチコも選手交代を通じて膠着した攻撃面の打開を図る。
   後半45分にはFWフッキがシュート、続くCKからCBレーモス(Lemos, 1995)がヘディングシュート。いずれも枠を捉えるが、ヴァスコGKレオ・ジャルジンがゴール前に立ちはだかる。
   試合は1-0でヴァスコが逃げ切り、1引分けを挟み2連勝。その3試合での失点は僅かに1。前線のチェーシングと中盤の速い寄せ、最終ラインの高さとスピードがこの試合でも有機的に機能した。
   この試合の結果、勝ち点を16に伸ばし18位に浮上。しかし、1試合の未消化があるとはいえ、依然16位との勝点差は5。現在の好調そ維持し差を詰めていきたい。
   次戦は、全国選手権第21節8月27日にアウェイでのパウメイラス戦。

   アトレチコ・ミネイロは、長く勝てない時期が続いたが、最近の3試合は無失点で2勝1分と守備に重点を置きチームの再生を図る。
   しかし、立ち上がり5分の失点でゲームプランが狂ったのか、攻撃での歯車が噛み合わず、効果的に相手ゴールに迫ることができない。一方、自陣に大きく広がるスペースをたびたびカウンターで脅かされる。
   後半に入り、選手交代を通じて戦局の打開を図るが、ヴァスコの堅固な守備網を崩すことができない。
   試合終了間際に強引にヴァスコゴールに迫るが、ヴァスコGKレオ・ジャルジンの牙城を崩すことができず、0-1の敗戦。
   スコラーリ監督就任後、全国選手権は10試合経過したが、得点は僅かに8、そのうちPK、直接FK、オウンゴールが各1点で、流れの中からの得点は2試合に1得点の5。守備面から再建を図るが、相手に先制を許すと途端に試合が厳しくなる。
   フッキとパウリーニョの距離が広くなり、ペナルティエリア手前での左右の揺さぶりとゴールライン際への抜け出しなど好調時の連係が見られず、単調なクロスや強引なミドルレンジのシュートが散見する。
   足元がありビルドアップを得意とするCBレーモスの起用も、大胆な持ち上がりもほとんど見られず、攻撃の厚みに貢献できていない。
   難しい状況が続いており、あまり思い切った采配ができないのかもしれないが、現状ではチーム力の向上や新しい戦力の発掘も望むことができない。
   リベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルは既に敗退。今季を無駄にしないためにも思い切った采配を期待したい。
   次戦は、8月27日に全国選手権第21節、ホームにサントスを迎える。

サントス(SAN) 2-1 グレミオ(GRE)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=aiyw-Ivlt6I
(GRE) : 46' #19 クリスタウド(Cristaldo, 1996)[]
(SAN) : 63' #9 マルコス・レオナルド(Marcos Leonardo, 2003)[#10 ソテウド(Soteldo, 1997)]
(SAN) : 90' #11 フリオ・フルチ(Julio Furch, 1989)[#10 ソテウド(Soteldo, 1997)]

見どころ(試合前の順位)

