【ブラジル全国選手権2023】第29,30,32,33節(順延分)

投稿者: | 2023年11月23日

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全国選手権第29,30,32,33節(順延分) 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこの記事で。
・2023/11/18 第30節 フォルタレーザ(FOR) x クルゼイロ(CRU)
・2023/11/22 第33節 クルゼイロ(CRU) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
・2023/11/22 第32節 フルミネンセ(FLU) x サンパウロ(SAO)
・2023/11/23 第29節 フォルタレーザ(FOR) x ボタフォゴ(BOT)
・2023/11/23 第30節 フラメンゴ(FLA) x RBブラガンチーノ(RBB)

全国選手権第29,30,32,33節(順延分) 試合概要

フォルタレーザ(FOR) 0-1 クルゼイロ(CRU)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=szDL6HRJECc
(CRU) : 80' #9 ブルーノ・ホドリゲス(Bruno Rodrigues, 1997)[#20 イアン・ルーカス(Ian Luccas, 2003)]

得点シーン

(CRU)後半35分 :
自陣右サイドからボールを繋ぐクルゼイロは、相手陣に入りMFマテウス・ペレイラ(Matheus Pereira, 1996)がペナルティエリア手前右へスルーパス。これを受けたVOLイアン・ルーカスがゴール前に素早くグラウンダーのクロスボールを送ると、オフサイドぎりぎりでFWブルーノ・ホドリゲスがダイレクトに右足を合わせ、クルゼイロが待望の先制点。(0-1)
   FWブルーノ・ホドリゲスは、アトレチコ・パラナエンセ下部組織で、2017年1月の州選手権で19歳のプロデビュー。しかし、アトレチコではポジションを確保できず、期限付き移籍を繰り返し2020年にトンベンセへ完全移籍。トンベンセ加入後も期限付き移籍要員となるが、2020年には全国選手権2部ポンチプレッタで47試合11得点11アシストの記録を残す。クルゼイロには期限付き移籍で2022年7月に加入。今季は今節終了時点でチームのフィールドプレーヤー最多の45試合3676分に出場し、チーム最多の13得点を記録している。全国選手権は31試合2481分8得点3アシスト。クルゼイロはすでに保有権の33%を保有しているが、来季に向け保有割合を増やし完全移籍の交渉を進めている。
   VOLイアン・ルーカスは、2020年10月に全国選手権4部でフェホヴィアーリアから17歳のプロデビュー。2022年半ばに期限付き移籍でクルゼイロU-20チームに加入し、2023年1月開幕のミナスジェライス州選手権ではチーム10試合のうち9試合(うち先発8試合)に出場。全国選手権に入り出番はほとんどなくなったが、9月以降少しずつ出場機会を得ると、今節は10月19日全国選手権第27節フラメンゴ戦以来2度目の先発に抜擢され、決勝点のアシストを記録。チームが残留争いに巻き込まれる中での起用に、結果で応えた。
   

スタッツ

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:47% 53%
シュート(枠内): 前半:‐(-) ⇒ 前後半:16-7(7-2)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:79% 80%

クルゼイロ(CRU) 2-2 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=rA2H3xhwTRw
(VAS) : 15' #2 プーマ・ロドリゲス(Puma Rodríguez, 1997)[#31 ホッシ(Rossi, 1993)]
(CRU) : 41' #19 アルトゥール・ゴメス(Arthur Gomes, 1998)[#7 マテウス・ヴィタウ(Mateus Vital, 1998)]
(CRU) : 45+9' #9 ブルーノ・ホドリゲス(Bruno Rodrigues, 1997)[PK]
(VAS) : 77' #11 ガブリエウ・ペッキ(Gabriel Pec, 2001)[#9 セバスティアン・フェレイラ(Sebastián Ferreira, 1998)]

