【ブラジル全国選手権2024】第12節(2/2)[06/26-27]

投稿者: | 2024年6月26日

投稿内の選手名のリンクは、当ブログ選手紹介記事にリンクしています。
投稿内の「動画URL」はブラジルスポーツサイト「ge」YouTube公式チャンネルのダイジェスト動画にリンクしています。

全国選手権第12節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第12節(1/2)[06/26-27]
・2024/06/26 クルゼイロ(CRU) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)
・2024/06/26 ボタフォゴ(BOT) x RBブラガンチーノ(RBB)
・2024/06/26 コリンチャンス(COR) x クイアバ(CUI)
・2024/06/26 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x グレミオ(GRE)
・2024/06/26 ジュヴェントゥージ(JUV) x フラメンゴ(FLA)
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/06/26 インテルナシオナウ(INT) x アトレチコ・ミネイロ(CAM)
・2024/06/26 バイーア(BAH) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
・2024/06/26 フォルタレーザ(FOR) x パウメイラス(PAL)
・2024/06/2
7 フルミネンセ(FLU) x ヴィトーリア(VIT)
・2024/06/27 サンパウロ(SAO) x クリシウーマ(CRI)

全国選手権第12節 試合概要

インテルナシオナウ(INT) 1-2 アトレチコ・ミネイロ(CAM)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=tsD5COtA2Qs
(CAM) : 53' #42 カドゥ(Cadu, 2004)[#6 グスタヴォ・スカルパ(Gustavo Scarpa, 1994)]
(INT) : 67' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[PK]
(CAM) : 90+7' #47 ホームロ(Rômulo, 2004)[#7 フッキ(Hulk, 1986)]

今節前の順位

インテルナシオナウは全国選手権5勝2分2敗勝点17の7位。(2試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  GKロチェ(Rochet, 1993, ウルグアイ代表)
  FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989, エクアドル代表)
  FWボレー(Borré, 1995, コロンビア代表)
アトレチコ・ミネイロは全国選手権3勝5分2敗勝点13の10位。(1試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  SBギリェルミ・アラーナ(Guilherme Arana, 1997, ブラジル代表)
  MFアラン・フランコ(Alan Franco, 1998, エクアドル代表)
  FWバルガス(Vargas, 1989, チリ代表)

得点シーン

(CAM) : 53' #42 カドゥ(Cadu, 2004)[#6 グスタヴォ・スカルパ(Gustavo Scarpa, 1994)]
右CKからMFグスタヴォ・スカルパが上げたボールに、やや後方に下がりながらFWカドゥが頭を合わせる。CBホームロに当たったボールはゴールネットに吸い込まれアトレチコ・ミネイロが先制。主審による試合報告書ではFWカドゥのゴールとして記録されている。[1-0]
   FWカドゥは、アトレチコ・ミネイロ育成出身で、2023年5月リベルタドーレスにて18歳のプロデビュー。プロ初ゴールは2024年3月ミナスジェライス州選手権にてマークしているが、全国選手権での初ゴール。シーズン序盤は終了間際の僅かな時間の出場に止まっていたが、最近の全国選手権5試合は先発起用が続き、ゴールには繋がらないものの、ボール奪取からカウンターの起点や、ポストプレーでチャンスを演出するなど、得点の気配を醸し出していた。このゴールを機に一つ一つゴールを積み重ねていきたい。
(INT) : 67' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[PK]
相手陣手前のFKからクイックスタートで右サイドにボールを展開すると、FWウェズレイ(Wesley, 1999)がドリブルでPAに侵入。そこで転倒する。VARの仲介によるオンフィールドレビューの結果、インテルナシオナウにPKが与えられる。これをMFアラン・パトリッキが右隅に蹴るが、アトレチコ・ミネイロGKマテウス・メンデス(Matheus Mendes, 1999)が片手で掻き出す。しかし、跳ね返りのボールを冷静にゴールに蹴り込み、インテルナシオナウが同点に追い付く。
   MFアラン・パトリッキは、2011年南米ユース選手権(3試合)、U-20W杯(1試合)代表。サントス育成出身で、2009年9月全国選手権にて18歳のプロデビュー。2011年6月にシャクタルドネツク/UKRへ移籍。当初は出場機会に恵まれず、インテルナシオナウやフラメンゴへの期限付き移籍が続くが、2016/17年シャクタルドネツクに復帰すると、主力として13もの国内タイトルを獲得。2022年4月にインテルナシオナウに完全移籍で加入すると、中盤で攻撃の指揮を執り、チームの全国選手権2位躍進に貢献。2023年はチームが大型補強を進める中、62試合16得点10アシストの3項目すべてでキャリアハイ。2024年は2度に渡るケガでチームを離れる時期もあったが、これまで22試合4得点4アシストの成績W残している。
(CAM) : 90+7' #47 ホームロ(Rômulo, 2004)[#7 フッキ(Hulk, 1986)]
相手陣深く右サイドをFWフッキがDFとの一対一を制し、PAに侵入し、左足で柔らかいボールをゴール前に送る。ファーサイドでCBホームロがダイビングヘッド。ボールは逆サイドのサイドネットを揺らす。実質的に最後のプレーでアトレチコ・ミネイロが勝ち越す。[1-2]
   CBホームロは、アトレチコ・ミネイロ育成出身で、2024年5月4日全国選手権第5節にて後半開始時にピッチに送り出され20歳のプロデビューを飾る。その後は途中出場や先発出場を繰り返し、この試合では、後半34分にFWカドゥに代わり前線に起用されたいた。プロ初ゴールが試合終了間際の決勝点。記念すべきゴールとなった。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:41% 59% ⇒ 前後半:46% 54%
シュート(枠内): 前半:5‐7(3-2) ⇒ 前後半:13-15(6-5)
パス成功率: 前半:78% 87% ⇒ 前後半:80% 85%
Desarmes: 前半:4‐5 ⇒ 前後半:16-12
Faltas Cometidas: 前半:9‐5 ⇒ 前後半:16-9