   サントスは全国選手権4勝6分9敗勝点18の17位。
   グレミオは全国選手権10勝3分5敗勝点33の3位。

得点シーン

(GRE)後半1分 :
相手陣右サイドライン際を、SBファビオ(Fábio, 1990)、MFペペ(Pepê, 1998)、MFクリスタウド(Cristaldo, 1996)が細かくボールを繋ぎ、MFクリスタウドがゴール前にクロス。このクロスはクリアされるが、そのボールをペナルティエリア手前からMFクリスタウドがダイレクトにゴールに蹴り込む。
   MFクリスタウドは2023年シーズン前にウラカン/ARGからグレミオに約400万ユーロの移籍金で加入したアルゼンチン国籍選手。中盤の攻撃なポジションに定着。州選手権の終盤からPKを任され、今季はこれで35試合8得点9アシスト、全国選手権は15試合5得点(うちPKで3得点)2アシスト。
(SAN)後半18分 :
グレミオGKのフィードをCBジョアン・バッソが競り、こぼれ球をVOLリンコン(Rincón, 1988)が拾いMFソテウドに預けると、MFソテウドは縦にドリブルで持ち上がる。FWマルコス・レオナルドが斜めに最終ライン裏に抜け出しを図るのを見るやスルーパス。FWマルコス・レオナルドはそれをダイレクトにゴールに流し込み、サントスが同点。
   VOLリンコンは、5度のコパ・アメリカなど、2008年3月の代表デビューから直近2023年6月の代表戦まで15年にわたりベネズエラ代表として活躍、127試合1得点を記録中。ドイツブンデスリーガで106試合、イタリアセリエAで287試合の実績を残し、2023年8月16日に加入が発表されたばかり。クラブデビュー僅か一分で、同じくベネズエラ代表のMFソテウド、U-23ブラジル代表のFWマルコス・レオナルドを経たゴールに関与。
(SAN)後半45分 :
グレミオのCKのクリアボールがサイドラインを割ろうとするが、鋭い回転のためピッチ内に残る。多くの選手がプレーを止める中、いち早くFWメンドーサ(Mendoza, 1992)が反応。ボールを追いかけ、左足のアウトサイドキックで中央を駆け上がるMFソテウドへボールを送ると、MFソテウドはGKを引き付け、さらに左を駆け上がるFWフリオ・フルチへ丁寧なパス。FWフリオ・フルチはボールをゴールに蹴り込み、サントスが逆転。
   FWフリオ・フルチは、母国アルゼンチンでのプレーの後、メキシコで約10年間プレー。2023年7月21日にサントスに加入。7月29日にクラブデビューを果たし、この試合が4試合目の出場、そこでクラブ初ゴールを決めた。
   MFソテウドは、ベネズエラ代表として2019年、2021年コパ・アメリカなど33試合3得点6アシスト。前パウロ・トゥーハ(Paulo Turra)監督に規律違反を理由に別メニューのトレーニングを積んでいたが、監督交代を受け1か月半のブランクの後、前節に途中出場を果たす。身長160㎝の小柄な体格を活かしたスピード、俊敏性やドリブル、足元の技術や広い視野で多くの得点機を作り出す。この試合では2アシストを記録。

試合概要、所感 etc.

ボール保持率: 前半:59% 41% ⇒ 前後半:56% 44%
シュート(枠内): 前半:8‐5(0-1) ⇒ 前後半:19-9(6-4)
パス成功率: 前半:79% 81% ⇒ 前後半:82% 80%
   サントスの前節フォルタレーザ戦はディエゴ・アギーレ(Diego Aguirre)監督の初采配だったが0-4の完敗。
   今節は、右サイドバックにCBジョアキン(Joaquim, 1998)、左サイドバックには比較的守備的なSBドドー(Dodô, 1992)を起用、VOLロドリゴ・フェルナンデス(Rodrigo Fernández, 1996)のワンボランチで試合に臨む。
   試合は立ち上がりからサントスがボールを握りMFルーカス・リマ(Lucas Lima, 1990)、MFジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)を中心に攻撃を組み立てていく。しかし、最後のパス、シュートの精度が低く、得点の気配は生まれない。
   一方で、最終ラインの4選手はいずれも期待に応え、たびたびカウンターを受けるも、右サイドはCBジョアキンが厳しいマークで相手を自由にさせず、CBジョアン・バッソ(João Basso, 1997)が的確なカバーリングでグレミオの攻撃をほぼシャットアウト。左サイドもSBドドーが粘り強く対応、CBアレックス・ナシメント(Alex Nascimento, 1999)が一対一で優位に立ち、グレミオに得点のチャンスを与えない。
   後半立ち上がりにCBジョアン・バッソのクリアボールをダイレクトにゴールに決められ、リードを許す形に。前半に続きボールは持つものの効果的に攻めることができずにいると、後半17分に選手交代。ここまで攻撃を牽引してきたMFルーカス・リマに代えMFソテウドを投入。この交代にスタジアムからブーイングが起きる。
   しかし、MFソテウドはファーストタッチでFWマルコス・レオナルドのゴールをアシスト。
   その後も自らのシュートや周りの選手を上手く使ったプレーで試合の雰囲気を一気に変える。すると後半45分、カウンターからGKを引き付けFWフリオ・フルチのゴールをアシスト。
   サントスはこの勝利で勝ち点21。16位バイーア、15位ゴイアスも勝ち点を積み上げたため、順位はいまだ17位の降格圏内。
   次戦は、8月27日に全国選手権第21節アウェイでのアトレチコ・ミネイロ戦。

