【ブラジル全国選手権2024】第6節(1/2)

投稿者: | 2024年5月11日

投稿内の選手名のリンクは、当ブログ選手紹介記事にリンクしています。
投稿内の「動画URL」はブラジルスポーツサイト「ge」YouTube公式チャンネルのダイジェスト動画にリンクしています。

全国選手権第6節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/05/11 フラメンゴ(FLA) x コリンチャンス(COR)
・2024/05/12 パウメイラス(PAL) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)
・2024/05/12 フォルタレーザ(FOR) x ボタフォゴ(BOT)
・2024/05/12 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x クルゼイロ(CRU)
・2024/05/12 バイーア(BAH) x RBブラガンチーノ(RBB)
以下の2試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第6節(2/2)
・2024/05/12 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) x ヴィトーリア(VIT)
・2024/05/1
3 サンパウロ(SAO) x フルミネンセ(FLU)
以下の3試合は順延。 
・2024/xx/xx インテルナシオナウ(INT) x ジュヴェントゥージ(JUV)
2024/xx/xx アトレチコ・ミネイロ(CAM) x グレミオ(GRE)

2024/xx/xx クリシウーマ(CRI) x クイアバ(CUI)

全国選手権第6節 試合概要

フラメンゴ(FLA) 2-0 コリンチャンス(COR)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=xd1foM2WmqI
(FLA) : 20' #9 ペドロ(Pedro, 1997)[#19 ロハン(Lorran, 2006)
(FLA) : 63' #19 ロハン(Lorran, 2006)[#8 ジェルソン(Gerson, 1997)]

今節前の順位

   フラメンゴは全国選手権2勝2分1敗勝点8の7位。
   コリンチャンスは全国選手権1勝2分2敗勝点5の14位。

得点シーン

(FLA) : 20' #9 ペドロ(Pedro, 1997)[#19 ロハン(Lorran, 2006)]
相手陣右サイドライン際からのパスを真横に受けたMFロハンが前を向き、ペナルティエリアに侵入するFWペドロへ柔らかいパス。FWペドロはボールを受けるとシュートフェイントでDFのスライディングタックルをかわし2人目が寄せる前につま先でシュート。タイミングをずらしたシュートがGKカルロス・ミゲウのミスを誘いボールはゴールに吸い込まれる。
   FWペドロは、2022W杯など代表6試合1得点。フルミネンセ育成出身で2016年3月に18歳のプロデビュー。2017年35試合7得点、2018年40試合19得点3アシストの成績を残すと、2019年は14試合5得点1アシストを記録し、2019年8月にフィオレンティーナ/ITAへ1100万ユーロで移籍。しかし、フィオレンティーナでは5試合の出場に止まり2020年2月にフラメンゴへ期限付き移籍加入。その後完全移籍を果たし、フラメンゴでは2023年末までに220試合105得点21アシストを記録。2024年はこの試合を含め22試合16得点1アシストを記録中。
(FLA) : 63' #19 ロハン(Lorran, 2006)[#8 ジェルソン(Gerson, 1997)]
コリンチャンスCBカカー(Cacá, 1999)のビルドアップをMFロハンとVOLジェルソンが2人がかりでボールを奪う。VOLジェルソンがドリブルでボールを持ちあがり、DF2人を引き寄せMFロハンへボールを送ると、MFロハンは左足でゴール隅へ流し込む。
   MFロハンは、フラメンゴ育成出身で2023年1月12日リオデジャネイロ州選手権にて16歳のプロデビュー。その試合でプロ初ゴールを決める。2023年はトップチームでは4試合の出場に止まったが、U-20チームにて19試合12得点、U-17チームにて5試合1得点。世代別代表では南米U-17選手権にて8試合1得点1アシスト、U-17W杯5試合を記録。2024年はU-20チームで始動したものの、1月の州選手権でトップチームに招集され2試合1アシスト。4月10日リベルタドーレスではCKのキッカーとしてアシストを記録。全国選手権での初スタメンに抜擢されたこの試合では1得点1アシストの大活躍。すでにスペイン紙「AS」ではFWエンドリッキの後に続く逸材の一人として名前が挙げられており、また、試合後間もなくフラメンゴ下部組織OBのレアルマドリード/ESP所属FWヴィニシウス・ジュニオール(Vinícius Júnior, 2000)がXにて"Craque de bola(最高の選手)"とツイートしている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:61% 39% ⇒ 前後半:57% 43%
シュート(枠内): 前半:14‐4(7-1) ⇒ 前後半:18-11(8-3)
パス成功率: 前半:88% 80% ⇒ 前後半:84% 84%
Desarmes: 前半:‐ ⇒ 前後半:23-11
Faltas Cometidas: 前半:‐ ⇒ 前後半:12-17

