クラブ別2022年振り返り:ボタフォゴ (Botafogo)

投稿者: | 2022年12月17日

ボタフォゴ ブラジルリーグ ブラジル選手権 ブラジルサッカー ブラジルサッカークラブ  Botafogo

ボタフォゴ (Botafogo)

正式名称:Botafogo de Futebol e Regatas

略称:BOT

創立:1904年

本拠:リオデジャネイロ州 リオデジャネイロ

《 主要タイトル 》

タイトル優勝回数優勝年
ブラジル全国選手権21995, 1968

《 直近3年成績(2020年-2022年) 》

大会2022年成績2021年成績2020年成績
ブラジル全国選手権11位20位
ブラジル全国選手権2部優勝
コパ・ド・ブラジルベスト16敗退2回戦敗退ベスト16敗退
リオデジャネイロ州選手権準決勝敗退5位予選ラウンド敗退
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。

《 全国選手権 順位推移(2006年-2022年) 》

現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェア方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移です。

《 2022年 》

<戦績>

大会試合
勝数引分
敗数得点失点得失
点差
勝点率
(%)
順位
全国選手権38158154143-246.511位
コパ・ド・ブラジル420265150.0ベスト16敗退
州選手権137242618859.0準決勝敗退
   552410217366749.7

<全国選手権 年間順位推移>

<振り返り>

【監督人事】

 2022年は、2021年全国選手権2部リーグ優勝で1部昇格を果たしたエンデルソン・モレイラ(Enderson Moreira)氏が引き続き指揮を執る。
 しかし、クリスタル・パレス/イングランドの共同オーナー、アメリカ人実業家ジョン・テクスター氏が2022年1月にボタフォゴの所有権の90%を取得すると、モレイラ監督を2月11日に解任。
 ポルトガルで育成に定評があり、当時アル・ドゥハイル/カタールの監督を務めていたルイス・カストロ(Luís Castro)氏を後任の監督として招聘。移行期間はルシオ・フラヴィオ(Lúcio Flávio)氏が監督代行を務め、ルイス・カストロ氏は4月17日全国選手権第2節から指揮を執る。

【リオデジャネイロ州選手権】

 2022年1月25日に開幕した州選手権、途中に監督解任があったものの予選ラウンドを4位で通過し、決勝ラウンドに駒を進める。
 決勝ラウンド1回戦(準決勝)はフルミネンセとの対戦。
 3月21日のホームで行われた1stレグを、今シーズン初の無得点試合の0-1で落とすが、2ndレグ(3月27日アウェイ)では、前半AT3分、後半AT1分に、いずれもFW/ATAエリソン(Erison)がゴールを決め2試合合計で2-1と逆転。ところが、5分後の後半AT6分にまさかの失点。最後の攻撃で相手PA近くでFKを獲得するがこのFKを蹴る前にタイムアップの笛が吹かれる。レギュレーションにより、決勝ラウンドで引き分けに終わった場合は、予選ラウンドの勝点が上回るチームが次のラウンドに進出するため、州選手権は準決勝で幕を閉じた。

【コパ・ド・ブラジル】

 前年全国選手権2部優勝のため、コパ・ド・ブラジルは3rdラウンドから。
 3rdラウンドの相手は全国選手権4部のセイランジア。
 1stレグ(4月20日アウェイ)はセットプレーからCB/ZAGカヌー(Kanu)が頭と左足のボレーで2得点をあげるなど3-0の勝利。2ndレグ(5月12日ホーム)では、2023U-20南米ユース選手権代表の有力候補、FW/ATAマテウス・ナシメント(Matheus Nascimento)の2得点などで再び3-0で勝利し、ラウンド16に駒を進める。
 ラウンド16の相手は全国選手権で降格圏付近に低迷するアメリカ・ミネイロ。
 1stレグ(6月30日アウェイ)、開始6分に先制を許すと前半35分に失点。後半にも1点を追加され0-3の完敗。
 2ndレグ(7月14日ホーム)、前半22分、後半16分に失点。
 いずれの試合も相手の守備を崩せず、少ないチャンスをものにされ、2試合合計0-5のスコアで、コパ・ド・ブラジルを敗退。

