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全国選手権第37節 対戦組合せ
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2023/12/02 コリンチャンス(COR) x インテルナシオナウ(INT)
・2023/12/02 アトレチコ・ミネイロ(CAM) x サンパウロ(SAO)
・2023/12/03 フラメンゴ(FLA) x クイアバ(CUI)
・2023/12/03 パウメイラス(PAL) x フルミネンセ(FLU)
・2023/12/03 ボタフォゴ(BOT) x クルゼイロ(CRU)
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2023】第37節(2/2)
・2023/12/03 RBブラガンチーノ(RBB) x コリチバ(CFC)
・2023/12/03 グレミオ(GRE) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
・2023/12/03 アトレチコ・パラナエンセ(CAP) x サントス(SAN)
・2023/12/03 フォルタレーザ(FOR) x ゴイアス(GOI)
・2023/12/03 アメリカ・ミネイロ(AME) x バイーア(BAH)
全国選手権第37節 試合概要
コリンチャンス(COR) 1-2 インテルナシオナウ(INT)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=5WqQ5ysu2pM
(INT) : 35' #27 マウリシオ(Maurício, 2001)[#16 ファブリシオ・ブストス(Fabricio Bustos, 1996)]
(COR) : 57' #11 ロメロ(Romero, 1992)[#44 ガブリエウ・モスカルド(Gabriel Moscardo, 2005)]
(INT) : 66' #11 ヴァンデルソン(Wanderson, 1994)[]
見どころ(試合前の順位)
コリンチャンスは全国選手権11勝14分11敗勝点47の13位。
インテルナシオナウは全国選手権13勝10分13敗勝点49の10位。
得点シーン
(INT)前半35分 :
自陣ペナルティエリア手前左サイドから中央を経て、相手陣右サイドライン際を上がるSBファブリシオ・ブストスにボールが渡る。SBファブリシオ・ブストスが真横にペナルティエリア手前中央やや左のMFマウリシオにボールを送ると、MFマウリシオはマークが甘いことからシュートを選択。グラウンダーのシュートはゴール右隅に決まりインテルナシオナウが先制。(0-1)
MFマウリシオは、前節のエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)へのアシストに続き2試合連続の得点関与。今年は、7月のケガの時期を除き、フル回転で出場。9月にはU-23代表に選出。エドゥアルド・クーデ監督就任後は、高い位置でのボール奪取や、二列目からアイディア溢れるパス、シュートで得点にも大きく関与。欧州からの関心も高まっており、シーズン終了後の動向も気になる。
(COR)後半12分 :
相手陣深い位置での右サイドライン際でMFマテウス・アラウージョ(Matheus Araújo, 2002)がボール奪取。一列内をVOLガブリエウ・モスカルドが駆け上がるとボールが送られ、ペナルティエリアに侵入しゴール前に鋭いクロス。FWロメロがしっかりと足を合わせゴールネットを揺らす。(1-1)
FWロメロは、10月25日第29節クイアバ戦から9試合連続スタメン出場で6得点。特に最近の5試合は5得点とコリンチャンスの得点源となっている。2014年‐15年前半にかけてコリンチャンスでともにプレーした引退を表明しているSBファビオ・サントスへのはなむけのゴールとなった。
(INT)後半21分 :
MFアランギス(Aránguiz, 1989)がセンターサークル内からペナルティエリア右隅へロングパス。MFマウリシオが受けると、ディフェンダーを引きつけヒールパス。SBファブリシオ・ブストスがゴール前にボールを送るが、FWエネル・バレンシアはディフェンダーの寄せにシュートに持ち込めない。しかし、こぼれたボールをFWヴァンデルソンがゴールに蹴り込みインテルナシオナウが再リード。(1-2)
試合概要、所感 etc.
