親善試合(2024.03.23)  イングランド x ブラジル

投稿者: | 2024年3月23日

イングランド (ENG) 0-1 ブラジル (BRA)

ハイライト動画(ポルトガル語)

動画URL https://www.youtube.com/watch?v=XidQQr2Q7Bo

得点経過

     BRA: 80' ... #21 エンドリッキ(Endrick, 2006, パウメイラス)
ENG: N/A

ブラジル代表 メンバー表

当ブログ関連記事(国内招集組紹介など) : <ブラジル代表招集> 2024年3月 国際親善試合 離脱&追加
「背番号」欄 : "〇"は先発フル出場。"△"はin、"▽"はout。"X"はベンチ外。
背番号ポジション名前所属生年月日得点等記録
23GK /
Goleiro
レオ・ジャルジン
Léo Jardim
Leonardo César Jardim
ヴァスコ・ダ・ガマ
Vasco da Gama
1995/3/20
〇 1GK /
Goleiro
ベント
Bento
Bento Matheus Krepski
アトレチコ・パラナエンセ
Athlético Paranaense
1999/6/10
12GK /
Goleiro
ハファエウ
Rafael
Rafael Pires Monteiro
サンパウロ
São Paulo
1989/6/23
〇 2右SB /
Lateral Direito
ダニーロ
Danilo
Danilo Luiz da Silva
ユヴェントス/ITA
Juventus
1991/7/15
13右SB /
Lateral Direito
ヤン・コウト
Yan Couto
Yan Bueno Couto
ジローナ/ESP
Girona
2002/6/3
24左SB /
Lateral Esquerdo
アイルトン・ルーカス
Ayrton Lucas
Ayrton Lucas Dantas de Medeiros
フラメンゴ
Flamengo
1997/6/19
▽ 6左SB /
Lateral Esquerdo
ウェンデウ
Wendell
Wendell Nascimento Borges
FCポルト/POR
FC Porto
1993/7/20↓89′
〇 25CB /
Zagueiro
ルーカス・ベラウド
Lucas Beraldo
Lucas Lopes Beraldo
パリSG/FRA
Paris SG
2003/11/24
△ 4CB /
Zagueiro
ブレーメル
Bremer
Gleison Bremer Silva Nascimento
ユヴェントス/ITA
Juventus
1997/3/18↑89′
〇 14CB /
Zagueiro
ファブリシオ・ブルーノ
Fabrício Bruno
Fabrício Bruno Soares de Faria
フラメンゴ
Flamengo
1996/2/12
3CB /
Zagueiro
ムリーロ
Murilo
Murilo Cerqueira Paim
パウメイラス
Palmeiras
1997/3/27
17MF /
Meio campista
アンドレ
André
André Trindade da Costa Neto
フルミネンセ
Fluminense
2001/7/16
△ 19MF /
Meio campista
アンドレアス・ペレイラ
Andreas Pereira
Andreas Hugo Hoelgebaum Pereira
フルハム/ENG
Fulham
1999/6/11↑70′
▽ 5MF /
Meio campista
ブルーノ・ギマランエス
Bruno Guimarães
Bruno Guimarães Rodriguez Moura
ニューキャッスル/ENG
Newcastle
1997/11/16↓79′
16MF /
Meio campista
ぺぺー
Pepê
Eduardo Gabriel Aquino Cossa
ポルト/POR
Porto
1997/7/24
△ 18MF /
Meio campista
ドウグラス・ルイス
Douglas Luiz
Douglas Luiz Soares de Paulo
アストン・ヴィラ/ENG
Aston Villa
1998/5/9↑79′
〇 15MF /
Meio campista
ジョアン・ゴメス
João Gomes
João Victor Gomes da Silva
ウルヴァーハンプトン/ENG
Wolverhampton
2001/2/12
▽ 8MF /
Meio campista
ルーカス・パケター
Lucas Paquetá
Lucas Tolentino Coelho de Lima
ウェストハム/ENG
West Ham
1997/8/27Y34′
↓70′
△ 26MF /
Meio campista
パブロ・マイア
Pablo Maia
Pablo Gonçalves Maia Fortunato
サンパウロ
São Paulo
2002/1/10↑89′
△ 21FW /
Atacante
エンドリッキ
Endrick

Endrick Felipe Moreira de Sousa
パウメイラス
Palmeiras
2006/7/21↑70′
G80′
22FW /
Atacante
ガレーノ
Galeno
Wenderson Rodrigues do Nascimento Galeno
ポルト/POR
Porto
1997/10/22
▽ 11FW /
Atacante
ハフィーニャ
Raphinha
Raphael Dias Belloli
バルセロナ/ESP
Barcelona
1996/12/14↓79′
9FW /
Atacante
ヒシャルリソン
Richarlison
Richarlison de Andrade
トッテナム/ENG
Tottenham
1997/5/10
▽ 10FW /
Atacante
ホドリゴ
Rodrygo