   フラメンゴは、全国選手権第3節まで今季無敗を続けていたが、4月24日リベルタドーレスでのボリバル戦に敗れると、以降は1勝2分2敗。唯一の勝利はコパ・ド・ブラジルでの全国選手権2部アマゾナスFC戦でのもの。この5試合は3得点と得点力不足に苦しんでいる。
   今節のスタメンには、ケガのFWブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)に代わりMFロハン(Lorran, 2006)を抜擢。両者はタイプが異なるが、MFロハンは攻撃陣復調への切っ掛けをもたらすことができるだろうか。
   コリンチャンスは、公式戦3連敗で監督解任も取り沙汰されたが、最近の公式戦4試合は3勝1分。3連敗後の起用でこの4試合に貢献するGKカルロス・ミゲウ(Carlos Miguel, 1998)とVOLブレーノ・ビドン(Breno Bidon, 2005)が引き続き先発。出場停止のVOLハニエリ(Raniele, 1996)に代わりベテランVOLパウリーニョ(Paulinho, 1988)が入りVOLブレーノ・ビドンとツーボランチを構成。布陣を3バックに変更し試合に臨む。

   立ち上がりの数分はコリンチャンスが相手陣でプレスを仕掛け試合を優勢に進める。しかし、時間の経過とともにフラメンゴはプレスを掻い潜り相手陣でボールを展開。MFデ・ラ・クルス(De La Cruz, 1997)とMFロハンがボールを散らしながらフラメンゴが次々とコリンチャンスゴールに迫る。コリンチャンスはGKカルロス・ミゲウを中心にフラメンゴの分厚い攻撃を跳ね返し続けるが、前半20分、フラメンゴFWペドロがコリンチャンスゴールをこじ開ける。
   先制後もフラメンゴが2点目を奪いに向かいコリンチャンス陣で試合を展開。前半40分が近づきコリンチャンスは反撃の切っ掛けを掴むが、フラメンゴゴールを脅かすことなく前半を終える。
   後半開始時に、フラメンゴはFWペドロが太ももに違和感を覚えFWガブリエウ・バルボーザ(Gabriel Barbosa, 1996)と交代。コリンチャンスはVOLパウリーニョに代えFWユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)を投入。
   後半13分、コリンチャンスはゴールライン際のFKからMFロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)がゴール前に上げたボールにFWユーリ・アウベルトがニアサイドでヘディングシュート。しかし、フラメンゴGKロッシ(Rossi, 1995)が片手でボールを掻き出す。その後混戦の中からコリンチャンスCBカカーがゴールエリア内でシュートに持ち込むがGKロッシが身を挺してゴールを守り切る。
   ピンチを切り抜けたフラメンゴは、後半18分に高い位置でのボール奪取から、MFロハンの今季初ゴールでフラメンゴが追加点。
   2点差にリードを拡げると、フラメンゴは試合のテンポを落とし、試合をコントロール。選手交代で守備的な選手を投入し、上手く時間を潰してタイムアップを迎える。試合は2-0でフラメンゴが勝利を収めた。

   フラメンゴは、先発に抜擢した17歳MFロハンが1得点1アシストの活躍。攻撃面では右サイドでタクトを振るい、守備面ではVOLジェルソン、右SBバレラ(Varela, 1993)との連係もよくコリンチャンスの攻撃を封じ込んだ。チームの2点目はVOLジェルソンとのボール奪取からMFロハン自身が決めたゴール。2023年3月南米U-17選手権では独りよがりに見える強引なプレーが多かったが、同年11月のU-17W杯では攻撃面で周りを生かすプレーが大幅に増え成長を感じさせた。そして、この試合では、守備面での汗かきや、攻守に周りとの連携も素晴らしく、この一年間で急激な成長曲線を描いている。
   ケガで離脱中のVOLエリキ・プルガール(Erick Pulgar, 1994)、ケガ明け後体調が上がらないMFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)に加え、この試合ではチーム全41得点中、16得点をマークするFWペドロが試合中に足に違和感を覚え交代。主力が相次いで離脱しており、若手の台頭は喜ばしいものの、手放しでは喜べない状況は続いている。

   コリンチャンスは、公式戦5試合ぶりの敗戦。立ち上がりこそプレスが機能したものの、フラメンゴが中盤でMFデ・ラ・クルスとMFロハン、VOLジェルソンが均等にボールに絡むようになり、マークが分散され押し込まれる展開が続いた。後半開始時にVOLパウリーニョ(Paulinho, 1988)に代えFWユーリ・アウベルトと投入。ワントップに変更したことで中盤が厚くなり、試合の展開を五分五分に持ち込むことに成功したように見られたが、後半18分のビルドアップ時のミスから失点を喫し試合を難しくしてしまった。
   しかし、FWユーリ・アウベルトが復調の気配、ケガ明けのMFイゴル・コロナード(Igor Coronado, 1992)が実戦復帰するなど、敗戦の中からも次に繋がる材料はあった。週中には混戦のコパ・スウアメリカーナ、来週末には好調ボタフォゴとの一戦が待ち構えているが、敗戦を引きずらずに気持ちを切り替え、目の前の一戦一戦に集中して試合に挑みたい。

