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全国選手権第8節 対戦組合せ
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第8節(1/2)[06/11-13]
・2024/06/11 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x コリンチャンス(COR) ・2024/06/11 ジュヴェントゥージ(JUV) x ヴィトーリア(VIT) ・2024/06/11 ボタフォゴ(BOT) x フルミネンセ(FLU) ・2024/06/11 RBブラガンチーノ(RBB) x アトレチコ・ミネイロ(CAM) ・2024/06/13 クルゼイロ(CRU) x クイアバ(CUI)
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/06/13 インテルナシオナウ(INT) x サンパウロ(SAO) ・2024/06/13 フラメンゴ(FLA) x グレミオ(GRE) ・2024/06/13 アトレチコ・パラナエンセ(CAP) x クリシウーマ(CRI) ・2024/06/13 バイーア(BAH) x フォルタレーザ(FOR) ・2024/06/13 パウメイラス(PAL) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
全国選手権第8節 試合概要
インテルナシオナウ(INT) 0-0 サンパウロ(SAO)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=ocxLqtTJcKc
今節前の順位
インテルナシオナウ は全国選手権3勝1分1敗勝点10の8位。(2試合未消化) コパ・アメリカ代表選手 : GKロチェ(Rochet, 1993, ウルグアイ代表事前登録) FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989, エクアドル代表) FWボレー(Borré, 1995, コロンビア代表事前登録)
サンパウロ は全国選手権4勝1分2敗勝点の4位。 コパ・アメリカ代表選手 : GKハファエウ(Rafael, 1989, ブラジル代表) CBフェラレシ(Ferraresi, 1998, ベネズエラ代表事前登録) VOLボバディージャ(Bobadilla, 2001, パラグアイ代表事前登録) MFハメス・ロドリゲス(James Rodríguez, 1991, コロンビア代表事前登録)
得点シーン
N/A
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:45% 55% ⇒ 前後半:49% 51% シュート(枠内): 前半:3‐2(0-1) ⇒ 前後半:7-9(0-4) パス成功率: 前半:80% 87% ⇒ 前後半:78% 83% Desarmes: 前半:4‐11 ⇒ 前後半:10-15 Faltas Cometidas: 前半:7‐8 ⇒ 前後半:15-18
今節のインテルナシオナウのホームゲームは、クリシウーマの本拠地エルベルト・フウシ競技場で開催。 公式戦3連勝、コパ・スウアメリカーナでは連勝でグループ2位に食い込みプレーオフ進出を決めた。 今節はそのコパ・スウアメリカーナでの試合から中4日。スタメンは3つのポジションで変更。ベテランのGKファブリシオ(Fabrício, 1986)が引き続きゴールマウスを守る。
サンパウロは、代表招集選手など、5つのポジションでスタメン選手を変更。しかし、いずれの選手も実績があり、さらにはこれまでに十分に試合に起用されており、大きなマイナス要素とはならない顔ぶれとなっている。
前半2分、サンパウロが右サイドをFWルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)からFWカレリ(Calleri, 1993)への縦に長いパスが送られFWカレリが早くもファーストシュート。サンパウロはインテルナシオナウの高い位置でのプレスをあざ笑うかのように、縦のロングパスで状況を打開する。
前半4分、インテルナシオナウMFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)が右太ももに違和感を覚え交代を余儀なくされるアクシデントが発生する。
試合は、その後もインテルナシオナウが高い位置でのプレスを継続するが、ボール奪取から効果的な攻撃へと移行することができない。一方のサンパウロも引き続きロングボールで状況の打開を図るが、ボールは前線に収まらず、シュートに持ち込むまでには至らない。
後半8分、サンパウロは、PA右手前からFWルーカス・モウラがゴールエリア左へ柔らかいクロス。そこにFWカレリが走り込み頭を合わせゴールネットを揺らすが、VARの検証により、FWカレリが僅かにオフサイドの位置から飛び出しておりゴールは認められない。
後半33分、サンパウロは、左サイドゴールライン際からのマイナスのパスを受けたFWルーカス・モウラがシュート。DFにブロックされたボールを再びFWルーカス・モウラがシュートに持ち込むが、GKファブリシオ(Fabrício, 1986)が横に跳び両手でCKに逃れる。 後半34分、FWルーカス・モウラがPA中央手前から右サイドへボールを流す。ゴールライン際SBイゴル・ヴィニシウス(Igor Vinícius, 1997)からの戻りのクロスにFWルーカス・モウラが頭を合わせるが、再びGKファブリシオが立ちはだかりクロスバーの上へボールを押し出す。
試合はこのまま両チーム相手ゴールをこじ開けることができず、0-0の引き分けに終えた。
