ジョアン・ガブリエウ・マクルーフィ (João Gabriel Maklouf)

投稿者: | 2023年11月19日
最新更新日 : 2024/8/24
新規投稿 : 2023/11/19

コリンチャンス ローマ 若手 逸材 センターバック

ジョアン・ガブリエウ・カルドーゾ・サントス・マクルーフィ

João Gabriel Cardozo Santos Maklouf

ポジション:センターバックザゲイロ

利き足:右

2007年4月6日生まれ

<幼少期>

 ブラジル連邦共和国サンパウロ州の州都サンパウロに生まれる。
 6歳の頃からサッカー選手になる夢を両親と語り合うようになる。

<クラブ経歴>

≪育成時代

 クラブキャリアは、2018年(10歳)の時、サンパウロに本拠を置く1919年創立のナシオナウ-SPのU-11カテゴリーでスタートする。
 ナシオナウ-SPは歴史はあるものの、トップチームはサンパウロ州選手権下位リーグに長年低迷する弱小クラブ。しかし、1996年には、2023年11月現在のバルセロナ/ESPスポーツ部門ディレクター、現役時代にはポルトガル代表で75試合5得点、ポルト/PORやバルセロナ、チェルシー/ENGで活躍したデコ(Deco)が、一年間当クラブで過ごしている。
 2019年、トップチームがサンパウロ州選手権上位リーグに参戦するオザスコ・アウダックスU-13チームへ移籍。
 2021年(13歳)には、以前よりジョアンに興味を示していたコリンチャンスのU-15チームに加入する。
 コリンチャンスU-15チームではセンターバックとしてレギュラーの座を掴み、2年間で約60試合に出場。チームキャプテンを務め、2022年1月にはU-15カテゴリーの主要16チームが集った大会でチームを優勝に導くなど、コリンチャンス下部組織で将来を担う一人として認識されるようになる。
 2023年(15歳)、U-17カテゴリーに昇格。しかし、一年年上の2人の選手に次ぐ3番手の控え選手に甘んじることになる。そして、5月20日のU-17サンパウロ州選手権での試合を最後に試合から遠ざかる。

 ジョアンは家族と共に国籍を持つイタリアへ移住。そして、ヨーロッパの複数のクラブから勧誘を受ける中、ローマ下部組織の入団テストに合格し、ローマでの活動を開始した。
 2023年9月上旬にコリンチャンスとプロ契約を締結。
 2023年9月27日、ローマU-18チームへの期限付き移籍が締結された。契約期限は、ジョアンが18歳の誕生日を迎える2025年4月。契約満了時の買取オプションが設定され、オプション行使時には選手保有権の70%がローマに移り、残りの30%はコリンチャンスが継続して保有する条項が契約に織り込まれた。
 直接ローマとの契約が交わされず、コリンチャンスからの期限付き移籍という形式になったのは、ブラジルでは法令により国内での就業最低年齢は16歳、国外での就業最低年齢は18歳と定められているためだと考えられる。なお、FIFAの規定では18歳未満の外国籍選手の獲得は認められていないが、ジョアンはイタリア国籍を保有しており、外国籍選手に該当しないため、ローマでのプレーは認められるとのこと。
 ローマU-18チームに加入後、約2か月を経た2023年11月19日時点で、U-18チームで6試合に出場し4アシストを記録。すでにU-20チームのトレーニングに参加。トップチームのトレーニングにも2度参加しているという。
 2024年6月21日のネット記事によると、2023/24年の成績は以下の通り。
 〇 U-17イタリア全国選手権 : 2試合91分
 〇 U-18イタリア全国選手権 : 30試合2363分5アシスト (チームは準優勝)
 〇 U-19イタリア全国選手権 : 5試合283分1アシスト
 ◎ 計 37試合2737分6アシスト
 2024年7月26日、自身のSNSにてローマに対して感謝の意を表す惜別の挨拶を投稿。
 買取オプションは行使されず、コリンチャンスU-17(またはU-20)へ復帰するものと思われる。

≪シーズン別クラブ出場記録≫

シーズン所属大会試合出場
時間
得点アシ
スト
2023年(16歳)コリンチャンス出場なし
2023/24年(17歳)ローマ/ITA出場なし
2024年(17歳)コリンチャンス出場なし
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。

<代表(世代別含む)経歴>

N/A

<プレースタイル、雑感 etc.>

 利き足は右足。
 身長は複数のサッカーサイトや同選手に関する記事の間で180~186cmとバラつきがある。
 あいにくプレースタイルに関する記事や動画を見つけることができなかった。しかし、コリンチャンスU-15ではキャプテンを務めるリーダーシップを持ち合わせ、情報収集する中で見た写真を見る限り、16歳にしてローマU-20チームやトップチームの練習に参加するだけの強靭な肉体が備わっているように見える。

 ジョアンがキャリアをスタートさせたナシオナウ-SP下部組織の大先輩デコは、ポルトガルに渡り、FCポルトで現ローマ監督ジョゼ・モウリーニョ(José Mourinho)氏のもと、UEFAチャンピオンズリーグMVPを受賞するまで成長。その後も、バルセロナやチェルシーで多くのタイトルを獲得。ポルトガル代表としても、代表初試合で対ブラジル戦で37年ぶりの勝利をポルトガル代表に呼び込む決勝ゴールをマークした。
 奇しくも、ナシオナウ-SP下部組織を経たジョアンも、デコ同様にジョゼ・モウリーニョ監督の指導を仰ぐ機会を得た。モウリーニョ監督は、ジョアンと入れ替わる形でローマを去ったブラジル代表CBホージェル・イバンニェス(Roger Ibañez, 1998)も育て上げている。
 ジョアンはまだ16歳で育成カテゴリーに所属、トップチームのトレーニングに参加する機会はあるが、直接モウリーニョ監督の指導を受けることは少ないかもしれない。しかし、その僅かな機会を大事にし、多くのことを吸収してもらいたい。
 そして、いつの日にかは国を代表する舞台でプレーする日を迎えてもらいたい。もちろん、デコのようにブラジル代表に立ちはだかるのではなく、黄色のユニフォームを着て。

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