セアラー (Ceará)
正式名称:Ceará Sporting Club
略称:CEA
創立:1914年
本拠:セアラー州 フォルタレーザ
《 主要タイトル & クラブ概略 》
タイトル | 優勝回数 | 優勝年 |
---|---|---|
N/A | N/A | N/A |
セアラーSCは、セアラー州フォルタレーザに1914年に創立。第1回(1915年)セアラー州選手権に参加した4チームのうち唯一現存するクラブにして優勝チームである。
ブラジルサッカー連盟(CBF)主催の全国選手権が1971年に始まると、当初は1部リーグ(Série A)に所属するが、1980年代に入ると主に2部リーグ(Série B)に所属。大会形式が現行形式となる2006年以降は2010年、2011年および2018年以降に1部リーグ(Série A)に所属する。(2022年に降格、2023年は2部リーグ(Série B)に所属)。 しかし、3部リーグ(Série C)へ降格したことは1度もない。
《 直近3年成績(2020年-2022年) 》
大会 | 2022年成績 | 2021年成績 | 2020年成績 |
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ブラジル全国選手権 | 17位 | 11位 | 11位 |
コパ・ド・ブラジル | ベスト16敗退 | 3回戦敗退 | 準々決勝敗退 |
コパ・スウアメリカーナ | 準々決勝敗退 | 予選R敗退 | ― |
セアラー州選手権 | 準々決勝敗退 | 準優勝 | 準優勝 |
コパ・ド・ノルデスチ (北東部カップ戦) | 準々決勝敗退 | 準優勝 | 優勝 |
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。
《 全国選手権 順位推移(2006年-2022年) 》
現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェア方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移です。
《 2022年 》
<戦績>
大会 | 試合 数 | 勝数 | 引分 数 | 敗数 | 得点 | 失点 | 得失 点差 | 勝点率 (%) | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コパ・スウアメリカーナ | 10 | 9 | 0 | 1 | 24 | 4 | 20 | 90.0 | 準々決勝敗退 |
全国選手権 | 38 | 7 | 16 | 15 | 34 | 41 | -7 | 32.5 | 17位 |
コパ・ド・ブラジル | 6 | 5 | 0 | 1 | 10 | 2 | 8 | 83.3 | ベスト16敗退 |
州選手権 | 2 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 50.0 | 準々決勝敗退 |
コパ・ド・ノルデスチ | 9 | 5 | 4 | 0 | 12 | 2 | 10 | 70.4 | 準々決勝敗退 |
計 | 65 | 27 | 20 | 18 | 82 | 51 | 31 | 51.8 |
<全国選手権 年間順位推移>
<振り返り>
2022年は、2021年8月31日から指揮を執るチアゴ・ヌーネス(Tiago Nunes)氏が引き続き指揮を執る。
【州選手権、コパ・ド・ノルデスチ】
州選手権はコパ・ド・ノルデスチ出場のため、決勝ラウンド準々決勝からの参戦。
1月31日に開幕するコパ・ド・ノルデスチ。最初の6試合を第3節での5得点を除き複数得点試合がないまま2月22日の州選手権準々決勝1stレグを迎える。
全国選手権圏外のイグアトゥをホームに迎えた1stレグは、前半21分と28分に立て続けてPKを決め優位に試合をすすめる。しかし、追加点を奪えないまま後半16分、左サイドのディフェンスが甘くなり失点。流れの中から点を奪えないものの2-1で勝利。
2月26日アウェイでの2ndレグ。 前半はセアラーSCが優位にすすめるが、イグアトゥもカウンターのみならず最終ラインからの組み立てでゴールに迫る。後半に入るとセアラーSCの攻撃が停滞しシュートまで持ち込めない。迎えた後半36分、CKから誰も触らずに流れたボールをイグアトゥ9番にGK/GOLの足元を抜かれ失点。 後半は終了間際の枠外へのミドルシュート1本しか打てず試合は0-1で終了。 2試合合計2-2となりPK戦に突入、6人目までもつれたが3-4で敗戦。州選手権はよもやの準々決勝敗退となる。
州選手権敗退後、ツートップの一角にアトレチコ・ゴイアニエンセから獲得したゼ・ホベルト(Zé Roberto)に替え195cmの長身クレーベル(Cléber)をスタメンに据えると、コパ・ド・ノルデスチ、コパ・ド・ブラジルの計4試合を8得点無失点の4連勝を果たし、コパ・ド・ノルデスチの準々決勝を迎える。
