クラブ別2023年振り返り:ボタフォゴ (Botafogo)

投稿者: | 2024年1月7日

ボタフォゴ ブラジルリーグ ブラジル選手権 ブラジルサッカー ブラジルサッカークラブ  Botafogo

ボタフォゴ (Botafogo)

正式名称:Botafogo de Futebol e Regatas

略称:BOT

創立:1904年

本拠:リオデジャネイロ州 リオデジャネイロ

《 主要タイトル & クラブ概略 》

タイトル優勝回数優勝年
ブラジル全国選手権21995, 1968
   ボタフォゴはリオデジャネイロの4大クラブの一つ。リオデジャネイロ州選手権は1967年以降、4大クラブが独占しており、ボタフォゴの優勝回数は21回で、4大クラブの中では最少となっている(2023年末現在)。
   南米大陸大会や全国大会は、全国選手権での優勝が2回あるのみ。他の3クラブが有するリベルタドーレスやコパ・ド・ブラジルのタイトルは持っていない。タイトルは、1995年全国選手権以来遠ざかっており、これも他の3クラブの後塵を排している。
   ボタフォゴサポーターの呼称は『ボタフォゲンセ(Botafoguense)』。ボタフォゲンセがクラブを呼ぶときは『フォガォン(Fogão, 偉大なボタフォゴの意)』。
   マスメディアでは『オ・グロリオーゾ(O Glorioso, 輝かしい、栄光に満ちたクラブの意)』、エンブレムから『エストレラ・ソリタリア(Estrela Solitária, 一つ星の意)』と表現されることも多い。
   長年にわたる成績不振や慢性的な財政難を一掃するため、ボタフォゴは、2022年1月にサッカー部門をSAF(スポーツ専門株式会社)に組織体制を変更し、世界的なフットボールグループを構築しつつあるジョン・テクスター氏が発行済み株式数の90%を保有しオーナーとして経営権を握る。
   ボタフォゴ下部組織出身で同クラブからプロデビューを果たした著名な選手は近年にはおらず、往年には、1958年、1962年のW杯連覇を果たしたSBニウトン・サントス(Nílton Santos, 1925)とFWマネ・ガヒンシャ(Mané Garrincha, 1933)が挙げられる。
   日本関連では、2020年に本田圭佑選手が在籍。
   ブラジルサッカー界ではまだ稀な存在の日系人選手で、2023年前半はベルギー2部モレンベークの1部昇格に貢献し、後半はゴイアスでプレー、2024年はジュヴェントゥージでプレーする(いずれも期限付き移籍)MFルイス・オヤマ(Luís Oyama, 1997)は、ボタフォゴが保有権を有している。
   「Botafogo」という名のクラブは他州にも存在し、2023年にはサンパウロ州に本拠を置く「Botafogo」が全国選手権2部に参戦している。このような場合、混乱を避けるため、表記上「Botafogo」の後に州を表す2文字がハイフンとともにつけられ、「Botafogo-RJ」(リオデジャネイロ州)、「Botafogo-SP」(サンパウロ州)のように記される。文脈でどの州に本拠を置くクラブか判別する場合は州表記は省略されるが、一般的に「Botafogo」とのみ表記される場合は、リオデジャネイロ州に本拠を置く「Botafogo(-RJ)」を指す。

《 直近3年成績(2021年-2023年) 》

大会2023年成績2022年成績2021年成績
コパ・スウアメリカーナ準々決勝敗退
ブラジル全国選手権5位11位
ブラジル全国選手権2部優勝
コパ・ド・ブラジルベスト16敗退ベスト16敗退2回戦敗退
リオデジャネイロ州選手権5位準決勝敗退5位
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。

《 全国選手権 順位推移(2006年-2023年) 》

現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェイ方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移。
ボタフォゴ 全国選手権 ブラジルリーグ 年度別順位推移

《 2023年 》

<戦績>

大会試合勝利引分敗北得点失点得失差順位等
コパ・スウアメリカーナ1247117107準々決勝敗退
全国選手権381810105837215位
コパ・ド・ブラジル641115510ベスト16敗退
リオデジャネイロ州選手権159242310135位
   713520161136251