得点シーン

(VAS)前半15分 :
自陣からのビルドアップでCBマイコン(Maicon, 1988)が右サイドライン際に斜めにボールを入れると、FWホッシがワンタッチで一列内を前方へボールを送る。右SBプーマ・ロドリゲスがこのボールを受けると個人技でディフェンダーをかわし角度のない位置からシュート。これがファーサイドのゴールネットを揺らしヴァスコ・ダ・ガマが先制。(0-1)
   右SBプーマ・ロドリゲスは、2023年3月、6月にウルグアイ代表として各一試合の親善試合にフル出場、2022W杯も出場機会はなかったが代表に選出された。2023年シーズン前にヴァスコ・ダ・ガマに加入。加入後すぐにポジションを獲得するが、全国選手権でのチームの不振や監督交代により、8月以降は控えに回ることが多くなっていた。今節は10月1日全国選手権第25節サントス戦以来の先発起用。その期待に応えるかのようにゴールで結果を残した。
(CRU)前半41分 :
GKハファエウ・カブラウ(Rafael Cabral, 1990)から、CBカスタン(Castán, 1989)、VOLマテウス・ヴィタウを経てボールを受けたFWアルトゥール・ゴメスが、約20mドリブルでボールを運び、ペナルティエリア手前からシュート。ボールはディフェンダーのふくらはぎに当たりゴール左上隅に突き刺さる。(1-1)
   FWアルトゥール・ゴメスは、サントス下部組織出身で2015年U-17W杯に出場(5試合1得点)。2016年11月に18歳でプロデビュー。2021/22年エストリルプライア/PORへ移籍し、翌2022/23エスポルティングで38試合4得点3アシストを記録。クルゼイロには2023年7月15日に加入。クラブデビュー戦で2得点を記録。その後ゴールから遠ざかるものの、細かいタッチのドリブルで左サイドから多くのチャンスを創出し先発に定着。今節終了時点で17試合3得点1アシストの記録を残している。
(CRU)前半45+9分 :
MFマテウス・ペレイラ(Matheus Pereira, 1996)が相手陣中盤からペナルティエリア内左へ柔らかいボールを上げる。MFマテウス・ヴィタウが胸トラップでボールを確保しようとするところを、ディフェンダーが腕でボールを掻き出し、クルゼイロにPKが与えられる。これをブルーノ・ホドリゲスが十分な助走から思い切りよく蹴り込みクルゼイロが逆転。(2-1)
   MFマテウス・ヴィタウは、ヴァスコ・ダ・ガマ育成出身で2015年12月全国選手権最終節コリチバ戦で17歳のプロデビュー。2018年にコリンチャンスに移籍し、半年のギリシャへの期限付き移籍期間を除き5年間で199試合に出場。2023年シーズン前にクルゼイロに完全移籍を果たす。中盤での攻守のつなぎ役、ゴールライン際まで相手陣を深く抉るポジショニング、積極的なシュートが特長のミッドフィルダー。
(VAS)後半32分 :
MFディミトリ・パイェ(Dimitri Payet, 1987)が蹴る左CK。ファーサイドに深く高く上げられたボールに、FWセバスティアン・フェレイラが頭で中央にマイナスのボールを落とすと、FWガブリエウ・ペッキがダイレクトに左足を振り抜き、抑えの効いたボールがゴールネットに突き刺さる。
   FWガブリエウ・ペッキは、ヴァスコ・ダ・ガマ育成出身で、2019年9月7日全国選手権第18節バイーア戦で18歳のプロデビュー。2020年21試合、2021年52試合と次第に出場機会を増やしていき、2022年前半はレギュラーに定着。しかし、2022年8月にレギュラーの座を奪われる。2023年は年初からバルビエリ(Barbieri)監督のもとスリートップの一角に定着。チームの不振とそれによる監督交代を受け、多くの選手の入れ替えが行われる中、ポジションを死守。2023年はこれまでのサイドでスピードを生かしたチャンスメーカーから、中央に絞り自らがシュートに持ち込むなど、プレースタイルも大きく幅を拡げている。2023年11月にはU-23代表に招集。2024年パリ五輪に向けた南米予選での活躍が期待されている。

スタッツ

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:50% 50%
シュート(枠内): 前半:‐(-) ⇒ 前後半:12-7(4-4)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:80% 81%

フルミネンセ(FLU) 1-0 サンパウロ(SAO)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=ZeIlRhWTqnw
(FLU) : 54' #14 ヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1988)[#18 レレー(Lelê, 1997)]

得点シーン

(FLU)後半9分 :
自陣からのカウンター。右サイドに流れたFWレレーが後方からのボール受けペナルティエリア手前からサイドチェンジ。これをFWヘルマン・カーノがシュートに持ち込むとディフェンダーの背中に当たったボールがコース良くゴール右隅に吸い込まれ、数的有利のフルミネンセが待望の先制点。(1-0)
   FWヘルマン・カーノは、2022年全国選手権の得点王(26得点)。今季は昨年ほどの勢いはないが、リベルタドーレスでは12試合13得点2アシストの得点王。準々決勝以降は全5試合でゴールを奪い、7得点2アシストを記録し、クラブ史上初の大陸タイトル獲得に貢献した。

スタッツ

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:56% 44%
シュート(枠内): 前半:‐(-) ⇒ 前後半:24-4(8-1)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:89% 78%

フォルタレーザ(FOR) 2-2 ボタフォゴ(BOT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=hsdj82k0kuE
(FOR) : 8' #22 ヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)[#27 カレビ(Calebe, 2000)]
(BOT) : 20' #xx オウンゴール(Gol Contra)[]
(FOR) : 41' #29 ギリェルミ(Guilherme, 1995)[#27 カレビ(Calebe, 2000)]
(BOT) : 78' #5 ダニーロ・バルボーザ(Danilo Barbosa, 1996)[#6 チェチェー(Tchê Tchê, 1992)]

