【ブラジル全国選手権2024】第14節(2/2)[07/03-04]

投稿者: | 2024年7月3日

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全国選手権第14節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第14節(1/2)[07/03-04]
・2024/07/03 クイアバ(CUI) x ボタフォゴ(BOT)
・2024/07/03 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) x フォルタレーザ(FOR)
・2024/07/03 クリシウーマ(CRI) x クルゼイロ(CRU)
・2024/07/03 アトレチコ・ミネイロ(CAM) x フラメンゴ(FLA)
・2024/07/03 RBブラガンチーノ(RBB) x アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/07/03 アトレチコ・パラナエンセ(CAP) x サンパウロ(SAO)
・2024/07/0
4 グレミオ(GRE) x パウメイラス(PAL)
・2024/07/0
4 バイーア(BAH) x ジュヴェントゥージ(JUV)
・2024/07/04 フルミネンセ(FLU) x インテルナシオナウ(INT)

・2024/07/04 コリンチャンス(COR) x ヴィトーリア(VIT)

全国選手権第14節 試合概要

アトレチコ・パラナエンセ(CAP) 1-2 サンパウロ(SAO)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=77Wzw2rJjQw
(SAO) : 33' #47 フェヘイラ(Ferreira, 1997)[#9 カレリ(Calleri, 1993)]
(CAP) : 38' #6 フェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)[#29 レオ・ゴドイ(Léo Godoy, 1995)]
(SAO) : 61' #9 カレリ(Calleri, 1993)[]

今節前の順位

アトレチコ・パラナエンセは全国選手権6勝4分3敗勝点22の5位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  GKベント(Bento, 1999, ブラジル代表)
  FWカノービオ(Canobbio, 1998, ウルグアイ代表)
サンパウロは全国選手権6勝3分4敗勝点21の6位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  GKハファエウ(Rafael, 1989, ブラジル代表)
  CBフェラレシ(Ferraresi, 1998, ベネズエラ代表)
  VOLボバディージャ(Bobadilla, 2001, パラグアイ代表)
  MFハメス・ロドリゲス(James Rodríguez, 1991, コロンビア代表)

得点シーン

(SAO) : 33' #47 フェヘイラ(Ferreira, 1997)[#9 カレリ(Calleri, 1993)]
アタッキングサード入口右サイドから右SBイゴル・ヴィニシウス(Igor Vinícius, 1997)が内に絞り込み、縦にPA入口のFWカレリへボールを送る。FWカレリはDFに囲まれるが、左へボールをはたくと、FWフェヘイラが左足を振り抜く。ボールはファーサイドのゴールネットを揺らすゴラッソ。アウェイのサンパウロが先制。[0-1]
   FWフェヘイラは、2024年に育成時代から長年在籍したグレミオを去りサンパウロに4年契約で加入。州選手権ではレギュラーとして活躍するが、スベルディア監督就任後は、全国選手権開幕3試合で2得点をマークするものの、交代要員として交代出場が続く。第12節で先発に抜擢されると、前節第13節にて第3節以来2か月ぶりのゴールを決めると、今節は2試合連続ゴール。このままポジションに定着したい。
(CAP) : 38' #6 フェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)[#29 レオ・ゴドイ(Léo Godoy, 1995)]
左サイドをFWジュリマール(Julimar, 2001)がドリブルでゴールライン手前までボールを運び中央へクロス。DFに当たったボールはPA中央入口に流れ、右SBレオ・ゴドイが確保し、横に並ぶVOLフェルナンジーニョにボールをはたく。VOLフェルナンジーニョがダイレクトにシュートに持ち込むと、DFの足元を抜けたボールがゴールネットを揺らし、アトレチコ・パラナエンセが試合を振り出しに戻す。
   VOLフェルナンジーニョは、2014W杯、2018年W杯など、ブラジル代表として53試合2得点2アシスト。アトレチコ・パラナエンセ育成出身で、2003年4月全国選手権にて17歳のプロデビュー。2005/06年~2012/13年シャクタルドネツク/UKRにて284試合53得点3アシスト、2013/14年~2021/22年マンチェスターシティ/ENGにて383試合26得点29アシストを記録。2022年7月アトレチコ・パラナエンセに18年ぶりの復帰を飾る。確かな戦術眼は今なお健在、豊かな経験をチームに落とし込み、チームの主軸として、2024年も32試合3得点2アシストの成績を残している。
(SAO) : 61' #9 カレリ(Calleri, 1993)[]
アトレチコ・パラナエンセの左サイドからのバックパスが流れ、サンパウロFWカレリがボールを奪う。FWカレリはGKレオ・リンキ(Léo Linck, 2001)と一対一を迎えるが、シュートはGKレオ・リンキがブロック。しかし、その跳ね返りのボールをFWカレリは落ち着いて無人のゴールに流し込み、サンパウロが勝ち越す。[1-2]
   FWカレリは、アルゼンチン国籍のストライカー。2013年にオール・ボーイズ/ARGにてデビューし、21歳で迎えた2015年はボカ・ジュニオルス/ARGにて59試合23得点1アシストの成績を収める。2016年デポルティーヴォ・マルドナード/URUへ1100万ユーロで移籍すると、2016年サンパウロ、2016/17年ウェストハム/ENG、スペインの中堅4クラブでプレーする。2021年にサンパウロに2度目の加入を果たすと、2022年完全移籍へ移行。2022年はいずれもキャリアハイとなる67試合27得点6アシストを記録。2023年もクラブ史上初のコパ・ド・ブラジル制覇に貢献。2024年は、ケガにより離脱する時期もあったが、28試合10得点4アシスト(うち全国選手権は13試合4得点2アシスト)を残しており、サンパウロを代表する選手の一人となっている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:41% 59% ⇒ 前後半:46% 54%
シュート(枠内): 前半:4‐7(2-5) ⇒ 前後半:11-12(3-8)
パス成功率: 前半:86% 91% ⇒ 前後半:83% 89%
Desarmes: 前半:10‐4 ⇒ 前後半:15-13
Faltas Cometidas: 前半:8‐2 ⇒ 前後半:19-8