   インテルナシオナウは、コパ・アメリカ代表選手や相次ぐケガ人により多くの選手を欠き、昨年来の積極的な補強策に基づく攻撃的な戦術を封印、目の前にある試合に視点を置いた守備的で現実的な戦術を採用し、1-0のスコアの連勝を飾っている。
   今節は、右SBファブリシオ・ブストス(Fabricio Bustos, 1996)とCBフェルナンド(Fernando, 1987)が出場停止。前節から3つのポジションで選手変更を行う。
   アトレチコ・ミネイロは、以前からのケガ人を含め11選手が欠場。イゴル・ゴメス(Igor Gomes, 1999)は出場停止。GKエヴェルソン(Éverson, 1990)、CBマウリシオ・レーモス(Mauricio Lemos, 1995)、SBサラビア(Saravia, 1993)、FWアリソン(Alisson, 2005)がケガにより、新たに戦列を離脱している。
   今節のスタメンは4つのポジションで変更。控えには未デビューの3選手が入り頭数を合わしている状況。

   今節はインテルナシオナウの主催試合だが、リオグランデドスル州ポルトアレグレを襲った水害により本拠地ベイラ・ヒオスタジアムは被災し、未だ復興されていないため、サンタカタリーナ州クリシウーマ市に所在するクリシウーマの本拠地ヘリベルト・ヒュルセ・スタジアム(Estádio Heriberto Hülse)にて試合は開催される。
   試合は静かな立ち上がり。欠場選手を多く抱える両チームは、積極的に攻撃に人数を割かない。インテルナシオナウは、MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、FWウェズレイ(Weslay, 1999)、VOLブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1989)を中心に攻守のバランスを取り、一方のアトレチコ・ミネイロは、FWフッキ(Hulk, 1986)、FWパウリーニョ(Paulinho, 2000)、MFグスタヴォ・スカルパ(Gustavo Scarpa, 1994)の個人技を中心に攻撃を組み立てる。
   前半30分を過ぎると、互いに攻撃に人数を割くようになり、交互に相手ゴールに迫り、シュートでターンを終えていく。
   前半37分、インテルナシオナウは自陣からのロングフィードにFWウェズレイが競り勝ち、MFアラン・パトリッキがボールを拾い、後方から上がるVOLブルーノ・エンヒキにボールを送る。VOLブルーノ・エンヒキはシュートに持ち込むが、アトレチコGKマテウス・メンデス(Matheus Mendes, 1999)が倒れ込みながら両手でCKに逃れる。
   後半は、インテルナシオナウが積極的な試合を運びを見せる。一方のアトレチコ・ミネイロは、下がり気味の守備網からカウンターを狙う。
   すると、後半8分、アトレチコ・ミネイロは、カウンターで得た右CKから、FWカドゥが頭を合わせ先制。最近の試合で先発起用が続く20歳FWカドゥの全国選手権初ゴールで試合の均衡が破れる。
   一方のインテルナシオナウも後半22分、相手PA手前からドリブルで仕掛けたFWウェズレイがPA内でファールを受けPKを獲得。これをMFアラン・パトリッキが一旦は防がれたものの、跳ね返りのボールを冷静にゴールに押し込み、同点に持ち込む。
   後半40分頃からアトレチコ・ミネイロが、相手陣深くで試合を展開し、次々とシュートまで持ち込んでいくと、インテルナシオナウも鋭いカウンターを繰り出し、試合はオープンな展開へと向かう。時計の針が残り30秒を過ぎると、アトレチコ・ミネイロが再び相手陣深くへボールを運び、右サイドFWフッキのクロスに、CBホームロが飛び込む決勝ゴール。
   アトレチコ・ミネイロが、2004年生まれの若い選手による2得点で、難しい試合で2-1の勝利を収めることに成功した。