パウメイラス(PAL) 0-2 アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=QzMeLM3CYD8
(CAP) : 45+9' #92 パブロ(Pablo, 1992)[FK]
(CAP) : 59' #xx オウンゴール(Gol Contra)[]

今節前の順位

   パウメイラスは全国選手権2勝2分1敗勝点8の6位。
   アトレチコ・パラナエンセは全国選手権3勝1分1敗勝点10の首位。

得点シーン

(CAP) : 45+9' #92 パブロ(Pablo, 1992)[FK]
PA左手前でFKを獲得。FWパブロが直接狙ったシュートは壁に当たりボールはゴールファーサイドに吸い込まれる。[0-1]
   FWパブロは、アトレチコ・パラナエンセ育成出身。2014年にはレアルマドリード/ESPのBチームであるカスティーリャでプレーするもレアルマドリード入団に至らなかった。2015年に一年間の期限付き移籍でセレッソ大阪/JPNでプレー。帰国後はアトレチコ・パラナエンセ、サンパウロを経て再度アトレチコ・パラナエンセでプレー。2020年サンパウロ在籍時以降2023年まで4年連続二桁得点を記録。2024年もこのゴールが10得点目で5年連続の二桁ゴールを達成。
(CAP) : 59' #xx オウンゴール(Gol Contra)[]
中盤で攻守が目まぐるしく変わる展開からアトレチコ・パラナエンセFWクエージョ(Cuello, 2000)が抜け出すと、中央から右サイドへドリブルで流れゴールライン際までボールを持ちあがり、ゴール前にクロス。これがCBグスタボ・ゴメスのオウンゴールを誘発しアトレチコ・パラナエンセが貴重な追加点。[0-2]
   FWクエージョは、アトレティコ・トゥクマン/ARG育成出身で2017年7月に17歳のプロデビューを飾ったアルゼンチン国籍選手。2020年9月にRBブラガンチーノに期限付き移籍で加入。2021年には57試合7得点3アシストを記録。2022年に225万ユーロ相当の移籍金でアトレチコ・パラナエンセに加入すると、2022&23年の2シーズンでは途中交代出場が比較的多かったものの102試合5得点11アシストを記録。2024年はスタメン出場も多く。この試合を含め22試合(うち先発16試合)に出場、3アシストを記録中。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:58% 42% ⇒ 前後半:58% 42%
シュート(枠内): 前半:6‐9(3-4) ⇒ 前後半:20-11(5-6)
パス成功率: 前半:89% 75% ⇒ 前後半:86% 70%
Desarmes: 前半:‐ ⇒ 前後半:15-13
Faltas Cometidas: 前半:‐ ⇒ 前後半:12-16

   パウメイラスは、首位アトレチコ・パラナエンセとの対戦にVOLゼ・ハファエウ(Zé Rafael, 1993)が4月7日州選手権決勝2ndレグ以来のスタメン復帰。FWエステヴォン(Estêvão, 2007)、FWエンドリッキ(Endrick, 2006)、FWホニ(Rony, 1995)のスピード豊かな3トップの布陣を敷いてきた。
   アトレチコ・パラナエンセは、週中のコパ・スウアメリカーナは完全なターンオーバーで5-1の快勝。今節のスタメンは1-0の勝利を収めた一週間前の全国選手権第5節ヴァスコ・ダ・ガマ戦から、負傷退場のFWカノービオ(Canobbio, 1998)に代わりFWニカォン(Nikão, 1992)が入る。

