≪パリ五輪南米予選≫　決勝第2節　ベネズエラ x ブラジル [2024.02.08]

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ベネズエラ　1－2　ブラジル

　BRA：　57' ... #20　マウリシオ（Maurício, 2001）
　　　　VEN：　67' ... #11　ボリバル（Bolívar, 2001）
　BRA：　89' ... #11　（Guilherme Biro, 2004）

ダイジェスト動画(URL)

https://www.youtube.com/watch?v=tgVtjKq5qCk

ブラジルU-23代表メンバー表

「背番号」欄の"〇"はフル出場。"△"はin、"▽"はout。"Ｘ"はベンチ外。

背番号	ポジション	登録名 名前	所属	生年月日	得点、カード、 交代等
12	GK / GOL	マテウス・ドネリ Matheus Planelles Donelli	コリンチャンス Corinthians	2002/5/17
22	GK / GOL	カイーキ Kaique Pereira Azarias	パウメイラス Palmeiras	2003/4/16
〇1	GK / GOL	ミカエウ Mycael Pontes Moreira	アトレチコ・パラナエンセ Athletico Paranaense	2004/3/12
〇2	右SB / LAD	ケウヴィン Khellven Douglas Silva Oliveira	CSKAモスクワ CSKA Moskva／RUS	2001/2/25
〇14	CB / ZAG	ルーカス・ファソン Lucas Fasson dos Santos	ロコモティブ Lokomotiv／RUS	2001/5/30
3Ｘ	CB / ZAG	ミシェウ Michel Augusto Modesto Rafael dos Santos	パウメイラス Palmeiras	2003/5/20
13	CB / ZAG	ルアン・パトリッキ Luan Patrick Wiedthauper	アトレチコ・パラナエンセ Athletico Paranaense	2002/1/20
〇4	CB / ZAG	アルトゥール・シャーヴェス Arthur Largura Chaves	アカデミコ・デ・ヴィゼウ Académico de Viseu／POR	2001/1/29	Y90+6′
6Ｘ	左SB / LAE	カイキ・ブルーノ Kaiki Bruno da Silva	クルゼイロ Cruzeiro	2003/3/8
▽18	左SB / LAE	アレキサンデル Alexsander Cristhian Gomes da Costa	フルミネンセ Fluminense	2003/10/8	Y23′ ↓89′
△16	左SB / LAE	ヒケウミ Rikelme Hernandes Amorim Rocha	クイアバ Cuiabá	2003/7/16	↑70′
8Ｘ	MF / VOL	マルロン・ゴメス Marlon Gomes Claudino	ヴァスコダガマ Vasco da Gama	2003/12/14
△15	MF / VOL	ブルーノ・ゴメス Bruno Gomes da Silva Clevelário	コリチバ Coritiba	2001/4/4	↑89′
〇5	MF / VOL	アンドレイ・サントス Andrey Nascimento dos Santos	ストラスブール Strasbourg／FRA	2004/5/3
△17	MF / VOL	ホナウジ Ronald Cardoso Falkoski	グレミオ Grêmio	2003/2/11	↑89′
▽7	MF / MEI	ガブリエウ・ピラーニ Gabriel Cordeiro Pirani	DCユナイテッド DC United／USA	2002/4/12	↓89′
▽20	MF / MEI	マウリシオ・マガリャンエス Maurício Magalhães Prado	インテルナシオナウ Internacioal	2001/6/22	G57′ ↓81′
△11	MF / MEI	ギリェルミ・ビロ Guilherme Sucigan Mafra Cunha	コリンチャンス Corinthians	2004/4/20	↑81′ G89′
▽19	FW / ATA	ジョン・ケネジー John Kennedy Batista de Souza	フルミネンセ Fluminense	2002/5/18	↓81′
▽23	FW / ATA	ガブリエウ・ペッキ Gabriel Fortes Chaves	LAギャラクシー LA Galaxy／USA	2001/2/11	↓70′
△10	FW / ATA	マルキーニョス Marcus Vinícius Oliveira Alencar	ナント Nantes／FRA	2003/4/7	↑81′
21	FW / ATA	ジオヴァーニ Giovane Santana do Nascimento	コリンチャンス Corinthians	2003/11/24
〇9	FW / ATA	エンドリッキ Endrick Felipe Moreira de Sousa	パウメイラス Palmeiras	2006/7/21	Y66′ A89′

試合概要

開始前

ブラジルは決勝ラウンド第1節パラグアイ戦に0－1での敗れ痛い黒星発進。
前節ベンチ外となったVOLマルロン・ゴメスは、腓骨に軽度の骨折が見つかりチームを離脱。CBミシェウ、左SBカイキ・ブルーノに続く3人目の戦線離脱となった。

地力でパリ五輪出場を掴むには勝利が必須。負ければ五輪出場が絶たれる。
これまで同様守備的な戦術を採用するのか、ブラジルらしい攻撃的な試合を展開するのか。ハモン・メネゼス監督の采配が気になるところ。

一方のベネズエラは、前節アルゼンチン戦を実質的な最後のプレーでPKにより勝ち点1を獲得。予選ラウンドのブラジル戦では3－1の完勝を収めており、この試合に勝てば初の五輪出場に一気に近づくことになる。