得点シーン

(FOR)前半8分 :
敵陣アタッキングサードに入った位置での左スローイング。VOLカイオ・アレシャンドレ(Caio Alexandre, 1999)が空いたスペースに顔を出し、ディフェンダー2選手が寄せに来るところを軽く浮かしたパスで縦のスペースにボールを送る。これを受けたがFWカレビファーサイドゴールポストへ向けたグラウンダーのクロス。そこに詰めたFWヤゴ・ピカチューがゴールにボールを押し込みフォルタレーザが先制。(1-0)
   MFヤゴ・ピカチューは、今節終了時点でチーム最多の70試合に出場。サイドバックや中盤から前線にかけての攻撃的なポジションをこなすユーティリティ性の高い選手。中盤の選手ながらチーム3位の12得点目のゴール。
(BOT)前半20分 :
相手陣深く左サイドでパス交換。FWヴィトル・サー(Victor Sá, 1994)が下がりながらゴール前ファーサイドへクロス。FWチキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares, 1991)の折り返しにディフェンダーがクリアを誤りオウンゴール。ボタフォゴが同点に追いつく。(1-1)
(FOR)前半41分 :
フォルタレーザが相手陣で前後左右にボールを散らしながら攻撃の糸口を探る。FWカレビがペナルティエリア右外でVOLゼ・ウェリソン(Zé Welison, 1995)から縦のボールを受けると、ディフェンダーのマークをかわし、鋭い振りでゴール前にクロス。FWギリェルミが沈み込むヘディングシュートでボールをゴールネットに突き刺す。(2-1)
   FWカレビは、サンパウロ下部組織からアトレチコ・ミネイロ下部組織への期限付き移籍を経て、アトレチコ・ミネイロから2020年11月2日全国選手権第19節パウメイラス戦で20歳のプロデビュー。翌2021年に完全移籍を果たすがポジションに定着できず、アトレチコ・ミネイロで約3年65試合1得点6アシストの記録を残し、2023年2月にフォルタレーザが50%保有権に対し600万レアル(約1億8000万円)の移籍金で獲得。2023年は8月上旬のケガで約一か月半戦列を離れるが、今節終了時点で51試合(うち先発27試合)4得点7アシストの記録を残している。
(BOT)後半23分 :
 78' #5 ダニーロ・バルボーザ(Danilo Barbosa, 1996)[#6 チェチェー(Tchê Tchê, 1992)]
   VOLダニーロ・バルボーザは、2013U-17W杯(5試合)、2015年U-20W杯(6試合1得点)に出場。ヴァスコ・ダ・ガマ下部組織出身で2014年2月のリオデジャネイロ州選手権で17歳のプロデビュー。2014年7月にSCブラガへ移籍を果たすと、バレンシア/ESP、ニース/FRAなどでプレー。ボタフォゴには2022年8月に加入。加入以来ボランチの3番手の評価が続いており、CBでの起用も含め、2023年は今節終了時点で39試合(うち先発18試合)2得点1アシスト。

スタッツ

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:37% 63%
シュート(枠内): 前半:‐(-) ⇒ 前後半:16-8(5-1)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:74% 88%

フラメンゴ(FLA) 1-0 RBブラガンチーノ(RBB)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=XAzhlZz_4hU
(FLA) : 75' #14 デ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)[#5 エリキ・プルガール(Erick Pulgar, 1994)]

得点シーン

(FLA)後半30分 :
自陣に入ったところから相手陣アタッキングサードに向け右サイドライン際をFWブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)が持ち上がる。一列内のMFデ・アラスカエッタへボールを戻すと、それを追い越したVOLエリキ・プルガールへダイレクトパス。相手守備ラインが下がるとそのスペースにMFデ・アラスカエッタが侵入し戻りのパス。これをワントラップから右足を振り抜きゴール右隅のゴールネットを揺らす。(1-0)
   MFデ・アラスカエッタは、2018、2022W杯ウルグアイ代表、代表ではW杯2大会での4試合2得点を含む44試合10得点5アシストを記録。2012年10月に17歳でデフェンソール・スポルティング/URUからプロデビュー。2015‐18年はクルゼイロ、2019年以降はフラメンゴでプレー。2022年は全国選手権ベストイレブンに選出。2023年は今節終了時点で50試合11得点12アシスト。主に左サイドから中央の2列目でプレー。確かな戦術的視野でスルーパスや自らのシュートで多くのゴールに関与する。

スタッツ

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:54% 46%
シュート(枠内): 前半:‐(-) ⇒ 前後半:13-16(4-3)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:80% 82%

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