(ブラジル時間2023年11月13日 14:18 CBF発表) 表題の招集メンバーに関して、離脱および追加招集がCBF(ブラジル連邦サッカー連盟)より発表された。 ✕取消 : エデルソン・モラエス(Ederson Moraes, 1993, マンチェスターシティ/ENG) 〇追加 : ベント(Bento, 1999, アトレチコ・パラナエンセ)
GKエデルソンは、11月12日チェルシー戦の終盤に足を負傷。試合後に歩行が困難になるほどの腫れが生じ、複数の検査を受けた結果、所属先のマンチェスターシティ/ENGは短期間での回復は難しいと判断。マンチェスターシティ/ENGからCBFへ代表辞退の連絡が入った。
GKベントは、2026W杯南米予選第1、2節に向けた代表招集を受けたものの、直前の試合で受傷、世代別を含め代表初招集を棒に振った。今回はそれ以来の招集。欧州クラブからも注目を集めるブラジルの若き守護神。(詳細は後述「国内組紹介」を参照。)
関連記事 : <2026年W杯南米予選> 日程・結果
代表招集メンバー
辞退 追加 | ポジション | 名前 | 所属 | 生年月日 |
---|---|---|---|---|
GK / Goleiro | ルーカス・ペリ Lucas Perri | ボタフォゴ Botafogo | 1997/12/10 | |
離脱 | GK / Goleiro | エデルソン・モラエス Ederson Moraes | マンチェスターシティ/ENG Manchester City | 1993/8/17 |
追加 | GK / Goleiro | ベント Bento | アトレチコ・パラナエンセ Athlético Paranaense | 1999/6/10 |
GK / Goleiro | アリソン・ベッケル Alisson Becker | リヴァプール/ENG Liverpool | 1992/10/2 | |
SB / Lateral | エメルソン・ホイヤウ Emerson Royal | トッテナム/ENG Tottenham | 1999/1/14 | |
SB / Lateral | ヘナン・ロッジ Renan Lodi | マルセーユ/FRA Marseille | 1998/4/8 | |
SB / Lateral | カルロス・アウグスト Carlos Augusto | インテルナツィオナーレ/ITA Internazionale | 1999/1/7 | |
CB / Zagueiro | ブレメル Bremer | ユヴェントス/ITA Juventus | 1997/3/18 | |
CB / Zagueiro | ガブリエウ・マガリャンエス Gabriel Magalhães | アーセナル/ENG Arsenal | 1997/12/19 | |
CB / Zagueiro | マルキーニョス Marquinhos | パリSG/FRA Paris SG | 1994/5/14 | |
CB / Zagueiro | ニノ Nino | フルミネンセ Fluminense | 1997/4/10 | |
MF / Meio campista | ハファエウ・ヴェイガ Raphael Veiga | パウメイラス Palmeiras | 1995/6/19 | |
MF / Meio campista | アンドレ André | フルミネンセ Fluminense | 2001/7/16 | |
MF / Meio campista | ブルーノ・ギマランエス Bruno Guimarães | ニューキャッスル/ENG Newcastle | 1997/11/16 | |
MF / Meio campista | ドウグラス・ルイス Douglas Luiz | アストン・ヴィラ/ENG Aston Villa | 1998/5/9 | |
MF / Meio campista | ジョエリントン Joelinton | ニューキャッスル/ENG Newcastle | 1996/8/14 | |
MF / Meio campista | ホドリゴ Rodrygo | レアル・マドリード/ESP Real Madrid | 2001/1/9 | |
FW / Atacante | エンドリッキ Endrick | パウメイラス Palmeiras | 2006/7/21 | |
FW / Atacante | ガブリエウ・ジェズス Gabriel Jesus | アーセナル/ENG Arsenal | 1997/4/3 | |
FW / Atacante | ガブリエウ・マルチネリ Gabriel Martinelli | アーセナル/ENG Arsenal | 2001/6/18 | |
離脱 | FW / Atacante | ヴィニシウス・ジュニオール Vinícius Júnior | レアル・マドリード/ESP Real Madrid | 2000/7/12 |
FW / Atacante | ジョアン・ペドロ João Pedro | ブライトン/ENG Brighton | 2001/9/26 | |
FW / Atacante | ハフィーニャ Raphinha | バルセロナ/ESP Barcelona | 1996/12/14 | |
