ブラジル 0-1 アルゼンチン
ARG: 78' ... #9 ゴンドウ (Gondou, 2001)
ダイジェスト動画(URL)
https://www.youtube.com/watch?v=u4GV0Gx3nec
ブラジルU-23代表メンバー表
「背番号」欄の"〇"はフル出場。"△"はin、"▽"はout。"X"はベンチ外。
背番号 | ポジション | 登録名 名前 | 所属 | 生年月日 | 得点、カード、 交代等 |
---|---|---|---|---|---|
12 | GK / GOL | マテウス・ドネリ Matheus Planelles Donelli | コリンチャンス Corinthians | 2002/5/17 | |
22 | GK / GOL | カイーキ Kaique Pereira Azarias | パウメイラス Palmeiras | 2003/4/16 | |
〇1 | GK / GOL | ミカエウ Mycael Pontes Moreira | アトレチコ・パラナエンセ Athletico Paranaense | 2004/3/12 | |
〇2 | 右SB / LAD | ケウヴィン Khellven Douglas Silva Oliveira | CSKAモスクワ CSKA Moskva/RUS | 2001/2/25 | |
〇14 | CB / ZAG | ルーカス・ファソン Lucas Fasson dos Santos | ロコモティブ Lokomotiv/RUS | 2001/5/30 | |
3X | CB / ZAG | ミシェウ Michel Augusto Modesto Rafael dos Santos | パウメイラス Palmeiras | 2003/5/20 | |
13 | CB / ZAG | ルアン・パトリッキ Luan Patrick Wiedthauper | アトレチコ・パラナエンセ Athletico Paranaense | 2002/1/20 | |
〇4 | CB / ZAG | アルトゥール・シャーヴェス Arthur Largura Chaves | アカデミコ・デ・ヴィゼウ Académico de Viseu/POR | 2001/1/29 | |
6X | 左SB / LAE | カイキ・ブルーノ Kaiki Bruno da Silva | クルゼイロ Cruzeiro | 2003/3/8 | |
▽16 | 左SB / LAE | ヒケウミ Rikelme Hernandes Amorim Rocha | クイアバ Cuiabá | 2003/7/16 | Y27′ ↓83′ |
〇18 | MF / VOL | アレキサンデル Alexsander Cristhian Gomes da Costa | フルミネンセ Fluminense | 2003/10/8 | |
8X | MF / VOL | マルロン・ゴメス Marlon Gomes Claudino | ヴァスコダガマ Vasco da Gama | 2003/12/14 | |
△15 | MF / VOL | ブルーノ・ゴメス Bruno Gomes da Silva Clevelário | コリチバ Coritiba | 2001/4/4 | ↑73′ Y90+3′ |
〇5 | MF / VOL | アンドレイ・サントス Andrey Nascimento dos Santos | ストラスブール Strasbourg/FRA | 2004/5/3 | |
17 | MF / VOL | ホナウジ Ronald Cardoso Falkoski | グレミオ Grêmio | 2003/2/11 | |
▽7 | MF / MEI | ガブリエウ・ピラーニ Gabriel Cordeiro Pirani | DCユナイテッド DC United/USA | 2002/4/12 | Y69′ ↓73′ |
▽20 | MF / MEI | マウリシオ・マガリャンエス Maurício Magalhães Prado | インテルナシオナウ Internacioal | 2001/6/22 | ↓58′ |
▽11 | MF / MEI | ギリェルミ・ビロ Guilherme Sucigan Mafra Cunha | コリンチャンス Corinthians | 2004/4/20 | ↓58′ |
△19 | FW / ATA | ジョン・ケネジー John Kennedy Batista de Souza | フルミネンセ Fluminense | 2002/5/18 | ↑58′ |
△23 | FW / ATA | ガブリエウ・ペッキ Gabriel Fortes Chaves | LAギャラクシー LA Galaxy/USA | 2001/2/11 | ↑58′ |
△10 | FW / ATA | マルキーニョス Marcus Vinícius Oliveira Alencar | ナント Nantes/FRA | 2003/4/7 | ↑73′ Y82′ |
△21 | FW / ATA | ジオヴァーニ Giovane Santana do Nascimento | コリンチャンス Corinthians | 2003/11/24 | ↑83′ Y89′ |
▽9 | FW / ATA | エンドリッキ Endrick Felipe Moreira de Sousa | パウメイラス Palmeiras | 2006/7/21 | Y58′ ↓73′ |
試合概要
開始前
