【リベルタドーレス2024】 第5節 グループ E.F.G.H. [05/14-16]

投稿者: | 2024年5月14日


以下の投稿内「ハイライト動画URL」欄のリンク先は
CONMEBOL(南米サッカー連盟)YouTube公式サイト または サッカーサイト「GE」によるハイライト(得点シーン)動画です。

Grupo E

結果

試合日
(ブラジル時間)
ホームチーム結果アウェイチーム得点
2024/05/14ミジョナリオス (MIL)
Millionarios/COL
1-1パレスチーノ (CDP)
Palestino/CHI
MIL: 40′
CDP: 90+2′
2024/05/15フラメンゴ (FLA)
Flamengo
4-0ボリバル (BOL)
Bolívar/BOL
FLA: 1′, 38′, 43′, 56′
BOL: –
< フラメンゴ (FLA) 4-0 ボリバル (BOL) >
   フラメンゴは、前日に開催された試合でグループ2位のパレスチーノが引分けに終えたため、この試合に勝てば2位に浮上する。
   先発には、MFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)が5試合ぶりの復帰。右ウィングにボランチが本職のジェルソン(Gerson, 1997)を起用。
   前分1分、フラメンゴは、ボリバルの高い位置でのプレスを掻い潜り、一度はGKまで戻したボールを繋ぎ相手陣に運ぶ。相手陣左サイドをFWエヴェルトン・セボリーニャ(Everton Cebolinha, 1996)がドリブルで上がり、PA手前でスピードを落とし味方の上りを待って縦に加速、DF3人振り払いPA内逆サイドへクロス。そこにFWジェルソン(Gerson, 1997)がフリーの態勢でポジションを取り、ワントラップから右足を振り抜く。間合いを詰めるGKの脇を抜けたシュートはゴールネットを揺らしフラメンゴが先制。[1-0]
   その後はややオープンな展開。互いにスピード感のある攻撃から積極的にシュートを放つ。
   前半14分、ボリバルは、PA手前のサイドチェンジから、横パスによるタベーラから縦に進み戻りのボールを最終ラインで受けたFWパチット・ロドリゲス(Patito Rodríguez, 1990)がシュート。ボールはGKロッシ(Rossi, 1995)の脇を抜けるもファーサイドのゴールポストを叩き、跳ね返りのボールをGKロッシが確保する。
   その後は、ボリバルが人数をかけて攻め、フラメンゴは中盤のボールへの寄せを強めカウンターを狙う展開。しかし、前半27分のFWエヴェルトン・セボリーニャが主導するカウンターを、MFデ・アラスカエッタがGKの正面を突いたものの強烈なシュートで終えると、フラメンゴは高い位置でプレスをかけ始め、流れを引き戻し、相次いでボリバルゴールに迫る。
   前半38分、フラメンゴは、PA内右サイドからFWジェルソンがゴールエリア手前逆サイドへ柔らかいクロス。DFが辛うじて足に当てクロスをカットしたものの、そこにSBアイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)が飛び込みゴールネットにボールを突き刺す。[2-0]
   さらに、フラメンゴは前半43分、相手PA手前でMFデ・ラ・クルス(De La Cruz, 1997)が相手ボールを掻き出すと、FWペドロ(Pedro, 1997)が拾い、ゴールに向かいドリブルを仕掛け左サイドへボールをはたく。そのボールをFWエヴェルトン・セボリーニャ(Everton Cebolinha, 1996)がゴールニアサイドに叩き込みフラメンゴが追加点。[3-0]
   後半に入ってもフラメンゴの勢いは衰えない。後半11分、フラメンゴは相手クリアボールを回収すると、MFデ・ラ・クルスがFWペドロへ鋭い縦パス。FWペドロは個人技でDFをかわそうとするが抑えられ左前方にボールをはたく。このボールを拾ったFWジェルソンがゴール際まで持ち上がる間にFWペドロはポジションを取り直し、FWジェルソンがマイナスのボールを送る。FWペドロはワントラップからボールをゴールに流し込み、フラメンゴがダメ押しの4点目をマークする。[4-0]
   フラメンゴは、リードを4点差に広げると、攻撃陣を中心に選手交代を行い、試合のテンポを維持。追加点こそ奪えなかったものの、最後までボリバルを相手陣深くまで押し込み、試合はタイムアップを迎えた。
   VOLジェルソンの右ウィングとしての起用が大成功。チーム4得点のうち3得点に直接絡む活躍。右サイドでポジションに縛られず、MFデ・アラスカエッタやMFデ・ラ・クルスとの連係や、高い位置からゴール前へのボールの配給など、オン、オフザボールに関わらず、前後、やや中央寄りへとポジションを変えながら、相手守備陣の混乱を誘発した。
   フラメンゴはホームでグループ首位のボリバルに4-0の大勝。同勝点ながら得失点差「+4」と3位パレスチーノの「-3」を上回りグループ2位に浮上。5月28日最終節ホームでのグループ最下位ミジョナリオ戦に勝てば、ほぼ間違いなく決勝ラウンドに進出。さらに、勝点差「3」で追う首位ボリバルが負ければ、勝点で並び、得失点差で上回ることになり、グループ首位での通過も期待できる状況に持ち込んだ。