   インテルナシオナウは3連勝ならず。最近の2試合は守備に専念し、少ないチャンスを得点に結びつけ1-0の勝利に終えたが、今節は我慢比べに負け、先に動き、カウンターから先制点を奪われた。その後一度は追いついたものの、オープンな展開となった局面で得点が奪えず、試合終了間際の失点で勝ち点を失った。
   次節は、アウェイでクリシウーマとの対戦。このまま移動なくクリシウーマに滞在し、試合を迎えることができる。しっかりと休養を取り、フレッシュな状態で試合に臨みたい。

   アトレチコ・ミネイロは、実質的に最後のプレーで勝ち越し、勝点「3」を獲得し4試合ぶりの勝利。4失点が2試合続いた後は、2試合連続1失点に抑え、良化の兆しは見えている。今節では2004年生まれの選手による2ゴールで勝ちを拾えたのも大きい。
   一方で、控え選手の数が少なく、選手交代は3選手のみに終えており、台所事情は非常に厳しい状況。まだまだガブリエル・ミリット(Gabriel Milito)監督の悩みは尽きない。

バイーア(BAH) 2-1 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=-81AJRvrhn8
(BAH) : 7' #16 タシアーノ(Thaciano, 1995)[#9 エヴェラウド(Everaldo, 1991)]
(VAS) : 20' #96 パウロ・エンヒキ(Paulo Henrique, 1996)[#6 ルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)]
(BAH) : 85' #29 エストゥピニャン(Estupiñán, 1996)[#11 ビエウ(Biel, 2001)]

今節前の順位

バイーアは全国選手権6勝3分2敗勝点21の3位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  SBサンチアゴ・アリアス(Santiago Arias, 1992, コロンビア代表)
ヴァスコ・ダ・ガマは全国選手権3勝1分7敗勝点10の15位。
 コパ・アメリカ代表選手なし。

得点シーン

(BAH) : 7' #16 タシアーノ(Thaciano, 1995)[#9 エヴェラウド(Everaldo, 1991)]
自陣から最終ラインから中央やや右サイドをMFエヴェルトン・ヒベイロ(Everton Ribeiro, 1988)、FWエヴェラウドと縦にボールを送り、サイドチェンジ。左サイドでボールを受けたFWタシアーノがゴールまで約30mの位置から思い切りよくミドルシュート。DFに当たったボールがコースを変えゴールに吸い込まれ早くもホームのバイーアが先制。[1-0]
(VAS) : 20' #96 パウロ・エンヒキ(Paulo Henrique, 1996)[#6 ルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)]
バイーアCKからのカウンター。SBパウロ・エンヒキが抜け出しシュートに持ち込むが、バイーアGKマルコス・フェリピ(Marcos Felipe, 1996)がシュートストップ。こぼれ球をヴァスコが確保し、PA入口までボールを下げる。一気に駆け上がるSBルーカス・ピトンへMFアジソン(Adson, 2000)がスルーパス。ゴールライン際からSBルーカス・ピトンが鋭いクロスを送ると、ゴール正面でSBパウロ・エンヒキがフリーで難なく足を合わせボールをゴールに沈める。[1-1]
(BAH) : 85' #29 エストゥピニャン(Estupiñán, 1996)[#11 ビエウ(Biel, 2001)]
相手守備陣の周りを執拗にボールを回し綻びを探る。PA内左をゴールライン際に抜け出たFWビエウにボールが渡ると、FWビエウがゴール前に鋭いクロス。ニアサイドでFWエストゥピニャンがコースを変えたボールがファーサイドのゴールネットに吸い込まれバイーアが待望の勝ち越し点。[2-1]

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:59% 41% ⇒ 前後半:59% 41%
シュート(枠内): 前半:9‐5(4-3) ⇒ 前後半:15-7(8-3)
パス成功率: 前半:94% 89% ⇒ 前後半:91% 85%
Desarmes: 前半:5‐5 ⇒ 前後半:13-14
Faltas Cometidas: 前半:8‐8 ⇒ 前後半:14-14