<全国選手権 年間順位推移>

ボタフォゴ 全国選手権 ブラジルリーグ 2023年間順位推移

<振り返り>

【シーズン前・補強】

   2022年3月25日に監督に就任したルイス・カストロ(Luís Castro)監督が引き続き2023年の指揮を執る。
   2022年7月の移籍ウィンドウでは、ジョン・テクスターグループの資金力と、その傘下クラブで共有される世界的なスカウト網や、ルイス・カストロ監督のパイプを活用し、ブラジル国内はもとより世界中のクラブから監督の眼鏡に敵うブラジル国籍選手や南米他国籍選手を積極的に獲得。
   チームは発展途上ながら、2022年終盤から戦術の浸透も深まり成績も安定し始めるが、2022年シーズン終了後もチーム内の新陳代謝を高めるため、2023年4月初めに締まる移籍ウィンドウでも即戦力や将来性を見越した若手選手の積極的な獲得を進める。
   2023年シーズン開幕前後には即戦力として、VOLマルロン・フレイタス(Marlon Freitas, 1995)をアトレチコ・ゴイアニエンセから、日本でのプレー歴もあるFWジュニオール・サントス(Júnior Santos, 1994)をフォルタレーザからそれぞれ完全移籍で獲得。また、SBジ・プラシド(Di Plácido, 1994)をラ・ヌース/ARGから期限付き移籍で獲得。
   若手選手では、パラグアイ国籍FWマチアス・セゴビア(Matías Segovia, 2003)を完全移籍、FWカルロス・アウベルト(Carlos Alberto, 2002)をアメリカ・ミネイロから期限付き移籍で獲得する。

【リオデジャネイロ州選手権】

   2023年1月15日リオデジャネイロ州選手権開幕節アウダックス-RJは、監督代行の指揮の下、Bチームによる試合で0-1の敗戦。
   1月19日第2節ヴォウタ・ヘドンダ戦は、ベストに近い先発陣で試合に臨み2-1の勝利。
   クラシコは、1月29日第4節、2連勝で迎えたフルミネンセ戦は、後半6分にGKルーカス・ペヒ(Lucas Perri, 1997)がPKストップ。後半17分、FWヴィトル・サー(Victor Sá, 1994)が先制点をマークし1-0の勝利。
   しかし、2月16日順延された第3節ヴァスコ・ダ・ガマ戦、2月25日第9節フラメンゴ戦はそれぞれ、0-2、0-1と連敗を喫し、クラシコは1勝2敗。
   3月8日予選ラウンド最終節のポルトゲーザRJ戦に0-1の敗戦を喫すると、予選ラウンドは6勝1分4敗。開幕節の敗戦が響き、順位は4位と勝点差1の5位で決勝ラウンドへの進出を逃す。
   5-8位決定トーナメントは、ポルトゲーザRJとの再戦1stレグこそ0-0に終えたものの、2ndレグは3-1の快勝。続くヴォウタ・ヘドンダ戦は、2-1、5-2と連勝。州選手権は5位の成績で締めくくった。

【コパ・ド・ブラジル】

   2023年3月2日コパ・ド・ブラジル一回戦の対戦相手は全国選手権4部セルジピ。
   前半からピンチを何度か招くと、前半45+2分にFKを直接決められ0-1。後半もカウンターやFKからピンチを招くがGKペリが好セーブを連発しゴールを守り抜く。後半35分を過ぎ相手ゴール前で猛攻を仕掛けるようになるがゴールを奪うことができない。後半45+9分、実質的に最後のプレーは右CK。これをCBアドリエウソン(Adryelson, 1998)が頭でゴールを奪い遂に同点。ボタフォゴは規定により辛うじて二回戦進出を決めた。
   3月15日二回戦全国選手権4部ブラジリエンセ戦は、FWチキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares, 1991)のハットトリックなど、7-1の快勝。
   三回戦の対戦相手は、RBブラガンチーノを退け勝ち上がってきた全国選手権3部イピランガ-RS。
   4月12日(A)1stレグを、MFエドゥアルド(Eduardo, 1989)の2ゴールで先勝すると、4月27日(H)2ndレグは控え選手中心のメンバーで2-0の勝利。ベスト16に駒を進めた。
   ベスト16の対戦相手はアトレチコ・パラナエンセ。
   5月17日(A)1stレグは、全国選手権5勝1敗のボタフォゴと、公式戦4連勝中のアトレチコ・パラナエンセとの好調なチーム同士の対戦。戦前の期待を裏切らない好ゲームは、ボタフォゴは劣勢の中、少ないチャンスで2ゴールを奪い前半を折り返す。しかし、後半はアトレチコの猛攻に2点のリードを守り切ることができず2-3の逆転負け。
   5月31日(H)2ndレグは前半17分にGKルーカス・ペヒからのロングフィードを起点としたFWチキーニョ・ソアレスのゴールで先制。その後もホームの声援を後押しに試合の主導権を握り相手ゴールに迫るが追加点を奪えない。1-0、2試合合計で3-3で終えた試合はPK戦に持ち込まれるが、1人目、2人目のPKが相手GKに止められ、コパ・ド・ブラジルはベスト16での敗退となった。