   グレミオは、新加入のCBホドリゴ・エリー(Rodrigo Ely, 1993)が3試合連続のスタメン、同じく新加入で3試合目の出場となるFWジョアン・ペドロ(João Pedro, 1992)が初スタメン。布陣はあまり結果が出ない中、今節も4バックを採用。
   試合は自陣に引いた陣形でサントスにボールを持たせる展開。ボールの奪いどころが不明瞭でなかなか攻撃にシフトすることができない。攻撃時には、右サイドはMFビテロ(Bitello, 2000)、左サイドはFWフェヘイラ(Ferreira, 1997)が軸となり、今季のグレミオらしい人が良く動き、縦、横にワンタッチのパスをリズムよく繋ぐが、サントス守備網を突破することができない。
   後半始めに先制後も同様にボールを持たれながらも決定的な場面を許さない展開が続いたが、サントスの選手交代を機に失点。グレミオも交代のカードを切るが効果を発揮しない。すると、試合終了間際に集中力を欠いたプレーで決勝点を奪われ、あえなく敗戦。
   CBホドリゴ・エリーは、空中戦に強さを見せるもFWマルコス・レオナルドのマークに苦戦。FWジョアン・ペドロは、試合展開もありセンターフォワードとして消える時間が多くなった。
   次戦は、8月27日に全国選手権第21節ホームにクルゼイロを迎える。

コリチバ(CFC) 2-3 フラメンゴ(FLA)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=7osEfcMom6A
(CFC) : 15' #30 ホビソン(Robson, 1991)[PK]
(FLA) : 19' #10 ガブリエウ・バルボーザ(Gabriel Barbosa, 1996)[PK]
(FLA) : 31' #14 デ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)[#29 ヴィクトル・ウーゴ(Victor Hugo, 2004)]
(CFC) : 46' #99 エドゥ(Edu, 1993)[]
(FLA) : 90+4' #20 ジェルソン(Gerson, 1997)[#31 ルイス・アラウージョ(Luiz Araújo, 1996)]

見どころ(試合前の順位)