Rodrygo Silva de Goes
レアル・マドリード/ESP
Real Madrid
2001/1/9↓70′
△ 20FW /
Atacante
サヴィーニョ
Savinho
Sávio Moreira de Oliveira
ジローナ/ESP
Girona
2004/4/10↑79′
▽ 7FW /
Atacante
ヴィニシウス・ジュニオール
Vinícius Júnior
Vinícius José Paixão de Oliveira Júnior
レアル・マドリード/ESP
Real Madrid
2000/7/12↓89′
監督: ドリヴァウ・ジュニオール(Dorival Júnior)

試合概要

試合開始前

   ドリヴァウ・ジュニオール監督による初采配試合。招集メンバー発表時には、急激な変化は意図していないと発言していたものの、ケガによる離脱もあり、結果的に5つの守備的なポジションで代表デビュー戦を迎える選手が占めるスターティングイレブン。ブラジル国内リーグを観ている私にとっては、GKベント、CBルーカス・ベラウド、CBファブリシオ・ブルーノ、VOLジョアン・ゴメスの出場が感慨深い。
   守備ラインを高く保ち、中盤をタイトにし、ボール奪取後の素早い展開でイングランドゴールに迫りたい。

前半

   フォーメーションは4-3-3。
   立ち上がりは、イングランドの高い位置でのプレスに苦しむものの、最終ラインは落ち着いて対応。中盤は連係が合わずボールを失う場面が散見され相手陣にボールを運べない。
   前半9分、ブラジルは相手陣で細かくボールを繋ぎ、FWホドリゴがチーム初シュート。GKがしっかりとキャッチ。FWホドリゴが中央を前後に自由に動き、ボールタッチが多く攻撃のリズムを作る。
   前半12分、ブラジルはMFパケターが自陣でボールを確保すると、相手陣中央を最終ライン裏へ抜け出すFWヴィニシウス・ジュニオールへ浮かした絶妙のパスを送る。FWヴィニシウス・ジュニオールはGKと一対一となるが、GKの脇を狙ったシュートは勢いがなくイングランドディフェンダーが戻りクリア。
   前半16分、ブラジルは右サイドの攻撃からFWヴィニシウス・ジュニオールが好機を迎えるがシュートに持ち込めない。
   前半17分、相手スローインを奪い、FWホドリゴがシュートに持ち込むが、ボールはゴール右へ外れる。
   前半18分、イングランドは左サイドから深い位置から中央ペナルティエリア入口へボールを戻し、さらに右へボールを送り、大きなチャンスを迎えるが、シュートは大きく枠を越える。
   前半20分、イングランドはキャプテン右SBウォーカーが数分前のプレーでの接触が要因となり交代。
   前半20分を過ぎると、イングランドの攻撃にブラジルがファールで止めるシーンが2度続く。イングランドのFK、CKが続くが、最後はイングランドのシュートが大きくなり枠を越す。
   前半27分、ブラジル、イングランドと相次いでカウンターからチャンスを掴むが、お互いに守備陣が対応しシュートに持ち込めない。
   前半31分、イングランドが左サイドゴールライン際からゴール前に鋭いクロス。内に絞ったSBウェンデウが相手の手前でカットし難を逃れる。
   前半34分、ブラジルはMFパケターが自陣ゴールへに戻りながらのファール。前半だけで4個目のファールを犯しイエローカードが提示される。攻撃面での貢献度は高くファールに注意したい。
   前半35分、ブラジルは自陣右サイドゴールライン際からのロングカウンター。最後はMFパケターがシュートを放つもゴールポストに嫌われる。
   前半37分、イングランドはショートコーナーから4つのパスを繋ぎシュート。ブラジルGKベントがしっかりとキャッチ。
   前半41分、イングランドは左サイドからミドルシュート。ボールは枠を捉えるが、ブラジルGKベントが横に倒れ込み両手でクリア。
   前半42分、ブラジルはFWハフィーニャが自陣からのロングフィードの競り合いに勝ち、シュートまで持ち込むが、ボールは僅かに左に流れる。
   前半44分、イングランド左CKはゴールに向かったボールが流れるがブラジルディフェンダーが辛うじてCKに逃れる。続くCKはGKベントがパンチングで大きくクリア。
   前半は、ボール支配率、テリトリーともにイングランドが上回る。しかし、ブラジルは中盤選手によるバイタルエリアのボール保持者への寄せが速く、最終ラインも体を張ったプレーでイングランドのシュートをブロック。
   一方の攻撃面でブラジルは、カウンターからFWヴィニシウス・ジュニオール、FWホドリゴ、FWハフィーニャのスリートップがそれぞれ惜しいシュートを放ち、決定的なシーンの数ではイングランドを上回る。しかし、ゴールを奪うことができない。
   攻守が目まぐるしく変わる白熱した試合は、0-0のままハーフタイムを迎える。

