2024/02/27 新規投稿
ウエンヒ・ワダ・サントス・カワイ
Wenrry Wada Santos Kawai
ポジション: 攻撃的MF/メイオ・カンピスタ
利き足:左
2008年8月15日生まれ
(※)名前表記について : 日本でかつて所属した聖隷JFC、Honda FCスクールでは「(川合)ウエンヒ」で選手登録されていた模様。日本語のWebサイト、SNSでは「ウェンリー(・カワイ)」と表記されている場合もあるが、当ブログでは「ウエンヒ」と表記する。
<幼少期>
ブラジル国籍の父親と日本国籍の母親のもと、日本国静岡県磐田市に生まれる。
幼稚園の頃からボールに親しむと、自然とドリブルで相手をかわすプレーを身につけていく。
<クラブ経歴>
≪育成時代≫
キャリアスタートは不明だが、2018年にはフットサル大会のサーラカップ2018浜松地区予選に聖隷JFCから出場し、大会優秀選手の一人に選出されている。
小学校5年生(10, 11歳、2019年4月?)~小学校6年生(11, 12歳、2021年3月?)にかけては、当時愛知県豊田市を中心にサッカースクールを展開していたエスティドールFC(ST D'OR FC)でサッカーをプレー。
2021年12月5日には、Honda FCスクールで高円宮杯JFA U-13サッカーリーグ東海2021第18節FC岐阜戦での得点が記録されている。
ジーコ(Zico, フラメンゴの伝説的選手。元鹿島アントラーズ選手・監督、元日本代表監督)やエジミウソン・モラエス(Edmílson Moraes, 2002年W杯優勝メンバー、現SKAブラジル代表)の助力もあり、ポルトガル語もほとんど話せない中、プロサッカー選手となるべく14歳ながら2022年初めに渡伯する。
渡伯後、パウメイラスU-15チームに加入するが僅かな期間で退団。
その後サントスU-15に加入し、2022年10月26日にサントスFCと(※)育成契約を締結。この契約は2025年8月を期限としており違約金として2800万レアル(約7億円)が設定される。
(※)育成契約 … プロ選手養成を目的として、クラブ等が14歳から20歳のアマチュアスポーツ選手と結ぶ契約。この契約では、選手がプロスポーツ選手、社会人として成長するために要する費用のうち、法律に規定された費用をクラブが負担し、一方でクラブには当該選手とのプロ契約を優先的に締結する権利が付与される旨が取り交わされる。 ブラジルでは16歳未満の就業は禁じられており、16歳を迎えるまではプロ契約を締結することができない。
しかし、2023年8月、サントスFCは成長スピードに関する評価において満足のいく結果が得られていないとの理由で契約を解除する。
2023年10月にパウメイラスU-15の練習に参加するようになると、2023年11月1日、パウメイラスはウエンヒとの育成契約締結を発表。 契約時点でシーズンは州選手権決勝戦2ndレグを11月4日に控えるのみとなっておりU-15カテゴリーでの公式戦への出場機会はなし。
ブラジル生活が始まった当初は自分のプレースタイルを見失う時期もあったが、サントスFCでの終盤からパウメイラス加入後にかけては自分のプレースタイルや自分自身への自信を取り戻し、コンディションは右肩上がりに良くなっていると話しており、U-17チームへの昇格が見込まれる2024年は大きな飛躍が期待されている。
<代表(世代別含む)経歴>
N/A
<エピソード etc.>
利き足は左。 身長体重については十分な情報が見つけられなかったが、2022/9/2配信のYouTubeプレー集では身長164㎝、体重45㎏。2023/4/21配信プレー集では身長175㎝、体重53㎏と紹介されている。
日本では、ウエンヒのプレースタイル、特に特異なドリブル技術が注目を浴び、「日本のロナウジーニョ」と呼ばれるようになる。ウエンヒ自身もホナウジーニョ・ガウーショ(Ronaldinho Gaúcho, 1980)に憧れ、目標としている。
プレー集動画 : https://www.youtube.com/watch?v=wdle5v8I-ZA
動画を見るたびにニヤニヤしながら見入ってしまう足からボールが離れないドリブルなどの魅力溢れるプレーは見ていて飽きることがない。
上記の身長・体重の変化を見てもわかるとおり身体的に着実に成長。渡伯後の慣れない環境でのサッカーや生活面での苦労を乗り越えており精神的な成長も遂げていると思われる。一時は自分のプレースタイルを見失った時期もあるようだが、自分自身への信頼を取り戻し、再びサッカーを楽めるようになっているようだ。
2023年11月に育成契約を結んだパウメイラスは、近年はトップチームのみならず、育成世代の各カテゴリーでも多くのタイトルを獲得。ブラジル国内随一の実績を残し、トップチーム、国内クラブ、国外クラブを問わず多くの将来性あふれる優れた選手を送り出している。
日本を離れる前に芽生えだしたプロサッカー選手になるという夢を実現するには、パウメイラス育成カテゴリーの中で、すでに世代別代表の経験のある選手やチーム内で実績を残している選手、これから次々と現れる下位カテゴリーや外部から入団する多くのダイヤの原石たちと切磋琢磨を繰り返していかなければならず、プロになったとしても引退するまで苛烈な競争は続く。
しかし、ウエンヒもダイヤの原石の一人。日本では味わうことのなかったであろう苦難を乗り越えた経験を糧に、常に自分自身を信じ、ホナウジーニョ・ガウーショのようにボールと戯れ楽しむ気持ちを忘れず、一日一日自らを磨き上げて唯一無二のダイヤとしての輝きを放つ日を迎えてもらいたい。
2024年は、U-17チーム公式戦への出場、パウメイラスとのプロ契約締結、といったニュースを心待ちにしたいと思う。
小学校5年生~6年生にかけてプレーしたエスティドールFCの山下代表とは現在も交流があり、2023年末には、山下代表によるインタビュー形式でのウエンヒ選手との対話がライブ配信されています。 その様子は下記URL(インスタグラム)で閲覧できます。是非ともご覧の上、これをきっかけに日本からもウエンヒ選手を応援していきましょう!
https://www.instagram.com/stdorfc/reel/C1gJt5sSCtX/