   コリチバは全国選手権3勝5分11敗勝点14の18位。
   フラメンゴは全国選手権9勝5分5敗勝点32の4位。

得点シーン

(CFC)前半15分 :
自陣からVOLフランセルジオ(Fransérgio, 1990)が相手陣右奥へロングフィード。FWホビソンがディフェンダーと並走しペナルティエリアでボールをトラップしたところにディフェンダーと接触。主審はペナルティマークを指さす。FWホビソンが右隅に蹴ったボールはフラメンゴGKマテウス・クーニャ(Matheus Cunha, 2001)の指を弾きゴールネットを揺らす。
   FWホビソンは、7月24日第17節フルミネンセ戦以来、全国選手権6点目のゴール、今季は8点目。2021年フォルタレーザ所属時(15得点)以来の二桁得点を目指す。
   VOLフランセルジオは、SCブラガ/PORで4年半149試合22得点など約10年間ヨーロッパでプレー。ボルドー/FRAを経て、2023年6月末に2026年末までの契約をコリチバと結ぶ。先発、途中出場を繰り返し、次第にチームにフィット。このゴールがクラブ初ゴール。187㎝の長身と手足の長さを生かしたボール奪取、得点力や攻撃的センスの高さでチームの降格圏奪取に貢献したい。
(FLA)前半19分 :
右サイドライン際、ペナルティエリアで入口の高さで右SBウェズレイが一旦後方のCBファブリシオ・ブルーノ(Fabrício Bruno, 1996)へボールを戻す。右SBウェズレイがペナルティエリアへ向け走り出すとCBファブリシオ・ブルーノが絶妙のパス。右SBウェズレイがペナルティエリア内でボールを受けたところでディフェンダーに倒されPKを獲得。これをFWガビゴウ(Gabigol, 1996)が決め同点。
   FWガビゴウは、このゴールが全国選手権5得点目、うち、4得点がPKによるもの。
   CBファブリシオ・ブルーノは、クルゼイロ育成出身で2016年6月に20歳でプロデビュー。2017年には期限付き移籍先のシャペコエンセでレギュラーを獲得するがクルゼイロでは出場機会に恵まれず、2020年にRBブラガンチーノに移籍。2021年のRBブラガンチーノでの活躍を受け、2022年2月にフラメンゴに250万ユーロで加入。守備範囲の広さと攻守に渡る視野の広さ、楔のパスや精度の高いフィードがドリヴァウ・ジュニオール監督に認められ、2023年後半はレギュラーとして活躍。リベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルの優勝に貢献。
(FLA)前半31分 :
自陣ペナルティエリア手前からCBファブリシオ・ブルーノが左サイドライン際のFWブルーノ・エンヒキ(Brono Henrique, 1990)へボールを送る。FWブルーノ・エンヒキはドリブルで一人、二人とディフェンダーをかわし約50mボールを運びゴールライン際から柔らかいマイナスのクロス。VOLヴィクトル・ウーゴが頭で中に折り返すと、MFデ・アラスカエッタが頭でボールをゴールに押し込む。
   FWブルーノ・エンヒキは、2019年にフラメンゴに加入。左サイドで卓越したスピードと高い決定力でレギュラーとして65試合35得点15アシストを記録し、チームのリベルタドーレス、全国選手権制覇に貢献。自身も全国選手権最優秀選手賞を受賞。その後も高いレベルのパフォーマンスを続けるが、2022年6月、試合中に膝へ手術を要する大ケガを負い戦列を離脱。2023年4月全国選手権開幕節で復帰を果たすが、離脱中に代表に昇り詰めたFWペドロ(Pedro, 1997)の躍進もあり途中交代出場が続く。しかし、7月22日の全国選手権第16節での先発起用以降、先発の座を奪回。ピーク時に近いパフォーマンスで、数多くの得点機を創出している。
(CFC)後半1分 :
相手陣左サイドでのパス交換からMFマテウス・ビアンキ(Matheus Bianqui, 1998)がゴール前にクロス。ディフェンダーを掠めたボールはCBのクリアミスを誘い、FWエドゥが目の前に流れてきたボールをゴールに押し込む。
   FWエドゥは、2021年ブルスキで全国選手権2部得点王。2022年はクルゼイロでチーム内得点王として全国選手権2部優勝に貢献。中東でのプレーを経て、2023年7月に2024年末までの契約でコリチバに加入。この試合が自身4試合目、初の先発起用となったが、期待に応えクラブ初ゴールをマーク。
(FLA)後半45+4分 :
相手陣中央で縦にボールを繋ぎ、MFルイス・アラウージョからボールを受けたVOLジェルソンが、コリチバディフェンスの寄せが甘くなった隙を突きミドルシュート。これがゴールネットに突き刺さる。
   VOLジェルソンは、2022W杯南米予選で4試合に出場。約一年半のマルセーユ/FRAでのプレーを経てフラメンゴに復帰。2023年は絶対的なレギュラーとして多くの試合に出場。全国選手権は20節終了時点で最多の6アシストを記録している。

試合概要、所感 etc.

ボール保持率: 前半:46% 54% ⇒ 前後半:43% 57%
シュート(枠内): 前半:7‐12(3-4) ⇒ 前後半:15-16(4-5)
パス成功率: 前半:80% 87% ⇒ 前後半:76% 87%
   コリチバは、1引分けを挟んだ3連勝で最下位を脱出したものの、この敗戦でその後4連敗。
   4連敗中は11失点と再び守備が崩壊している。
   この試合も立ち上がりから、互いに相手ゴールに迫り、惜しいシュートでプレーを終える大味な展開。前半15分にPKを獲得し先制するも、4分後にはPKを献上し同点。前半31分にはゴール前からのロングカウンターに沈み、1-2のビハインドで前半を終了。
   後半は、開始間もなく同点に追いつき、守備面の修正も効果を表し優位に試合を展開。しかし、試合終了間際にマークが甘くなったところをゴラッソを決められ、惜しくも2-3の逆転負け。
   順位は19位に転落し、降格圏脱出に必要な勝ち点差は7と広がる。これ以上勝ち点差が広がらないためにも、早急に守備を立て直し、守備から攻撃へいい形で移行する展開で得点、勝ち点を積み上げていきたい。
   次戦は、8月27日に全国選手権第21節アウェイでのフォルタレーザ戦。