ハイライト動画URL

MIL x CDP : https://www.youtube.com/watch?v=zzsEKgOUtQs
FLA x BOL : https://www.youtube.com/watch?v=BHozN85pAdk

順位表

順位チーム名勝点試合
勝数引分敗数得失
点差
1ボリバル (BOL)
Bolívar/BOL
1053112
2フラメンゴ (FLA)
Flamengo
752124
4ミジョナリオス (MIL)
Millionarios/COL
35032-3
3パレスチーノ (CDP)
Palestino/CHI
75212-3

Grupo F

結果

試合日
(ブラジル時間)
ホームチーム結果アウェイチーム得点
2024/05/15パウメイラス (PAL)
Palmeiras
2-1インデペンディエンテ (IDV)
Independiente del Valle/EQU
PAL: 36′, 45+3′(P)
IDV: 64′
2024/05/16サンロレンソ (SLO)
San Lorenzo/ARG
3-2リベルプール (LIV)
Liverpool/URU
SLO: 5′, 45+5′, 87′
LIV: 24′, 62′
(R:90+3′)
< パウメイラス (PAL) 2-1 インデペンディエンテ (IDV) >
   前回対戦(第3節)時の記事に、両チームには将来的に両国を代表するかもしれない逸材が複数在籍している旨を書いたが、今回もさらにもう一人。5月13日のネット配信記事によると、インデペンディエンテ・デル・バジェ所属のMFフスティン・レルマ(Justin Lerma, 2008)選手のボルシア・ドルトムント/GER移籍が内定した。加入時期は年齢が18歳に達する2026/27シーズン前。リベルタドーレスへの選手登録の有無は不明だが、出場するようなら注目したい。
   パウメイラスのスタメンには、FWエンドリッキ(Endrick, 2006)、FWエステヴォン(Estevão, 2007)に加え、FWフラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)とFWラザロ(Lázaro, 2002)とFW4選手が名を連ねる。MFルイス・ギリェルミ(Luis Guilherme, 2006)はベンチスタート。
   インデペンディエンテは、MFケンドリ・パエス(Kendry Páez, 2007)とFWケニー・アロージョ(Keny Arroyo, 2006)がスタメン。上記のMFフスティン・レルマ(Justin Lerma, 2008)とMFジャイマール・メディーナ(Yaimar Medina, 2004)はベンチスタート。
   パウメイラスは中央にFWフラッコ・ロペス、左FWラザロ、右FWエンドリッキ。FWエステヴォンは右サイドの二列目。左FWラザロを起点に攻撃を仕掛けるがシュートにはなかなか持ち込めない。守備面ではボールを奪われた際の集散が早く素早くボールを奪い返す。
   しかし、インデペンディエンテはパウメイラスのマークを外した際のカウンターが鋭く、左SBべデル・カイセド(Beder Caicedo, 1992)が前半15分までに2度GKウェヴェルトン(Weverton, 1987)を脅かすシュートを放つ。
   前半25分を過ぎると、FWエンドリッキが1.5列を自由に動き、右サイドではFWエステヴォンがドリブルで相手守備をかく乱する。FWエステヴォンはドリブルで相手左SBべデル・カイセドのイエローカードを誘発。PA内ゴールライン際で股抜きでDFをかわすなど、チェルシーのスカウトが見守る中、個人技で満員の観客を沸かせる。
   前半37分、FWエンドリッキが獲得したゴール正面約30mのFKをVOLヒシャルジ・ヒオス(Richard Rios, 2000)が無回転のシュートで直接ゴールネットを揺らすゴラッソ。パウメイラスが先制。[1-0]
   前半44分、FWエステヴォンがPA内ゴールライン際から柔らかいクロス。FWフラッコ・ロペスが頭で内に折り返すが、そのボールがDFの手に当たり主審はPKの判定。これをCBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993)をゴール右上隅に決めパウメイラスが追加点。[2-0]
   後半開始時に、インデペンディエンテはボルシア・ドルトムントへの移籍内定が報道されたMFフスティン・レルマをピッチに送り出す。
   後半16分、FWエンドリッキが受傷。担架でピッチ外に運ばれる。
   後半19分、インデペンディエンテは、FWラウタロ・ディアス(Lautaro Díaz, 1998)が自陣左サイドライン際からの縦のフィードを受けると、背後に迫るDFを振り向きざまにかわしドリブルでPAに侵入。間合いを詰めるDFを切り返しでかわしシュート。当たりは良くなかったが、ボールはゴール左隅に吸い込まれインデペンディエンテが1点差に迫る。
   パウメイラスは1点差に迫られると、運動量が落ちてきた攻撃なポジションを中心に選手交代を行い、攻守にチームのスピード感の維持を図る。インデペンディエンテに自陣に押し込まれる時間帯が増えるが、一方でカウンターによる好機も作り出し、試合を均衡状態に持ち込む。
   試合は、そのまま2-1でパウメイラスが逃げ切り勝ちを収めた。