インテルナシオナウは、各ポジションに粒ぞろいの選手を擁しているものの、代表で欠いた3選手の穴を埋めきることができず、一本のシュートも枠内に飛ばすことができないまま無得点に終えた。
CBヴィトン(Vitão, 2000)は、シャクタルドネツク/UKRからの期限付き移籍契約が6月で満了を迎え、その後は欧州クラブへの移籍が見込まれており、MFマウリシオ(Maurício, 2001)も7月移籍ウィンドウでの移籍の可能性が高まっておりここ2戦はベンチ外となっている。
全国選手権開幕前には、選手層の厚さから上位争いが有力視されたが、リオグランデドスル州の大洪水の被災も重なり、チームは苦しい状況に陥っている。ポルトアレグレでの本拠地およびトレーニングセンターの今季中の復旧は見込めていない現状、少なくともコパ・アメリカから招集選手が戻るまでは厳しい状況を耐えなければならない状況が続きそうだ。
サンパウロは、FWルーカス・モウラを中心とした攻撃が機能したものの、再三のチャンスを決め切ることができず、全国選手権は6試合負けなしとなったものの一先ず足踏み。今後、コリンチャンス、クイアバ、ヴァスコ・ダ・ガマと下位に低迷しているチームとの3連戦が予定されており、再び連勝街道に乗り、上位争い、首位争いに加わりたい。
フラメンゴ(FLA) 2-1 グレミオ(GRE)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=oWKPiSvfisc
(FLA) : 42' #7 ルイス・アラウージョ(Luiz Araújo, 1997)[#9 ペドロ(Pedro, 1997)] (FLA) : 67' #7 ルイス・アラウージョ(Luiz Araújo, 1997)[#9 ペドロ(Pedro, 1997)] (GRE) : 90+6' #15 エデニウソン(Edenílson, 1989)[#4 カネマン(Kannemann, 1991)]
今節前の順位
フラメンゴ は全国選手権4勝2分1敗勝点14の首位。 コパ・アメリカ代表選手 : VOLエリキ・プルガール(Erick Pulgar, 1994, チリ代表事前登録) SBバレラ(Varela, 1993, ウルグアイ代表事前登録) SBビーニャ(Viña, 1997, ウルグアイ代表事前登録) MFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994, ウルグアイ代表事前登録) MFデ・ラ・クルス(De La Cruz, 1997, ウルグアイ代表事前登録)
グレミオ は全国選手権2勝0分3敗勝点6の13位。(2試合未消化) コパ・アメリカ代表選手 : VOLビジャサンチ(Villasanti, 1997, パラグアイ代表事前登録) FWソテウド(Soteldo, 1997, ベネズエラ代表事前登録)
得点シーン
(FLA) : 42' #7 ルイス・アラウージョ(Luiz Araújo, 1997)[#9 ペドロ(Pedro, 1997)] ハーフライン付近左サイドライン際からボールを右サイドへ横の展開。中央やや右でボールを受けたMFルイス・アラウージョがドリブルでボールを持ちあがり、PA手前から思い切りよく左足を振り抜く。ボールはゴール左サイドに突き刺さるゴラッソ。[1-0] MFルイス・アラウージョは、サンパウロ育成出身で2016年3月州選手権にて18歳のプロデビュー。デビュー後一年半で49試合9得点7アシストを記録し、2018年7月にリール/FRAへ1050万ユーロ(現在レートで約17億7000万円)で移籍。2023年当時のホルヘ・サンパオリ監督の強い要請により、2023年8月にアトランタ/USAからフラメンゴに加入。準主力として、2023年は26試合3得点1アシスト、2024年は29試合4得点3アシストの記録を残している。
(FLA) : 67' #7 ルイス・アラウージョ(Luiz Araújo, 1997)[#9 ペドロ(Pedro, 1997)] 自陣右サイドライン際からMFロハン(Lorran, 2006)がドリブルでボールを持ちあがり、PA手前中央のFWペドロへボールを送る。FWペドロはシュートに持ち込めないとみるや、ボールを右へ捌き、FWルイス・アラウージョがファーサイドへボールを流し込むこの試合2得点目のゴール。[2-0]
(GRE) : 90+6' #15 エデニウソン(Edenílson, 1989)[#4 カネマン(Kannemann, 1991)] 左CKからMFクリスタウド(Cristaldo, 1996)が右足で上げたボールにCBカネマンが高さのあるヘディングシュート。流れたボールをVOLエデニウソンがファーサイドで頭で押し込みグレミオが1点を返す。[1-2] VOLエデニウソンは、2021年に開催された2022W杯南米予選の2試合に出場した元ブラジル代表。2009年に当時全国選手権3部のカシアスにてプロデビュー。2011年コリンチャンスにステップアップを果たすと、2013年には62試合に出場。2014/15年はウディネーゼ/ITAへ移籍、ジェノア/ITAに期限付き移籍加入し31試合約2500分の出場。2015/16年はウディネーゼにて30試合約2300の出場。しかし、翌2016/17年は次第に出場機会を失い、2017年4月にインテルナシオナウに期限付き移籍加入、その後完全移籍。インテルナシオナウでは2022年までの約5年半で306試合48得点32アシスト。2023年には新天地アトレチコ・ミネイロで51試合出場を果たしたが、2024年にポジションを失い、2024年4月にグレミオ入り。ボックストゥボックスをプレーエリアとする前への推進力の強いボランチ。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:46% 54% ⇒ 前後半:45% 55% シュート(枠内): 前半:8‐6(3-0) ⇒ 前後半:16-13(6-5) パス成功率: 前半:88% 85% ⇒ 前後半:89% 88% Desarmes: 前半:7‐3 ⇒ 前後半:17-6 Faltas Cometidas: 前半:3‐6 ⇒ 前後半:9-10