後半

   両チームともにメンバー変更はなし。
   後半4分、イングランドは左サイドからゴール前へ柔らかいクロス。左SBウェンデウがクリア。
   後半5分、イングランドはペナルティエリア手前右でFKを獲得。ゴール前に上げられたボールはファーサイドへ流れるが、ダイレクトに足を合わせる。しかし、ブラジルGKベントが弾き返す。
   後半9分、ブラジルはこの試合初のCKを獲得。ファーサイドに高く上げられたボールはFWヴィニシウス・ジュニオールが確保できない。
   後半14分、イングランドは左サイド深くからペナルティエリアに侵入しマイナスのパスを送るが、VOLジョアン・ゴメスがカットし難を逃れる。
   後半18分、ブラジルは相手陣ペナルティエリア手前で左右にボールを展開。VOLブルーノ・ギマランイスが右サイドにはたいたボールにMFパケターがダイレクトにコースを狙ったシュートを放つがボールは枠を捉えない。
   後半20分、ブラジルはVOLジョアン・ゴメスの相手陣でのパスカットからFWホドリゴ、FWヴィニシウス・ジュニオールとボールが渡るがシュートまで持ち込めない。この時間帯はこれまで守備面での活躍が光ったVOLジョアン・ゴメスが相手陣でボールに絡む。
   後半23分、イングランドは3選手が交代。攻撃面での活躍が目立ったベリンガム、チューウェルがベンチに退く。
   後半25分、CBルーカス・ベラウドがペナルティエリア内で相手選手と接触し倒すがレフリーはプレーを続行。
   後半25分、ブラジルは2選手が交代。FWエンドリッキ、MFアンドレアス・ペレイラがIN。
   後半30分、イングランドは1選手が交代。最後の交代カード。
   後半34分、ブラジルは2選手が交代。FWサヴィーニョ、MFドウグラス・ルイスがIN。
   (ゴール!)後半80分、自陣右サイドライン際をFWサヴィーニョがドリブルで持ち上がる。苦し紛れに出したパスは相手に引っかかるが、MFアンドレアス・ペレイラが奪い返す。MFアンドレアス・ペレイラは前を向くと相手守備ライン裏へスルーパス。FWヴィニシウス・ジュニオールが抜け出しシュート。GKに弾かれるもののFWエンドリッキがこぼれ球を押し込みゴール。FWエンドリッキは17歳9か月での代表初ゴール。
   試合再開後はブラジルがボールをキープ。
   後半40分を過ぎイングランドが相手陣でボールを展開するが、ブラジルは2ラインでゴール前を固め、イングランドは中にボールを送ることができない。
   後半45分、ブラジルは2選手が交代。VOLパブロ・マイア、CBブレーメルがIN。
   後半45分、FWエンドリッキが自陣から相手陣へ抜け出そうとするところを引っ張られ倒されるが、レフリーはプレーを継続。
   後半アディショナルタイムに入り、イングランドはペナルティエリア手前で左右に展開。しかし、シュートに持ち込めない。
   後半45+4分、イングランドのCKからブラジルがロングカウンター。FWサヴィーニョがドリブルで持ち上がり、右サイドMFアンドレアス・ペレイラへ送ると、中央へのFWエンドリッキへ折り返し。FWエンドリッキはGKと一対一となりシュートを放つがGKがシュートストップ。ボールが流れたところでタイムアップの笛が鳴る。

所感

   ドリヴァウ・ジュニオール監督が初采配で初勝利。交代で投入したFWエンドリッキが決勝点。同じく途中交代のFWサヴィーニョ、MFアンドレアス・ペレイラがこのゴールに絡む好采配。
   スタメン起用のサンパウロFCでの教え子CBルーカス・ベラウド(2003年生まれ)がペナルティエリア内での的確なポジショニングと体を張ったプレーでイングランドのシュート、クロスを弾き返し、VOLジョアン・ゴメス(2001年生まれ)が危険な地域をことごとく埋める活躍。GKベントはいつも通りのミスらしいミスのない安定したプレーでゴールを守り、左SBウェンデウは的確なカバーリングをみせるなど、初招集、初出場組が監督の期待に応える活躍。
   代表常連組のMFパケター、FWホドリゴは交代まで攻撃を牽引し、FWヴィニシウス・ジュニオールは決勝ゴールに絡み後半44分にお役御免。
   そして、2006年生まれの17歳FWエンドリッキが決勝ゴール。
   2000年以降に生まれた選手が躍動し、キャプテン右SBダニーロ、VOLブルーノ・ギマランイス、FWハフィーニャがその活躍を支え、新生ブラジル代表が発進した。
   ファールの多さなど課題を修正し、26日スペイン戦ではもう一段高いレベルの試合を期待したい。

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