クラブ別2022年振り返り:コリチバ (Coritiba)

投稿者: | 2022年12月25日

コリチバ ブラジルリーグ ブラジル選手権 ブラジルサッカー ブラジルサッカークラブ  Coritiba

コリチバ (Coritiba)

正式名称:Coritiba Foot Ball Club

略称:CFC

創立:1909年

本拠:パラナ州 クリチーバ

《 主要タイトル 》

タイトル優勝回数優勝年
ブラジル全国選手権11985

《 直近3年成績(2020年-2022年) 》

大会2022年成績2021年成績2020年成績
ブラジル全国選手権15位19位
ブラジル全国選手権2部3位
コパ・ド・ブラジル3回戦敗退3回戦敗退1回戦敗退
パラナ州選手権優勝9位準優勝
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。

《 全国選手権 順位推移(2006年-2022年) 》

現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェア方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移です。

《 2022年 》

<戦績>

大会試合
勝数引分
敗数得点失点得失
点差
勝点率
(%)
順位
全国選手権38126203960-2136.815位
コパ・ド・ブラジル421176158.33回戦敗退
州選手権17114228131572.5優勝
   592511237479-548.6

<全国選手権 年間順位推移>

<振り返り>

 2022年は、2021年1月31日から指揮を執るグスタボ・モリーニゴ(Gustavo Morínigo)監督が引き続き指揮を執る。氏は2021年に全国選手権2部で3位の成績を残し、1年での1部復帰を果たした。
 2021年のメンバーが概ね残留し目立った補強もなく2022年を迎える。

【州選手権】

 12チームで争われるグループラウンドを6勝3分2敗の2位で突破。
 全国選手権4部シアノルテと対戦する決勝ラウンド1回戦(準々決勝)は、1-0、3-0、2試合合計4-0で完勝。
 準決勝の相手はクラシコとなるアトレチコ・パラナエンセ。
 1stレグ(3月23日アウェイ)をFW/ATAアレフ・マンガ(Alef Manga)の2得点で2-1と先勝。
 2ndレグ(3月27日ホーム)、前半36分再びアレフ・マンガが右サイドから強烈なシュートを叩き込み先制。しかし、後半8分にPA内での相手シュートがウィリアン・ファリアス(Willian Farias)の広げた腕に当たりPKを献上。ウィリアン・ファリアスはこの試合2枚目のイエローカードを提示され退場。このPKを決められ1-1の同点に追いつかれる。
 残りの約30分を10人での戦いを強いられるが、ゴール前を固め、相手の単調な攻撃の助けもあり、そのまま1-1でタイムアップ。2試合合計3-2で決勝に駒を進める。
 決勝の相手は、日本の地域リーグに該当するカテゴリーのマリンガ―。
 1stレグ(3月30日アウェイ)は雨の中の一戦。前半30分、相手ミドルシュートをGK/GOLアレックス・ムラーリャ(Alex Muralha, 2013湘南ベルマーレ, 2018アルビレックス新潟)がキャッチングミス、相手FW/ATAに詰められ先制点を許す。後半21分、レオ・ガマーリョ(Léo Gamalho)のゴールで追いつくと、後半26分、イゴール・パイション(Igor Paixão)がマイナスのクロスをフリーでゴールに蹴りこみ逆転。アウェイでの試合を2-1で勝ち切る。
 2ndレグ(4月6日ホーム)、前半15分、ハーフライン付近の最終ラインからのパスをインターセプトされ、そのまま持ち込まれ失点。しかし、後半開始早々の2分、CKからアレフ・マンガが角度のないシュートを右足で決めると、後半の5分、8分にイゴール・パイションが連続得点。後半33分に1点を返されるが、後半40分にPA外からレオ・ガマーリョのコントロールショットでダメ押し。2試合合計6-3とし、2017年以来の州選手権優勝を果たす。
 1986年生まれのベテランFW/ATAレオ・ガマーリョと、2000年生まれで下部組織出身のイゴール・パイションが州選手権得点王を分け合った。

【コパ・ド・ブラジル】

 1回戦を全国選手権4部バイーア・デ・フェイラを相手に5-2で快勝。
 2回戦もまた全国選手権4部ポウゾ・アレグレと対戦。後半5分に先制点を奪うも後半34分に被弾。PK戦の末、3回戦進出を決める。
 3回戦の相手はサントス。
 1stレグ(4月20日ホーム)は、試合開始から度々相手ゴールまで迫るが、相手GK/GOLの再三の好セーブで得点を奪えない。しかし、前半24分、カウンターからアレフ・マンガが抜け出しGK/GOLとの一対一を逃さず先制点を奪う。その後もカウンターからチャンスを窺うがゴールネットを揺らすことができない。一方、守備では相手に決定的なチャンスを作らせず、被シュート2本(枠内シュートゼロ)に抑え、ホームでの1stレグを1-0でものにする。
 2ndレグ(5月12日アウェイ)、相手に試合の主導権を握られゴールに迫られるが、相手のシュート精度が低く0-0で前半を折り返す。しかし、後半3分にFKから失点すると、後半18分に追加点を奪われ、2試合合計で1-2と逆転を許す。さらにその2分後にミドルシュートを叩き込まれる。結局2ndレグはシュート2(枠内シュートゼロ)に抑えられ0-3で敗北。2試合合計1-3でコパ・ド・ブラジルを3回戦で敗退する。

