最新更新日 : 2024/07/15
ペテルソン・ノヴァエス・ヘイス
Petterson Novaes Reis
ポジション:フォワード/アタカンチ
利き足:右
2004年1月4日生まれ
<幼少期>
ブラジル連邦共和国南部に位置するサンタカタリーナ州の州都フロリアノポリスの貧しい地域に生まれる。
6歳の時、社会慈善団体のサポートを受け、地元のフットサルチームに入団。ここで、ヴィトル・イザイーアス(Vitor Isaías, 2004)、エドゥアルド・フェリックス(Eduardo Félix, 2004, 通称:ドゥドゥ(Dudu))と出会う。
3人は慈善団体のサポートのもとフットサルを続け、フロリアノポリスに拠点を置くフィゲイレンセ下部組織のフットサルチームに入団。 2016年、フィゲイレンセU-13フットサルチームは、同カテゴリーの全国選手権で初の決勝進出。決勝戦ではフルミネンセを相手にペテルソンの3ゴールなどで5-1の勝利を収め初優勝を飾った。以前から動向を注視していたフラメンゴはペテルソンとドゥドゥをクラブに勧誘。
<クラブ経歴>
≪育成時代≫
2017年、13歳の時に、ペテルソンはドゥドゥと共にフラメンゴに入団。ヴィトルはアトレチコ・パラナエンセに入団。
2018年、ヴィトルがアトレチコ・パラナエンセからフラメンゴに移籍。3人は再び同じピッチで一つのボールを蹴りあう仲となる。
しかし、3人が再開を果たした約一年後の2019年2月8日、フラメンゴの選手寮で火災が発生。ヴィトルはこの火災の犠牲となり、ペテルソンとドゥドゥは6歳の時からボールを蹴りあった兄弟同様の友人を失う。
2020年、ペテルソンとドゥドゥはU-17チームに所属。新型コロナ感染症拡大の影響で全体トレーニングが制限、大会日程も大きく変更される中、個人練習が続く8月11日に、2人はフラメンゴとプロ契約を締結する。 2020年10月にU-17カテゴリーの全国選手権、コパ・ド・ブラジルが再開すると、ペテルソンは半数以上の試合でサイドアタッカーとしてスタメンを務める。
2021年は、主力選手として、U-17カテゴリーの全国選手権、コパ・ド・ブラジルの二冠を達成。
2022年は2002年生まれが主体のU-20チームに昇格。1月開催のU-20全国大会カップ戦のメンバーに選出され出場。そして、U-20カテゴリーでの初出場試合で3アシストを記録。
≪フラメンゴ≫
– 2022 –
2022年1月26日、リオデジャネイロ州選手権で試合終了間際の交代出場で18歳のプロデビューを果たす。
2022年2月にはフラメンゴとの契約を2026年末まで延長。新たに1億ユーロの契約違約金が設定された。
プロデビューを果たした2022年は、公式戦4試合に出場したものの、主戦場はU-20チーム。U-20カテゴリーの主要4大会で39試合10得点4アシストを記録した。
– 2023 –
18歳で迎えた2023年は、主力選手が休暇が付与され、若手選手主体で挑んだ州選手権序盤の2試合に出場を果たしたものの、主戦場はこの年もU-20チーム。2003年生まれが主体のチームでスタメンに定着。
2023年8月にはバルセロナ/ESPのBチームへの買取オプション付きの期限付き移籍交渉が実現寸前まで進む。しかし、バルセロナはファイナンシャルフェアプレー制度に関わる問題でこの移籍ウィンドウでの契約を断念。 フラメンゴ下部組織での活躍や、世代別代表への招集歴もあり、すでに一部ではその将来性は有望視されたいたが、この一件でペテルソンの知名度は上昇、更に注目を浴びることとなった。
2023年9月7日、U-20全国選手権がフラメンゴの優勝で幕を閉じると、ペテルソンは再びトップチームに招集。全国選手権の4試合にベンチ入りを果たしたが、出場機会は訪れなかった。
– 2024 –
2024年はトップチームに昇格。
しかし、1月は出場資格があるU-20全国大会カップ戦に出場。グループラウンド3試合を終えた時点でトップチームに招集され、主力選手がアメリカ遠征で不在となる1月21日州選手権開幕節、1月27日第2節に先発出場を果たす。
≪アトレチコ・パラナエンセ (レンタル元:フラメンゴ)≫
– 2024 –
2024年1月31日、アトレチコ・パラナエンセへの2024年末までの期限付き移籍が発表される。
アトレチコ・パラナエンセ合流間もない2月10日州選手権第8節にて、後半19分にピッチに送り出されクラブデビュー。その2分後の後半21分には、逆転ゴールとなるクラブ初ゴールを決める。
幸先のいい滑り出しかと思われたが、翌第9節ではベンチ入りするものの出場機会は訪れず、第10節ではベンチ外となる。
すると、2月27日、アトレチコ・パラナエンセはペテルソンの規律違反によるトップチームからの追放を発表。その後、アトレチコ・パラナエンセは監督が交代するものの、ペテルソンの処分に変更はなし。4月にはアヴァイーへの移籍話が浮かび上がり、ペテルソンはアトレチコ・パラナエンセを離れる。