   バイーアは、2023年中盤以降の大型補強の効果が現れ、現在首位まで勝点差「3」の3位。前々節首位フラメンゴとの対戦では苦杯を舐めたが、前節は攻撃的な試合展開で4-1の快勝を飾り、上位争いに踏みとどまった。
   他チームと異なり、ケガ人に悩まされることはなく、欠場は代表招集のSBアリアスと長期離脱中のMFアセベド(Acevedo, 1999)のみ。メディカル部門などクラブ一丸となった取り組みの成果が現れている。
   今節のスタメンはいつもの顔ぶれ。前節では後半開始時の出場となったMFエヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)がスタメンに復帰。
   ヴァスコ・ダ・ガマは、アウヴァロ・パシェコ監督を4試合で解任。前節はハファエウ・パイヴァ(Rafael Paiva)U-20監督を監督代行として試合に臨み、実質的にプロデビューとなる2選手など、2005年生まれの育成所属3選手を試合に起用。その3選手いずれもがゴールに絡む活躍で4-1の快勝を収め、1引分けを挟む連敗を「3」で止めた。
   今節もハファエウ・パイヴァ監督代行が指揮を執り、前節と同じ顔ぶれのスタメンで試合に入る。

   ホームのバイーアが、立ち上がりから積極的に相手陣でボールを展開すると、早くも前半6分にMFタシアーノのゴールでリードする。
   一方のヴァスコ・ダ・ガマは、ボールを支配されながらも、ゴール前を固めカウンターを狙う。
   すると、前半20分、相手のCKを起点にカウンターを発動させ、一気にバイーアGKマルコス・フェリピを襲う。一旦はシュートを阻止されるが、ボールを確保し、最後はSBパウロ・エンヒキのゴールで試合を振り出しに戻す。
   同点後は再びバイーアが試合を支配。相次いでヴァスコゴールに迫るが、ヴァスコはコンパクトな陣形を崩さず、ゴール前にスペースを与えない。バイーアも縦の追い抜きや、サイドチェンジなど、多様な攻めを見せるが、フィニッシュの精度に欠けゴールネットを揺らすことができない。
   後半もバイーアが試合を支配するがテンポを落として試合に入る。
   後半14分、ヴァスコ・ダ・ガマはFWデイヴィジ(David, 1995)がこの試合2枚目のイエローカードを提示され退場。
   バイーアは、直後にスピードのある3選手を一気に投入。ゴールを奪いに行く。
   後半41分、ここまでヴァスコ守備陣の粘りに手を焼いたものの、バイーアがFWエストゥピニャンの決勝ゴールで勝ち越し。その直後には、1枚残していた交代カードを使い守備的な選手を投入する手堅い采配で、バイーアが2-1の勝利を収めた。

   バイーアは、前々節で開幕節以来の黒星を喫したものの、その後は2試合続けて競った状況で相手から退場者が出る幸運もあり、2連勝を飾った。
   この結果、首位フラメンゴと同勝点の2位に浮上。次節はアウェイでのサンパウロとの試合が予定されている。

   ヴァスコ・ダ・ガマは2連勝ならず。30分近くを数的不利の状況で戦い、最後は力尽きた。
   前節プロ初ゴールのMFギリェルミ・エストレラ(Guilherme Estrella, 2005)は、今節もスタメンに起用されたが、終始試合に入ることができずピッチを後にした。また、前節ゴールのFWレアンドリーニョ(Leandrinho, 2005)やFWハイアン(Rayan, 2006)は、後半途中からピッチに送り出されたがチームに貢献することは出来なかった。
   しかし、トップチームのトップレベルでの試合経験は、状況や結果の良し悪しに関わらず、必ず今後のサッカー人生の中で役に立つはず。ハファエウ・パイヴァ監督代行も、今後の若手選手の成長を思っての起用と思われるだけに、ピッチに立った若手選手たちにはこの試合で味わった感情や経験を忘れずに次へと繋げてもらいたい。

フォルタレーザ(FOR) 3-0 パウメイラス(PAL)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=o7wGDLyeFwY
(FOR) : 9' #9 ルセロ(Lucero, 1991)[#22 ヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)]
(FOR) : 48' #9 ルセロ(Lucero, 1991)[#22 ヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)]
(FOR) : 69' #6 ブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco, 1991)[#32 ペドロ・ホッシャ(Pedro Rocha, 1994)]

今節前の順位

フォルタレーザは全国選手権3勝5分2敗勝点14の11位。(1試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  CBクスチェヴィッチ(Kuscevic, 1996, チリ代表)
  FWケルビン・アンドラーデ(Kervin Andrade, 2005, ベネズエラ代表)
パウメイラスは全国選手権7勝2分2敗勝点23の2位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  CBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993, パラグアイ代表)
  VOLヒシャルジ・ヒオス(Richard Rios, 2000, コロンビア代表)
  FWエンドリッキ(Endrick, 2006, ブラジル代表)