フラメンゴは5選手が代表に招集され、これからしばらくは厳しい試合が予想される。しかし、その一方で、これまで控えに甘んじていた選手や、若手選手に多くの機会が与えられ、一気にブレークを果たす選手が表れる期待もある。 今節のスタメンには、センターバックを本職とする4選手が名を連ね、CBレオ・ペレイラ(Léo Pereira, 1996)が左サイドバック、CBレオ・オルティス(Léo Ort, 1996)がボランチに入る。また、VOLイゴル・ジェズス(Igor Jesus, 2003)が5月4日全国選手権第5節以来の先発、MFロハン(Lorran, 2006)が5月11日第6節以来の先発に抜擢される。
グレミオは、1-1の引き分けに終えた6月9日リベルタドーレスからGKとFW2選手を変更。クルゼイロからトレードの形で4月に加入したGKハファエウ・カブラウ(Rafael Cabral, 1990)が3試合目の出場。FWジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)が試合中のケガで戦列を離脱。FWソテウドが代表に招集されている。
中盤での激しい攻防で試合が始まった試合は、グレミオが前半5分に右サイドを崩しゴールライン際からのクロスでチャンスを迎える。さらにその1分後の前半6分には、自陣からの対角線のボールにFWガウヴォン(João Pedro Galvão, 1992)が抜け出し再びゴールライン際からマイナスのボール、FWパボン(Pavón, 1996)がシュートに持ち込むがボールは枠を越えていく。
一方のフラメンゴは左サイドを軸に攻撃を仕掛け、前半15分にはFKからVOLレオ・オルティスが、前半21分にはFWエヴェルトン・セボリーニャ(Everton Cebolinha, 1996)からのスルーパスを受けたMFロハンが、それぞれシュートに持ち込むが、ゴールネットを揺らすことは出来ない。
フラメンゴは、前半25分にFWエヴェルトン・セボリーニャが右足を痛めFWブルーノ・エンヒキ(Bruno, Henrique, 1990)と交代、さらに前半30分にはVOLイゴル・ジェズスが左足を痛め担架でピッチ外に運ばれMFルイス・アラウージョ(Luiz Araújo, 1997)と交代するアクシデントが続く。
しかし、交代出場したばかりのMFルイス・アラウージョが、前半39分に右ゴールポストを直撃する惜しいミドルシュートを放つと、前半42分には先ほどと同じような位置からミドルシュートをゴール左に決めフラメンゴが先制。
後半6分、自陣でのグレミオのビルドアップのボールをVOLレオ・オルティスが奪い取り、フラメンゴがカウンター。MFロハンを経由してPA内でボールを受けたFWブルーノ・エンヒキが倒されPKの判定。しかし、これはVARでの検証により取り消し。 後半13分、フラメンゴはMFロハンが右サイドをドリブルでボールを持ちあがり、PA手前にボールを送り、FWブルーノ・エンヒキがシュート。これは枠を捉えないが、17歳のMFロハンがボールに絡みチャンスを生み出していく。
さらに後半14分、左CKからMFロハンが上げたボールにCBダヴィ・ルイス(David Luiz, 1987)がドンピシャのヘディングシュート。しかし、ボールはクロスバーを叩きゴールは生まれない。 後半22分、MFロハンの右サイドでのドリブルを起点にMFルイス・アラウージョがこの試合2点目のゴールでフラメンゴがグレミオを突き放す。
後半アディショナルタイムにグレミオはCKで1点を返すが、間もなくタイムアップの笛が吹かれ、フラメンゴが2-1の勝利。フラメンゴはこの時点で首位に浮上した。
フラメンゴは、代表5選手を欠き、さらには前半のうちに2選手が負傷交代。だが、先発としてチャンスを得た選手や、交代で入った選手がそれぞれ活躍。インテンシティの高い難しい試合を制し、2-1の勝利を収めた。
負傷交代の2選手は少なくとも次節は欠場となる見込み。チチ監督も出場停止となり、次節アトレチコ・パラナエンセ戦との上位対決は、さらに厳しい状況で試合を迎えることとなる。
グレミオは、立ち上がりの好機のいずれかを決めていれば流れも変わっていたかもしれない悔しい試合。とは言え、前半の半ば以降は、相手カウンターへの対応が甘く、後半はゴール前に押し込まれる時間帯も増え、時間を経るにつれ試合の主導権をフラメンゴに握られていった。 後半途中交代のFWナタン・フェルナンデス(Nathan Fernandes, 2005)の奮闘は明るい材料。最後にCKから奪ったVOLエデニウソンの意地のゴールを次節ボタフォゴとの一戦に繋げたい。
アトレチコ・パラナエンセ(CAP) 3-1 クリシウーマ(CRI)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=l3wtLjRjfJM
(CRI) : 8' #88 バヘット(Barreto, 1995)[] (CAP) : 23' #9 マストリアーニ(Mastriani, 1993)[#10 サペリ(Zapelli, 2002)] (CAP) : 54' #9 マストリアーニ(Mastriani, 1993)[#22 マジソン(Madson, 1992)] (CAP) : 79' #28 クエージョ(Cuello, 2000)[#5 フェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)]