≪エストレラ・アマドーラ (レンタル元:フラメンゴ)≫
– 2024/25 –
2024年6月27日エストレラ・アマドーラ/PORへの期限付き移籍が発表。期限は2026年6月末。契約満了時に保有権60%相当に対して75万ユーロでの買取オプションが設定されている。
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2022年(18歳) | フラメンゴ | 全国選手権 | 2 | 27 | 0 | 0 |
コパ・ド・ブラジル | 1 | 1 | 0 | 0 | ||
州選手権 | 1 | 1 | 0 | 0 | ||
合計 | 4 | 29 | 0 | 0 | ||
2023年(19歳) | フラメンゴ | 州選手権 | 2 | 32 | 0 | 0 |
合計 | 2 | 32 | 0 | 0 | ||
2024年(20歳) | フラメンゴ | リオデジャネイロ州選手権 | 2 | 179 | 0 | 0 |
合計 | 2 | 179 | 0 | 0 | ||
アトレチコ・パラナエンセ | パラナ州選手権 | 1 | 26 | 1 | 0 | |
合計 | 1 | 26 | 1 | 0 | ||
2024/25年(21歳) | エストレラ・アマドーラ/POR | プリメラ・リーガ | ||||
合計 |
イタリック斜体は、2024年7月15日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
<代表経歴>
2018年9月に開催されたU-15国際親善試合チリ戦の2試合に向けた世代別代表に招集。2018年9月27日、30日に行われた両試合に出場。2戦目では1得点を記録。
<プレースタイル、雑感 etc.>
利き足は右。 身長181㎝、体重76㎏。(サッカーサイト「oGol」2023年9月21日参照)
フラメンゴ下部組織に入団した当初は、センターフォワードでプレー。その後、サイドへ転向。左右いずれのサイドでも申し分のないプレーをみせる。
サイドアタッカーとして卓越したスピードはないが、サイドからゴール前の状況を十分に認識したパスやシュートの判断力が優れている。 フットサル仕込みの足元の技術も高い。
個人的には、左サイドで右足をメーンにボールをコントロールし、左足でゴール前に精度の高いクロスを上げるプレーが印象深い。
2023年8月には、先述の通り、バルセロナBチームへの買取オプション付き期限付き移籍の交渉が実現寸前まで進んだ。この時の移籍金は300万~400万ユーロと言われている。同時期にアメリカMLSのクラブからも600万ユーロでのオファーがあったが、フラメンゴは交渉を拒否している。
2022年にフラメンゴトップチームの指揮を執ったパウロ・ソウザ(Paulo Souza)監督やドリヴァウ・ジュニオール(Dorival Júnior)監督は、若手選手を積極的に試合に起用。しかし、ウィング陣の選手層は厚く、ペテルソンは、VOLヴィクトル・ウーゴ(Victor Hugo, 2004)やMFマテウス・フランサ(Matheus França, 2004)、FWマテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Goçalves, 2005)ほどの出場機会を得ることができなかった。
2023年に向け就任したヴィトル・ペレイラ(Vitor Pereira)監督も若手選手を積極的に起用したものの、チーム成績が振るわず、次第に若手の起用機会を減らしていった。後任のホルヘ・サンパオリ監督も、攻撃的なポジションに若手選手を起用することはほとんどなく、ペテルソンはトップチームでの出場機会に恵まれていない。 しかし、クラブは来季に向けたチーム編成に目を向け始めており、また、2023年8月欧州移籍ウィンドウでのペテルソンへの国外からの”引き”が強かったことから、今後は全国選手権での出場機会が増える見込みが高い。(2023年9月21日現在)
なお、ペテルソンと共にフラメンゴに入団したドゥドゥは、2020年3月に自身初めての世代別代表としてU-17代表に招集。
2021年は、ボランチのレギュラーとして、フラメンゴのU-17カテゴリーの二冠に貢献。
2022年にU-20カテゴリーに昇格、年初の全国大会カップ戦に4試合出場。同カテゴリーの全国選手権、コパ・ド・ブラジルの2大会で9試合1得点を記録(州選手権の記録は不明)。
2023年は年初の全国大会カップ戦に4試合出場。U-20カテゴリーの全国選手権、コパ・ド・ブラジルの2大会は2023年9月21日現在でベンチ入りの記録もなく、長期のケガによる離脱、または可能性は低いが退団も考えられる。
その後の調べによると、2023年にフィゲイレンセU-21チームへ移籍。10月以降に8試合に出場するものの、年末に契約は満了し、2024年7月15日現在は無所属となっている。