得点シーン

(FOR) : 9' #9 ルセロ(Lucero, 1991)[#22 ヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)]
ハーフライン付近でパウメイラスが右サイドライン際から中央へ送るボールをMFヤゴ・ピカチューがカット。FWルセロがゴール前に走り出す姿が視界に入るや、MFピカチューは前方にボールを送る。DFとの一対一を制したFWルセロのシュートがゴールネットを揺らし、フォルタレーザが先制。[1-0]
(FOR) : 48' #9 ルセロ(Lucero, 1991)[#22 ヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)]
パウメイラスが大きく蹴り出したボールをハーフライン上でCBブリテス(Brítez, 1992)が落とす。これを拾ったVOLエルクレス(Hércules, 2000)がPA手前のMFヤゴ・ピカチューに斜めに鋭いパスを通すと、MFヤゴ・ピカチューがワンタッチで左へはたく。それをFWルセロがダイレクトにゴールに蹴り込み、フォルタレーザが追加点。[2-0]
(FOR) : 69' #6 ブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco, 1991)[#32 ペドロ・ホッシャ(Pedro Rocha, 1994)]
相手陣入口左サイドライン際から、SBブルーノ・パシェコが、FWペドロ・ホッシャとのタベーラを挟みながら、ドリブルでPAに侵入。そのままマークを振り抜きシュートを放つと、ボールはGKの脇を抜けゴールネットを揺らす。ゴラッソ。[3-0]
   SBブルーノ・パシェコは、フェホヴィアリアから2012年1月にサンパウロ州選手権下位リーグにて20歳のプロデビュー。次第にキャリアアップを果たし、2017年アトレチコ・ゴイアニエンセにて自身初の全国選手権1部に参戦。全国選手権29試合など年間44試合に出場。以降は、やや守備的なプレースタイルが残留を目標とする全国選手権1部下位のシャペコエンセ、セアラーで重宝され、多くの時期をレギュラーとして活躍。2023年に加入したフォルタレーザでも組織的な守備をベースとしたチームスタイルにフィット。2023年は53試合2得点5アシスト。2024年もこれまで30試合1得点3アシストの成績を残している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:38% 62% ⇒ 前後半:40% 60%
シュート(枠内): 前半:5‐9(2-2) ⇒ 前後半:11-15(6-6)
パス成功率: 前半:68% 84% ⇒ 前後半:71% 85%
Desarmes: 前半:6‐6 ⇒ 前後半:11-14
Faltas Cometidas: 前半:11‐5 ⇒ 前後半:16-11

   フォルタレーザの今節のスタメンは、前節のものから5選手を変更。
   パウメイラスも5選手を変更。両SHにサイドバックを本職とする選手を置く布陣。連戦となっているFWエステヴォン(R
Estêvão, 2007)やMFハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)などはベンチスタート。

   立ち上がりは、パウメイラスが右サイドを中心とした攻撃を重ね、相次いでシュートに持ち込む。
   前半8分、フォルタレーザはVOLゼ・ウェリソン(Zé Welison, 1995)が足元に違和感を覚えるアクシデント。交代を余儀なくされる。
   しかし、その直後のプレーで、MFヤゴ・ピカチューが相手のパスミスをカット。素早く前線のFWルセロにボールを送り、フォルタレーザがFWルセロのゴールで先制する。
   リードを奪うと、フォルタレーザは守備面も修正され、組織的な守備網を張り、パウメイラスにボールを持たせながらも要所を締め、決定的なシーンには持ち込ませない。
   パウメイラスも、VOLガブリエウ・メニーノ(Gabriel Menino, 2000)を司令塔に崩しを図るが、放つシュートは枠を捉えず、フォルタレーザGKジョアン・ヒカルド(João Ricardo, 1988)を脅かすには至らない。
   後半3分、フォルタレーザがハーフライン付近右サイドから鋭いパスを縦に送ると、再びMFヤゴ・ピカチューからFWルセロへとボールを繋ぎゴールネットを揺らす。
   そこからパウメイラスは相次いで選手交代を行い、従来の布陣へと修正を図るが、後半24分にフォルタレーザ左SBブルーノ・パシェコの試合を決定づけるゴラッソ。
   その後はフォルタレーザが無難に試合を締め3-0の快勝。試合終了間際には、フォルタレーザのパス回しに合わせた、サポーターの「オレッ!」の歓声がスタジアムを包んだ。

   フォルタレーザは、立ち上がりの約10分間こそパウメイラスの変則的な選手配置に混乱したものの、先制後は落ち着いて対応。組織的な守備が機能し、FWルセロを中心としたカウンターもパウメイラス守備陣に脅威を与えた。
   この試合での3得点は、全国選手権では開幕節での2得点以来の1試合複数得点。FW陣にケガ人が相次いでいることもあるが、この試合を機に攻守にバランスの取れた試合を展開し、複数得点の楽な試合を増やしていきたい。
   この試合の結果、1試合未消化の状況で、首位まで勝点差「7」。全国選手権は上位12チームと下位8チームが分かれつつある混戦となっているが、上位陣に食らいついていきたい。