3月24日コパ・ド・ノルデスチ準々決勝、一発勝負で準決勝への進出チームが決まる。対戦相手は全国選手権2部のCRB。 試合はセアラーがボールを支配し、度々サイドで数的有利を作り出しゴール前にクロスを上げるが、相手守備陣の奮闘もあり得点が奪えない。守備では相手に決定的な場面を作らせないものの、試合は0-0でタイムアップ。 州選手権準々決勝に続き6人目までもつれたPK戦は再び3-4で敗戦。コパ・ド・ノルデスチは無敗のまま準々決勝で敗退する。
この試合をもってチアゴ・ヌーネス監督は解任。
【コパ・ド・ブラジル】
3回戦までの4試合を9得点無失点の4連勝でベスト16に進出。
ベスト16の相手はクラシコとなるフォルタレーザ。 1stレグ(6月22日アウェイ)。ホームのフォルタレーザに立ち上がりから押し込まれ開始早々に2度シュートまで持ち込まれる。セアラーもセットプレーからあわやといったシーンを作るが、フォルタレーザの優勢で前半を折り返す。 後半7分、相手シュートを一度はディフェンダーがブロックするが、こぼれたボールをゴールに叩き込まれ先制を許す。後半35分にはPKを決められ1stレグを0-2で終える。
2ndレグ(7月13日ホーム)。立ち上がりから簡単にボールを奪われ、カウンターから前半8分、9分、12分と立て続けにゴールに迫られるが、GK/GOLジョアン・ヒカルド(João Ricardo)の好守で得点を許さない。後半に入るとロングボールを有効に使い相手ディフェンスラインを下げると、後半15分、左SB/LAEブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco)からのアーリークロスを相手ディフェンダーの背後から前に入ったヴィーナ(Vina)が頭で合わせ先制点を奪う。準々決勝に向け最低でももう1点を奪いPK戦に持ち込みたいセアラー、試合終了間際のAT+7分、ヴィーナが強烈なミドルシュート放つがクロスバーに嫌われる。その直後にタイムアップ。2ndレグを1-0で勝ったものの2試合合計1-2と1点及ばず、コパ・ド・ブラジルはベスト16で敗退。
【コパ・スウアメリカーナ】
新監督ドリヴァウ・ジュニオール(Dorival Júnior)氏の初陣となる4月5日コパ・スウアメリカーナ開幕節、アルゼンチンの古豪インデペンディエンテ戦。 コパ・ド・ノルデスチ準々決勝から約2週間の間隔で臨む一戦は3ボランチの4-3-3の陣形を採用。試合は立ち上がりから主導権を握るが得点に至らない。すると前半32分にカウンターから失点。しかし、失点後に相手陣での攻撃の圧力を強めると、後半15分にPKから同点。さらに後半21分にはCKから相手オウンゴールを誘発し逆転。11枚のイエローカード、2枚のレッドカードが飛び交う乱戦を制する。
開幕節を白星で飾ったセアラーは、その後4月2試合、5月3試合の予選ラウンドを3ボランチで臨むと攻守の歯車がかみ合い、17得点1失点の6連勝を達成しグループ1位で予選ラウンドを通過する。
決勝ラウンド1回戦の相手はザ・ストロンゲスト/ボリビア。 6月29日アウェイでの1stレグは、前半5分に失点するが、後半31分にFW/ATAエリキ(Erick)、後半45+3分にゼ・ホベルトが得点し逆転勝利を収める。 7月3日ホームでの2ndレグ。前半23分にVOLヒシャルジソン(Richardson)のロングシュートで先制すると、前半26分には左SB/LAEヴィトル・ルイース(Victor Luís)、後半7分にMF/MEIリマ(Lima)が得点し3-0と完勝。
準々決勝の相手はサンパウロ。 1stレグ(8月3日)はアウェイでの戦い。全国選手権での不振を拭えないセアラーは守備を固めカウンターを狙う。プラン通り相手にボールを持たれながらも決定的な場面を作らせずにいたが、後半25分に失点。後半37分にはPKを献上するが、これはGK/GOLジョアン・ヒカルドがシュートストップ。最少失点で1stレグを終える。
2ndレグ(8月10日ホーム)。前半終了間際にヒシャルジソンのふわりと上げたクロスをメンドーサがディフェンダーとの駆け引きに勝ち頭で合わせ先制。しかし、後半9分、ビルドアップ時のパスミスを奪われ、ゴール前でパスを繋がれ失点。後半18分、相手クリアボールが短くなったところを右SB/LADギリェルミ・カスティーリョ(Guilherme Castilho)がミドルシュートのゴラッソを決め再び勝ち越す。試合はこのまま終了。 2試合合計2-2となりPK戦を迎える。PK戦はまたしても6人目までもつれ、またもや3-4で敗戦。コパ・スウアメリカーナは9勝1敗24得点2失点ながら準々決勝で敗退。
【全国選手権】
4月9日全国選手権開幕節。優勝候補の一角パウメイラスとのアウェイでの一戦。 開始7分、カウンターから左サイドをメンドーサがドリブルで持ち込み、中央を駆け上がるヴィーナにグラウンダーのクロスを送ると相手オウンゴールを誘発し先制。さらに前半14分、左CKからゴール前の混戦をメンドーサが押し込み追加点。前半22分に失点するが、後半40分にまたもやカウンターから守備固めのため交代出場したルーカス・ヒベイロ(Lucas Ribeiro)が駆け上がり試合を決定づけるゴールを決める。試合は後半ATにPKから失点するが3-2の勝利。幸先のいいスタートを切る。
コパ・スウアメリカーナ、コパ・ド・ブラジルが並行開催される中、第2節から3連敗を喫するも10試合を3勝4分3敗で乗り切る。しかし、このタイミングでドリヴァウ・ジュニオール監督はフラメンゴの指揮を執るため辞任を申し出る。