ボール保持率: 前半:45% 55% ⇒ 前後半:47% 53%
シュート(枠内): 前半:2‐6(0-2) ⇒ 前後半:9-10(2-3)
パス成功率: 前半:88% 89% ⇒ 前後半:87% 88%
ホーム最終戦を迎えたコリンチャンス。今季終了後の引退を表明しているSBファビオ・サントス(Fábio Santos, 1985)のホーム最終戦でもあり勝利で花道を飾りたい。
コリンチャンスは立ち上がりから、インテルナシオナウの速い出足に効果的にボールを前に運ぶことができず、ゴールの匂いが全くしない展開。前半を0-1のビハインドで折り返すと、後半開始時にMFマテウス・アラウージョとFWウェズレイ(Wesley, 2005)が投入される。すると、MFマテウス・アラウージョが相手陣高い位置でボールを奪い取り、FWロメロの同点ゴールの起点となる。
このゴールで試合の流れを変えることができるかと思われたが、後半21分に失点。その後もインテルナシオナウに試合を支配される。後半40分を過ぎ、猛攻を仕掛け、相次いでシュートに持ち込むが、インテル守備陣を崩すことができない。後半45+10分には、FWウェズレイが左コーナーフラッグ近辺からゴールライン際を2人のディフェンダーをかわしペナルティエリアに侵入する。そして、後方に下がりながらゴール前にクロスを送ると、FWペドロ(Pedro, 2006)がヘディングシュート。しかし、この至近距離のシュートはインテルGKロチェ(Rochet, 1993)のスーパーセーブにより阻まれる。
試合終盤の猛攻も空しく、コリンチャンスは1-2の敗戦。ホーム最終戦を白星で飾ることができなかった。
コリンチャンスはこの試合でも若手選手が躍動。VOLガブリエウ・モスカルド(Gabriel Moscardo, 2005)が前節のプロ初ゴールに続き、今節はアシストを記録。ゴールライン手前まで上がってのクロスをみせ、攻撃面でのセンスの高さも誇示。FWウェズレイは、そのスピードと巧みなドリブルで好機を演出。FWペドロも後半25分からの出場で複数のシュートを放ち、試合終了間際にはGKに防がれた惜しいシーンも。
今季限りで引退を表明しているSBファビオ・サントスは、サンパウロ下部組織出身で2003年7月に17歳のプロデビュー。2006年下半期には鹿島アントラーズ/JPNでプレー。ブラジル代表として4試合に出場。コリンチャンスでは2011年‐15年6月、2020年10月‐現在の期間プレーし、主力としてクラブW杯、リベルタドーレス、2度の全国選手権のタイトルを獲得。その実績とプレーは、コリンチャーノの心に永遠に残るであろう。
コリンチャンスの最終節は(A)コリチバ戦。
インテルナシオナウは、守備面では、相手FW陣にボールが入った際にはCB陣が前を向かせず中盤が挟み込みボールを奪い、中盤では速い寄せで相手の攻撃の芽を摘む。攻撃面では、VOLアランギスが攻守のつなぎ役を担い、前線でFWエネル・バレンシアが守備ラインを押し下げ、二列目を高い戦術眼と技術を併せ持つMFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)とMFマウリシオが支配し、スピード豊かなFWヴァンデルソンがアクセントをつける。
一度は同点に追いつかれたものの、全体として試合を支配。エドゥアルド・クーデ監督就任後は、試合によって出来の良し悪しの振り幅が大きくなっているが、今節は良い一面が大きく出た。
この勝利で来季のコパ・スウアメリカーナ出場が確定。シーズン途中の大補強や、リベルタドーレスで準決勝に進出した実績を考えると少し物足りない成績だが、2024年に向けた見通しは明るい。
最終節は、優勝争いを繰り広げているボタフォゴをホームに迎える。
アトレチコ・ミネイロ(CAM) 2-1 サンパウロ(SAO)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=vR7FfX8pnHY
(CAM) : 77' #7 フッキ(Hulk, 1986)[#9 パボン(Pavón, 1996)]
