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ブラジル (BRA) 1-1 ベネズエラ (VEN)
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得点経過
(BRA) : 50' #4 ガブリエウ・マガリャンエス(Gabriel Magalhães, アーセナル/ENG)[#10 ネイマール(Neymar, アル・ヒラル/KSA)] (VEN) : 85' #13 ベジョ(Bello, マサトラン/MEX)[#7 サバリーノ(Savarino, レアルソルトレーク/USA)]
ブラジル代表 メンバー表
「背番号」欄 : "〇"は先発フル出場。"△"はin、"▽"はout。
背番号 | ポジション | 名前 | 所属 | 生年月日 | 交代 得点 カード他 |
---|---|---|---|---|---|
〇 22 | GK / Goleiro | エデルソン・モラエス Ederson Moraes | マンチェスターシティ/ENG Manchester City | 1993/8/17 | |
▽ 2 | SB / Lateral | ダニーロ Danilo | ユベントス/ITA Juventus | 1991/7/15 | ↓42′ |
〇 3 | CB / Zagueiro | マルキーニョス Marquinhos | パリSG/FRA Paris SG | 1994/5/14 | |
〇 4 | CB / Zagueiro | ガブリエウ・マガリャンエス Gabriel Magalhães | アーセナル/ENG Arsenal | 1997/12/19 | G50′ |
〇 6 | SB / Lateral | ギリェルミ・アラーナ Guilherme Arana | アトレチコ・ミネイロ Atlético Mineiro | 1997/4/14 | |
▽ 5 | VOL / Volante | カゼミロ Casemiro | マンチェスターユナイテッド/ENG Manchester United | 1992/2/23 | ↓79′ |
▽ 8 | VOL / Volante | ブルーノ・ギマランエス Bruno Guimarães | ニューキャッスル/ENG Newcastle | 1997/11/16 | ↓79′ |
〇 10 | MF / Meia | ネイマール・ジュニオール Neymar Júnior | アル・ヒラル/KSA Al Hilal | 1992/2/5 | A50′ |
▽ 7 | FW / Atacante | ヴィニシウス・ジュニオール Vinícius Júnior | レアル・マドリード/ESP Real Madrid | 2000/7/12 | ↓79′ |
〇 11 | FW / Atacante | ホドリゴ Rodrygo | レアル・マドリード/ESP Real Madrid | 2001/1/9 | |
▽ 9 | FW / Atacante | ヒシャルリソン Richarlison | トッテナム/ENG Tottenham | 1997/5/10 | Y56′ ↓59′ |
12 | GK / Goleiro | ルーカス・ペリ Lucas Perri | ボタフォゴ Botafogo | 1997/12/10 | |
1 | GK / Goleiro | アリソン・ベッケル Alisson Becker | リヴァプール/ENG Liverpool | 1992/10/2 | |
△ 13 | SB / Lateral | ヤン・コウト Yan Couto | ジローナ/ESP Girona | 2002/6/3 | ↑42′ |
16 | SB / Lateral | カルロス・アウグスト Carlos Augusto | インテルナツィオナーレ/ITA Internazionale | 1999/1/7 | |
15 | CB / Zagueiro | ブレメル Bremer | ユヴェントス/ITA Juventus | 1997/3/18 | |
14 | CB / Zagueiro | ニノ Nino | フルミネンセ Fluminense | 1997/4/10 | |
20 | MF / Meio campista | ハファエウ・ヴェイガ Raphael Veiga | パウメイラス Palmeiras | 1995/6/19 | |
△ 17 | VOL / Volante | アンドレ André | フルミネンセ Fluminense | 2001/7/16 | ↑79′ Y83′ |
△ 22 | VOL / Volante | ジェルソン Gerson | フラメンゴ Flamengo | 1997/5/20 | ↑79′ |
△ 19 | FW / Atacante | ガブリエウ・ジェズス Gabriel Jesus | アーセナル/ENG Arsenal | 1997/4/3 | ↑59′ |
△ 21 | FW / Atacante | マテウス・クーニャ Matheus Cunha | ウルヴァーハンプトン/ENG Wolverhampton | 1999/5/27 | ↑79′ |