   パウメイラスは、主力を控えに据え、試験的な形で試合に入ったが、期待に沿った結果は残らなかった。
   VOLガブリエウ・メニーノは、司令塔として奮闘したものの、少しずつパスやシュートの精度が狂い、前半36分に交代。左SHカイオ・パウリスタ(Caio Paulista, 1998)は前半は試合に入れず、後半に若干挽回したものの、後半15分にピッチを去った。
   後半29分に、CBムリーロ(Murilo, 1997)が足を痛め交代。センターバックは、CBナーヴェス(Naves, 2002)と、CBムリーロとの交代でピッチに立ちプロデビューを飾ったCBヴィトル・ヘイス(Vitor Reis, 2006)の2選手しかおらず、CBムリーロのケガの状況が気になる。

フルミネンセ(FLU) 0-1 ヴィトーリア(VIT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=r0_QsamZ6vU
(VIT) : 90' #39 ジャンデルソン(Janderson, 1999)[#17 ゼ・ウーゴ(Zé Hugo, 1999)]

今節前の順位

フルミネンセは全国選手権1勝3分7敗勝点6の20位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  FWジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997, コロンビア代表)
ヴィトーリアは全国選手権2勝3分6敗勝点9の17位。
 コパ・アメリカ代表選手なし。

得点シーン

(VIT) : 90' #39 ジャンデルソン(Janderson, 1999)[#17 ゼ・ウーゴ(Zé Hugo, 1999)]
MFゼ・ウーゴが自陣右サイドライン際でのパスカットからサイドライン際を縦に上がり、アタッキングサード入口手前からDFの寄せを振りほどきながら中央へ針路を変える。そのままドリブルで進みながら右サイド前方にボールを送ると、FWジェフェルソンが思い切りよくダイレクトに右足を振り抜く。グラウンダーのシュートはGKファビオ(Fábio, 1980)の脇を抜け、ファーサイドのゴールネットを揺らす。[0-1]
   FWジャンデルソンは、2020年9月にリオデジャネイロ州選手権最下層リーグにて21歳のプロデビュー。2022年全国選手権4部で15試合7得点の成績を残し、同年8月ボタフォゴU-23チームに加入する。2023年にトップチームに昇格し、途中出場が中心ながら26試合3得点3アシストを記録。しかし、監督交代が相次いだこともあり、最終的にはフォワードの序列の最下層に落ち着く。その状況で1部昇格を決めたヴィトーリアから500万レアル(約1億5000万円)の移籍金によるオファーを受けヴィトーリアへの移籍を決意、2024年4月の移籍ウィンドウが締まる直前に移籍が決まる。ヴィトーリアでは、チーム戦術にフィットしきれていない面もあるが、この試合で3週間ぶりの出場機会を得ると、ワンチャンスをゴールに繋げる集中力を発揮。貴重な勝点をチームをもたらした。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:55% 45% ⇒ 前後半:60% 40%
シュート(枠内): 前半:3‐4(3-3) ⇒ 前後半:12-9(5-6)
パス成功率: 前半:91% 84% ⇒ 前後半:89% 80%
Desarmes: 前半:9‐7 ⇒ 前後半:19-18
Faltas Cometidas: 前半:9‐7 ⇒ 前後半:14-12

   フルミネンセは、前節フラメンゴとのクラシコに0-1で敗れ、一か月前に契約を更改したフェルナンド・ジニース(Fernando Diniz)監督との契約を解除し解任。今節はマルカォン(Marcão)監督代行の指揮により試合が行われる。
   今節のスタメンには、左SBマルセロ(Marcelo, 1988)がケガから復帰。一方で、MFリマ(Lima, 1996)が前節終了間際のケガにより復帰まで一か月の診断が下され戦列離脱。MFリマに代わりMFテランス(Terans, 1994)が5月1日コパ・ド・ブラジル以来の先発に起用される。
   ヴィトーリアは、組織的な守備からボールを繋ぎなら相手ゴールに迫るサッカーをシーズン序盤から展開。バイーア州選手権を優勝に導いたレオ・コンデ(Léo Condé)監督は、全国選手権に入り解任されたが、そのベースを引き継いだチアゴ・カルピーニ(Thiago Carpini)監督が精度を高め、最近の5試合を2勝2分1敗の成績を収め降格圏脱出目前に迫っている。
   今節のスタメンは、1-2の逆転負けを喫した前節RBブラガンチーノ戦から6つのポジションを変更。厳しい日程を考慮し、試合を通しての戦術浸透を目的としたものと思われる。