(SAO) : 90+1' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[PK]
(CAM) : 90+4' #10 パウリーニョ(Paulinho, 2000)[#7 フッキ(Hulk, 1986)]
見どころ(試合前の順位)
アトレチコ・ミネイロは全国選手権18勝9分9敗勝点63の3位。
サンパウロは全国選手権13勝11分12敗勝点50の9位。
得点シーン
(CAM)後半32分 :
左サイドを起点とした攻撃は、パスを交換しながら右サイドへ展開。ペナルティエリア右手前でボールが受けたFWフッキが、内に切れ込みながら左足の強烈なシュート。ボールはゴール左サイドネットを揺らす。(1-0)
FWフッキは、今節を含みチームの引分けを挟んだ連勝中の9試合で5得点5アシスト。シーズン終盤に差し掛かり、その勢いは手がつけられない。
(SAO)後半45+1分 :
セカンドボールを回収したSBカイオ・パウリスタ(Caio Paulista, 1998)の縦のスルーパスに反応したFWフアン・サントス(Juan Santos, 2002)がペナルティエリアで倒されPKを獲得。これをFWルシアーノがGKが倒れる逆方向へのシュートを決める。(1-1)
(CAM)後半45+4分 :
左サイドライン際のSBギリェルミ・アラーナ(Guilherme Arana, 1997)からのボールをペナルティエリア手前で受けたFWフッキが守備ライン裏を狙うFWパウリーニョに向けスルーパス。間合いを詰めるGKの肩越しに放たれたシュートはゴールニアサイドの角に決まる。
FWパウリーニョは、全国選手権後半戦のこれまで18試合で14得点2アシスト。得点ランキングでトップに立ち、チームの躍進に貢献。
試合概要、所感 etc.
ボール保持率: 前半:50% 50% ⇒ 前後半:48% 52%
シュート(枠内): 前半:3‐8(0-1) ⇒ 前後半:5-16(2-5)
パス成功率: 前半:83% 87% ⇒ 前後半:83% 88%
ホーム最終戦を迎えたアトレチコ・ミネイロは、現在2引分けを挟み6連勝中で首位に肉薄。優勝争いを最終節まで持ち込むためにも勝ち点3は譲れない。
また、2度の在籍で足かけ9年アトレチコ・ミネイロでプレーした今季限りの引退を表明しているCBヘーヴェル(Réver, 1985)の花道を飾るためにも白星が欲しい。
攻撃面では、縦にスピードのある押し上げと、その攻撃が行き詰まった際にはペナルティエリア前後でワンタッチのパスを繋ぎゴールを狙うアトレチコ・ミネイロ。一方のサンパウロは、アタッキングサードの入口近辺や最終ラインでパスを交換し、やや強引なシュートでプレーを終わらせる。
守備面では、サンパウロはボールホルダーに複数のディフェンダーがマークに行き、ゴール前では相手を囲い込んでシュートに持ち込ませず、アトレチコ・ミネイロは固く閉じた守備網でサンパウロ攻撃陣に効果的に中に入らせない。
両チームともにスタイルは違えど固いディフェンスで、前半は決定的なシーンもなく0-0のまま試合を折り返す。
後半も同様の展開が続くが、サンパウロはFWルシアーノが、後半6分に個人技から枠を捉えるシュート、後半31分にはペナルティエリアに縦に速く侵入し、左サイドからのボールを受け決定的なシーンを迎えるが、シュートは枠を捉えることができない。
サンパウロの守備になかなかゴール枠を捉えたシュートに持ち込めないアトレチコ・ミネイロだったが、後半32分、FWフッキの強烈な一発で試合の均衡を破る。
コパ・ド・ブラジル王者の意地を見せたいサンパウロは、MFウィリアン・ゴメス(William Gomes, 2006)がペナルティエリア内右でディフェンダーのマークをかわし左足のシュート。ボールはGKの指先を越えるがクロスバーに弾き返される。なおも猛攻を仕掛けると、後半42分、PKから同点に追いつく。