FW / Atacante | ペペ Pepê | ポルト/POR FC Porto | 1997/2/24 | |
FW / Atacante | パウリーニョ Paulinho | アトレチコ・ミネイロ Atlético Mineiro | 2000/7/15 |
国内組紹介
GKルーカス・ペリは2017年南米U-17選手権代表として4試合に出場。2023年シーズンはパラグアイ代表GKガチット・フェルナンデスのケガでチャンスを得ると、2023年9月23日全38節中第24節まで終えた時点で、リーグ最少失点「15」で全国選手権を独走する首位ボタフォゴの守護神に定着。 ブラジル2023年シーズン終了後(欧州2023/24冬季移籍ウィンドウ)には、ボタフォゴとオーナーを同じくするリヨン/FRAへの移籍がほぼ確定している。
GKベントはアトレチコ・パラナエンセ育成出身。GKという経験が重要視されるポジションながら、21歳の2022年4月にレギュラーの座を獲得。シュートストップやハイボールの処理、それらを可能にする瞬時の適切な判断力が特長。ビルドアップに参加することはほとんどないが足元の技術も高い。そして、GKとして最も重要なことだと思うのだが、細かなミスがほとんど見られない。 欧州2023/24年シーズン前にはベンフィカ/POR、インテルナツィオナーレ/ITAからのオファーがあったが、欧州移籍は実現していない。以降は移籍の噂は途絶えているが、冬の欧州移籍ウィンドウでの移籍の可能性は高い。
CBニノは、2020東京五輪でチームキャプテンを務め全6試合にフル出場を果たす。高さとスピード、守備範囲の広さ、キャプテンシーを持ち合わせたセンターバック。現フルミネンセでもキャプテンを務め守備の要としてチームを牽引、2023年リベルタドーレス制覇にも大きく貢献。2023年12月12日サウジアラビアのジッダで開幕するクラブW杯閉幕後に、ノッティンガム・フォレスト/ENGへの移籍がほぼ確実視されている。 2026W杯南米予選は第1~4節に続く招集。今回の2試合で代表デビューを飾ることができるだろうか。
MFハファエウ・ヴェイガは、パウメイラスの中心選手として、2020年、2021年リベルタドーレス連覇、2022年全国選手権優勝に貢献。ピッチ中央で攻守に存在感をみせ、左足からのスルーパスやフォワードを追い抜くプレーで得点も量産。 2023年3月、6月、前回W杯予選第1~4節に続く代表招集で、うち5試合に途中交代出場を果たしている。しかし、代表ではまだ本来の実力は発揮できていない
VOLアンドレは、2021年ブラジル全国選手権新人賞、2022年ブラジル選手権ベストイレブン。 ボール奪取力、長短のパス成功率の高さ、危機管理能力に優れたプリメイロヴォランチ。カゼミロの後継者として期待される選手の一人。 2022年W杯では予備登録メンバー入りし、当時のチチ(Tite)監督にラジオ放送の中で「日々成長を遂げている将来性のある選手」と絶賛された。 2023年6月20日セネガル戦の後半29分にピッチに立ち代表デビュー。短い時間ながら持ち味を発揮した。 所属のフルミネンセで2023年リベルタドーレスを制覇。2024年欧州冬季移籍ウィンドでリヴァプール/ENGへの移籍が噂されているが、英紙「ガーディアン」によるとマンチェスターユナイテッド/ENGも関心を示しているという。2024年の去就に注目が集まっている。
FWエンドリッキは、2022年12月に18歳の誕生日(7月21日)後にレアルマドリード/ESPへの移籍が決定。パウメイラスでプレーする2023年シーズンは、監督の期待に応えることができず途中交代出場が続いていた。しかし、チームのリベルタドーレス敗退や主力FW選手の離脱などにより、先発出場の機会が与えられるようになると、それまでの鬱憤を晴らすかのような活躍。11月1日全国選手権第31節首位ボタフォゴ戦では、0-3で前半を折り返す劣勢の中、後半に反撃ののろしを上げる2得点と、同点ゴールに結びつくクロスを供給しチームの逆転勝利に貢献。ボタフォゴ戦を含めた直近の4試合では4得点を記録し、チームの暫定首位浮上に貢献している。
以下は、FWエンドリッキの2023年11月4日全国選手権第32節アトレチコ・パラナエンセ戦までの全国選手権全8得点の得点シーンハイライト動画。
FWパウリーニョは、2015年U-15南米ユース選手権、2017年U-17南米ユース選手権、2017年U-17W杯、2020東京五輪に代表としてすべての大会でゴールをマーク。ヴァスコ・ダ・ガマ下部組織出身で2017年に16歳でトップチームデビュー。デビュー戦でアシスト、3戦目ではアトレチコ・ミネイロを相手に初ゴールを含む2得点を記録。2018/19シーズンにバイエル・レバークーゼン/GERへ移籍。5シーズン79試合9得点4アシストを記録するが、次第に出場機会に恵まれなくなり、2023年1月に7月での完全移籍を前提にアトレチコ・ミネイロに期限付き移籍で加入。 2023年は、11月12日現在で57試合28得点7アシストを記録。うち、全国選手権は32試合17得点1アシストを記録し、暫定ながら得点王ランキング首位を走っている。
以下は、FWパウリーニョの2023年11月4日全国選手権第32節アメリカ・ミネイロ戦までの全国選手権全16得点の得点シーンハイライト動画。