   ファーストシュートは、前半10分、アトレチコ・パラナエンセFWパブロ(Pablo, 1992)が高い位置でボールを奪い素早く縦にボールを送りMFサペリ(Zapelli, 2002)がゴールライン手前からシュート。前半15分、パウメイラスのファーストシュートは、相手陣でボールを奪ったFWエステヴォンがドリブルでボールを持ちあがりPA手前からシュート。いずれも両チームGKが安定したセーブ。
   前半の序盤は、アトレチコ・パラナエンセVOLフェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)が高い位置で攻撃の指揮を執り好機を作り出す。しかし、パウメイラスはスリートップが高い位置でプレスをかけ中盤へのパスコースを消し、試合の主導権を握り始める。
   相手陣での時間帯が増えるパウメイラスだが、シュート精度に欠き、簡単にボールを失う場面も見られ、決定機ではアトレチコ・パラナエンセがパウメイラスを上回る。
   後半45+5分、パウメイラスはCBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993)が自陣からロングフィード。FWホニ(Rony, 1995)がDFをかわしGKと一対一。間合いを詰められボールを捌くと、そのボールをFWエンドリッキが確保するが、GKベント(Bento, 1999)に足を掛けられ転倒。パウメイラスにPKが与えられる。MFハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)がPKを蹴るがコースが甘くGKベントが横跳びにキャッチ。
   後半45+9分、パウメイラスFWエンドリッキのファールで得たFKをFWパブロが直接決めアトレチコ・パラナエンセが先制。キックオフによる再開後間もなく前半が終了。
   後半に入りパウメイラスは攻勢を強める。後半12分、CBルアン(Luan, 1993)を下げ、CBグスタボ・ゴメスと両サイドバックが最終ラインを構成する。しかし、この交代が裏目に出る。
   後半14分、中盤での攻守が目まぐるしく変わる展開からアトレチコ・パラナエンセFWクエージョが抜け出しパウメイラスのオウンゴールを誘発し貴重な追加点。
   後半22分、パウメイラスFWエンドリッキがGKからのロングフィードを確保。しかし、背後からSBエスキベル(Esquivel, 2001)に倒される。このプレーでSBエスキベルにこの試合2枚目のイエローカードが提示され退場。2点をリードするアトレチコ・パラナエンセだが約20分を一人少ない状況での試合を余儀なくされる。
   アトレチコ・パラナエンセは5-4のツーライン、ゴール前では3-2でゴール前を固め、クロスを中で弾き返し、セカンドボールを簡単に渡さず、パウメイラスの波状攻撃を許さない。さらには、カウンターから後半29分にFWカノービオがゴールネットを揺らすが、これは僅かにオフサイド。
   パウメイラスは相次いでアトレチコ・パラナエンセゴールに迫るが、GKベントを中心とした固い守備を最後まで崩すことができず、アトレチコ・パラナエンセが2-0のリードを保ったまま試合終了。アトレチコ・パラナエンセがアウェイでパウメイラスを下し首位をキープした。

   パウメイラスは、前半半ばから優勢に試合を進めたが、ミスによるボールロストも多く、さらには前半アディショナルタイムのPKのチャンスをいかせず直後のFKで失点。後半もボールを支配するものの、中盤のフィルターからこぼれてくるアトレチコ・パラナエンセのカウンターに最終ラインが対応できず、GKウェヴェルトンが辛うじてゴールを守り切る展開。
   後半22分に相手から退場者が出たものの、守備陣を崩せない焦りの色が見られ最後までゴールを奪えず首位アトレチコ・パラナエンセの前に0-2の完敗を喫した。
   全国選手権は前節で2得点を奪ったものの今節は再び無得点。第6節を終え3得点と得点力不足に苦しんでいる。前年の好調期に見られた両SBが良質なクロスを送る場面が少なく、前後にテンポよくボールを出し入れするプレーが減少しているように思われる。若い将来性のある選手を前線に積極的に起用し、彼らが持ち味を発揮できる戦術を採用している感はあるが、彼らのプレーに幅を持たせるためにも、バリエーションのある攻撃を披露してもらいたい。

   アトレチコ・パラナエンセは、大ベテランVOLフェルナンジーニョが年齢を感じさせないプレー。序盤は高い位置で攻撃陣を牽引すると、リードして以降は最終ラインの手前で、パウメイラスの縦に入るプレーを阻止。こぼれ球に対するデュエルはことごとくボールを確保し続けた。FWパブロは、貴重な先制点のFKのみならず、高い位置でのプレスで相手のミスを誘い数々のカウンターの起点になる。そして、PKを阻止したGKベントは、最後の砦としても幾たびもパウメイラスの前に立ちはだかった。
   この勝利でアトレチコ・パラナエンセは4勝1分1敗で勝点を「13」に伸ばし首位を堅守。週中のコパ・スウアメリカーナでは1試合を残して決勝ラウンド進出を決めたいところ。次週全国選手権第7節はアウェイでのフォルタレーザ戦が予定されている。

フォルタレーザ(FOR) 1-1 ボタフォゴ(BOT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=T69PQqP7d5E
(FOR) : 10' #7 ポチェチーノ(Pochettino, 1996)[#26 ブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)]
(BOT) : 41' #5 ダニーロ・バルボーザ(Danilo Barbosa, 1996)[#70 オスカル・ホメーロ(Óscar Romero, 1992)]

