<2026W杯南米予選>第5節 コロンビア x ブラジル [2023.11.16]

投稿者: | 2023年11月17日

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コロンビア(COL) 2-1 ブラジル (BRA)

ハイライト動画(ポルトガル語実況)

ハイライト動画(実況なし)

得点経過

(BRA) : 4' #22 ガブリエウ・マルチネリ(Gabriel Martinelli, アーセナル/ENG)[#7 ヴィニシウス・ジュニオール(Vinícius Júnior, レアルマドリード/ESP)]
(COL) : 75' #7 ルイス・ディアス(Luis Díaz, リヴァプール/ENG)[#17 クリスチァン・ボルハ(Cristián Borja, SCブラガ/POR)]
(COL) : 79' #7 ルイス・ディアス(Luis Díaz, リヴァプール/ENG)[#10 ハメス・ロドリゲス(James Rodriguez, サンパウロ/BRA)]

ブラジル代表 メンバー表

「背番号」欄 : "〇"は先発フル出場。"△"はin、"▽"はout。
背番号ポジション名前所属生年月日交代
得点
カード他
〇 1GK /
Goleiro
アリソン・ベッケル
Alisson Becker
リヴァプール/ENG
Liverpool
1992/10/2
〇 2右SB /
Lateral Direito
エメルソン・ホイヤウ
Emerson Royal
トッテナム/ENG
Tottenham
1999/1/14
〇 3右CB /
Zagueiro Direito
マルキーニョス
Marquinhos
パリSG/FRA
Paris SG
1994/5/14
▽ 4左CB /
Zagueiro Esquerdo
ガブリエウ・マガリャンエス
Gabriel Magalhães
アーセナル/ENG
Arsenal
1997/12/19↓82′
△ 16MF /
Meio campista
ドウグラス・ルイス
Douglas Luiz
アストン・ヴィラ/ENG
Aston Villa
1998/5/9↑82′
▽ 6左SB /
Lateral Esquerdo
ヘナン・ロッジ
Renan Lodi
マルセーユ/FRA
Marseille
1998/4/8Y78′
↓82′
△ 17左SB /
Lateral Esquerdo
ペペ
Pepê
ポルト/POR
FC Porto
1997/2/24↑82′
Y90′
〇 5MF /
Meio campista
アンドレ
André
フルミネンセ
Fluminense
2001/7/16
〇 8MF /
Meio campista
ブルーノ・ギマランエス
Bruno Guimarães
ニューキャッスル/ENG
Newcastle
1997/11/16
▽ 10MF /
Meio campista
ホドリゴ
Rodrygo
レアル・マドリード/ESP
Real Madrid
2001/1/9↓69′
△ 19FW /
Atacante
パウリーニョ
Paulinho
アトレチコ・ミネイロ
Atlético Mineiro
2000/7/15↑69′
〇 22FW /
Atacante
ガブリエウ・マルチネリ
Gabriel Martinelli
アーセナル/ENG
Arsenal
2001/6/18G4′
▽ 7FW /
Atacante
ヴィニシウス・ジュニオール
Vinícius Júnior
レアル・マドリード/ESP
Real Madrid
2000/7/12A4′
↓27′
△ 9FW /
Atacante
ジョアン・ペドロ
João Pedro
ブライトン/ENG
Brighton
2001/9/26↑27′
▽ 11FW /
Atacante
ハフィーニャ
Raphinha
バルセロナ/ESP
Barcelona
1996/12/14↓82′
△ 21FW /
Atacante
エンドリッキ
Endrick
パウメイラス
Palmeiras
2006/7/21↑82′
12GK /
Goleiro
ルーカス・ペリ
Lucas Perri
ボタフォゴ
Botafogo
1997/12/10
23GK /
Goleiro
ベント
Bento
アトレチコ・パラナエンセ
Athlético Paranaense
1999/6/10
15SB /
Lateral
カルロス・アウグスト
Carlos Augusto
インテルナツィオナーレ/ITA
Internazionale
1999/1/7
14CB /
Zagueiro
ブレメル
Bremer
ユヴェントス/ITA
Juventus
1997/3/18
13CB /
Zagueiro
ニノ
Nino
フルミネンセ
Fluminense
1997/4/10
20MF /
Meio campista
ハファエウ・ヴェイガ
Raphael Veiga
パウメイラス
Palmeiras
1995/6/19
18MF /
Meio campista
ジョエリントン
Joelinton
ニューキャッスル/ENG
Newcastle
1996/8/14
FW /
Atacante
ガブリエウ・ジェズス
Gabriel Jesus
アーセナル/ENG
Arsenal
1997/4/3
監督代行: フェルナンド・ジニース(Fernando Diniz)

試合概要

試合開始前

   2022W杯の主力選手、FWネイマール、VOLカゼミロがケガのため未招集。右サイドバックにエメルソン・ホイヤウの一選手しか招集されない一方で、攻撃陣には初招集も含め多くの選手が招集された今回(第5、6節)の招集メンバー。
   GKにはこれまで2026W杯南米予選の全4試合に先発してきたGKエデルソンがケガのため代表を辞退、代わって2022W杯正GKアリソン・ベッケルが先発。ボランチにはフルミネンセでフェルナンド・ジニース監督のサッカーに馴染んでいるVOLアンドレが入り、ゼロトップの4-2-4の布陣で試合に臨む。