   フラメンゴは、6月の代表戦2試合に出場したSBアイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)が直近のコパ・ド・ブラジルで出場がなかったにもかかわらずベンチスタート。移籍ウィンドウで監督の要望で獲得した選手がスタメンに名を連ねず、センターフォワードペドロ(Pedro, 1997)はこの試合もベンチスタートで、結果を伴っていないゼロトップで試合に臨む謎布陣。
   攻守に単純なミスが多く、PKでの失点や、自陣でのパスミスからシュートに持ち込まれるなど、この試合もU-23代表に選出されたGKマテウス・クーニャ(Matheus Cunha, 2001)の評価を上げる試合展開。
   攻撃面では、FWブルーノ・エンヒキがカウンターで持ち味のスピードを生かしてチャンスを創出するものの、ボールをキープしては、守備網の外をパスを回すばかりで守備を崩せない展開。リーグ随一の選手層で降格圏に沈むコリチバから何とか勝ち点3を奪ったものの、チーム力の向上は見られない。
   それでも、この勝利で全国選手権3位はキープ。コパ・ド・ブラジルも決勝に駒を進めており、最低限の結果を残してはいる。
   次戦は、8月26日に全国選手権第21節、ホームにインテルナシオナウを迎える。

バイーア(BAH) 4-0 RBブラガンチーノ(RBB)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=SACcFEpRqCo
(BAH) : 9' #5 ヘゼンジ(Rezende, 1995)[#4 カヌー(Kanu, 1997)]
(BAH) : 38' #31 ヴィトル・ウーゴ(Vitor Hugo, 1991)[#8 カウリー(Cauly, 1995)]
(BAH) : 60' #21 ミンゴッチ(Mingotti, 2000)[#7 アデミール(Ademir, 1995)]
(BAH) : 84' #8 カウリー(Cauly, 1995)[#2 ジウベルト(Gilberto, 1993)]

見どころ(試合前の順位)