試合はこのままタイムアップを迎えるかと思われたが、同点直後にスタジアムを包んだ『Eu acredito. (エウ アクレジット/私は信じている)』という観客席の大声援の中、後半45+4分、FWパウリーニョの決勝ゴールが生まれる。
アトレチコ・ミネイロはこれで2引分けを挟み7連勝。全国選手権後半戦は18試合12勝3分3敗のリーグ一の成績で勝ち点39を積み上げ、今節未消化の首位パウメイラスと勝点差で並んだ。
最終節の対戦相手は(A)バイーア。優勝争いと残留争いをそれぞれ展開するチームの対戦はいつも以上に熱くなる。
今季限りの引退を表明しているCBヘーヴェルは、当時全国選手権2部のパウリスタ下部組織出身で2005年4月のサンパウロ州選手権で20歳のデビュー。2008年にグレミオに移籍すると間もなくレギュラーの座を掴む。ウォルフスブルク/GERを経て、2010年8月にアトレチコ・ミネイロに加入すると、主力として2013年リベルタドーレス、2014年コパ・ド・ブラジルのタイトルを獲得。インテルナシオナウ、フラメンゴを経て、再び2019年にアトレチコ・ミネイロに復帰すると、2021年にコパ・ド・ブラジルと全国選手権の同年二冠に貢献。最終節を残し、アトレチコ・ミネイロでは通算355試合31得点、キャリア通算722試合58得点を記録。ブラジル代表として8試合1得点を記録している。
サンパウロは、コパ・ド・ブラジル王者としての意地を見せることができず、1-2の敗戦。今季全国選手権はアウェイゲームがすべて終了したが、勝ち星は僅かに一つと不甲斐ない成績に終えた。
2失点は、VOLパブロ・マイア(Pablo Maia, 2002)、CBベラウド(Beraldo, 2003)の若い2選手のFWフッキへの対応が甘くなったことが主因。ベテランに熱いお灸を据えられた形となった。
最終節の対戦相手はコパ・ド・ブラジル決勝戦で対戦したフラメンゴ。フラメンゴは今節の結果次第で優勝に望みをつなぐ一戦となるが、次節こそはコパ・ド・ブラジル王者の意地を見せたい。
フラメンゴ(FLA) 2-1 クイアバ(CUI)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=C1YVKTNPDhM
(FLA) : 6' #31 ルイス・アラウージョ(Luiz Araújo, 1996)[#20 ジェルソン(Gerson, 1997)]
(FLA) : 45+4' #9 ペドロ(Pedro, 1997)[#10 デ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)]
(CUI) : 79' #29 クレイソン(Clayson, 1995)[PK]
見どころ(試合前の順位)
フラメンゴは全国選手権18勝9分9敗勝点の4位。
クイアバは全国選手権13勝9分14敗勝点48の12位。
得点シーン
(FLA)前半6分 :
相手陣でのパス回しから、CBファブリシオ・ブルーノ(Fabrício Bruno, 1996)→右SBバレラ(Varela, 1993)→MFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)→VOLジェルソン→FWペドロ(Pedro, 1997)→VOLジェルソンと華麗にパスを繋ぐと、VOLジェルソンはゴール前でディフェンダーに進路を塞がれるが、ボールを後方に送りFWルイス・アラウージョがゴールに沈める。(1-0)
(FLA)前半45+4分 :
相手陣左サイドからのサイドチェンジのボールを受けたFWルイス・アラウージョが、ペナルティエリア右角でフリーのMFデ・アラスカエッタへボールを戻す。ゴール前に上げられたボールにFWペドロが難なく頭を合わせゴールネットを揺らす。(2-0)
(CUI)後半34分 :
フラメンゴは自陣ゴール前のパス回しでサイドを変えるパスをFWクレイソンがカットしそのままシュート体勢に入る。しかし、ディフェンダーに詰められボールロスト。プレーは継続するがVARが仲介しクイアバにPKの判定が下る。これをGKの逆を突くシュートでゴールネットを揺らす。(1-2)
試合概要、所感 etc.