今節前の順位

   フォルタレーザは全国選手権1勝3分0敗6勝点の12位。
   ボタフォゴは全国選手権3勝0分2敗勝点9の3位。

得点シーン

(FOR) : 10' #7 ポチェチーノ(Pochettino, 1996)[#26 ブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)]
自陣からのボールを左サイドで受けたブレーノ・ロペスがマークを外しPA右手前にボール送る。MFポチェチーノが上がりながらボールを受けるとPAに侵入し思い切り右足を振り抜く。強烈なシュートが必死に手を伸ばすGKの手を弾きゴールネットに突き刺さる。[1-0]
   MFポチェチーノは、ボカ・ジュニオルス/ARG育成出身で2015年11月に19歳のプロデビュー。2023年にフォルタレーザに加入すると、チーム全78試合のうち70試合に出場し6得点10アシスト。攻撃の要としてフォルタレーザのコパ・スウアメリカーナ準優勝に大きく貢献。2024年も4月25日コパ・スウアメリカーナでのボカ・ジュニオルス戦での3アシストなど、チームを牽引している。
(BOT) : 41' #5 ダニーロ・バルボーザ(Danilo Barbosa, 1996)[#70 オスカル・ホメーロ(Óscar Romero, 1992)]
右CKのキッカーはMFオスカル・ホメーロ。左足でゴール前に上げたボールにVOLダニーロ・バルボーザがDFの前に入りヘディングシュート。ファーサイドに向かったボールにGKは一歩も動けずボタフォゴが前半の内に同点に追いつく。[1-1]
   VOLダニーロ・バルボーザは、ヴァスコ・ダ・ガマ育成出身。U-15南米選手権、U-17W杯、U-20W杯に出場。2014年2月リオデジャネイロ州選手権にて17歳のデビューを迎えると、同年7月にブラガ/PORへ450万ユーロで移籍。2014/15年に28試合に出場するが、その後は期限付き移籍でバレンシアなどでプレー。2017/18年にはブラガにて46試合4得点アシストを記録すると、ニース/FRAへ1000万ユーロで移籍を果たす。しかし、ニースでは約2年半で44試合の出場に止まり、契約満了に合わせ2022年8月にボタフォゴに加入。選手層の厚いボランチとして2022年は5試合の出場に止まるが、2023年は42試合4得点1アシスト。2024年は監督交代があったが、セグンドボランチの一番手としてコンスタントに試合に出場。全国選手権は6試合で3ゴールとなり得点ランク1位に浮上。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:42% 58% ⇒ 前後半:40% 60%
シュート(枠内): 前半:5‐3(3-2) ⇒ 前後半:9-10(4-5)
パス成功率: 前半:85% 88% ⇒ 前後半:81% 87%
Desarmes: 前半:‐ ⇒ 前後半:17-23
Faltas Cometidas: 前半:‐ ⇒ 前後半:12-19

   フォルタレーザは、最近の公式戦4試合が3分1敗で得点は僅かに「2」。直近のコパ・スウアメリカーナでは標高3960mの高地での試合1-4の完敗を喫している。この試合のスタメンから9つのポジションで選手を入れ替え今節に臨む。
   ボタフォゴは、前節バイーア戦では試合の主導権を握りながらも、後半終盤に一瞬の隙をつかれ失点を喫し1-2の敗戦。週中のリベルタドーレスは同じスタメンで試合に入り2-1の勝利を収めた。今節は6選手を変更。3ボランチ、トップ下にMFオスカル・ホメーロ(Óscar Romero, 1992)を置いた4-3-1-2の布陣で試合に入ると思われる。

   試合はフォルタレーザが高い位置でのマークを厳しくし試合の流れを掴む。すると、早くも前半10分にFWブレーノ・ロペスが巧みな身のこなしで相手のマークを外しMFポチェチーノが強烈なシュートでフォルタレーザが先制。
   フォルタレーザはさらに前半18分、CBクスチェヴィッチ(Kuscevic, 1996)の自陣からのロングフィードにFWマリーニョ(Marinho, 1990)が抜け出し、ゴールライン際からマイナスのボール。ここに駆け込んだFWヘナト・カイゼル(Renato Kayzer, 1996)がダイレクトに右足を振り抜くと、ボールはGKの脇を抜けるが、ゴールライン上でボタフォゴCBアレキサンデル・バルボサ(Alexander Barboza, 1995)が決死のクリア。
   その後、フォルタレーザのマークは次第に弱まり、ボタフォゴがボールを支配。ボタフォゴは、前線の選手の個人技と中盤の選手のパス回しやフリーランニングが上手く絡み合い、相次いでフォルタレーザゴールに迫る。
   前半41分、FWルイス・エンヒキ(Luiz Henrique, 2001)がドリブルでPA中央手前に相手を引き付け、斜め後方にボールを戻しMFチェチェー(Tchê Tchê, 1992)がミドルシュート。このプレーで得たCKからVOLダニーロ・バルボーザが頭で同点ゴールを奪う。   
   後半12分、ボタフォゴはFWジュニオール・サントス(Júnior Santos, 1994)とFWサバリーノ(Savarino, 1996)を投入。スピードとドリブルでフォルタレーザ守備陣を混乱に陥れようとするが、フォルタレーザ守備陣も組織的な守備で対抗。一方のフォルタレーザはMFポチェチーノが攻撃の指揮を執りボタフォゴゴールに迫るが、なかなかシュートに持ち込むことができない。
   後半45+2分、ボタフォゴはFWジュニオール・サントスがPA手前からゴールファーサイドを狙ったシュート。しかし、フォルタレーザGKジョアン・ヒカルド(João Ricardo, 1988)が横跳びに両手でCKに逃れる。
   後半45+3分、フォルタレーザは右CKからゴール前のフリックを経てFWルセーロ(Lucero, 1991)がゴールネットを揺らすがこれはオフサイドの判定。
   後半45+8分、ボタフォゴは左CKから相手のクリアミスをFWジュニオール・サントスがゴールに押し込もうとするが、フォルタレーザGKジョアン・ヒカルドが身を挺してゴールを阻止。
   白熱した展開の中、終盤に差し掛かり多くの好機が生まれた試合はGKの活躍もあり1-1のままタイムアップ。