   バイーアは全国選手権4勝6分9敗勝点18の16位。
   RBブラガンチーノは全国選手権8勝8分3敗勝点32の5位。

得点シーン

(BAH)前半9分 :
左CKをMFカウリーがファーサイドへ送る。中央に折り返されたボールはクリアされるが、そのこぼれ球をダイレクトにVOLヘゼンジが足に合わせるとボールはゴール右隅に吸い込まれる。
   バイーア加入2年目のVOLヘゼンジは、プリメイロボランチとしてバイーア守備陣を支える。186㎝の長身を生かした空中戦や対人守備で強さを発揮。8月6日第18節アメリカ・ミネイロ戦でのアシストに続く得点関与、今季全国選手権初得点をなった。
(BAH)前半38分 :
左CKをMFカウリーがゴールエリア入口へボールを配給。CBヴィトル・ウーゴがペナルティエリア入口からディフェンダーのマークをかわし高さのあるジャンプ。高い打点のヘディングシュートがゴールに突き刺さり、バイーアが追加点。
   CBヴィトル・ウーゴは、2023年4月にトラブゾンスポル/TURから加入。レギュラー争いを繰り広げながらも、最近は4試合連続で先発出場、チームも2勝1分1敗と好調。このゴールが今季初、クラブ初ゴールとなった。上手くディフェンダーのマークを外したコース取りと高い打点のヘディングシュートが印象に残った。
(BAH)後半15分 :
自陣からMFカウリーが送ったカウンターの起点となるパスは、中央のFWミンゴッチの頭を越え右サイドのFWアデミールに渡る。FWアデミールはスピードに乗ったドリブルで縦に進みゴール前へ真横にクロス。中央に走り込んだFWアデミールが足を合わせたボールはゴール左隅のゴールネットに突き刺さる。カウンターからの綺麗なゴール。
   FWミンゴッチは、アトレチコ・パラナエンセ育成出身で2020年2月に20歳でのプロデビューを飾るが、アトレチコ・パラナエンセではポジション争いに加われず、期限付き移籍を繰り返す。2023年はパラナ州選手権をオペラリオ・フェホヴィアリオで参戦した後、4月20日にバイーアへの期限付き移籍での加入が発表。先発、途中交代を繰り返し、バイーアでは今節終了時点で12試合500分弱の出場で2得点を記録。
(BAH)後半39分 :
相手陣でブラガンチーノの縦のパスを背後からSBジウベルト(Gilberto, 1993)がボールを掠め取ると、FWエヴェラウド(Everaldo, 1991)に預け自身は縦に駆け上がる。戻りのボールを受けるとSBジウベルトはゴールライン際から中央へグラウンダーのクロス。左サイドまで流れたボールにMFカウリーが後方に下がりながら右足を振り抜くと、ボールはゴール左隅に決まる。
   MFカウリーはこの試合の4得点すべてに絡む大活躍。バイーア州出身ながら11歳からドイツで暮らしドイツ下部リーグでプロデビュー、ブルガリアの強豪ルドゴレツ・ラズグラドを経て2023年2月上旬に230万ユーロ(約3億3千万円)の移籍金で加入、ブラジル国内で初めてのプレーを迎える。今節終了時点で34試合8得点5アシスト。バイーアの攻撃陣の指揮を執る。

試合概要、所感 etc.

ボール保持率: 前半:51% 49% ⇒ 前後半:50% 50%
シュート(枠内): 前半:8‐5(3-3) ⇒ 前後半:12-11(5-7)
パス成功率: 前半:73% 78% ⇒ 前後半:73% 78%
   バイーアは、最近の4試合は1失点で1勝2分1敗。守備面では新加入の両SB、右SBジウベルト(Gilberto, 1993)、左SBカミロ・カンジド(Camilo Cándido, 1995)がポジションを奪い、開幕から安定した守備を見せるCBカヌー(Kanu, 1997)の相方にCBヴィトル・ウーゴ(Vitor Hugo, 1991)が定着し最終ラインが安定。
   高い位置でボールの出どころへのプレスとそれに連動したマークで積極的な守備、ボール奪取後もカウンターと落ち着いたボール回しを使い分け、試合運びが大幅に良化してきている。
   この試合も積極的にボールを支配しようとするRBブラガンチーノを相手に、立ち上がりからやはりボールの出どころへプレスをかけ、ボール奪取後は素早く前線にボールを運びゴールを狙う。
   前半9分、カウンターの流れで獲得したCKから先制。その後もカウンターやVOLタシアーノ(Thaciano, 1995)が前線に飛び出すなどたびたび相手ゴールに迫る。一方で、プレスを搔い潜られシュートに持ち込まれる場面も多く作られるが、GKマルコス・フェリピ(Marcos Felipe, 1996)を中心とした守備陣がゴールを守り切る。
   前半38分に再びCKから追加点。さらに直後のプレーでもゴールネットを揺らすが、これはオフサイド。
   ホームでの押せ押せムードの中、前半を折り返す。
   RBブラガンチーノが後半開始時に一気に3選手を交代し試合の流れを変えようとするも、バイーアの組織的な守備は崩れることなく、後半15分に見事なカウンターで試合を決定づける3点目。後半24分には相手陣でのボール回しからVOLタシアーノがゴールポストを直撃する強烈なシュート、後半39分にダメ押しの4点目を上げ、4-0の完勝。
   安定し始めた守備をベースに攻撃への移行がスムースになり、セットプレーから2得点、カウンターから1得点、サイドを崩しての1得点と、課題となっていた得点力不足がこの試合では解消。全得点に絡み、得点以外にも多くのチャンスを作り続けたMFカウリー、3試合ぶりのスタメン起用に1得点で応えたFWミンゴッチ、カウンターを牽引したFWアデミール(Ademir, 1995)など、次節以降のパフォーマンスを注目したい。
   この勝利で勝ち点を21に伸ばしたものの、順位は変わらず依然16位と残留争いが続くが、守備面が大幅に改善し、今後の見通しは明るいのではないだろうか。
   次戦は、8月27日に全国選手権第21節アウェイでのボタフォゴ戦。首位ボタフォゴは相手に現在のチーム力を測るには絶好の相手と言えるだろう。

