≪パリ五輪南米予選≫ 決勝第1節 ブラジル x パラグアイ [2024.02.05]

投稿者: | 2024年2月5日

ブラジル 0-1 パラグアイ

    PAR: 45+1' ... #15 ペラルタ(Peralta, 200)

ダイジェスト動画(URL)

https://www.youtube.com/watch?v=LO0FBeMDRVk

ブラジルU-23代表メンバー表

「背番号」欄の"〇"はフル出場。"△"はin、"▽"はout。"X"はベンチ外。
背番号ポジション登録名
名前
所属生年月日得点、カード、
交代等
12GK /
GOL
マテウス・ドネリ
Matheus Planelles Donelli
コリンチャンス
Corinthians
2002/5/17
22GK /
GOL
カイーキ
Kaique Pereira Azarias
パウメイラス
Palmeiras 
2003/4/16
〇1GK /
GOL
ミカエウ
Mycael Pontes Moreira
アトレチコ・パラナエンセ
Athletico Paranaense
2004/3/12
▽2右SB /
LAD
ケウヴィン
Khellven Douglas Silva Oliveira
CSKAモスクワ
CSKA Moskva/RUS
2001/2/25↓79′
〇14CB /
ZAG
ルーカス・ファソン
Lucas Fasson dos Santos
ロコモティブ
Lokomotiv/RUS
2001/5/30Y50′
3XCB /
ZAG
ミシェウ
Michel Augusto Modesto Rafael dos Santos
パウメイラス
Palmeiras
2003/5/20
13CB /
ZAG
ルアン・パトリッキ
Luan Patrick Wiedthauper
アトレチコ・パラナエンセ
Athletico Paranaense
2002/1/20
〇4CB /
ZAG
アルトゥール・シャーヴェス
Arthur Largura Chaves
アカデミコ・デ・ヴィゼウ
Académico de Viseu/POR
2001/1/29Y36′
6X左SB /
LAE
カイキ・ブルーノ
Kaiki Bruno da Silva
クルゼイロ
Cruzeiro
2003/3/8
▽16左SB /
LAE
ヒケウミ
Rikelme Hernandes Amorim Rocha
クイアバ
Cuiabá
2003/7/16↓60′
8XMF /
VOL
マルロン・ゴメス
Marlon Gomes Claudino
ヴァスコダガマ
Vasco da Gama
2003/12/14
〇15MF /
VOL
ブルーノ・ゴメス
Bruno Gomes da Silva Clevelário
コリチバ
Coritiba
2001/4/4
〇18MF /
VOL
アレキサンデル
Alexsander Cristhian Gomes da Costa
フルミネンセ
Fluminense
2003/10/8
〇5MF /
VOL
アンドレイ・サントス
Andrey Nascimento dos Santos
ストラスブール
Strasbourg/FRA
2004/5/3
△17MF /
VOL
ホナウジ
Ronald Cardoso Falkoski
グレミオ
Grêmio
2003/2/11↑79′
〇7MF /
MEI
ガブリエウ・ピラーニ
Gabriel Cordeiro Pirani
DCユナイテッド
DC United/USA
2002/4/12↓70′
20MF /
MEI
マウリシオ・マガリャンエス
Maurício Magalhães Prado
インテルナシオナウ
Internacioal
2001/6/22
11MF /
MEI
ギリェルミ・ビロ
Guilherme Sucigan Mafra Cunha
コリンチャンス
Corinthians
2004/4/20
〇19FW /
ATA
ジョン・ケネジー
John Kennedy Batista de Souza
フルミネンセ
Fluminense
2002/5/18
△23FW /
ATA
ガブリエウ・ペッキ
Gabriel Fortes Chaves
LAギャラクシー
LA Galaxy/USA
2001/2/11↑60′
△10FW /
ATA
マルキーニョス
Marcus Vinícius Oliveira Alencar
ナント
Nantes/FRA
2003/4/7↑70′
Y77′
△21FW /
ATA
ジオヴァーニ
Giovane Santana do Nascimento
コリンチャンス
Corinthians
2003/11/24↑79′
▽9FW /
ATA
エンドリッキ
Endrick Felipe Moreira de Sousa
パウメイラス
Palmeiras
2006/7/21↓79′
監督: ハモン・メネゼス(Ramon Menezes)

試合概要

開始前

ブラジルはグループAを一位で通過。しかし、予選第5節ベネズエラ戦は控え中心の先発メンバーながら、ボールは保持するものの攻撃の形を作ることができず、守備でのミスも重なり3-1の敗戦。
VOLマルロン・ゴメスが警告累積で出場停止。予選第3節でケガで交代を余儀なくされたCBミシェウと左SBカイキ・ブルーノは、ケガの回復が見込めず代表を離脱。嫌な雰囲気で決勝ラウンド第1節を迎える。
パラグアイは、グループラウンド初戦のアルゼンチン戦を後半44分の失点で勝点2を落としたものの、ウルグアイ戦を4-3の撃ち合いで制するなど、中盤の厳しいマークと連係のいいパス回しの好守に連係の取れた試合内容で、グループBを2位で通過してきた。