   フォルタレーザは、またもや引き分けで公式戦は5試合に勝ち星から遠ざかっている。攻守に組織的に整備されたチームは、特に攻撃面ではどの選手が試合に起用されても一定水準の高いレベルでプレーするが、そのプレーが相手の想定の範囲内に収まっており怖さを感じさせていないようにも思われる。ボイボダ(Vojvoda)監督がフォルタレーザの指揮を執り4シーズン目となり、チーム力は確実に底上げされてきているが、同時に試合内容にやや停滞感が感じられるようにもなっている。念願のクラブ史上初の主要タイトル獲得のためにも、この停滞感を一試合でも早く打破したい。

   ボタフォゴは、アルトゥール・ジョルジ(Artur Jorge)監督が指揮を執りちょうど10試合目。システムを固定することなく、この試合も布陣を変えて臨んだが、相手を上回る内容の試合を展開。全国選手権は前節の敗戦に続き、今節も勝ち星をあげることは出来なかったが、確実にチームは成長している。
   また、FWチキーニョ・ソアレスやMFエドゥアルドなど主力の離脱が相次いでいるものの、各ポジションで複数の選手による競争が促されており、リベルタドーレスやコパ・ド・ブラジルが並行して開催される厳しい日程の中、シーズン最後まで高いレベルで戦い抜く下地は出来上がりつつある。

アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) 0-1 クルゼイロ(CRU)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=4---vNyJhfA
(CRU) : 81' #10 マテウス・ペレイラ(Matheus Pereira, 1996)[#43 ジョアン・マルセロ(João Marcelo, 2000)]

今節前の順位

   アトレチコ・ゴイアニエンセは全国選手権0勝1分3敗勝点1の19位。
   クルゼイロは全国選手権2勝1分1敗勝点7の10位。

得点シーン

(CRU) : 81' #10 マテウス・ペレイラ(Matheus Pereira, 1996)[#43 ジョアン・マルセロ(João Marcelo, 2000)]
相手陣内でボールを交換し、CBジョアン・マルセロがドリブルでボールを持ちあがり、PA手前のMFマテウス・ペレイラへボールを渡す。MFマテウス・ペレイラは寄せが甘いとみるや、振り抜きざまに左足のシュート。ボールはファーサイドのゴールネットを揺らすゴラッソ。
   FWマテウス・ペレイラは、ブラジルのクラブを経ず、スポルティング/PORから2015年10月ヨーロッパリーグにて19歳のプロデビューを果たす。しかし、あまり出場機会に恵まれず、2017/18シーズン以降はチームで構想外となり期限付き移籍を繰り返し、契約満了後はイングランド、中東の複数のクラブでプレー。2023年7月27日にアル・ヒラル/KSAからの期限付き移籍でクルゼイロへ加入。母国ブラジルでのデビューを果たすと、間もなくチームの攻撃の要として活躍。2024年も攻撃の中心として欠かすことのできない選手となっている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:46% 54% ⇒ 前後半:40% 60%
シュート(枠内): 前半:8‐5(2-1) ⇒ 前後半:17-13(5-5)
パス成功率: 前半:77% 82% ⇒ 前後半:78% 83%
Desarmes: 前半:‐ ⇒ 前後半:9-14
Faltas Cometidas: 前半:‐ ⇒ 前後半:13-9

