クラブ別2022年振り返り:クイアバ (Cuiabá)

投稿者: | 2022年12月27日

クイアバ ブラジルリーグ ブラジル選手権 ブラジルサッカー ブラジルサッカークラブ  Cuiabá Esporte Clube

クイアバ (Cuiabá)

正式名称:Cuiabá Esporte Clube

略称:CUI

創立:2001年

本拠:マットグロッソ州 クイアバ

《 主要タイトル、クラブ概略 》

タイトル優勝回数優勝年
N/AN/AN/A
 2001年12月2日にアマチュアクラブとして創立。
 2003年にプロクラブに改編。州選手権準優勝を果たし全国選手権3部に参戦する。
 2007年と2008年は財政上の理由からライセンスに問題が生じ活動停止。
 2009年、新たなスポンサーがつき活動を再開すると、州選手権2部と州内のカップ戦に参戦、州選手権2部で準優勝を果たす。
 2011年には州選手権優勝、全国選手権4部で3位となり全国選手権3部に復帰。
 2012年、2013年は全国選手権3部で苦しい戦いを強いられるが、いずれの年も最終節になんとか降格を免れる。
 2014年にはブラジルW杯で使用されるアレーナ・パンタナウに本拠地を変更。
 2018年に全国選手権3部で準優勝の成績を収めると、2020年には全国選手権2部で4位に食い込み、2021年の全国選手権1部の切符を手に入れる。
 初の全国選手権1部参戦となる2021年は降格圏に2度(第11節後、第15節後)落ちるも、最高位は9位(第20節後、第26節後)と健闘。最終的には10勝17分11敗の15位でシーズンを終えた。

《 直近3年成績(2020年-2022年) 》

大会2022年成績2021年成績2020年成績
ブラジル全国選手権16位15位
ブラジル全国選手権2部4位
コパ・ド・ブラジル3回戦敗退2回戦敗退準々決勝敗退
コパ・スウアメリカーナ予選R敗退
マットグロッソ州選手権優勝優勝準々決勝敗退
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。

《 全国選手権 順位推移(2006年-2022年) 》

現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェア方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移です。

《 2022年 》

<戦績>

大会試合
勝数引分
敗数得点失点得失
点差
勝点率
(%)
順位
コパ・スウアメリカーナ6204710-333.3予選R敗退
全国選手権381011173142-1136.016位
コパ・ド・ブラジル413053250.03回戦敗退
州選手権1311113482687.2優勝
   6124152277631447.5

<全国選手権 年間順位推移>

<振り返り>

 2022年は、監督が決まらないままシーズンに突入する。
 1月22日に開幕した州選手権は、ルイス・フェルナンド・ユーベル(Luiz Fernando Iubel)氏が、第2節から第5節はエドワルド・オリヴェイラ(Eduardo Oliveira)氏がそれぞれ監督代行として指揮を執る。
 2月4日、ピンタード(Pintado, 1998年セレッソ大阪でボランチとしてプレー)氏と契約。2月9日第6節からチームの指揮を執る。

【州選手権】

 予選ラウンドは7勝1分1敗で1位通過。決勝ラウンドの準決勝、決勝も危なげなく勝利し、2連覇を果たす。

【コパ・ド・ブラジル】

 1回戦(2月23日)の相手は全国選手権第4部のアーザ。
 試合開始早々の前半3分にエウトン(Élton, 2016年にジェフ千葉でプレー)がPKを決め先制すると、後半16分にホドリギーニョ(Rodriguinho)が追加点を奪い、2-0で勝利。
 2回戦(3月8日)の相手は全国選手権第3部のフィゲイレンセ。
 前半は相手チームにボールを支配され45分間をほぼ自陣で戦うことになるが、相手の決定力不足もあり0-0で終える。後半に入り、11分、カウンターから手数をかけず相手ゴールに迫り、最後はホドリギーニョがゴール。待望の先制点を奪う。この得点をきっかけに試合がオープンな展開に。
 後半29分、フィゲイレンセがFKを直接決めると、後半32分にエウトンがPKから得点。後半39分には相手FKからのクロスでオウンゴールを許し、2-2で90分を終える。3回戦進出を賭けたPK戦は相手の失敗を尻目にクイアバは全員が決め4-2。3回戦進出を決める。
 3回戦の相手はアトレチコ・ゴイアニエンセ。
 1stレグは4月21日にアウェイにて。試合はアトレチコが優勢に進めるがクイアバのコンパクトな守備ラインを崩せず、一方、クイアバもカウンターを狙うが効果的に発揮できず、前半を0-0で折り返す。後半25分、相手CKでマークを誤り相手選手をフリーにしてしまい失点。しかし、後半36分、CKからのゴール前での混戦をエウトンが押し込み同点に追いつく。試合はこのまま1-1で終える。
 5月11日のホームでの2ndレグ。クイアバはホームにもかかわらず、守備ラインを固めた守備的な戦術を採用。試合は前後半を通じてパスミスが多い締まりのない展開となる。そんな中アトレチコが何度かゴールに迫るが、守護神ヴァウテル(Walter)の好セーブで得点を許されない。試合はこのまま0-0で90分を終え、PK戦に突入。クイアバは2人目のキッカーが失敗。一方のアトレチコは全員が成功。クイアバは3回戦でコパ・ド・ブラジルを後にする。
 この敗戦後、ピンタード監督が解任。