ハイライト動画URL

PAL x IDV : https://www.youtube.com/watch?v=0PA0jqHqwHg
SLO x LIV : https://www.youtube.com/watch?v=YyDXTxWjrXA

順位表

順位チーム名勝点試合
勝数引分敗数得失
点差
3インデペンディエンテ・デル・バジェ (IDV)
Independiente del Valle/EQU
45113-2
4リベルプール (LIV)
Liverpool/URU
45113-7
1パウメイラス (PAL)
Palmeiras
1354109
2サンロレンソ (SLO)
San Lorenzo/ARG
752120

Grupo G

結果

試合日
(ブラジル時間)
ホームチーム結果アウェイチーム得点
2024/05/14ペニャロル (PEN)
Peñarol/URU
2-0アトレチコ・ミネイロ (CAM)
Atlético-MG
PEN: 70′, 76′
CAM: –
2024/05/16ロサリオ・セントラル (RCE)
Rosário Central/ARG
4-1カラカス (CFC)
Caracas/VEN
RCE: 29′, 33′, 57′, 90+2′
CFC: 85′
< ペニャロル (PEN) 2-0 アトレチコ・ミネイロ (CAM) >
   開幕4連勝ですでに決勝ラウンド進出を決めているアトレチコ・ミネイロの第5節の対戦相手は、で2023年ウルグアイリーグ準優勝の名門ペニャロル。
   アトレチコ・ミネイロのスタメンは、VOL登録のバターリャ(Battaglia, 1991)がCB間に入り実質的には3バックの布陣。好調のMFグスタヴォ・スカルパ(Gustavo Scarpa, 1994)はベンチスタート。
   試合はアトレチコ・ミネイロがボールを支配。ペニャロルは自陣で4-4の堅固なツーラインを敷き、ボール保持者へボールを奪いに行く寄せは少なく受けて構える守備網。アトレチコ・ミネイロは強力なツートップへのボールは多くがカットされ、ボールが入っても前を向いてプレーができない。
   また、中央でのパス交換が寸断されるため、アトレチコ得意のピッチを左右に広く使った攻撃も威力を発揮しない。
   CBブルーノ・フッキス(Bruno Fuchs, 1999)がドリブルで持ち上がるシーンもしばしば見られるが、ペニャロルの組織的な守備網を崩すことができない。
   一方のペニャロルはチャンスは少ないものの、前半11分のMFレオ・フェルナンデス(Leo Fernández, 1998)が直接狙ったゴール正面のFK、前半17分に自陣高い位置での相手のパスミスに乗じたカウンターがアトレチコGKエヴェルソン(Éverson, 1990)を襲う。後半45分には左サイドライン際からのカウンター、絶妙のアーリークロスがゴール前に送られるがシュートは枠を捉えず、前半を0-0で折り返す。
   後半も前半と同様にアトレチコ・ミネイロがボールを支配しつつも攻めあぐねる展開が続く。
   後半25分、後半初めてペニャロルがアトレチコ・ミネイロ陣深くに攻め込むと、その好機を逃さずペニャロルが先制。さらにその6分後に追加点を奪う。