今節前の順位
アトレチコ・パラナエンセ は全国選手権4勝1分2敗勝点13の5位。 コパ・アメリカ代表選手 : GKベント(Bento, 1999, ブラジル代表) FWカノービオ(Canobbio, 1998, ウルグアイ代表事前登録)
クリシウーマ は全国選手権1勝2分2敗勝点5の16位。(2試合未消化) コパ・アメリカ代表選手 : CBウィルカー・アンヘル(Wilker Ángel, 1993, ベネズエラ代表事前登録)
得点シーン
(CRI) : 8' #88 バヘット(Barreto, 1995)[] 右SBジョナタン(Jonathan, 1992)からのパスをMFマテウジーニョ(Matheusinho, 1998)が前線から下がりワンタッチで前方に送る。さらにセンターバックを背にCFエデル・シタジン(Éder Citadin, 1986)が最終ライン裏にボールを流すと、VOLバヘットが抜け出しシュート。一度はアトレチコGKレオ・リンキ(Léo Linck, 2001)にブロックされたボールがゴールポストに跳ね返されたものの、VOLバヘット自身がこぼれ球をゴールに押し込み、クリシウーマが先制。[0-1] VOLバヘットは、2015年パンアメリカン競技大会U-23代表。2014年11月全国選手権にてクリシウーマから18歳のプロデビュー。2015‐2017年の3年間は準主力として計125試合1得点3アシストの成績を残すが、2018年以降は他チームへの期限付き移籍を繰り返す。2021年にプレーしたボタフォゴにて31試合に出場すると、翌2022年にボタフォゴへ完全移籍。監督交代などにより構想外となり2022年8月からモレンベーク/BELへ期限付き移籍し22試合に出場した後ボタフォゴに帰還するが契約は満了。2023年8月にクリシウーマに再加入。2024年はこの試合を含め、チーム全28試合のうち25試合(うち先発23試合)に出場。欧州を含めた様々なクラブで経験を重ね、今回の在籍では州選手権の優勝など、チームの主軸として多大な貢献を果たしている。
(CAP) : 23' #9 マストリアーニ(Mastriani, 1993)[#10 サペリ(Zapelli, 2002)] 相手陣左サイドライン際から1レーン内に送られたボールをVOLフェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)がダイレクトに縦に送る。受け手のMFクリスチャン(Christian, 2000)は倒されるが、そのこぼれ球をMFサペリがゴール前にライナー性のクロス。FWマストリアーニが頭を合わせアトレチコ・パラナエンセが同点に追いつく。[1-1] MFブルーノ・サペリは、2023年7月21日にベルグラーノ/ARGから加入したアルゼンチン国籍選手。移籍金は保有権の50%に対し400万USドル(約5億6000万円)。契約条項にゴールに繋がるパスをインセンティブにすることを要求するほど、得点関与に自信を持ち、短いパスだけでなく30~40mのパスの精度も高い。2023年は21試合2得点2アシスト。2024年はこの試合を含め26試合3得点7アシスト。試合ごとにムラが多少見られるが、最近では先発起用も増えてきている。
(CAP) : 54' #9 マストリアーニ(Mastriani, 1993)[#22 マジソン(Madson, 1992)] 相手陣左サイドでボールを受けたMFクリスチャンがゴール前にクロス。ファーサイドゴールライン際でSBマジソンが頭でボールを折り返し、ゴール前でフリーのFWマストリアーニがボールを頭で押し込む。アトレチコ・パラナエンセが逆転。[2-1] FWマストリアーニは、2012年にCAセロ/URUでプロデビューを果たしたウルグアイ国籍選手。2013年7月パルマ/ITAへの移籍後にスロバキアやポルトガルでもプレー。契約満了後はウルグアイ、メキシコ、エクアドルとクラブを転々とする。2022年8月アメリカ・ミネイロに加入。2023年には全国選手権24試合11得点など計42試合21得点の30歳にしてキャリアハイの成績を残す。2024年はアメリカ・ミネイロで2試合6得点の成績を残し、2024年1月29日にアトレチコ・パラナエンセに加入。ボックス内で強さを発揮するストライカー。フリーランニングで広いエリアでプレーするFWパブロ(Pablo, 1992)と異なるタイプとして、クーカ監督のもと、センターフォワードのポジションで併用されている。現在25試合18得点4アシストを記録中。
(CAP) : 79' #28 クエージョ(Cuello, 2000)[#5 フェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)] 相手陣に入った位置からのスローイン。ロングスローで送られたボールはクリアされるが、そのこぼれ球をVOLフェルナンジーニョがダイレクトに縦に送る。PA手前に位置取ったFWクエージョが前を向き、そのボールをゴールに流し込む。[3-1] FWクエージョは、2017年4月にアトレティコ・トゥクマン/ARGから17歳のプロデビューを飾ったアルゼンチン国籍選手。デビュー後間もなくサンプドリア/ITAへ期限付き移籍するが、買取オプションは行使されずクラブに帰還。2020年にはRBブラガンチーノへ期限付き移籍。2021年にRBブラガンチーノにて57試合7得点3アシストの成績を収め、2022年2月24日アトレチコ・パラナエンセが4年契約で獲得。2シーズンで102試合5得点11アシストを記録し、2024年も25試合1得点3アシストを記録中。卓越したスピードとドリブルでサイドを疾走し、攻守にアップダウンを繰り返すタフさを兼ね備える。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:64% 36% ⇒ 前後半:58% 42% シュート(枠内): 前半:8‐8(3-3) ⇒ 前後半:20-12(6-3) パス成功率: 前半:84% 77% ⇒ 前後半:83% 83% Desarmes: 前半:9‐8 ⇒ 前後半:17-10 Faltas Cometidas: 前半:4‐4 ⇒ 前後半:8-12