   アトレチコ・ゴイアニエンセは、前節ジュヴェントゥージ戦がリオグランデドスル州全域を襲った水害により順延。5月1日コパ・ド・ブラジル以来の試合となる。今節は布陣を2トップから3トップに変更。コパ・ド・ブラジルで交代出場からアシストを記録したFWガブリエウ・バーホス(Gabriel Barros, 2001)、今季加入でここまで出場機会がほとんどなかったVOLルーカス・カウ(Lucas Kal, 1996)が今季2度目の先発に抜擢。
   クルゼイロも、前節インテルナシオナウ戦がリオグランデドスル州全域を襲った水害により順延。週中のコパ・スウアメリカーナは3-0と快勝し、その時と同じ顔ぶれのスターティングイレブンで今節に臨む。

   いまだ全国選手権で勝ち星のないアトレチコ・ゴイアニエンセだが、ホームサポーターの声援に後押しされるかのように、試合の序盤から人数をかけた攻撃を仕掛ける。前線に5選手が並ぶシーンも多く、ピッチを左右に広く使い、ダイナミックな攻撃を展開するが、シュートの精度が低く、クルゼイロGKアンデルソン(Anderson, 1998)を脅かすことができない。
   一方のクルゼイロは、前半27分にゴールライン際でのFKからCBゼ・イヴァウド(Zé Ivaldo, 1997)が高さのあるヘディングシュートを見舞うが、アトレチコ・ゴイアニエンセDFがゴールライン上でクリア。前半28分には縦に速い展開でFWアルトゥール・ゴメス(Arthur Gomes, 1998)がゴールネットを揺らすが、僅かにオフサイド。
   前半はアトレチコ・ゴイアニエンセが優位に試合を進めるも、決定機の数ではクルゼイロが上回り、前半を0-0のまま折り返す。
   後半7分にアトレチコは相手陣右サイドでのボールの争奪戦から左サイドへボールを展開し、左SBホマォン(Romão, 1997)がシュートに持ち込むが間合いを詰めたGKアンデルソンがシュートストップ。後半26分、アトレチコCBアリックス・ヴィニシウス(Alix Vinicius, 1999)がペナルティサークル内からビシクレッタ。ゴール前で落ちるボールをGKアンデルソンが辛うじて弾き出しCKに逃れる。
   一方、クルゼイロも後半28分、FWアルトゥール・ゴメスが角度のない位置から放ったシュートはクロスバーを直撃し弾き返される。
   後半36分、アトレチコはクルゼイロCBジョアン・マルセロにドリブルを簡単に許すと、ボールが送られたMFマテウス・ペレイラへのマークも甘くなり被弾。
   後半アディショナルタイムにアトレチコはクルゼイロゴールに相次いで迫るが、シュート精度に欠けゴールをこじ開けることができず、試合は終了。アウェイのクルゼイロが1-0の勝利を収めた。

   アトレチコ・ゴイアニエンセは、人数をかけた攻撃でクルゼイロゴールに迫るもシュート精度に欠き無得点。全国選手権では5試合のうち4試合で1失点にとどめているだけに、最後の局面での精度を高めたいところ。このままズルズルと連敗を重ね、自身暗鬼のまま、泥沼に陥りたくはない。
   次戦全国選手権第7節は、いまだ未勝利のヴィトーリア戦。初白星を収め悪い流れを断ち切りたい。

   クルゼイロは、苦しみながらも勝点「3]を勝ち取り、1試合未消化ながら、首位まで勝点差「3」の5位に浮上。攻撃的な戦術を得意とするサエブラ(Saebra)監督だが、公式戦は2試合連続で無失点に抑え、守備面の整備にも成功しつつある。今後は上位との試合も増えていくが、現状の成功体験を積み重ね、全国選手権では台風の目として波乱を起こしたい。

バイーア(BAH) 1-0 RBブラガンチーノ(RBB)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=7A9gJn6ADzo
(BAH) : 37' #16 タシアーノ(Thaciano, 1995)[#8 カウリー(Cauly, 1995)]