   ペニャロル8番MFレオ・フェルナンデス(Leo Fernández, 1998)のFKがえげつない。ペニャロルの2得点はいずれもPA手前右の地点からMFレオ・フェルナンデスの蹴るFKが起点。後半25分のキックは、ボールがせりあがっていく軌道かと思われたが、ゴールポストの高さで高度を保ち、ゴール手前で若干沈みクロスバーを叩く。跳ね返りのボールをCBルーカス・エルナンデス(Lucas Hernández, 1992)が蹴り込みゴール。後半31分のFKはコントロールされたシュート、壁を越えて落ちるボール。ボールはゴールポストを叩くが、FWマキシ・シルベラ(Maximiliano Silvera, 1997, 2023年サントス在籍)が跳ね返りのボールに反応しゴールに押し込む
   就任後様々なオプションを実戦で試しているアトレチコ・ミネイロのガブリエル・ミリット監督は、最後までMFグスタヴォ・スカルパを温存したが、チームは最後までペニャロルの堅固な守備網を攻めあぐね、76%のボール支配率に対し、シュート数はペニャロルを下回る5本、枠内シュートは僅かに1本を記録するのみとなり、MFグスタヴォ・スカルパを欠く試合が課題として浮かびあがった。
   しかし、ガブリエル・ミリット監督は、決勝ラウンド進出を決めているリベルタドーレスのいわば消化試合を上手く利用した形。消化試合はもう一節残されており、その試合で今節の課題を解消するような対策を打つことができれば、アトレチコ・ミネイロは一気に優勝候補の筆頭に躍り出ることにだろう。

ハイライト動画URL

PEN x CAM : https://www.youtube.com/watch?v=6JM52AyzE8I
RCE x CFC : https://www.youtube.com/watch?v=7IYKn3Kr-P4

順位表

順位チーム名勝点試合
勝数引分敗数得失
点差
1アトレチコ・ミネイロ (CAM)
Atlético-MG
1254014
4カラカス (CFC)
Caracas/VEN
15104-12
2ペニャロル (PEN)
Peñarol/URU
953026
3ロサリオ・セントラル (RCE)
Rosário Central/ARG
752122

Grupo H

結果

試合日
(ブラジル時間)
ホームチーム結果アウェイチーム得点
2024/05/14リーベルプレート (RIV)
River Plate/ARG
2-0リベルタ (LIB)
Libertad/PAR
RIV: 41′, 84′
LIB: –
2024/05/15デポルティボ・タチラ (TAC)
Deportivo Táchira/VEN
0-1ナシオナル (NAC)
Nacional/URU
TAC: –
(R:68′)
NAC: 53′

ハイライト動画URL

RIV x LIB : https://www.youtube.com/watch?v=bkRLuuN27uY
TAC x NAC : https://www.youtube.com/watch?v=BFwLyWA9W7c

順位表

順位チーム名勝点試合
勝数引分敗数得失
点差
4デポルティボ・タチラ (TAC)
Deportivo Táchira/VEN
15014-7
3リベルタ (LIB)
Libertad/PAR
45113-2
2ナシオナル (NAC)
Nacional/URU
1053112
1リーベルプレート (RIV)
River Plate/ARG
1354107

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