ボール保持率: 前半:64% 36% ⇒ 前後半:67% 33%
シュート(枠内): 前半:14‐0(5-0) ⇒ 前後半:19-2(6-1)
パス成功率: 前半:92% 83% ⇒ 前後半:92% 84%
フラメンゴは、今季で現役を退く左SBフェリピ・ルイス(Filipe Luís, 1985)のホーム最終戦。立ち上がりからボールを支配、相手陣で試合を進めると、早くも前半6分に先制。その後も攻撃的な姿勢を崩さず、前半アディショナルタイムに追加点。相手にシュートを許さないほぼ完ぺきな内容で前半を終える。
後半は、テンポを落としつつも試合を支配。後半34分には単純なミスからPKを献上し1失点を喫するが、残り時間もボールを支配して試合を締めくくる。久しぶりに強さを感じさせる試合内容でホーム最終戦を白星で飾り、SBフェリピ・ルイスの花道をサポーターと共に祝った。
この勝利で首位パウメイラスまで勝点差3で追随したが、最終節は勝利数で並んでも得失点差の差が16あり、実質的に逆転は不可能。リベルタドーレス本戦出場権を賭けた4位争いはまだ続き、最終節は勝って自力で権利を獲得したい。
最終節は(A)サンパウロ戦。コパ・ド・ブラジル決勝戦で苦杯を舐めさせられた相手。そういった意味でも勝利でシーズンを締めくくりたい。
クイアバは、中位で来季コパ・スウアメリカーナ出場権もほぼ確実な状況でモチベーションに欠ける試合。立ち上がりからフラメンゴにボールを支配されると、ディフェンスをずらされ早くも前半6分に失点。その後も試合を支配され前半はシュート数ゼロで終える。
後半も試合の流れを変えることはできず、後半34分にPKで2点を返すが、劣勢を跳ね返すまでは至らず、今節は1-2のスコアでの敗戦に終えた。
最終節は(H)アトレチコ・パラナエンセ戦。最終節を待たずに過去最高位(2021年15位)の更新が確定しているが、一つでも高い順位で2023年シーズンを締めくくりたい。
パウメイラス(PAL) 1-0 フルミネンセ(FLU)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=gwLSORASaI8
(PAL) : 30' #19 ブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)[#8 ゼ・ハファエウ(Zé Rafael, 1993)]
見どころ(試合前の順位)
パウメイラスは全国選手権19勝9分8敗勝点66の首位。
フルミネンセは全国選手権16勝8分12敗勝点56の7位。
得点シーン
(PAL)前半30分 :
自陣で相手パスミスのボールを拾いロングカウンター。VOLゼ・ハファエウがハーフライン上からゴール前に抜け出しを図るFWブレーノ・ロペスへスルーパス。スピードでディフェンダーを振り切り、GKとの一対一を制し、パウメイラスが先制。
試合概要、所感 etc.