   細かくボールを繋ぐプレーを身上とする両チームの試合は、前半10分、フルミネンセがFWケーノ(Keno, 1989)がアタッキングサード入口左サイドライン際から見事な足技でDFをかわしドリブルでPA内に侵入しシュート。しかし、ヴィトーリアGKルーカス・アルカンジョ(Lucas Arcanjo, 1998)が倒れ込みながらブロック、DFがクリアし、ヴィトーリアは事なきを得る。
   両チームとも相手陣まではボールを運ぶものの、シュートにまで持ち込めない展開が続く。そして、次第にヴィトーリアが自陣の高い位置でボールを奪いだすようになり、フルミネンセを押し込んでいくようになる。
   前半43分、劣勢となっていたフルミネンセだが、PA左外からMFガンソ(PH Ganso, 1989)がPA内ファーサイドへクロス。FWヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1998)がダイレクトボレーを放つが、GKルーカス・アルカンジョはコースを塞ぎCKに逃れる。
   後半に入り、フルミネンセは、前半自重気味だったが左SBマルセロ(Marcelo, 1988)が積極的な攻撃参加。フルミネンセが一気に試合の流れを掴み、相次いで相手ゴールに迫る。
   しかし、後半15分を過ぎる頃になるとヴィトーリア守備陣が対応、ボールの出どころへの寄せを強め、フルミネンセボールを掻き出すようになり、試合の主導権を取り戻す。しかし、ヴィトーリアの攻撃はスピード感が欠け、決定的なシーンは生まれない。
   両チームとも選手交代によって試合を動かそうとするが、試合のテンポは上がらす、試合はこのまま終えるかと思われた。
   後半44分、ヴィトーリアは、MFゼ・ウーゴが右サイドライン際を、自陣から相手陣半ばまで複数のDFをかわしながらドリブルで駆け上がり、絶好機をお膳立てすると、FWジェフェルソンが一発で仕留める。
   下位に低迷する両チームの対戦は、1-0のスコアでヴィトーリアに軍配が上がった。

   フルミネンセは、簡単なボールロストが多く、交代選手も機能することなく、また一つ連敗を重ねた。
   経験豊かな選手が多いとはいえ、これまで積み上げた特異なサッカーを一朝一夕に転換することは容易ではなく、次期監督はチームの立て直しに苦労するのではないかと思われる。

   ヴィトーリアはフルミネンセのお株を奪うかのような細かいパス繋ぎと、それを可能にするコンパクトな陣形を維持し、多くの時間帯でフルミネンセを上回り、試合終了間際のゴールで勝点「3」を勝ち取った。
   この結果、降格圏を脱出し15位に浮上。
   攻撃のスピード感や、アタッキングサードでの組み立てなど、攻撃面を中心にまだまだ課題は多いが、2023年にノーマークのジュヴェントゥージを1部昇格に導いたチアゴ・カルピーニ監督の手腕により、現行の戦い方をベースに攻撃面の精度を高め、中位から上位への躍進を期待したい。

サンパウロ(SAO) 2-1 クリシウーマ(CRI)

動画URL: 
(SAO) : 1' #25 アリソン(Alisson, 1993)[]
(SAO) : 22' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[#7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)]
(CRI) : 90+2' #45 アルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)[]

今節前の順位

サンパウロは全国選手権4勝3分4敗勝点15の9位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  GKハファエウ(Rafael, 1989, ブラジル代表)
  CBフェラレシ(Ferraresi, 1998, ベネズエラ代表)
  VOLボバディージャ(Bobadilla, 2001, パラグアイ代表)
  MFハメス・ロドリゲス(James Rodríguez, 1991, コロンビア代表)
クリシウーマは全国選手権3勝3分3敗勝点12の13位。(2試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  CBウィルカー・アンヘル(Wilker Ángel, 1993, ベネズエラ代表)