アトレチコ・パラナエンセは公式戦3連敗中。コパ・スウアメリカーナではよもやの2連敗でグループ首位を陥落、2位でプレーオフに回ることになった。また、全国選手権も前節フォルタレーザ戦での0-1の敗戦で首位を陥落。3連敗中は2得点と得点力不足に悩んでいる。 今節のスタメンは、代表の2選手を含め、6選手を交替。両サイドバックと、VOLフェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)の一か月ぶりの復帰、前線はセンターフォワードにFWマストリアーニ(Mastriani, 1993)が入り、クロスのターゲットとなるものと思われる。
クリシウーマは公式戦4連敗中。特に最近の3試合はホームでの試合で計9失点と守備面での脆さが表面化している。今節のスタメンは、2-5で敗れた前節クイアバ戦から、最終ラインの2選手など、3つのポジションで変更。
試合はホームのアトレチコ・パラナエンセが試合の主導権を握り、サイドライン際に張りつく2選手を含め、前線に5選手が並び、MFサペリ(Zapelli, 2002)が攻撃の指揮を執る。
アトレチコ・パラナエンセは、前半3分、前半6分と相次いで、クリシウーマGKグスタヴォ(Gustavo, 1993)を襲うが、先にゴールを奪ったのはクリシウーマ。 前半8分、クリシウーマは相手陣に入った地点から3本のパスを繋ぎVOLバヘットがゴールを奪う。
しかし、アトレチコ・パラナエンセは慌てず、試合序盤のサッカーを継続。ボールを相手陣中央での縦の繋ぎや、左右に広く散らして攻撃の糸口を探り続け、前半23分にFWマストリアーニのゴールで同点に追いつく。
直後の前半24分、クリシウーマはMFホナウジ・ロペス(Ronald Lopes, 1997)が縦に猛然と駆け上がりパスカット。そのままPA手前まで持ち上がりシュートに持ち込む。ボールはブロックされたものの、そのこぼれ球をVOLイゴル・ミリトン(Higor Meritão, 1994)が縦に落ちるシュートを見舞う。しかし、GKレオ・リンキがゴール隅に向かうボールに飛びつき両手でCKに逃れる。
以降は、アトレチコ・パラナエンセが相手陣でボールをまわしてシュートチャンスをうかがい、クリシウーマは縦に速い攻撃で相手のファールを誘い、セットプレーからゴールを狙う展開となる。
後半に入り、アトレチコ・パラナエンセは2選手を交替。前半に複数の好機を演出していたMFサペリを下げ、スピードのあるFWクエージョ(Cuello, 2000)、右サイドバックに攻撃的なSBマジソン(Madson, 1992)を投入。
前半の内容も悪くなく思い切った交代策と思われたが、この積極が当たる。 後半10分、SBマジソンのゴールライン際からの折り返しにFWマストリアーニがこの試合2点目のゴールを決めアトレチコ・パラナエンセが逆転。 その後、アトレチコ・パラナエンセはクリシウーマにボールを持たせ、守備的な陣形でカウンターを狙うようになり、後半20分にFWマストリアーニ、後半21分にFWクエージョがそれぞれクロスバーを直撃するシュートを放つなど、相次いで好機を迎える。 そして、後半34分、FWクエージョがゴールを奪い、スコアは3-1。
アトレチコ・パラナエンセのクーカ監督は、後半42分に16歳のFWカイキ・サントス(Kayke Santos, 2008)をピッチに送り出し、プロデビューさせる余裕の采配。 アトレチコ・パラナエンセは、クリシウーマの反撃を最後まで許さず、3-1の快勝を収めた。
アトレチコ・パラナエンセは、代表2選手の不在を感じさせない試合内容で連敗を3でストップ。GKレオ・リンキはこれまでもGKベント不在時に好プレーを見せていたが、この試合でも安定したプレーを披露。将来を嘱望される大器GKミカエウ(Mycael, 2004)も控えており、GKの層は厚い。
一か月ぶりにピッチに帰ってきたVOLフェルナンジーニョが存在感を発揮。鉄壁の守備はさることながら、後半はチームのボール奪取後の攻撃の起点として、確かな戦術眼と視野の広さで前線に配球し、自身も3点目のゴールのアシストを記録。後半開始のMFサペリの交代時には攻撃力の低下が懸念されたが、VOLフェルナンジーニョの存在により杞憂に終わった。
3連敗中も、戦術のベースは固定しながら、多くの選手を起用し様々なオプションを模索していたクーカ監督。この試合ではゴールから遠ざかっていたFWマストリアーニを生かす戦術も具現化し、今後はFWパブロとの併用で攻撃のバラエティーは広がった。今後の戦いぶりにさらに注目する必要がありそうだ。
クリシウーマは先制したものの、前半のうちからゴール前に全員が下がり、押し込まれ、カウンターは一定の効果を発揮したが、リードを許すとボールを持たされ、相手守備網を崩すことができず、追加点を奪われる敗戦。
この試合も3失点を喫し、全国選手権は2試合未消化ながら、17位と降格圏に突入。公式戦は5連敗と苦しい状況が続いている。 次戦は現在全国選手権2位につけているバイーア。しかし、バイーアは下位チームには攻めきれず勝点を落とす試合も多い。今一度守備面を見直し、連敗を阻止したい。
バイーア(BAH) 1-0 フォルタレーザ(FOR)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=fx1uTKQ5q0s