   RBブラガンチーノは、組織的なボールへのアプローチを図るバイーアの守備に、危険な位置でのボールロストやパスミスが多発し、試合に入り切れないうちにセットプレーから失点。右SBアデルラン(Aderlan, 1990)は最近の3試合に先発起用されるが、2度のPK献上に加え、この試合の1失点目ではこぼれ球への対応を誤りシュートを放たれるなど致命的なミスが続いている。
   後半開始時に2点のビハインドを挽回すべく一気に3選手を交代するも顕著な効果は表れない。後半も相次いで3点目、4点目を喫し、いいところなく0-4の敗戦。
   全国選手権は5位まで躍進したあとに、降格圏内のヴァスコ・ダ・ガマと引き分け、下位に低迷するバイーアに0-4の完敗。前半戦でも下位に低迷するチームから勝ち点を取りこぼすことが多く、カップ戦でも戦力的に劣ると思われるチームに敗退するなど、対戦相手に応じた戦術の柔軟性が今後の課題として残りそうだ。
   次戦は、8月27日に全国選手権第21節ホームにクイアバを迎える。

ゴイアス(GOI) 1-1 アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=WjpLMB_DysM
(CAP) : 39' #9 ヴィトル・ホッキ(Vitor Roque, 2005)[#14 カノービオ(Canobbio, 1998)]
(GOI) : 81' #27 アレソン(Alesson, 1999)[#7 ヴィニシウス(Vinícius, 1993)]

見どころ(試合前の順位)

   ゴイアスは全国選手権6勝4分9敗勝点22の15位。
   アトレチコ・パラナエンセは全国選手権9勝4分6敗勝点31の6位。

得点シーン

(CAP)前半39分 :
自陣シュートブロックからのカウンター。ボールを拾ったFWカノービオが左サイドライン際のFWヴィトル・ホッキへ縦にボールを送る。FWヴィトル・ホッキはボールを受け、ペナルティエリアに向かい、相手ディフェンダーをかわし右足を一閃。ボールは緩やかなカーブを描きゴール右サイドネットを揺らす。
   FWヴィトル・ホッキは、公式戦は8月8日リベルタドーレスボリバル戦以来の今季24得点目、全国選手権は7月16日第15節バイーア戦以来の9得点目。9月のU-23親善試合2試合に向けた代表に招集を受ける。
(GOI)後半36分 :
GKタデウ(Tadeu, 1992)がクロスをキャッチし素早く左サイドライン際へのフィード。FWヴィニシウスがボールを受けると内へ切れ込みディフェンダーをかわしてペナルティエリア入口右サイドのFWアレソンでボールを送る。FWアレソンはボールを受けると右足を一閃。グラウンダーのシュートはゴール左サイドネットに突き刺さる。
   FWアレソンは、2016年11月に17歳でパラナ・クルービから全国選手権2部でプロデビュー。その後多くのクラブを経て、2021年に全国選手権2部ヴィラノヴァに加入し、37試合8得点3アシストを記録。翌2022年は全国選手権1部クイアバへの期限付き移籍で40試合8得点4アシスト。2023年はヴィラノヴァからの期限付き移籍でゴイアスでプレー。途中出場が主だが今節終了時点で41試合に出場4得点3アシスト。全国選手権は11試合(うち先発3試合)367分2得点。持ち味のスピードでカウンターを主導し、時にはサイドをゴールライン際まで抉りチャンスを創出。
   GKタデウはコリチバ下部組織出身。しかし、コリチバでの出場はなく、2016年にサンパウロ州選手権のフェホヴィアリアへ移籍。2018年全国選手権2部オエスチへの期限付き移籍で37試合に出場すると、2019年にはフェホヴィアリアでのサンパウロ州選手権での活躍を認められゴイアスへ移籍。全国選手権1部でのプレーは初だったが、レギュラーの座を獲得。以来、ゴイアスの守護神として活躍を続けている。

試合概要、所感 etc.