【全国選手権】

 前述のとおり、ルイス・カストロ氏が4月17日全国選手権第2節から指揮を執る。
 就任直後の6試合は3勝3分と好調な滑り出しを見せるが、その後4連敗を喫するなど、中盤の組み合わせが固まらず攻守に安定感を欠き、前半戦を7勝3分9敗の11位で折り返す。
 後半戦に入り、全国選手権最優秀選手賞受賞歴のあるチェチェ(Tchê Tchê)をボランチに定着させると中盤が安定、前線と守備ラインの連携がスムーズになる。
 一方で、第22節終了後に、それまで選手権で7得点をあげチームの攻撃を牽引していたFW/ATAエリソンをレンタルで放出し、得点力不足が懸念される。
 しかし、攻撃面ではエリソン頼みから脱却し、中盤の選手も絡んだ人数をかけた攻撃への移行を試みる。また、年初の州選手権をヘゼンデで活躍していたMF/MEIジェフェルソン(Jefferson)を、FW/ATAジュニオール・サントス(Júnior Santos)をサンフレッチェ広島から共にレンタルで獲得。ケガで戦列を離れていたヴィトル・サー(Victor Sá)が復帰し、2004年生まれのマテウス・ナシメントを出場時間を制限し育てながら起用するなど、十分にエリソンの穴を埋める。
 その結果、後半戦は8勝5分6敗で終える。惜しむらくは、最終節をリベルタドーレス出場圏の8位で迎えるも0-3と完敗。11位で全国選手権を終え、翌年のリベルタドーレス出場を逃し、コパ・スウアメリカーナに参戦することか。
   選手権前半 :   7勝 3分 9敗、得点19失点24
   選手権後半 :   8勝 5分 6敗、得点22失点19
   選手権合計 :  15勝 8分15敗、得点41失点43

【その他トピック】

 前年にレンタル加入で活躍したルイス・オヤマ(Luís Oyama)選手を全国選手権開幕前にミラソウから獲得。
 ルイス・オヤマ選手は、日本国籍(二重国籍)を持つ1997年生まれの日系人。ポジションはボランチ、攻撃的ミッドフィルダー。
 2022年、ボタフォゴでは18試合(うち16試合スタメン)1222分間の出場。主にセグンド・ボランチとしてプレー、攻撃の起点になった。
 ブラジル全国選手権第22節を最後にベルギー2部のRWDモレンベーク47へレンタル移籍。2022年12月15日現在の記録として、9月15日第5節から12月11日第17節まで13試合(うち11試合スタメン)に出場。カップ戦に1試合に途中出場。3得点をマーク。

<チーム内個人成績・記録>

* 参照元:サッカーサイト「Ogol」

記録選手公式戦計全国選手権ブラジル杯州選手権
最多試合出場ガチット・フェルナンデス
(Gatito Fernández)
– GK/GOL
4432210
(2位)ダニエウ・ボルジェス
(Daniel Borges)
– 右SB/LTD
4126312
(3位)マテウス・ナシメント
(Matheus Nascimento)
– FW/ATA
3923410
最多出場時間ガチット・フェルナンデス
(Gatito Fernández)
– GK/GOL
38902810180900
(2位)ダニエウ・ボルジェス
(Daniel Borges)
– 右SB/LTD
30441874180990
(3位)カヌー
(Kanu)
– CB/ZAG
284214473151080
最多得点エリソン
(Erison)
– FW/ATA
15708
(2位)マテウス・ナシメント
(Matheus Nascimento)
– FW/ATA
7025
(3位)チキーニョ・ソアレス
(Tiquinho Soares)
– FW/ATA
6600
最多アシストジェフィーニョ
(Jeffinho)
– FW/ATA
8305
(2位)ダニエウ・ボルジェス
(Daniel Borges)
– 右SB/LTD
5320
(3位タイ)ルーカス・フェルナンデス
(Lucas Fernandes)
– MF/MEI
3300
(3位タイ)エリソン
(Erison)
– FW/ATA
3102
(3位タイ)シャイ
(Chay)
– MF/MEI
3012
最多デュエル勝利サラビア
(Saravia)
– 左SB/LTE
145
(2位)ジェフィーニョ
(Jeffinho)
– FW/ATA
131
(3位)ヴィクトル・クエスタ
(Víctor Cuesta)
– CB/ZAG
127
最多キーパスマルセウ
(Marçal)
– 左SB/LTE
40
(2位)ヴィクトル・サー
(Victor Sá)
– FW/ATA
34
(3位)ダニエウ・ボルジェス
(Daniel Borges)
– 右SB/LTD
33
最多CBIヴィクトル・クエスタ
(Víctor Cuesta)
– CB/ZAG
197
(2位)アドリエウソン
(Adryelson)
– CB/ZAG
114
(3位)フィリピ・サンパイオ
(Philipe Sampaio)
– CB/ZAG
109
※
デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること
キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標
CBI : クリア、ブロック、インターセプト

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