6月12日、後任にマルキーニョス・サントス(Marquinhos Santos)氏を監督に招聘。 マルキーニョス監督は、コパ・スウアメリカーナ、コパ・ド・ブラジルでの敗退もあり、全国選手権でも勝ち点を期待通りに積み重ねることができず、第22節(8月14日)のクラシコ フォルタレーザ戦をホームで0-1で敗れた直後に解任。
8月24日、アルゼンチン代表として2006年W杯出場歴があり、前年2021年をもって現役を引退したルーチョ・ゴンサーレス(Lucho González)氏を監督に抜擢する。 ルーチョ・ゴンサーレス監督は初戦、2戦目を引き分けに終えると、3試合目に監督としての初白星をあげる。しかし、勝ち星はその1勝のみ。第34節でインテルナシオナルに敗れ降格圏の17位に転落すると解任。
第35節以降は、マルキーニョス監督解任後の2試合で指揮を執り2引き分けの成績を残したジューカ・アントネロ(Juca Antonello)氏が監督代行として指揮を執るが、11月9日第37節アヴァイー戦に敗れ最終節を残して降格が決定。最終節に最下位ジュヴェントゥージに4-1で勝利するも17位で全国選手権を終え、2023年は2017年以来の2部リーグ(Série B)での戦いとなる。
<チーム内個人成績・記録>
* 参照元:サッカーサイト「Ogol」
記録 | 選手 | 公式戦計 | 全国 選手権 | スウアメ リカーナ | ブラジル 杯 | ノルデ スチ杯 | 州選手権 |
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最多試合出場 | ジョアン・ヒカルド (João Ricardo) – GK/GOL | 57 | 35 | 7 | 6 | 7 | 2 |
(2位) | ヴィーナ (Vina) – MF/MEI | 55 | 31 | 9 | 5 | 8 | 2 |
(3位) | ニノ・パライーバ (Nino Paraíba) – 右SB/LTD | 55 | 33 | 7 | 6 | 7 | 2 |
最多出場時間 | ジョアン・ヒカルド (João Ricardo) – GK/GOL | 5160 | 3150 | 660 | 540 | 630 | 180 |
(2位) | ヴィーナ (Vina) – MF/MEI | 4308 | 2410 | 691 | 434 | 593 | 180 |
(3位) | メンドーサ (Mendoza) – FW/ATA | 4140 | 2339 | 604 | 326 | 691 | 180 |
最多得点 | メンドーサ (Mendoza) – FW/ATA | 20 | 10 | 6 | 1 | 2 | 1 |
(2位) | ヴィーナ (Vina) – MF/MEI | 12 | 3 | 2 | 4 | 3 | 0 |
(3位) | クレーベル (Cléber) – FW/ATA | 9 | 4 | 2 | 2 | 1 | 0 |
最多アシスト | ヴィーナ (Vina) – MF/MEI | 5 | 2 | 0 | 2 | 1 | 0 |
(2位) | ブルーノ・パシェコ (Bruno Pacheco) – 左SB/LTE | 4 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 |
(3位) | ニノ・パライーバ (Nino Paraíba) – 右SB/LTD | 4 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 |
最多デュエル勝利 | ヒシャルジ (Richard) – VOL | – | 166 | – | – | – | – |
(2位) | ニノ・パライーバ (Nino Paraíba) – 右SB/LTD | – | 133 | – | – | – | – |
(3位) | メンドーサ (Mendoza) – FW/ATA | – | 132 | – | – | – | – |
最多キーパス | ヴィーナ (Vina) – MF/MEI | – | 73 | – | – | – | – |
(2位) | ニノ・パライーバ (Nino Paraíba) – 右SB/LTD | – | 35 | – | – | – | – |
(3位) | エリキ (Erick) – FW/ATA | – | 31 | – | – | – | – |
最多CBI | メシーアス (Messias) – CB/ZAG | – | 152 | – | – | – | – |
(2位) | ルイス・オターヴィオ (Luiz Otávio) – CB/ZAG | – | 125 | – | – | – | – |
(3位) | ガブリエウ・ラセルダ (Gabriel Lacerda) – CB/ZAG | – | 111 | – | – | – | – |
※ デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標 CBI : クリア、ブロック、インターセプト