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:47% 53%
シュート(枠内): 前半:‐(-) ⇒ 前後半:13-13(3-5)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:77% 83%
   両チームともに最終ラインから前線までの距離をコンパクトに保ち、中盤での攻防が激しくなる立ち上がり。
   ゴイアスは、自陣でしっかりとブロックを作り、自陣に入るボールに対しチェック。アトレチコは敵陣の高い位置からボールを奪いに行く。
   ゴイアスは高めの位置でボールを奪うと相手最終ラインの裏を狙い、低めの位置でボールを奪うと早い段階でサイドにボールを展開し、敵陣浅い位置からゴール前にクロスを入れる。
   アトレチコ・パラナエンセは、フェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)が起点となり、縦や斜めにボールを送り攻撃を展開。アトレチコもライン裏への抜け出しは少なく、サイドからのクロスがメーンとなる。
   前半10分、ゴイアスFWアラーノ(Allano, 1995)がペナルティエリアの角度のない位置からシュート。これがディフェンダーの手の当たり主審は即座にPKの判定。しかし、VARの検証でディフェンダーの足に当たったボールの跳ね返りが手に当たっておりPKの判定は取消。このシュートの後もインプレーとなっており主審の笛を吹くタイミングを誤った判定となり、ゴイアスはチャンスをふいにする。
   前半はアトレチコ・パラナエンセが優位に試合を進め、上記のプレー以外にゴイアスにチャンスは訪れない。
   アトレチコ・パラナエンセは前半39分にFWヴィトル・ホッキのゴラッソで先制。試合の展開に相応しくアトレチコ・パラナエンセが1-0で前半を折り返す。
   後半の立ち上がり、アトレチコ・パラナエンセは攻撃の勢いを強める。後半7分、左サイドからのクロスにファーサイドでSBケウヴィン(Khelven, 2001)が足を合わせた至近距離からシュートはGKタデウがブロック。このGKタデウの好プレーを境に次第にゴイアスが反撃に出る。後半15分には右CK、後半21分には左サイドからのクロス、後半27分には再び右CKからアトレチコゴールに迫る。
   後半36分、GKタデウから始まったプレーをFWアレソンがゴールで締め同点。
   後半42分にもアトレチコゴール前で猛攻、最後はクロスからフリーの体勢でのヘディングシュートが放たれるがボールは枠を越えていく。
   試合はこのまま1-1の引き分け。前後半で主導権が移り変わった試合は、痛み分けに終えた。

   ゴイアスは、全国選手権は6戦負けなし。この6戦は僅かに2失点と守備の再構築に成功。5得点と攻撃に課題は残るが、MFギリェルミ・マルケス(Guilherme Marques, 1991)のセットプレーからのキックは精度が高く、連係が深まるにつれ得点力の向上は期待できる。
   次戦は、8月26日に全国選手権第21節アウェイでのコリンチャンス戦

   アトレチコ・パラナエンセは、ウェズレイ・カルヴァーリョ(Wesley Carvalho)監督代行が指揮を執り、最終ラインから前線までの距離を常に狭く保ち、攻守の切り替えを素早く行い、攻守に人数をかけることができる戦術を採用。しかし、一旦押し込まれるとその状況をなかなか打開できない。
   監督代行就任後は6勝4分5敗、全国選手権は4勝4分2敗だが、コパ・ド・ブラジルでのフラメンゴ戦は1-2、0-2の完敗。全国選手権は下位に低迷するチームとの対戦が多く、個々の選手のレベルの高さで相手を圧倒するものの、唯一の上位の対戦と言えるパウメイラスとの試合は、相手が若手主体のチームだったにも関わらず引き分けに終えるなど、戦術が浸透していないのか、戦術そのものに欠陥があるのかわからないが、試合ごとに内容が極端に振れている。
   次戦は、8月27日に全国選手権第21節、ホームでのフルミネンセ戦。久しぶりの上位との対戦だが、その戦いぶりに注目したい。

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