ブラジルは決勝ラウンド1勝1敗勝点3の2位。 パリ五輪出場権獲得の条件は、この試合での勝利。引き分けの場合は他試合の結果に委ねられ、敗戦の場合は五輪出場が絶たれる。
勝利以外に五輪出場への望みが絶たれるアルゼンチンに対し、ブラジルは大会当初の自陣に引いた守備的な布陣で相手の攻撃に対し受け身になり相手ゴールから遠い攻撃の始点でゴールを狙いに行くのか、リスクは高くなるものの最終ラインを高く保ち高い位置でのプレスからゴールを狙いに行くのか、立ち上がりに採用される戦術が気になるところ。 時間帯に応じて戦術は変更されるであろうが、一試合を通じて悔いの残らない戦術を採用してもらいたい。
一方のアルゼンチンは、決勝ラウンドは2引き分け勝点2の3位。パリ五輪出場に向けて勝利しか道は残されていない。 カウンターに留意しつつ相手をゴール前に押し込む展開に持ち込みたいだろう。
前半
ブラジルは、スターティングイレブンに前節決勝ゴールのFWギリェルミ・ビロをツートップの一角に抜擢。
ブラジルは自陣での守備時は4-4-2で最終ラインは高い位置に設定し中盤をコンパクトに保つ。最終ライン裏へボールを送られた際は、ゴール前を固めボール保持者への寄せを速める。攻撃面では自陣で細かくボールを繋ごうとするが、ボールを引っ掛けられ失う場面も多い。
前半5分が過ぎると、ブラジルも落ち着きを取り戻し簡単なボールロストはなくなる。 しかし、ブラジルの攻撃は単発に終わることが多く、ボール支配率はアルゼンチンが高い。
前半16分、アルゼンチンはゴール正面約25mの位置でFKを獲得。SBバルコが直接狙ったシュートはポストを直撃。
前半19分、ブラジルはCKの流れから相手陣深くでボールを奪取。ペナルティエリア手前右からVOLアレキサンデルがゴールを狙うがボールは枠を捉えない。これがブラジルの初シュート。
前半25分を過ぎるとアルゼンチンがブラジルをゴール前に押し込み2度のCKなどチャンスを迎えるがブラジルは守備陣が対応。ブラジルはボールを奪い返すもなかなか効果的に前に運ぶことができない。
アルゼンチンがブラジル陣でボールを保持する時間が続くが、クロスは上手く中央に合わず、ワンツーによる仕掛けもディフェンダーに引っ掛ける場面が散見される。
前半は、神経質な展開となり、シュート数(うち枠内)はブラジル:3(0)、アルゼンチン:4(0)。ボール支配率はアルゼンチンが62%に達する。
後半
後半1分、ブラジルはゴール正面20m弱の位置でFKを獲得。SBケウヴィンが直接狙ったボールは壁に当たりGKがしっかりとキャッチ。
後半4分、アルゼンチンはゴール前に柔らかいクロス。FWゴンドウが頭に合わせファーサイドを狙うがブラジルGKミカエウが辛うじてCKに逃れる。2度に渡るCKはブラジル守備陣がクリア。
後半10分を過ぎるが、アルゼンチンがブラジル陣で攻撃の糸口を探る展開が続く。
後半16分、ブラジルはGKミカエウへのバックパスから左サイドを複数のパスを繋ぎ、最後はFWガブリエウ・ペッキがシュートに持ち込む。しかし、ディフェンダーに当たったボールをGKがしっかりとキャッチ。
後半18分、FWジョン・ケネジーがボールを受けサイドに流れながらペナルティエリアに侵入。そのままシュートに持ち込むがディフェンダーに当たりゴールラインを割る。ピッチに立ったばかりのFWジョン・ケネジーが2度の好機に関与する。
後半21分、アルゼンチンは左CKの流れから最後はペナルティエリア内右ゴールライン手前から鋭いクロスをゴール前に送るがこれは誰にも合わない。
後半27分、アルゼンチンは相手陣右サイドライン際からのFK。ゴール前に上げられたボールにニアサイドでCBバレンチーニが頭を合わせるがボールは枠を捉えない。
後半29分、アルゼンチンはペナルティエリア手前左からゴール前にクロス。VOLメディーナがフリーで頭を合わせるがボールは枠を捉えない。
(ゴール!)後半33分、アルゼンチンは左サイドライン際からSBバルコがアーリークロス。ゴール前でFWゴンドウが高さを生かしたヘディングシュート。これがゴールサイドネットを揺らす。
後半38分、ブラジルはVOLブルーノ・ゴメスがミドルシュートを放つがGKがしっかりとキャッチ。
後半44分、アルゼンチンはゴール正面でFKを獲得。FWアルマダが直接狙ったボールは枠を捉えるがGKミカエウが辛うじてCKに逃れる。
後半45+4分、アルゼンチンのカウンター。MFソラーリの強烈なシュートはGKミカエウがCKに逃れる。
後半45+5分、アルゼンチンのショートCK。SBバルコが角度のない位置から強烈なシュート。ボールはGKミカエウの手を掠めクロスバーを叩く。
所感
ブラジルは、五輪出場権を逃した。
前半はアルゼンチンに主導権を握られるが、流れからの決定的なシーンはなく0-0で終了。 後半13分にFWジョン・ケネジーを投入すると相次いでチャンスを迎えるが、後半28分にFWエンドリッキがベンチに下げ守備的な布陣へ。 しかし、FWエンドリッキ交代の5分後に決勝点を奪われる。FWジオヴァーニを投入し攻撃に重心を置き換えるが一点のビハインドを返すことは出来ず0-1でアルゼンチンに屈した。
欧州シーズン終了後に開催されるパリ五輪で、欧州組が中心となるU-23代表を観たかったが、それが叶うことはなくなった。
CBF(ブラジルサッカー連盟)は、パンデミック前に選手育成プロジェクトを立ち上げ、その成果は着実に現れてきている。 しかし、現状のブラジルサッカー界の問題は、合意に至っていない代表監督就任を報道陣に流すCBFの無責任な体質や、南米他国や欧州上位リーグで見ることのないブラジル人監督の育成なのだろうと改めて実感させられる結果となった。
この大会の敗退がブラジルサッカー界の改革へと繋がればいいが。 さて。
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