クラブ別2022年振り返り:ゴイアス (Goiás)

投稿者: | 2022年12月22日

ゴイアスEC ブラジルリーグ ブラジル選手権 ブラジルサッカー ブラジルサッカークラブ  Goiás EC

ゴイアス (Goiás)

正式名称:Goiás Esporte Clube

略称:GOI

創立:1943年

本拠:ゴイアス州 ゴイアニア

《 主要タイトル & 概要 》

タイトル優勝回数優勝年
N/AN/AN/A
コパ・リベルタドーレスに唯一出場した2006年はグループラウンドを突破。決勝ラウンド1回戦(ベスト16)で敗退。

全国選手権: 2005年の3位が過去最高

コパ・ド・ブラジル: 1990年準優勝

全国選手権2部: 1996年、2012年の2度優勝

ゴイアス州選手権: 28回制覇

1999年に、元日本代表・前園真聖氏が所属。サッカーサイト「oGol」によると、コパ・ド・ブラジルに3試合計172分の出場。

《 直近3年成績(2020年-2022年) 》

大会2022年成績2021年成績2020年成績
ブラジル全国選手権13位18位
ブラジル全国選手権2部準優勝
コパ・ド・ブラジルベスト16敗退1回戦敗退3回戦敗退
コパ・スウアメリカーナ1回戦敗退
ゴイアス州選手権準優勝準々決勝敗退準々決勝敗退
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。

《 全国選手権 順位推移(2006年-2022年) 》

現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェア方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移です。

《 2022年 》

<戦績>

大会試合
勝数引分
敗数得点失点得失
点差
勝点率
(%)
順位
全国選手権381113144053-1340.413位
コパ・ド・ブラジル622246-244.4ベスト16敗退
州選手権16102430151566.7準優勝
   602317187474047.8

<全国選手権 年間順位推移>

<振り返り>

【監督人事】

 2022年、ゴイアスは2023年を託す監督が決まらないままシーズンを迎える。クラブは前年の最後7試合を監督代行として指揮を執り、1部昇格に尽力したクラウベル・ハーモス(Glauber Ramos)氏を監督として州選手権に挑む。
 2月23日、パウロ・アウトゥオリ(Paulo Autuori, 鹿島アントラーズ、セレッソ大阪での監督歴あり)氏をコーディネーターとして招聘、氏の意向でブルーノ・ピヴェッチ(Bruno Pivetti)氏が監督に就任する。
 しかし、3月24日、州選手権決勝を目前にしてパウロ・アウトゥオリ氏との契約を解除。ブルーノ・ピヴェッチ監督も同時に契約を解除し、アシスタンスコーチを務めていたクラウベル・ハーモス氏が再び監督代行として指揮を執る。
 4月14日にジャイール・ヴェントゥーラ(Jair Ventura)との契約を発表。クラウベル・ハーモス氏はクラブを去る。

【ゴイアス州選手権】

 1月26日に開幕した州選手権はスタートダッシュに躓くものの、クラウベル・ハーモス監督のもとで6勝2分1敗の成績を残し、ブルーノ・ピヴェッチ監督がグループラウンド最終節を勝利で締めくくり、グループ1位で決勝ラウンドに進出。
 決勝ラウンド1回戦(準々決勝)を州選手権のみに登録するCRACを相手にホーム&アウェアいずれも3-0で勝利。
 準決勝の相手は、全国選手権4部のイポラー。
 1stレグ(3月20日アウェイ)を2-0と完勝するが、3日後の3月23日2ndレグでは一転して2-3で試合を落とす。しかし、2試合合計4-3で辛うじて決勝に進出する。
 この試合後、ブルーノ・ピヴェッチ監督がチームを去る。
 3月26日の州選手権決勝1stレグ、アトレチコ・ゴイアニエンセとの戦いは、試合開始早々の前半3分に、それまでの試合で4得点7アシストを記録していた新加入のヴィニシウス(Vinícius)がアクシデントで交代を余儀なくされる。さらに後半18分にディフェンスの要、ヘイナウド(Reynaldo)が一発退場。GK/GOLタデウ(Tadeu)を中心に守りを固めたが、後半38分にPKを献上し失点。0-1で1stレグを落とす。
 4月2日2ndレグは、前半31分に左CKからニコラス(Nicolas)のヘディングで先制点を奪うものの、後半1分、6分に立て続けて失点。後半26分にもダメ押しのゴールを許し1-3で敗戦。州選手権は準優勝で幕を閉じる。