【コパ・スウアメリカーナ】

   2023年4月6日に迎えたコパ・スウアメリカーナ開幕節(A)マガジャネス/CHL戦。前半6分にFWチキーニョ・ソアレスのゴールで先制、後半5分に相手から退場者が出たものの、2度のリードを守り抜くことができず2-2の引き分けに終える。
   4月20日ホームでの第2節は試合を支配し4-0の完勝。
   5月4日ホームでのグループラウンド最大の難敵LDUキト/EQU戦は、試合を優位に進めるもののゴールをこじ開けることができず0-0の引き分け。
   第4節のアウェイゲームは勝利。
   第5節LDUキトとの再戦は標高3600mを越える地でのアウェイゲーム。苦しい展開となるが最後までゴールを守り抜き0-0の引分け。グループ首位の座は最終節に持ち込まれる。
   6月29日(H)最終節は、前半19分にVOLマルロン・フレイタスのゴールで先制するものの、後半22分に退場者を出し、後半35分に同点ゴールを許し1-1の引き分け。グループラウンドはLDUキトに次ぐグループ2位となり、プレーオフに駒を進める。
   プレーオフの対戦相手は、パトロナット/ARG。
   7月12日(A)は、控え選手主体のメンバーながら、いつも通りのサッカーを展開し2-0の勝利。
   7月19日(H)も、控え選手中心の試合ながら、前半3分にFWルイス・エンヒキ(Luis Henrique, 2001)のゴールで先制すると、後半22分に同点弾を浴びたものの、終始試合をコントロールし1-1の引き分け。ベスト16進出。
   ベスト16の対戦相手はグアラニー/PAR。
   8月2日(H)1stレグは、この時点で全国選手権得点王のFWチキーニョ・ソアレスがベンチスタート。ケガ明けのパラグアイ代表GKガチット・フェルナンデス(Gatito Fernández, 1988)を先発に起用。後半開始時に主力3選手を交代する余裕の試合運びで2-1の勝利。
   8月9日(A)2ndレグは控え選手中心の先発陣。グアラニー下部組織で、目下売り出し中のMFマチアス・セゴビア(Matías Segovia, 2003)が先発出場。この試合も後半開始時に主力2選手を交代したものの、最後まで集中力を途切れさすことなく無失点に抑え0-0の引き分け。準々決勝に駒を進めた。
   準々決勝の対戦相手は、デフェンサ・イ・フスティシア/ARG。
   8月23日(H)1stレグは控え選手中心の先発陣。試合を優位に進め、後半11分にMFガブリエウ・ピーレス(Gabriel Pires, 1993)のゴールで先制するが、後半33分に同点に追いつかれ、1-1の引き分け。
   8月30日(A)2ndレグも控え選手中心のメンバーで試合に入ると、前半15分に失点。その後前半終了間際にオウンゴールで一旦は追いつくものの、後半27分にリードを奪われ、1-2の敗戦。
   コパ・スウアメリカーナは、控え選手を中心に多くの選手にチャンスを与える機会となったが、準々決勝で敗退した。