前半

ブラジルはFWエンドリッキ、FWジョン・ケネジーを置いた4-4-2の布陣。
ブラジルはパラグアイの中盤での厳しいマークに相手陣へいい形でボールを運べない。パラグアイはボールを奪うと5~15mの距離のパスを繋ぎ相次いでブラジルゴールに迫る。ブラジルはCKに逃れる場面やファールで止める場面が散見される。
前半12分、パラグアイは相手陣浅い位置でのFK。ゴール前に上げられたボールに頭を合わせるがブラジルGKミカエウが横に跳び辛うじてキャッチ。
前半15分、ブラジルは相手陣左サイドでパスを回し、VOLアレキサンデルからFWエンドリッキにボールが渡る。FWエンドリッキは縦に仕掛けるが少しボールが大きくなりパラグアイGKが間合いを詰める。FWエンドリッキはマイナスのパスを送るがこれは味方に繋がらない。
前半22分、パラグアイは自陣に入ったところから攻撃を始めると左サイドをテンポよくボールを回し一気に右サイドに展開。右サイドで2対1の形を作りペナルティエリアに侵入するがブラジルは辛うじてCKに逃れる。
前半26分、ブラジルは右サイドから左サイドへ大きくボールを展開。FWジョン・ケネジーがボールを受けると、ペナルティエリア内左へボールを送る。FWエンドリッキが走り込みボールにワンタッチしたころをディフェンダーに潰されPKを獲得。
ファールを受けたFWエンドリッキのPKはほぼ中央へ。パラグアイGKが残した足でクリアに成功。
前半30分、FWエンドリッキがペナルティエリア手前でディフェンダーに体を当てボール奪取。シュートに持ち込むがボールは僅かに枠の右に外れる。
前半32分、パラグアイはゴール正面約20mのFKを獲得。直接狙われたシュートは僅かにゴール左に外れる。
前半33分、パラグアイは左サイドのロングスローからヘディングシュート。GKミカエウが至近距離のシュートを両手で弾き出す。
前半43分、FWエンドリッキが後方からのボールをペナルティエリア内でディフェンダーとの競り合いを制し確保。GKを引き付け中央へマイナスのボールを送り、これをFWジョン・ケネジーが後方から走り込みシュートに持ち込むが枠を捉えない。
(ゴール!)前半45+2分、パラグアイの左CK。ボールはディフェンダーがクリアするが、そのボールをパラグアイはゴール前にロビングのボール。オフサイドぎりぎりでVOLペラルタが頭を合わせゴール。
ブラジルは、パラグアイの中盤の厳しいマークに3本以上のパスを繋ぐことがほとんどできず、パラグアイのテンポのいいパス回しに自陣に押し込まれる展開だ続く。
僅かなチャンスからPKと決定的なシーンを迎えるが、PKはFWエンドリッキが失敗、もう一方はFWジョン・ケネジーが絶好のシュートが枠を捉えない。
前半を通して多くのセットプレーからパラグアイにゴールに迫られていたが、前半アディショナルタイムにCKから遂に失点。パラグアイが1-0で前半を折り返す。

後半

後半も前半同様の立ち上がり。ブラジルはパラグアイに押し込まれ、ボールを奪っても選手間の距離が遠く繋ぐことができない。単発で相手陣に蹴り込まれたボールに両FWがキープするものの孤立し攻撃に厚みが生まれない。
後半7分、パラグアイの左CK。ファーサイドに上げられたボールにダイレクトに足を合わせるがボールは僅かに枠を捉えない。
後半15分、ブラジルは左SBヒケウミを下げ、FWガブリエウ・ペッキを投入。VOLアレキサンデルが左SBに入る。しかし、押し込まれた展開、選手間の距離の問題は解決しない。
後半25分、MFガブリエウ・ピラーニに代えMFマルキーニョスを投入。中盤を省略し、ボールを素早く相手陣深くに運ぶことを想定か。
後半27分、ブラジルは相手陣右サイドでボールを繋ぎ、クロスに持ち込む。ブラジルが初のCKを獲得するが、CKのボール精度が低く好機とはならない。
後半30分、ブラジルは左SBアレキサンデルから相手陣右サイド奥へボールを蹴り込む。しかし、ボールはいい形でMFマルキーニョスに繋がらない。
後半33分、パラグアイは相手陣左からのFK。ゴール前に上げられたボールに綺麗に頭を合わせるがボールは枠を捉えない。
後半37分、パラグアイは相手陣中央やや右からのFK。ファーサイドに上げられた折り返しのボールに選手が抜け出しシュートに持ち込むが、ブラジルGKミカエウが体を挺したシュートストップ。
後半43分、ブラジルはゴール前に上げられたFKにCBアルトゥール・シャーヴェスが頭を合わせるがボールは僅かにゴールポスト右に外れる。

所感

ブラジルは決定的な好機を2度も逸したことも挙げられるが、敗戦も致し方ない内容。
今大会はパスを繋がず一気に相手陣深くサイドへボールを蹴り込むシーンが多いがこの試合も同様の展開。しかし、パラグアイのボール保持者を囲い込む守備にボールの出どころを抑えられ蹴り込むことができず、また、選手の距離が遠いことから味方にボールを預けることもできず、ボールを次々と失っていく。
後半の選手交代は、中盤でボールを収めることを意図せず、単に相手最終ライン裏に蹴り込むサッカーを継続する内容。しかし、パラグアイ守備陣は引くことなく、ボール保持者を中心に囲い込む守備を継続するため、ブラジルは効果的にボールを前に送ることができない。
後半は得点の気配すらなく終了。ブラジルはオリンピック出場に向け崖っぷちに追い詰められた。

ハモン・メネゼス監督は、選手選考の段階から多くの選手がクラブに拘束され、代表発表後もクラブ事情やケガによる離脱など、チーム構成に苦しんだ。しかし、制限のある選手選考の中、自らの戦術に合う選手を招集し、自らの戦術をチームに落とし込むのが監督の仕事。個の力で何とか予選ラウンドは突破したものの、この試合ではパラグアイの戦術に個の力さえ消されてしまった。
大会直前には「ブラジルサッカーのエッセンスを散りばめた攻撃的なサッカーをしたい」と会見で話したが、この大会の戦いぶりが「ブラジルサッカーのエッセンスを散りばめた攻撃的なサッカー」ならば、ブラジルサッカーに未来はない。

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