【コパ・ド・ブラジル】

 1回戦(3月1日)の相手は全国選手権4部のソウザ。
 前半14分にニコラスのゴールで先制するも、前半31分に失点。1-1の引き分けで試合を終えるも、規定によりゴイアスが2ndラウンドに進出。
 2回戦(3月17日)、全国選手権2部のクリシウーマ戦。後半27分、ニコラスのゴールで先制点を奪うとそのまま逃げ切り3rdラウンドに進出。
 3回戦の相手は、RBブラガンチーノ。
 4月20日ホーム1stレグ、前半8分に最終ラインからのグラウンダーのパスに、アポジ(Apodi, 2011年東京ヴェルディ所属)が抜け出し、ディフェンダー二人を振り切りゴール。幸先よく先制点を奪う。しかし、前半21分にPKから失点。後半17分にはCKから失点し、ホームでの試合を1-2で落とす。
 5月31日のアウェイでの2ndレグ。
 試合開始直後から相手が試合の主導権を握り度々ゴールに迫られるが、タデウを中心に守備陣が凌ぐ。すると前半43分、一瞬の隙を突きマテウス・サーレス(Matheus Sales)がゴール。後半ATに左サイドからのクロスに頭を合わされゴールネットを揺らされるが、ディフェンダーへのファールでゴールが認められず九死に一生を得る。試合はこのまま1-0で終え、2試合合計2-2となり4回戦進出をPK戦に委ねる。PK戦は13人目までもつれるが、最後はタデウがシュートストップ。9-8で4回戦進出を決める。
 4回戦の相手は、クラシコとなるアトレチコ・ゴイアニエンセ。
 6月22日1stレグ、前半8分、CB/ZAGダ・シウヴァ(Da Silva)がアクシデントで途中交代を余儀なくされるも、最後まで守備陣が奮闘し、当初のプラン通りアウェイでの一戦を0-0の引き分けで終える。
 7月13日ホームでの2ndレグ、堅い守りからのカウンターで得点を狙うが前半41分に失点。後半8分には前がかりになったところをカウンターを受け追加点を許す。後半20分にはPKを献上し、これを決められ万事休す。
 州選手権に続きアトレチコ・ゴイアニエンセとのクラシコに苦杯を舐め、コパ・ド・ブラジルは4回戦(ラウンドに進出16)で敗退。

【全国選手権】

 州選手権の終盤以降守備が安定しない中、ジャイール監督は4-4-1-1で2ラインをコンパクトに低い位置で敷く戦術を採用、ワントップに身長のあるペドロ・ハウーウを定着させる。
 全国選手権5節を初の無失点試合で初勝利を飾ると、翌第6節も無失点で勝利。続く5試合もすべて1失点に抑え勝点を積み重ねていく。ところが、6月に入ると毎週のようにディフェンダー、中盤の選手にけが人が続き守備がほころび始める。
 守備的で規律を要求する戦術を継続し、何とか台所事情の苦しい時期を乗り越えると、3連勝を達成するなど一時は順位を9位まであげることに成功する。
 その後は対戦相手に応じて、スリーバックやスリートップなどフォーメーションを変え攻撃面にもテコ入れを図るが、お世辞にも上手くいったとは言えず、全国選手権は13位、2023年コパ・スウアメリカーナの出場権を獲得して全国選手権を終了した。
   選手権前半 :   5勝 7分 7敗、得点21失点25
   選手権後半 :   6勝 6分 7敗、得点19失点28
   選手権合計 :  11勝13分14敗、得点40失点53

【雑感】

 クラブ内のごたごたでスタートした2022年だったが、ジャイール・ヴェントゥーラ監督が守備を整備し、来年のコパ・スウアメリカーナ出場権を獲得して全国選手権を終えた。
 しかし、攻撃面で限界が見えたのか、2023年の監督にグト・フェヘイラ(Guto Ferreira)氏を招聘。
 FW/ATAペドロ・ハウーウを筆頭に、CB/ZAGヘイナウド、SB/LATカエタノ(Caetano)ら2022年の主要選手が退団し迎える2023年は、監督の要望に応えた補強などクラブの手腕とグト・フェヘイラ氏の采配が試される一年になるだろう。 

<チーム内個人成績・記録>

* 参照元:サッカーサイト「Ogol」

記録選手公式戦計全国選手権ブラジル杯州選手権
最多試合出場タデウ
(Tadeu)
– GK/GOL
6238616
(2位)ジエゴ
(Diego)
– MF/MEI
5234612
(3位)ペドロ・ハウーウ
(Pedro Raul)
– FW/ATA
5034511
最多出場時間タデウ
(Tadeu)
– GK/GOL
543034205701440
(2位)ヘイナウド
(Reynaldo)
– CB/ZAG
46202750570940
(3位)ジエゴ
(Diego)
– MF/MEI
40712904389778
最多得点ペドロ・ハウーウ
(Pedro Raul)
– FW/ATA
261907
(2位)ニコラス
(Nicolas)
– FW/ATA
15528
(3位タイ)エウヴィス
(Élvis)
– MF/MEI
6402
(3位タイ)ヴィニシウス
(Vinícius)
– FW/ATA
6204
最多アシストヴィニシウス
(Vinícius)
– FW/ATA
13427
(2位)エウヴィス
(Élvis)
– MF/MEI
8206
(3位タイ)ダダ・ベウモンチ
(Dadá Belmonte)
– FW/ATA
6600
(3位タイ)ジエゴ
(Diego)
– MF/MEI
6501
最多デュエル勝利ジエゴ
(Diego)
– MF/MEI
227
(2位)ペドロ・ハウーウ
(Pedro Raul)
– FW/ATA
145
(3位)ダダ・ベウモンチ
(Dadá Belmonte)
– FW/ATA
142
最多キーパスヴィニシウス
(Vinícius)
– FW/ATA
39
(2位)ダダ・ベウモンチ
(Dadá Belmonte)
– FW/ATA
34
(3位)ペドロ・ハウーウ
(Pedro Raul)
– FW/ATA
24
最多CBIヘイナウド
(Reynaldo)
– CB/ZAG
230
(2位)カエタノ
(Caetano)
– 左SB/LTE
156
(3位)ジエゴ
(Diego)
– MF/MEI
112
※
デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること
キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標
CBI : クリア、ブロック、インターセプト

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です