【全国選手権】

   リオデジャネイロ州選手権は決勝ラウンドに進めなかったものの、順位決定戦やコパ・スウアメリカーナ、コパ・ド・ブラジルと公式戦7試合負けなしの5勝2分、21得点7失点と勢いに乗って全国選手権の開幕を迎える。
   2023年4月15日開幕節の対戦相手はサンパウロ。前半4分に早くもFKからFWチキーニョ・ソアレスが頭を合わせ先制点。その後も押し気味に試合を運ぶものの前半15分に僅かな隙を突かれゴールを奪われる(1-1)。その後は一進一退の攻防が続くが、後半30分を過ぎサンパウロの決定的なシュートを2度に渡りGKルーカス・ペヒがシュートストップ、ゴールを守り切る。後半43分、相手陣守備網の外でボールを展開すると、最後は左サイトの浅い位置からCBヴィトル・クエスタ(Víctor Cuesta, 1988)がゴール前にクロス。1.5列目から駆け上がりディフェンダーの前で頭にボールを合わせたMFエドゥアルドのゴールで勝ち越し。2-1で開幕節を白星で飾る。
   ルイス・カストロ監督の戦術は、守備面では高い位置で相手ボールの出どころ、出しどころに素早くマークに入り、その後方でVOLマルロン・フレイタスがパスコースに蓋を閉める。相手のカウンター時には、スピードのあるCBアドリエウソンが、体を当てるなど、相手の攻撃スピードを落とすディフェンスで対応し、そのカバーリングをCBヴィトル・クエスタ、挟み込む形でVOLマルロン・フレイタスがボールにアプローチ。自陣での守備ではゴール前を固め、ワントップにFWチキーニョ・ソアレスを残し、ボールがあるサイドのウィングが時には自陣深くまで下がり、逆サイドのウィングはカウンターに備え高い位置をキープする。
   サイドを起点とした攻撃では、ウィング、サイドバック、ボランチが、循環して次々と前の選手をスプリントで追い抜くスピードに溢れた攻撃を展開。ボールを奪ってからのカウンターでは、ピッチを横に広く、複数の選手が直線的に相手ゴールラインへと向かい、MFエドゥアルドやVOLチェチェーがその後に続き、時には前線を追い抜いてゴール前に現れる。
   サイドからのラストパスではその直線上に2選手が位置取る形が作られ攻撃に厚みが生まれる。
   スプリントが多用されるスピーディな展開は攻撃に迫力を感じさせ、そこで生まれたゴールには理にかなったプレーが見て取れ、観戦していてとても興味深いサッカーが展開されていく。
   開幕前の前評判は高くはなかったものの、第3節でフラメンゴを3-2で下し首位に躍り出ると、第4節でアトレチコ・ミネイロを2-0、第5節でコリンチャンスを3-0で下し、開幕5連勝。その後も第10~15節の6連勝など、驚異的なスピードで勝点を積み上げていく。
   その過程には、6月末にルイス・カストロ監督がクリスティアーノ・ロナウド擁するアル・ナスル/KSAから年俸600万USドルの引き抜きがあったものの、ルイス・カストロ監督が残した戦術と勝者のメンタリティー、そして、それらを引き継いだクラウジオ・カサッパ(Claudio Caçapa)監督代行の4試合の采配、7月19日から指揮を執るブルーノ・ラージェ(Bruno Lage)監督のもと、現行の大会形式となった2006年以降の最多勝点で全国選手権前半戦19試合を折り返す。
   ブルーノ・ラージェ新監督は、2018/19シーズン第15節を終えた時点でベンフィカ/PORの監督に就任。残りの19節で18勝1分の成績を収め、就任時の4位から逆転優勝を果たす実績を持つ。また、2021年8月~2022年10月までウルヴァーハンプトン/ENGを率いた。
   ブルーノ・ラージェ監督への監督交代は、チーム作りが成功しているチームの突然の監督辞任による珍しいパターン。ルイス・カストロ前監督が1年以上かけて自分のサッカーに適するように選手を獲得し作り上げてきたチームに、新監督が自分のサッカーを落とし込むにはとても難しい状況と言えた。
   監督就任後は、全国選手権の初采配となった7月19日第16節サントス戦を0-0の引き分けに終えると、第21節バイーア戦まで3勝3分。9月2日第22節フラメンゴ戦で1-2の敗戦を喫すると、アトレチコ・ミネイロ、コリンチャンスとは2試合連続0-1のスコアで連敗。
   前監督の下で勝者のメンタリティーを植え付けられた選手にとって、この勝てない状況は受け入れられることではなく、ブルーノ・ラージェ監督は求心力を失っていく。
   そして、10月2日第25節、残留争いに巻き込まれているゴイアス戦の引き分けると、試合後にクラブはブルーノ・ラージェ監督を解任した。
   ルシオ・フラヴィオ(Lúcio Flávio)監督代行の下、やや持ち直したものの、10月29日第30節クイアバ戦で0-1の敗戦を喫すると、上位対決となる第31節パウメイラス戦では3-0で前半を折り返したものの、後半に4失点を喫し3-4の逆転負け。第32節は残留争いに巻き込まれるヴァスコ・ダ・ガマに0-1の敗戦を喫し、再び上位対決となる第33節グレミオ戦も一時は3-1とリードした試合をひっくり返され3-4の敗戦。
   11月12日第34節RBブラガンチーノ戦に引き分け、首位を陥落すると、クラブはルシオ・フラヴィオ監督代行を解任。順延された1試合と残りの4節をチアゴ・ヌーネス(Tiago Nunes)監督に託すが、結果は4分1敗。
   史上最高成績で前半戦を折り返したチームは、1995年以来のリーグ制覇も夢と散り、後半の大失速で最終順位は5位に終えた。
   選手権前半 :  15勝 2分 2敗、得点35失点11
   選手権後半 :   3勝 8分 8敗、得点23失点26
   選手権合計 :  18勝10分10敗、得点58失点37
   選手権ホーム  :  11勝 4分 4敗、得点36失点17
   選手権アウェイ :   7勝 6分 6敗、得点22失点20
   得点数58  :  リーグ3位
   失点数37  :  リーグ16位(の多さ)