18 | FW / Atacante | ダヴィジ・ネリス David Neres | ベンフィカ/POR Benfica | 1997/3/3 |
試合概要
試合開始前
ブラジルは、当初発表されたサイドバック4選手のうち、3選手がケガのため辞退・離脱。サイドバックには当初招集されたダニーロが右に、ギリェルミ・アラーナが左に配置された。国内招集組はそのギリェルミ・アラーナのみ。また、ギリェルミ・アラーナとCBガブリエウ・マガリャンエスを除く9選手が2022W杯代表のスターティングイレブン。
前半
ブラジルは、自陣からのビルドアップではCB間にVOLカゼミロが下り右SBダニーロが高い位置を取る。ベネズエラのプレスが弱まるとVOLカゼミロが一列上がり、CBガブリエウ・マガリャンエスがビルドアップを担う。
左サイドを軸に短いパスを繋ぐフェルナンド・ジニース監督らしいサッカーを展開するが、相手陣、ゴール前に人は多く配置すれど、縦の動きを意識した動き出しやワンツーのパスがなく、ゴールを奪える気配はしない。 右サイドでは、サイドライン際にSBダニーロがポジションを取り、フリーでボールを受ける場面もあるが、サポートがなくゴール前にクロスを上げるのみ。しかし、精度が低くシュートに結びつかない。FWホドリゴが右にポジションを移しSBダニーロが孤立する場面も減少するが、ダニーロは足に異常を感じ、前半42分に代表デビューとなるSBヤン・コウトと交代する。
守備面では、相手ゴール前に人数をかけるため、ボールを失った場面にはファールぎりぎりのプレーで止めに行き何とかしのぐが、2度、3度とカウンターからゴール前に迫られる。FKから地面に叩きつけるヘディングシュートを許すなど、防戦一方のペルーにゴールの匂いが漂う。
前半はブラジルがボールを圧倒的に支配しながら、シュートはペナルティエリアの外からのMFネイマールやVOLカゼミロのミドルシュートなどの5本のみ。一方のペルーもシュートは5本。試合は0-0で前半を終える。
後半
後半5分、MFネイマールの左CKにCBガブリエウ・ギマリャンエスが頭に合わせゴール。嫌な雰囲気を払拭するCBガブリエウ・ギマリャンエスの代表初ゴール。
後半8分には、MFネイマールからのボールを受けた右SBヤン・コウトがネイマールに戻すグラウンダーのクロス。MFネイマールはフリーの態勢で足を振り抜くがボールは大きくゴール枠を越えていく。 後半19分、ベネズエラは左CKを綺麗に頭に合わされるが、ブラジルGKエデルソンが僅かにボールを手に当てCKに逃れる。
ブラジルは後半34分に3選手を交代。フルミネンセでフェルナンド・ジニース監督のサッカーを知るVOLアンドレが入り、細かいパス交換やポジションチェンジ、縦パスで試合のリズムを作っていく。しかし、後半40分、VOLジェルソンが自陣でボールを奪われると、ベネズエラに素早く右サイドにボールを送られ、サライバのクロスからバジョに見事なバイシクルのゴラッソを許す。
ホームで勝ち点3が欲しいブラジルは、前への圧力を強めるが、連係が伴わず空回り。試合終了間際にネイマールが相手選手と揉めると、試合終了後には両チームの選手、スタッフがピッチになだれ込む騒動。 ベネズエラの選手はアウェイでの勝ち点を喜ぶ一方、ブラジルは選手も観客もフラストレーションに包まれ試合を終えた。
所感
フェルナンド・ジニース監督のスタイルは代表戦では厳しいかもしれない。今節は全員が集合し、試合を迎えるまで2日のトレーニングしかなかったという言い訳もあるが、監督がフルミネンセで見せている形まで連係を高め、選手が戦術を理解しプレーに表現するには時間が短かすぎる。
短いパスをテンポ良く繋ぐにも、ネイマールはボールを持ちすぎるきらいがあり、攻撃のテンポが崩れる。大きく開けた後方のスペースを使われないためには、ボールロスト後のボールへの寄せが重要になり、一人でもそれを怠るとたちまちピンチを迎えるが、その一人になる場面もしばしば。 一方で、ネイマールのセットプレーやシュートから得点を奪っている事実もある。 恐らくフェルナンド・ジニース監督にはネイマールを外すという決断は難しいであろうから、ブラジル代表を応援する身にとってはフラストレーションの溜まる南米予選が続くだろう。
明るい材料としては、ヴァンデルソンの辞退による代表追加招集、ダニーロの負傷交代によって代表デビューを迎えた右SBヤン・コウトが攻守に健闘。後半8分には絶好のクロスを送り、早い帰陣でベネズエラのカウンターに対応、サントスでプレーするソテウドに一対一でかわされるシーンもあったが、それ以外はしっかりと守り切った。 VOLアンドレもフルミネンセでフェルナンド・ジニース監督のサッカーを知っているだけに、テンポのいいパス交換や細かなポジションチェンジでチームの停滞感を打破するかに思われた。
これまでの2勝は現在9位のペルーと10位(最下位)のボリビア。今節引き分けたベネズエラも6位、しかも、ホーム戦での結果。ゴールは2戦続けコーナーキックからのみで、流れの中からゴールは生まれていない。 中4日でウルグアイとアウェイでの対戦が控えるが、トレーニングでどこまで連係と共通理解を深めることができるか、僅かな期待と大きな不安で次戦を迎えることになる。