前半

ブラジルのスターティングイレブンが発表。左SBにアレキサンデル、右SHにガブリエウ・ペッキを起用。

前半4分、ブラジルは相手陣右サイドからFWガブリエウ・ペッキ→FWエンドリッキ→MFマウリシオと繋ぎ最後はFWジョン・ケネジーがシュート。ボールはGKの脇を抜けるが、ディフェンダーが辛うじてクリア。

ブラジルはこれまでになく高い位置で厳しいマーク。セカンドボールも多くを回収し優位に試合を展開する。

前半11分、ベネズエラはセンターサークル内でボールを奪取。そのままドリブで持ち上がりミドルシュート。グラウンダーのシュートはGKミカエウが辛うじてCKに逃れる。

前半16分、ベネズエラがピッチ中央から素早くゴール前に浮き球のボールを送るとベネズエラFWケルシーとブラジルGKミカエウが接触。心配されたがお互いに大事に至らず試合は継続。ブラジルは帰陣時のボールの出どころへのマークが甘くなる。

前半25分、ベネズエラの右CK。ディフェンダーのクリアボールをブラジルが回収するとロングカウンター。最後はFWエンドリッキがペナルティエリア内で倒されブラジルにPKが与えられるが、それまでの過程にオフサイドがありPKは取消。

前半40分、ブラジルは相手陣ペナルティエリア手前でMFガブリエウ・ピラーニがボールを奪取。FWエンドリッキにボールを預けるがFWエンドリッキが倒されFKを獲得。FKはSBケウヴィンが直接狙うが壁に弾かれる。

ブラジルは最終ラインを高く保ち、リスクを犯しながらもベネズエラのカウンターにしっかりと対応。
攻撃面では右サイドのFWガブリエウ・ペッキが相手陣深くまでボールを運ぶ場面が目立つがフォローがなく孤立。MFガブリエウ・ピラーニはFWエンドリッキの近くでのプレーを要求されているようにも見えるが、FWガブリエウ・ペッキのフォローにまわり、MFマウリシオがFWエンドリッキ、FWジョン・ケネジーの2人をサポートする形にできないだろうか。

後半

ブラジルは後半立ち上がりは前半と異なり左サイドから攻撃を作る。

後半6分、ベネズエラが相手陣入り口で囲い込むマークを抜け出しドリブルでゴールに向かう。ペナルティエリア手前で左へボールを送り、そこからゴール前に柔らかなクロス。ゴール前の混戦からボールはGKミカエウの股の下を抜けゴールに向かうが、CBアルトゥール・シャーヴェスがゴールライン上でゴールインを阻む。

（ゴール！）後半12分、ペナルティエリア内右サイドからのMFガブリエウ・ピラーニの柔らかいクロスにファーサイドでFWエンドリッキが折り返し、FWガブリエウ・ペッキがシュート。ブロックされたボールをMFマウリシオが左足でダイレクトにゴールに突き刺しブラジルが先制。

（ゴール！）後半22分、ベネズエラは相手陣を中央やや右から左へボールを展開。ゴール前に上げられたクロスにディフェンダーが足を滑らせクリアが短くなったところをFWボリバルが角度のない位置からゴール上部にボールを突き刺す。ベネズエラが1－1に追いつく。

後半27分、ベネズエラは相手陣でのボールの奪い合いからボールを確保すると、MFセゴビアが思い切りよく30m弱のミドルシュート。これはクロスバーを叩きGKミカエウがキャッチ。

（ゴール！取消）後半28分、ベネズエラが自陣入口左サイドでのボール奪取から素早く縦にボールを送る。受け手が中の上りを待ち中央へグラウンダーのパス。ヒールで後ろに流されたボールをMFラカバがゴール左隅に決める。しかし、VARでオフサイドに位置した選手がプレーに干渉したとしてゴールは認められない。

後半32分、ブラジルFWジョン・ケネジーのシュートは枠を捉えるがディフェンダーが僅かな所でクリア。

（ゴール！）後半44分、自陣入口で相手スローインのこぼれ球を拾ったVOLアンドレイ・サントスが縦にグラウンダーのボールを送る。中央へ横に流れたFWエンドリッキがボールを中央を最終ライン裏に抜け出しを図るMFギリェルミ・ビロへ縦のスルーパス。MFギリェルミ・ビロはディフェンダーの寄せをものともせずGKの足元を抜くシュート。ブラジルが貴重な勝ち越し点。

後半45+7分、ベネズエラはゴールまで約25mのFKを獲得。直接狙ったボールはGKミカエウが横跳びにCKに逃れる。

所感

これまでになく前に出る守備で前半から優位に試合を進める。しかし、そのリスクを抑えるために両サイドバックの攻撃参加が抑制されており攻撃に厚みが生まれない。

後半12分の先制後は、守り切るのか追加点を奪いに行くのか意思統一に欠いたようなプレーが続きベネズエラに試合の主導権を握られ、後半22分に同点。さらには、後半28分にゴールネットを揺らされるが、このプレーがVARによる微妙な判定の末、取消となった運も味方する。これまでスタメン起用時には後半半ばでベンチに退いていたFWエンドリッキの後半44分のアシストで何とか勝ち点3を獲得することに成功した。

試合内容はまだまだ満足のいくものではないが、前に出る守備や、前線の5選手が連係したゴールなど、明るい兆しも見えてきた。

次節アルゼンチン戦に勝てば自力でパリ五輪行きを決めることができる。
今大会ナンバーワンの攻撃力を誇る一方でGKに不安を抱えるアルゼンチンを相手にどのような試合を挑むのか。ハモン・メネゼス監督の采配が注目される。

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