【主力選手】

   元パラグアイ代表GKガチット・フェルナンデスから正守護神の座を奪ったGKルーカス・ペヒ。
   CBアドリエウソン、CBヴィトル・クエスタ。両サイドバックは、激しいポジション争いが行われたものの、右SBジ・プラシド、左SBマルサウが一歩抜け出した。
   プリメイロボランチはマルロン・フレイタス、セグンドボランチにはチェチェー(Tchê Tchê, 1992)。中盤のゴールに近いポジションには中盤ながらゴールを量産したMFエドゥアルド。
   FWはチキーニョ・ソアレスを軸に、ヴィトル・サーとジュニオール・サントスが多くの時間プレーした。

【代表・世代別代表】

<フル代表>
 〇GKルーカス・ペヒ(Lucas Perri, 1997) … 2026W杯南米予選第1~6節(出場機会なし)
 〇CBアドリエウソン(Adryelson, 1998) … 2026W杯南米予選第4節追加招集(出場機会なし)
 〇FWジェイコブ・モンテス(Jacob Montes, 1998)ニカラグア代表 … 6月 国際親善試合2試合、 CONCACAFネーションズリーグ5試合3得点
<U-23代表>
 〇FWマテウス・ナシメント(Matheus Nascimento, 2004) … 10月開幕 パンアメリカン競技大会、 11月 代表合宿
<U-20代表>
 〇MFカウエー・ペサーニャ(Kauê Pessanha, 2004) … 4月 国際親善試合
 〇FWマテウス・ナシメント(Matheus Nascimento, 2004) … 4月 国際親善試合、 5月開幕 U-20W杯
 〇FWマチアス・セゴビア(Matías Segovia 2003)パラグアイ代表 … 1月開幕 U-20南米ユース選手権(ボタフォゴ加入前)
<U-17代表>
 〇ベルナルド・ヴァリン(Bernardo Valim, 2006) … 3月開幕 南米U-17選手権