(BAH) : 80' #6 ジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)[#10 エヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)]
今節前の順位
バイーア は全国選手権4勝2分1敗勝点14の2位。 コパ・アメリカ代表選手 : SBサンチアゴ・アリアス(Santiago Arias, 1992, コロンビア代表事前登録)
フォルタレーザ は全国選手権2勝4分0敗勝点10の11位。(1試合未消化) コパ・アメリカ代表選手 : FWケルビン・アンドラーデ(Kervin Andrade, 2005, ベネズエラ代表事前登録)
得点シーン
(BAH) : 80' #6 ジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)[#10 エヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)] 相手PA手前でボールを繋ぎ、右SBシシーニョ(Cicinho, 1988)が踵でコナーフラッグに向けボールを送る。MFエヴェルトン・ヒベイロがボールを受け、ボールを持ち換え、左足でゴール前にボールを送ると、ニアサイドをDFの前に飛び込んだVOLジアン・ルーカスが頭を合わせゴールネットを揺らす。[1-0] VOLジアン・ルーカスは、フラメンゴ育成出身で2018年1月リオデジャネイロ州選手権にて19歳のプロデビュー。2019年は期限付き移籍によりサントスでプレーし、レギュラーの座を獲得するが、同年7月リヨン/FRAへ800万ユーロの移籍金で移籍。2021/22年にモナコ/FRAへ1100万ユーロで移籍すると39試合2得点1アシストの成績を収める。しかし、翌期にポジションを失い2023年7月サントスへ移籍。そして、サントスの2部降格もあり、2024年1月バイーアへの移籍が決まる。バイーアでは現時点でチーム全35試合のうち29試合に出場。全国選手権では全8試合にフル出場を果たすなど、チームにとって欠かせない選手の一人となっている。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:47% 53% ⇒ 前後半:53% 47% シュート(枠内): 前半:2‐2(0-0) ⇒ 前後半:12-19(3-6) パス成功率: 前半:85% 85% ⇒ 前後半:85% 81% Desarmes: 前半:7‐2 ⇒ 前後半:13-5 Faltas Cometidas: 前半:9‐7 ⇒ 前後半:14-9
バイーアは、公式戦10試合負けがなく、3引き分けを挟んで7連勝中。対戦相手や時間帯に応じてボールを支配する試合(時間帯)と専守防衛に徹する試合(時間帯)を使い分け、ロースコアの試合に持ち込む現実的な戦術で全国選手権では勝ち点を積み重ねている。 前節アトレチコ・ミネイロ戦は守りに徹した試合を選択したが先制を許す。しかし、その8分後に同点に追いつき、アウェイで難敵を相手に勝点「1」を持ち帰った。
今節のスタメンは、そのアトレチコ・ミネイロ戦から、コロンビア代表に招集されている右SBサンチアゴ・アリアスに加え、FWタシアーノ(Thaciano, 1995)が出場停止。全国選手権初出場となるSBジウベルト(Gilberto, 1993)、前節同点ゴールのFWアデミール(Ademir, 1995)をそれぞれのポジションに抜擢。また、最終ラインにCBカヌー(Kanu, 1997)に代わりボランチが本職のCBヘゼンジ(Rezende, 1995)を戦術的理由で登用する。
フォルタレーザは、6月9日にコパ・ド・ノルデスチ決勝CRB戦2ndレグを戦い0-2の敗戦。しかし、PK戦の末、2年ぶり3度目のタイトルを獲得した。
中3日の今節は、先発の7選手を変更。今後も週2試合の日程が続くことを考慮し、多くのポジションで選手を入れ替え試合に臨む。
前半14分、バイーアはMFエヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)が相手陣中央をドリブルでボールを持ちあがり、CBが前に上がり空けたスペースにスルーパス、そのスペースにVOLジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)が入り、ボールを受けシュートに持ち込むがボールは大きく枠を越える。 前半35分、フォルタレーザは左サイドからのクロスに、ゴール前でFWヘナト・カイゼル(Renato Kayzer, 1996)が頭を合わせゴールネットを揺らす。しかし、僅かにオフサイド。ゴールは認められない。
前半は、両チームとも相手の様子をうかがう時間帯が続き、0-0のままハーフタイムを迎える。
後半に入り、先にフォルタレーザが攻勢に出る。 後半3分、PA手前からMFエマヌエル・マルチネス(Emmanuel Martínez, 1994)がミドルシュート。後半9分には、4-4-2のコンパクトなバイーア守備網の周囲でボールを回し、右サイドからクロス。FWヘナト・カイゼルが足を合わせるがボールは枠を捉えない。
一方のバイーアは、後半16分、相手のビルドアップのボールをFWエストゥピニャン(Estupiñán, 1996)が奪い取り、GKと一対一を迎えるが、シュートは枠を捉えない。 後半23分、MFエヴェルトン・ヒベイロが相手陣中央を縦に柔らかく浮かしたパス。DFがクリアミスしたボールをFWビエウ(Biel, 2001)がシュートに持ち込むが、ボールはゴールポストを叩きゴールは生まれない。
その後も両チームは互いに相手ゴールに迫り、シュートにまで持ち込む展開が続くと、後半35分、遂にバイーアがVOLジアン・ルーカスのゴールで待望の先制点。