今節前の順位

   バイーアは全国選手権3勝1分1敗勝点10の2位。
   RBブラガンチーノは全国選手権2勝3分0敗勝点9の5位。

得点シーン

(BAH) : 37' #16 タシアーノ(Thaciano, 1995)[#8 カウリー(Cauly, 1995)]
自陣の高い位置でCBガブリエウ・シャヴィエル(Gabriel Xavier, 2001)が粘り強い守備でボールを奪うと、MFエヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)へボールを繋ぐ。MFエヴェルトン・ヒベイロは縦にボールを運びながら前線へスルーパス。MFカウリーがDFと並走しながらダイレクトに中央へグラウンダーのクロスを送ると、ボールは走り込んだFWタシアーノのやや後方に流れるが、FWタシアーノは体を反転させながらトラップし振りの小さなシュート。ボールをゴール隅に流し込む技ありのシュートでホームのバイーアが先制。[1-0]
   FWタシアーノは、2013年1月に全国選手権に参入していないポルトというクラブからペルナンブカーノ州選手権に出場し17歳のプロデビューを飾る。2015年当時全国選手権2部ボアエスポルチに加入。2017年に同クラブで27試合10得点を記録し、翌2018年にグレミオへ期限付き移籍。2019年に完全移籍を果たしたグレミオでは2018-2020年の3年間で106試合11得点7アシストの成績を残すが、2021年にポジションを失いバイーアへ期限付きで移籍し26試合5得点3アシスト。2022年にグレミオに復帰するも出場機会に恵まれず、2023年4月にバイーアへ完全移籍を果たす。バイーアではボランチとしてポジションを獲得するが、ホジェリオ・セニ監督就任後はワントップとしてスペースを作る動きが評価されレギュラーとして定着。2024年も大型補強の中、監督の信頼は厚く、ワントップとして多くの試合に出場。最近の試合ではFWエヴェラウド(Everaldo, 1991)のシャドーストライカーとして活躍している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:48% 52% ⇒ 前後半:48% 52%
シュート(枠内): 前半:5‐6(3-1) ⇒ 前後半:5-15(3-5)
パス成功率: 前半:84% 80% ⇒ 前後半:83% 80%
Desarmes: 前半:‐ ⇒ 前後半:17-15
Faltas Cometidas: 前半:‐ ⇒ 前後半:12-15

   バイーアは、週中に試合がなく、2-1で勝利を収めた一週間前の全国選手権第5節ボタフォゴ戦以来の試合。そのボタフォゴ戦と同じ顔ぶれのスターティングイレブン。
   RBブラガンチーノは、週中のコパ・スウアメリカーナでラシン・クラブ/ARGとの直接対決で2-1の勝利を収め、グループ首位に勝点差で並んだ。一週間前の全国選手権第5節フラメンゴ戦は1-1の引き分け。
   今節のスタメンは、SBジュニーニョ・カピシャバ(Juninho Capixaba, 1997)が出場停止、FWエドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)がケガのため欠場。一方で、MFルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)がケガから復帰後4試合目にして初先発。ラシン・クラブ戦2得点のFWチアゴ・ボルバス(Thiago Borbas, 2002)がセンターフォワードに入る。

   ボールを保持する意識の高い両チームだが、この試合ではバイーアは一歩引いた守備網を敷き、RBブラガンチーノにボールを持たせ、中盤でのボール奪取からカウンターを狙う戦術を採用。互いに守備時は速い帰陣で守備ブロックを形成し、相手の縦に速い攻撃に対応する。
   前半10分、バイーアは右サイドPA手前からMFエヴェルトン・ヒベイロのゴール前へのクロスにFWタシアーノが頭を合わせゴールネットを揺らすが僅かにオフサイド。バイーアはカウンターで効率よくRBブラガンチーノゴールに迫る。
   前半37分、MFカウリーとMFエヴェルトン・ヒベイロの戦術眼の高い2選手が、前後の位置関係から好機を演出し、FWタシアーノのゴールを呼び込む。
   後半に入ると、1点をリードするバイーアは、自陣に3ラインの間隔を詰めた堅固な守備ブロックを構築、自陣に入るボールに対し素早く寄せに入り、鋭いカウンターを目論む。そして、前節と同じ選手交代を実施。前線、中盤、前線と3回の交代枠で、守備の強度を高め、前線にスピードのある選手を投入し前線からの守備とカウンターの意識を相手に植え付ける。
   RBブラガンチーノは、後半開始時の2選手の交代など、フォーメーションを変えず、タイプの似た選手を置き換えていき、戦術を継続して攻撃を仕掛けるが、バイーアの堅固な守備網を崩すことができない。
   時計が後半40分に差し掛かると、バイーア陣PA内に選手がひしめき合う状態となり、渋滞の中、RBブラガンチーノが放つシュートはブロックに遭い、渋滞を避けて放たれたシュートにはバイーアGKマルコス・フェリピ(Marcos Felipe, 1996)が安定した対応。
   試合はバイーアが前半のリードを守り抜き、1-0の勝利を収めた。

   バイーアは、前節の反省を生かし、先制後は極端にゴール前を固めず、最終ラインをやや高めに維持し、ライン間の間隔を狭め、スペースを消す守備を展開。終盤はゴール前に密集することになったが、最後までRBブラガンチーノにゴールを割らせず試合を締めくくることに成功した。

   RBブラガンチーノは、ボール支配率で上回りながらも効率性に欠けた。攻撃的なバイーアの両サイドバックが守備を第一にしたプレーをしてきたことで、両サイドからの攻撃が停滞。ゴール前の高さのあるFWチアゴ・ボルバスに精度の高いボールを送ることができずに終えた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です