<チーム内個人成績・記録>

* 参照元:サッカーサイト「Ogol」

記録選手




















最多試合出場チェチェー
Tchê Tchê
VOL, 1992
643661111
(2位タイ)ルーカス・ペヒ
Lucas Perri
GK, 1997
63386127
(2位タイ)マルロン・フレイタス
Marlon Freitas
VOL, 1995
63366129
最多出場時間ルーカス・ペヒ
Lucas Perri
GK, 1997
562533755401080630
(2位)ヴィトル・クエスタ
Víctor Cuesta
CB, 1988
54303150450930900
(3位)アドリエウソン
Adryelson
CB, 1998
48993001450820628
最多得点チキーニョ・ソアレス
Tiquinho Soares
FW, 1991
2917543
(2位)カルロス・エドゥアルド
Carlos Eduardo
MF, 1989
126312
(3位)ヴィトル・サー
Victor Sá
FW, 1994
84022
最多アシストタイチキーニョ・ソアレス
Tiquinho Soares
FW, 1991
74120
最多アシストタイカルロス・エドゥアルド
Carlos Eduardo
MF, 1989
76001
最多アシストタイヴィトル・サー
Victor Sá
FW, 1994
74021
最多アシストタイチェチェー
Tchê Tchê
VOL, 1992
75011
最多アシストタイマルサウ
Marçal
SB, 1989
73211
最多デュエル勝利チキーニョ・ソアレス
Tiquinho Soares
FW, 1991
186
(2位)ジュニオール・サントス
Júnior Santos
FW, 1994
169
(3位)アドリエウソン
Adryelson
CB, 1998
143
最多キーパスカルロス・エドゥアルド
Carlos Eduardo
MF, 1989
40
(2位)ジ・プラシド
Di Plácido
SB, 1994
35
(3位)ヴィトル・サー
Victor Sá
FW, 1994
31
最多CBIアドリエウソン
Adryelson
CB, 1998
238
(2位)ヴィトル・クエスタ
Víctor Cuesta
CB, 1988
173
(3位)マルロン・フレイタス
Marlon Freitas
VOL, 1995
109
※
デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること
キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標
CBI : クリア、ブロック、インターセプト

《 2024年にむけて 》

<監督>

   2023年11月17日に就任が発表されたチアゴ・ヌーネス(Tiago Nunes)監督は、2025年末までの契約を結んでおり、引き続き2024年も指揮を執る。

<退団>

   オーナーのジョン・テクスター氏が率いるリヨン/FRAを筆頭としたグループクラブ間の移籍が活発に行われる。
   2023年にともに初代表に招集されたチームの主軸、GKルーカス・ペヒ、CBアドリエウソンの両名がリヨンへ移籍。
   52試合1得点6アシストの右SBジ・プラシド、34試合2得点1アシストのMFルーカス・フェルナンデス(Lucas Fernandes)、34試合2得点5アシストのMFガブリエウ・ピーレスの期限付き移籍加入の3選手は、ボタフォゴが買取オプションを行使せず退団。
   59試合6得点4アシストのFWルイス・エンヒキ(Luis Henrique, 2001)は、期限付き移籍元のマルセイユ/FRAとの契約延長交渉が実らず退団。
   アメリカ・ミネイロからの期限付き移籍でプレーしたFWカルロス・アウベルト(Carlos Alberto, 2002)は完全移籍に移行したが、グループクラブのモレンベーク/BELへ期限付き移籍。

<加入・契約更新>

   2023年は期限付き移籍でゴイアスでプレーし、ケガのため辞退したもののパンアメリカン競技大会U-23代表に招集されたCBルーカス・アウテル(Lucas Halter, 2000)をアトレチコ・パラナエンセから、アルゼンチン国籍の左利きCBアレキサンデル・バルボサ(Alexander Barboza, 1995)をリベルタ/PARから、共に完全移籍で獲得。
   196cmの長身GKジョン・ヴィクトル(John Victor, 1996)がサントスから完全移籍加入。
   FWには、一年前にリヨンへ移籍したFWジェフィーニョ(Jeffinho, 1999)が期限付き移籍で再加入。現役ベネズエラ代表FWジェフェルソン・サバリーノ(Jefferson Savarino, 1996)をレアルソルトレーク/USAから獲得。

   中盤から前線にかけては多くの主力選手の残留が期待されるが、2024年は、その選手たちをベースにルイス・カストロ元監督が執ったものに近い戦術を採用するのか、それとも、それとは異なる戦術を採用してくるのか、チアゴ・ヌーネス監督がどのようにチームを作り上げてくるのかに興味が注がれる。

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