後半38分、フォルタレーザは3選手を交代すると、その1分後に自陣右サイドからMFポチェチーノ(Pochettino, 1996)が相手陣中央へロングフィード。ピッチに立ったばかりのFWマチューカ(Machuca, 2000)が抜け出し、GKと一対一を迎えるが、シュートはGKマルコス・フェリピ(Marcos Felipe, 1996)に阻まれ同点の好機を逸する。
後半45+7分、フォルタレーザは相手陣PA手前でFKを獲得。FWルセロ(Lucero, 1991)が直接狙ったシュートは僅かにクロスバーを越え、その直後に試合はタイムアップ。
ホームのバイーアが1-0の勝利を収めた。
バイーアは、この勝利で勝点で並び得失点差で僅かに劣る2位をキープ。 今節は、ホジェリオ・セニ(Rogerio Ceni監督)にゲームプランと選手交代などの采配が光った。
後半に投入されたFWビエウ、FWエストゥピニャンがカウンターで好機を演出し、さらにはSBシシーニョがピッチに立った直後にヒールパスでMFエヴェルトン・ヒベイロのアシスト、VOLジアン・ルーカスのゴールを呼び込む活躍。交代出場の選手たちが試合の流れを変えた。
バイーアは、起用される選手が固定化しつつあるが、その中でSBサンチアゴ・エリアスの代表招集により出場機会を得たSBシシーニョだが、僅かな時間で結果を残した。この試合を機にポジション争いを演じるようにれば、チームも活性化され、現在の勢いをシーズン終盤まで持続することも可能になるように思われる。
一方のフォルタレーザは、ハーフタイムの修正で攻撃に弾みがついたものの、その後の選手交代は的を得たものとは言えず、後半の終盤には試合の主導権を奪われ、試合に敗れた。
フォルタレーザの指揮を執り4年目のボイボダ(Voyvoda)監督だが、戦術が各選手に浸透している自信からか、流動的な選手起用で各試合にスターティングイレブンを猫の目のように変えているが、それがアダとなり特に攻撃面で選手間の連係が噛み合っていないように思われる。
昨年は、この時期から全国選手権で勝てない試合が続き、コパ・スウアメリカーナに照準を絞ったものの優勝を逃し、最終的に全国選手権は10位に終えた。昨年と同じ轍を踏まないためにも、戦術や選手起用の面で、新たな一面をみせたい。
パウメイラス(PAL) 2-0 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
動画URL:
(PAL) : 26' #22 ピケレス(Piquerez, 1998)[#41 エステヴォン(Estêvão, 2007) ] (PAL) : 56' #10 ホニ(Rony, 1995)[#41 エステヴォン(Estêvão, 2007) ]
今節前の順位
パウメイラス は全国選手権3勝2分2敗勝点11の7位。 コパ・アメリカ代表選手 : CBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993, パラグアイ代表事前登録) VOLヒシャルジ・ヒオス(Richard Rios, 2000, コロンビア代表事前登録) FWエンドリッキ(Endrick, 2006, ブラジル代表)
ヴァスコ・ダ・ガマ は全国選手権2勝0分5敗勝点6の14位。 コパ・アメリカ代表選手なし。
得点シーン
(PAL) : 26' #22 ピケレス(Piquerez, 1998)[#41 エステヴォン(Estêvão, 2007)] FWエステヴォンがPA内でドリブルを仕掛けゴールライン際にボールを運びゴール前にマイナスのボールを送ると、中央に絞り込んだ左SBピケレスが右足でダイレクトにボールをゴールネットに突き刺す。 SBピケレスは、ウルグアイ代表として2022W杯南米予選7試合、2026W杯南米予選4試合など13試合の出場。しかし、2022W杯本戦に続き、2024コパ・アメリカに向けたウルグアイ代表事前登録からも選外となった。パウメイラスには2021年7月に加入。加入後間もなく左SBに定着、パウメイラスの数々のタイトル獲得に貢献。ミドルシュートや精度の高いクロスが特長だが守備面でも高さがあり穴は少ない。パウメイラスの不動の左サイドバック。
(PAL) : 56' #10 ホニ(Rony, 1995)[#41 エステヴォン(Estêvão, 2007)] 相手陣でのボールの争奪戦からこぼれたボールを右SBマルコス・ホッシャが確保し、サイドライン際のFWエステヴォンとのパス交換でPA手前に上がる。右SBマルコス・ホッシャが最終ライン裏に浮かしたパスを送ろうとするが、ボールはDFに当たりこぼれる。サイドから中央へ切れ込んがFWエステヴォンがそのボールを拾い、縦に針路を変えゴールライン際からゴール前に速いグラウンダーのクロス。ファーサイドでFWホニが足を合わせゴールネットを揺らす。[2-0] FWホニは、クルゼイロからの期限付き移籍で2017年にアルビレックス新潟/JPNでプレー。2018年にアトレチコ・パラナエンセに加入し、2019年には49試合9得点11アシストの成績を残す。2020年にパウメイラスに加入すると、2023年末までの4年間で220試合60得点26アシスト。2023年にはブラジル代表として国際親善試合3試合に出場を果たした。2024年は、この試合を含め、32試合6得点3アシスト。身体能力が高く、難しい態勢からのシュートや、170cmの身長ながらデュエルではDFと互角に渡り合う。自陣ゴール前までボールを追う献身的なプレーも多く、監督のみならずサポーターからの信頼も厚い。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:60% 40% ⇒ 前後半:55% 45% シュート(枠内): 前半:19‐4(5-0) ⇒ 前後半:25-10(6-2) パス成功率: 前半:82% 63% ⇒ 前後半:81% 72% Desarmes: 前半:1‐2 ⇒ 前後半:2-12 Faltas Cometidas: 前半:6‐7 ⇒ 前後半:10-13