ボール保持率: 前半:39% 61% ⇒ 前後半:37% 63%
シュート(枠内): 前半:9‐5(3-1) ⇒ 前後半:22-6(5-2)
パス成功率: 前半:78% 89% ⇒ 前後半:81% 89%
パウメイラスは、今節の結果次第では、実質的に全国選手権二連覇が決まる。
シーズン終盤の逆転劇をもたらした前線にFWエンドリッキ(Endrick, 2006)とFWブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)のスピード豊かなツートップを配置した3-5-2の布陣で試合に入る。
ボール奪取からのカウンターだけでなく、最終ラインからのビルドアップからも前線のスピードをいかして一気にギアを上げるスピーディーな攻撃でフルミネンセゴールに次々に迫る。
前半16分にはスローイングからFWエンドリッキが一気に抜け出し、右サイドからペナルティエリアに侵入する。利き足の左足を警戒するディフェンダーをあざ笑うかのように縦にボールを運びクロス。FWブレーノ・ロペスが足を合わせゴールネットを揺らす。(しかし、スローイングからFWエンドリッキが受けた際にハンドがありVARの結果ゴールは取消)
前半30分にカウンターで先制点を奪うと、前半41分にFWブレーノ・ロペスは再びゴールネットを揺らすが、VARの検証の結果、クロスボールを上げるプレーがゴールラインを割っておりゴールは認められない。
後半10分にフルミネンセから退場者が出ると、後半途中出場の若手選手を中心にゴールを狙いつつ、しっかりと試合をコントロールし、危なげなく試合を締めくくる。
試合は1-0の勝利を収め、ホーム最終戦を白星で飾った。
最終節は(A)クルゼイロ戦。敗れると、2位チームと勝ち数で並ぶが、得失点差で大きくリードしているため、優勝はほぼ確実。しかし、白星で優勝を祝いたい。
フルミネンセは、パウメイラスホームスタジアムの人工芝による足元への負担を考え、また、12月18日に予定されているサウジアラビアで開催されるクラブW杯の初戦に向け主力は温存、GKを除き控え選手による布陣で試合に入る。
試合はパウメイラスのスピードに翻弄される展開。細かくパスを繋ぐスタイルを貫くものの、相手ゴール前に効果的にボールを運ぶことができず、前半30分にミスからカウンターで先制点を奪われ前半を折り返す。後半開始時にVOLアンドレ(André, 2001)など一部の主力選手を投入するが、後半10分に退場者を出し、自ら試合をさらに難しいものにする。
後半も、人数的に不利に陥ったこともあり、効果的な攻撃を展開することはできない。
全国選手権優勝を目の前にした相手に、リベルタドーレス王者の意地を見せることができず、試合は0-1の敗戦で終えた。
最終節は(H)グレミオとの対戦。
ボタフォゴ(BOT) 0-0 クルゼイロ(CRU)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=FPQ5p24a1LQ
見どころ(試合前の順位)
ボタフォゴは全国選手権18勝9分9敗勝点63の2位。
クルゼイロは全国選手権11勝12分13敗勝点の14位。
得点シーン
N/A
試合概要、所感 etc.
ボール保持率: 前半:49% 51% ⇒ 前後半:53% 47%
シュート(枠内): 前半:5‐2(1-1) ⇒ 前後半:13-6(2-3)
パス成功率: 前半:89% 82% ⇒ 前後半:88% 80%
ボタフォゴはホーム最終戦。ホームゲームは、全国選手権前半は全勝で終えたが、第21節バイーア戦の勝利を最後に勝ち星から遠ざかっている。優勝の可能性は絶たれたが、来季リベルタドーレス本戦出場となる4位は死守したい。
試合は前半から相次いでクルゼイロゴールに迫り、前半18分にはFWチキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares)がロビングのボールを上手くコントロールしシュートに持ち込むがGKの好セーブにゴールを阻まれる。
序盤の攻勢をゴールに結べつけずにいると、試合の流れをクルゼイロに明け渡し、次第に押し込まれていく。
後半立ち上がりにピンチを迎えるが、GKペリ(Perri, 1997)が身を挺したプレーでゴールを守り切る。このプレーに応えたい攻撃陣だが、中盤での攻防が厳しくなったこともあり、相手ゴールに迫ることができない。
試合は、大きな盛り上がりもほとんどなくスコアレスの引き分け。
この引き分けの結果、10試合勝ち星がなく、順位も5位に転落。
最終節は(A)インテルナシオナウ戦。
クルゼイロは、今季は残留争いに苦しんだものの、経験豊かなパウロ・アウトゥオーリ(Paulo Autuori)監督が監督代行として指揮を執り2勝3分の成績を残し、この引き分けで残留を確定した。
最終節は(H)パウメイラス戦。