【全国選手権】

 州選手権を優勝したものの、前年の全国選手権2部3位をベースにしたチーム構成のため、全国選手権1部での戦いが不安視されていたが、最初の10節を勝ち星先行の4勝3分3敗の5位と幸先のいいスタートを切る。しかし、そこから4連敗、前半戦を6勝4分9敗の13位で折り返す。
 7月末の第20節を最後にイゴール・パイションをフェイエノールト/オランダへ800万ユーロ(保有権の80%)で売却。
 第22節後にはグスタボ・モリーニゴ監督を解任。後任にグート・フェヘイラ(Guto Ferreira)氏を招聘する。
 グート監督はパフォーマンスが低下しているベテランのレオ・ガマーリョに替え、ファブリシオ・ダニエウ(Fabrício Daniel)やアドリアン・マルチネス(Adrián Martínez)、マテウス・カドリーニ(Matheus Cadorini)などを起用する。しかし、イゴール・パイションの穴を埋めきることができない。
 また、ボランチにブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、SB/LATにナタナエウ(Natanael, 2002)やハファエウ・サントス(Rafael Santos, 1998)といった運動量豊富な若い選手を起用するが、不安定な守備もなかなか改善しない。
 結局は後半戦も前半戦同様30失点を喫し、リーグワースト2位タイの60失点を記録。
 グート・フェヘイラ監督もシーズン終了後の12月8日に解任。チーム内得点王のアレフ・マンガ、後半戦に中盤で奮闘したブルーノ・ゴメスは残留が見込まれているが、2022年12月24日現在で19選手の放出が確認されている。
 1一方で、2月13日、ポルトガル人のアントニオ・オリヴェイラ(António Oliveira)を2023年の監督として契約発表。2016年の全国選手権得点王ウィリアン・ポチケル(William Pottker)をアヴァイーから、10年ぶりにコリチバへの復帰となるVOLジュニオール・ウルソ(Júnior Urso)をオルランドシティ/アメリカから獲得。手薄なCB/ZAGの補強が進んでいないが、2023年は少しでも失点を減らし、全国選手権上位を目指したいところだ。

<チーム内個人成績・記録>

* 参照元:サッカーサイト「Ogol」

記録選手公式戦計全国選手権ブラジル杯州選手権
最多試合出場アレフ・マンガ
(Alef Manga)
– FW/ATA
5435415
(2位)ルシアーノ・カスタン
(Luciano Castán)
– CB/ZAG
5135412
(3位)レオ・ガマーリョ
(Léo Gamalho)
– FW/ATA
4328312
最多出場時間ルシアーノ・カスタン
(Luciano Castán)
– CB/ZAG
459031603601080
(2位)アレフ・マンガ
(Alef Manga)
– FW/ATA
378624432851058
(3位)アレックス・ムラーリャ
(Alex Muralha)
– GK/GOL
333017103601260
最多得点レオ・ガマーリョ
(Léo Gamalho)
– FW/ATA
17827
(2位)アレフ・マンガ
(Alef Manga)
– FW/ATA
16916
(3位)イゴール・パイション
(Igor Paixão)
– FW/ATA
11407
最多アシストイゴール・パイション
(Igor Paixão)
– FW/ATA
10406
(2位タイ)アレフ・マンガ
(Alef Manga)
– FW/ATA
6501
(2位タイ)トニー・アンデルソン
(Thonny Anderson)
– FW/ATA
6114
最多デュエル勝利アレフ・マンガ
(Alef Manga)
– FW/ATA
119
(2位)イゴール・パイション
(Igor Paixão)
– FW/ATA
118
(3位)ルシアーノ・カスタン
(Luciano Castán)
– CB/ZAG
117
最多キーパスアレフ・マンガ
(Alef Manga)
– FW/ATA
51
(2位)イゴール・パイション
(Igor Paixão)
– FW/ATA
32
(3位)ホビーニョ
(Robinho)
– MF/MEI
26
最多CBIルシアーノ・カスタン
(Luciano Castán)
– CB/ZAG
210
(2位)エンヒキ
(Henrique)
– CB/ZAG
110
(3位)ギリェルモ
(Guillermo )
– CB/ZAG
75
※
デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること
キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標
CBI : クリア、ブロック、インターセプト

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