パウメイラスは、代表に招集されている3選手に加え、MFルイス・ギリェルミ(Luis Guilherme, 2006)がウェストハム/ENGへの移籍が決まり、CBルアン(Luan, 1993)がトルーカ/MEXへの移籍が大筋で合意され、すでにクラブを離れている。 センターバックにはCBナヴェス(Naves, 2002)が入りCBムリーロ(Murilo, 1997)とコンビを組み、CBヴィトル・ヘイス(Vitor Reis, 2006)がベンチ入り。2023年8月に膝前十字靭帯断裂を負ったFWドゥドゥ(Dudu, 1992)も10か月ぶりのベンチ入り、練習試合ではケガ前の切れを見せており、交代出場の期待も高まる。
ヴァスコ・ダ・ガマは、アウヴァロ・パシェコ(Álvaro Pacheco)新監督の初采配試合 の前節フラメンゴ戦が1-6の惨敗。今節は4つのポジションで先発を変更。3-4-3または3-6-1の布陣が想定されるが、中盤を厚くし優位に立ちたい。
なお、2023年7月に加入し、ボランチ、センターバックとしてキャプテンを務め、チームの残留に貢献した元チリ代表メデル(Medel, 1987)が両者合意による契約解除を経て、ボカ・ジュニオルス/ARGへの加入交渉が進んでいる。
試合は立ち上がりからパウメイラスが相手をゴール前に押し込み、次々とシュートに持ち込む。ヴァスコ・ダ・ガマは、組織的な守りができず、個々での対応が中心となり、次々とシュートを浴びる。
パウメイラスの猛攻が続く中、ヴァスコ・ダ・ガマはFWベヘッチ(Vegetti, 1988)が孤立しながらも、高さとスピードをいかして相手陣にボールを運び、FW陣が積極的にゴールを狙う。
パウメイラスは、右サイドはFWエステヴォン、左サイドはFWラザロ(Lázaro, 2002)と左SBピケレス(Piquerez, 1998)が中心となり相手ゴールに迫り続けると、前半26分、SBピケレスがゴール正面でFWエステヴォンからのマイナスのボールをダイレクトにゴールに押し込み先制。
前半37分にヴァスコ・ダ・ガマは、CBローハス(Rojas, 1996)が空中戦で頭を強打し交代を余儀なくされるアクシデントが発生する。
後半開始時にヴァスコはMFアジソン(Adson, 2000)を投入するが試合の流れを変えることは出来ない。 後半10分、パウメイラスは、FWエステヴォンのゴールライン際の鋭いクロスをFWホニが足に合わせ追加点。
その後、パウメイラスは試合のテンポを落とすと、ヴァスコ・ダ・ガマのボールを握る時間が長くなる。 CBローハスに代わりピッチに立ったVOLフアン・スフォルサ(Juan Sforza, 2002)や、後半出場のFWハイアン(Rayan, 2006)、MFアジソンが積極的にボールに絡みパウメイラス陣でボールを展開すると、後半23分、FWベヘッチがSBルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)のクロスに頭を合わせゴールネットを揺らす。しかし、VARの検証でFWベヘッチのプッシングのファールが検出されゴールは取消。
パウメイラスは、失点のピンチの後はボール支配の意識を高め、後半34分にVOLゼ・ハファエウ(Zé Rafael, 1993)がダメ押しのゴール。と思われたが、VARによりその直前のプレーでパウメイラスのファールが検出されこのゴールも認められない。
その後はパウメイラスが試合をコントロールしタイムアップ。ホームのパウメイラスが2-0の勝利を収めた。
パウメイラスは、この勝利で公式戦5戦負けなし、全国選手権は2連勝となり6位に浮上。得点力不足に苦しんでいたが、2連勝はいずれも2得点を奪っており、復調気配にある。
その攻撃面では、FWエステヴォン(Estêvão, 2007)が2アシストを記録。右サイドを切れのあるドリブルでPAに侵入。内に切れ込んでの左足のシュート、縦にゴールライン際へボールを置いては右足でのクロス、PA入口へのパス、サイドライン際へボールを送りポジションを取り直すなど、多彩な選択肢でヴァスコ守備陣を混乱に陥れた。また、守備面でも先を読んだ動きでボールを奪取するなどマンオブザマッチ級の活躍を繰り広げた。
2か月ぶりの試合となったCBナヴェスは、ヴァスコFWベヘッチに狙われ局面では上回られる場面もいくつか見られたが、決定的なシーンは許さず、チームの無失点試合に貢献。ビルドアップでは落ち着いたプレーで縦パスも何本か通し持ち味を発揮。試合経験を積み重ね、グスタボ・ゴメスの復帰後もポジション争いを繰り広げたい。
VOLガブリエウ・メニーノ(Gabriel Menino, 2000)の移籍の噂が流れる中、VOLファビーニョ(Fabinho, 2002)を僅かな時間ながら5月5日以来のピッチに送り出す。各大会で優勝を争い、同時に実戦で若手を育成、そして、次々と選手を高値で売却していく、パウメイラスの好循環の源泉がこの試合でも見られた。
ヴァスコ・ダ・ガマは、パウメイラスの個人技と、前後左右の速いボール回しに守備陣が混乱に陥れられ、前節フラメンゴ戦の被シュート28本に続き、この試合も25本のシュートを浴びる。GKレオ・ジャルジン(Léo Jardim, 1995)の10回ものセーブがあり2失点に抑えたものの、監督交代後の2試合で50本以上の被シュート、8失点を喫した守備面は、最終ラインだけでなく、前線から中盤も含め、早急に立て直す必要がある。
次戦は中2日でホームに好調のクルゼイロを迎える。時間は少ないが、チームの意思統一を図り、固い守備からFWベヘッチへ効果的なボールを送り、ホームサポーターに勝点「3」を贈りたい。