得点シーン

(SAO) : 1' #25 アリソン(Alisson, 1993)[]
右サイドからFWルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)がPA内に侵入しマイナス気味のクロス。クリアボールをVOLアリソンがPA手前で回収すると、狙いを定め足を振り抜く。ボールはゴールネットを揺らし、開始早々にサンパウロが先制。[1-0]
   VOLアリソンは、クルゼイロ育成出身で、2012年11月全国選手権にて19歳のプロデビュー。クルゼイロでは2017年57試合5得点6アシストなど6年間で161試合22得点16アシストの記録を残し2度の全国選手権とコパ・ド・ブラジルを獲得し、その後移籍したグレミオでは4年間185試合23得点27アシストを記録。2022年にサンパウロに加入し、準主力として38試合の出場に止まるが、2023年ドリヴァウ・ジュニオール監督就任後は、セグンドボランチを中心とした、前後のつなぎ役、高い位置でのフィルター役として重用され、2023年クラブ史上初のコパ・ド・ブラジル制覇に貢献する。2024年も従来の役割を担い、重用され、31試合3得点1アシストの成績を記録している。
(SAO) : 22' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[#7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)]
PA手前中央やや右の位置でのFK。キッカーはVOLアリソン、FWルーカス・モウラとFWルシアーノがボールを隠すように並ぶが、FWルーカス・モウラがボールに触れ、FWルシアーノが振り向きざまにシュート。ボールは壁の横を抜けゴールネットを揺らす。[2-0]
(CRI) : 90+2' #45 アルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)[]
ゴールキックからのリスタートをサンパウロGKジャンドレイ(Jandrei, 1993)がキックミス。クリシウーマFWアルトゥール・カイーキの足元にボールが渡ると、FWアルトゥール・カイーキが縦にボールを運びPA手前からのシュートが決まる。[1-2]

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:62% 38% ⇒ 前後半:62% 38%
シュート(枠内): 前半:5‐4(3-0) ⇒ 前後半:12-9(6-2)
パス成功率: 前半:90% 79% ⇒ 前後半:91% 80%
Desarmes: 前半:3‐12 ⇒ 前後半:8-22
Faltas Cometidas: 前半:5‐12 ⇒ 前後半:10-22

   サンパウロは、スベルディア(Zubeldía)監督就任後の連続無敗記録が途絶えるなど、最近の4試合に勝ち星がなく2連敗中。前節はヴァスコ・ダ・ガマを相手に1-4の大敗を喫した。
   今節のスタメンは、出場停止明けのVOLアリソン(Alisson, 1993)の復帰など、5つのポジションで変更。最近の試合では中央トップ下を務めたFWルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)を右、中央トップ下にFWルシアーノ(Luciano, 1993)、左サイドに今季全国選手権では初スタメンとなるFWフェヘイラ(Ferreira, 1993)を配置し、攻撃面に手を加える。
   クリシウーマは現在連勝中。前節では首位を争いボタフォゴを相手に2-1の勝利。得点力の高いボタフォゴ攻撃陣を抑えきり、長短のパスを交えた攻撃による2得点で内容的にも文句のない勝ち星だった。
   今節のスタメンは、CBトビアス・フィゲイレード(Tobias Figueiredo, 1994)が出場停止。前節途中出場からゴールを挙げたFWアルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)の先発抜擢など、4つのポジションで変更が実施された。

   立ち上がり前半1分にホームのサンパウロが早くも先制。キックオフの流れから高い位置でボールを奪い返し、VOLアリソンのゴールで試合を動かす。
   さらに前半22分、FKからのトリックプレーでFWルシアーノがゴールを奪い、前半中盤でサンパウロが早くも2点のリード。
   サンパウロは試合のテンポを落としながらも、ピッチを広く使いボールを動かして試合をコントロールする。
   クリシウーマは、ボールを獲得しても攻撃への移行に時間を要し、効率よく相手ゴールに迫ることができない。
   後半も試合の流れは変わらず、サンパウロがボールを支配。FWフェヘイラを中心とした左サイドからの攻撃でクリシウーマゴールを脅かす。
   クリシウーマは、右SBクラウジーニョ(Claudinho, 2000)が後半26分にミドルシュート、後半27分に右サイドからタベーラでPA内に抜け出しその後の猛攻の起点となるが、サンパウロゴールをこじ開けるには至らない。
   この時間帯を過ぎると、サンパウロが再び試合の主導権を握り直し、試合をコントロール。
   後半アディショナルタイムに、サンパウロGKジャンドレイのキックミスに乗じ、クリシウーマFWアルトゥール・カイーキが1点を返すが、遅きに失し、サンパウロが2-1の勝利を収めた。

   サンパウロが、2連敗の嫌な雰囲気を払拭する勝利。右サイドに起用したMFルーカス・モウラを起点とした先制点。ゴールには繋がらなかったものの、後半は左サイドFWフェヘイラを中心とした攻撃が相手に脅威を与えた。新しい選手配置により、最近の攻撃面での閉塞感を打破した。
   この勝利で、首位に勝点差「6」の7位と上位争いに踏みとどまった。次節は好調バイーアとのホームでの対戦が予定されている。

   クリシウーマは、早い時間帯の先制ゴールが尾を引いたのか、最近の規律の高い組織的なサッカーが綻び、いい所がほとんどなく試合に敗れた。
   厳しい日程の中、さまざまな組み合わせの布陣で試合をやりくりする中で、今節のような結果も致し方ない面もあるが、次節はホームでの試合。今節の課題を解消し、インテルナシオナウを迎え撃ちたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です