前半

   前回の南米予選第3、4節では、なかなかシュートに持ち込めなかったが、今節は積極的にシュートを放つ。
   前半1分に、左SBヘナン・ロッジがミドルシュート。前半2分には、右SBエメルソン・ホイヤウがペナルティエリア内でFWハフィーニャの絶妙なヒールパスを受けゴール前にクロスを上げるが、FWヴィニシウス・ジュニオールのヘディングシュートは惜しくも枠を越える。
   前半4分、相手陣に入ったところの左サイドライン際でボールを受けたFWマルチネリがドリブルでボールを持ち上がり、一列内のFWヴィニシウス・ジュニオールにパス。FWマルチネリはそのまま内へ切れ込み、FWヴィニシウスからの戻りのボールをさらにダイレクトに戻すと、FWヴィニシウスは縦に持ち込み中央へクロス。FWマルチネリがこのボールをスライディングでゴールに流し込み、ブラジルが先制。
   この時点では、選手間の連係も高まり、狭いスペースの中で細かなパスとドリブルで相手守備を崩す形が見えていた。
   しかし、先制後は、コロンビアの中盤の早い寄せに攻撃の形を作ることができず、ボールロストを重ねていく。すると中盤でのパス回しは姿を消し、ブラジルはボールを奪うとサイドライン際奥へ素早くボールを送るようになる。しかし、その攻撃は単発に終わり、攻撃に厚みを作ることができない。
   前半27分、FWヴィニシウス・ジュニオールが負傷により交代、FWジョアン・ペドロが投入される。FWジョアン・ペドロはワントップのような形でプレー、当初の戦術が姿を変えていく。
   試合は、中盤で優位に立ったコロンビアが左サイドを中心に攻撃。ブラジルは崩されるシーンも見られたがGKアリソン・ベッケルの堅実な守備でゴールを守り切り前半を終了する。

後半

   後半開始時にコロンビアは2選手を交代。優位に試合を進めながらも0-1のビハインドの形勢で攻撃に厚みを持たせる。
   一方のブラジルは、後半4分には左サイドをFWマルチネリがボールを持ち上がりチャンスを作り出し、最後はVOLブルーノ・ギマランエスがミドルシュート。後半9分には、左サイドをMFホドリゴが持ち上がり最後はFWハフィーニャがミドルシュート。一列下がった位置でMFホドリゴがボールに絡み、相次いでコロンビアゴールに迫る。
   後半序盤のチャンスをブラジルが決めきれずにいると、再びコロンビアが中盤での素早い寄せから試合の主導権を取り戻す。試合はコロンビアが優位に立ちながらも小康状態に陥る。
   後半24分、ブラジルは中盤で攻撃を作り出そうとしていたMFホドリゴに代え、ストライカータイプのFWパウリーニョを投入。相手に中盤を支配され両ボランチが押し込まれる中、MFホドリゴの存在がなくなると一気に試合の流れがコロンビアに傾く。
   ブラジルは右サイドを中心にコロンビアの攻撃の圧力に押し込まれ続けると、後半30分、右サイドライン際から易々とクロスを上げられ、FWルイス・ディアスに頭を合わされ同点。
   後半34分、今度は左サイドからのクロスに、またもやFWルイス・ディアスに頭を合わされ逆転。
   その後、ブラジルは一気に3選手を交代し攻撃に大きく舵を切るも、コロンビア守備陣を前に効果的な攻撃を見せることができず、1-2のままタイムアップ。
   ブラジルは前節ウルグアイ戦に続く連敗を喫し、南米予選は2勝1分2敗の5位。エクアドルの勝点3の剥奪がなければ6位の成績となっており、今後に向けた期待も見いだせない状況に陥っている。

所感

   前節ウルグアイ戦はシュート数わずか2本の敗戦に終えたが、今節は前半立ち上がりから狭いスペースを人もボールも動き、相次いでチャンスを生み出し、前半4分にこの試合3本目のシュートで早くも先制。この時点では新しいブラジル代表が生まれたかと思われた。
   しかし、魅せたのは結局この時間帯のみだった。
   VOLブルーノ・ギマランエスは予選第1節から起用されているが、フェルナンド・ジニース監督のサッカーに馴染んでいるようには見えない。右SBエメルソン・ホイヤウは倒されてボールを奪われるシーンが何度も見られたが、主審がファールを取らないとわかったにも関わらず、同様のプレーで繰り返しボールロスト。守備面では1失点目のクロスを易々と上げられ、2失点目は頭越しのヘディングシュートを許す。
   前半のFWヴィニシウス・ジュニオールの負傷による交代時にはタイプの異なるFWジョアン・ペドロを投入し、後半のMFホドリゴのFWパウリーニョへの交代は中盤の劣勢に拍車をかける結果となった。
   さらに、逆転を許した後には左サイドバックに本職のカルロス・アウグストではなくFWペペを起用。FWペペの攻撃面を期待したのだろうが、守備に追われ持ち味を生かすことができない。一方で右SBエメルソン・ホイヤウは出来が良くなかったにも関わらず、招集メンバーに右SBは彼だけで交代することもできない。
   FWペペのSB起用と根は同じなのだが、FWホドリゴにFWネイマールが好んでするようなプレーを期待するのはいかがなものか。選手がクラブでしていないプレー(ポジション)をトレーニング期間の短い代表の試合で要求するのは酷なのではないだろうか。
   また、サイドバックには招集の時点でメンバーを抑制しており、今後に向けての発展が見込めない。いつまでもSBダニーロ(ユヴェントス)に依存するつもりなのだろう。
   クラブではほぼ固定したメンバーで試合を積み重ねリベルタドーレスを制覇したフェルナンド・ジニース監督だが、トレーニング日数が制限される代表では同じことはできない。
   次節はW杯優勝国アルゼンチン戦。これ以上期待を裏切られる試合は見たくない。

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