【コパ・スウアメリカーナ】

 4月7日、コパ・スウアメリカーナ開幕節ホームでのFBCメルガー/ペルー戦。後半23分に途中交代で出場したエウトンが、後半33分、後半45+5分に得点を決め、2-0と幸先のいいスタートを切る。
 4月13日第2節アウェイでのラシン・クラブ/アルゼンチン戦は試合を支配され0-2で敗北。
 第3節のホームでのリーベル・プレート/ウルグアイ戦(4月27日)。立ち上がりからボールを支配するが、前半15分にCKからの流れで失点。さらに前半終了間際にカウンターから追加点を許す。後半3分に1点を返すが、試合は1-2で敗戦。
 5月3日第4節ホームでのラシン・クラブ戦。前半29分に先制するも、後半2分、14分に立て続けて失点。この試合を1-2で落とすと、グループ首位だけが進出する決勝ラウンドの夢が断たれる。
 残す2試合を1勝1敗で終え、コパ・スウアメリカーナ グループラウンドはグループ3位で幕を閉じた。

【全国選手権】

 4月10日に開幕を迎えた全国選手権は白星発進。
 5月8日の第5節まで2勝1分2敗の成績を残すが、コパ・ド・ブラジルの敗退とコパ・スウアメリカーナの予選ラウンド敗退が決まると、ピンタード監督が解任される。第6節(5月15日)から第9節(6月4日)までをルイス・フェルナンド・ユーベル氏、第10節(6月7日)をベルナルド・フランコ(Bernardo Franco)氏が監督代行として指揮。
 6月2日にアントニオ・オリヴェイラ(António Oliveira)氏と契約。6月11日第11節から指揮を執る。
 アントニオ監督は3バックを採用し、ロングボールによるサイドチェンジを多用。攻撃では偽9番が頻繁に下がり、両ウィングが高い位置に上がり、サイドを広く使った攻撃を展開する。
 監督就任直後は攻撃が停滞し4試合で1得点にとどまる。しかし、続く2試合を2得点ずつ挙げ2連勝。そこから好調の波に乗るかと思われたが再び失速。
 8月初めにフリーとなっていたFW/ATAデイヴェルソン(Deyverson)を獲得し16試合6得点と期待に応えるが、チームは依然降格圏付近の16位~18位で推移。最後の5試合を3勝1分1敗とし、なんとか1部残留となる16位で全国選手権を終えた。
   選手権前半 :   5勝 5分 9敗、得点14失点20
   選手権後半 :   5勝 6分 8敗、得点17失点22
   選手権合計 :  10勝11分17敗、得点31失点42

<チーム内個人成績・記録>

* 参照元:サッカーサイト「Ogol」

記録選手 公式戦計全国選手権 スウアメ
リカーナ
ブラジル杯 州選手権
最多試合出場ホドリギーニョ
(Rodriguinho)
– MF/MEI
51333411
(2位)ジョアン・ルーカス
(João Lucas)
– 右SB/LTD
50314411
(3位)アンドレ・ルイス
(André Luís)
– FW/ATA
4833339
最多出場時間ヴァウテル
(Walter)
– GK/GOL
418024702703601080
(2位)マルロン
(Marllon)
– CB/ZAG
39843006273180525
(3位)アラン・エンペリュール
(Alan Empereur)
– CB/ZAG
390922212703601058
最多得点ホドリギーニョ
(Rodriguinho)
– MF/MEI
133028
(2位)エウトン
(Élton)
– FW/ATA
101234
(3位)アレソン
(Alesson)
– FW/ATA
82006
最多アシストハファエウ・ガヴァ
(Rafael Gava)
– MF/MEI
72104
(2位)ウェンデル
(Uendel)
– 左SB/LTE
51103
(3位タイ)ダニエウ・ゲデス
(Daniel Guedes)
– 右SB/LTD
44000
(3位タイ)アレソン
(Alesson)
– FW/ATA
40112
最多デュエル勝利ペペ
(Pepê)
– MF/MEI
127
(2位)マルロン
(Marllon)
– CB/ZAG
124
(3位)ジョアン・ルーカス
(João Lucas)
– 右SB/LTD
111
最多キーパスペペ
(Pepê)
– MF/MEI
37
(2位)ハファエウ・ガヴァ
(Rafael Gava)
– MF/MEI
27
(3位)ヴァウジーヴィア
(Valdívia)
– MF/MEI
21
最多CBIマルロン
(Marllon)
– CB/ZAG
176
(2位)ジョアキン
(Joaquim)
– CB/ZAG
107
(3位)アラン・エンペリュール
(Alan Empereur)
– CB/ZAG
105
※
デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること
キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標
CBI : クリア、ブロック、インターセプト

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