   アトレチコ・パラナエンセは、前節ヴィトーリアを相手に1-0の勝利。悪い流れに終止符を打った。
   今節のスタメンは、出場停止明けのVOLエリキ(Erick, 1997)が復帰。その他にスタメンの変更はない。
   サンパウロは、前節バイーアを3-1の快勝。5試合ぶりの勝利に続く連勝を飾った。
   今節のスタメンは、FWルシアーノ(Luciano, 1993)が出場停止のため、FWルーカス・モウラが中央に入り、右サイドにFWウェリントン・ハット(Wellington Rato, 1992)が入る。

   前半はサンパウロが、アトレチコ・パラナエンセの攻撃を早い段階で寸断しては、速攻と遅攻を交え相手ゴールに迫り、試合を優位に進める。
   前半27分、サンパウロはハーフライン付近左サイドでFWフェヘイラがボール奪取。そのままドリブルでボールを持ち上がり、最後はVOLアリソン(Alisson, 1993)がゴール正面PA入口からコースを狙ったシュート。しかし、アトレチコ・パラナエンセGKレオ・リンキ(Léo Linck, 2001)が倒れ込みながら両手でボールを弾きだす。
   前半33分、サンパウロは右SBイゴル・ヴィニシウスを起点に攻撃のギアが入ると、中央を経て、左サイドからFWフェヘイラがゴール。押し気味に試合を進めてきたサンパウロが遂に先制する。
   一方のアトレチコ・パラナエンセも5分後の前半38分、左サイドを縦にえぐったFWジュリマールのプレーを起点にVOLフェルナンジーニョがゴールを奪い、試合を振り出しに戻す。
   ハーフタイムを経て、アトレチコ・パラナエンセが修正し、攻め急がずにボールを支配するようになるが、後半16分、最終ラインのパスミスから失点。
   後半31分には、GKレオ・リンキが、FKのリスタートを遅らせる相手選手との揉み合いの中で、相手選手のふくらはぎを故意に蹴り、一発退場。
   サンパウロは、後半36分に陣形は変えず、疲れの見える3選手をフレッシュな選手と交代。
   アトレチコ・パラナエンセはボールを支配するものの、守備を固め中盤の寄せを強めるサンパウロ守備網を崩すことができず、試合はタイムアップ。
   アウェイのサンパウロが、試合をコントロールし、2-1の勝利。勝点を「24」に伸ばし5位に浮上。
   アトレチコ・パラナエンセは、連勝ならず、勝点「22」に停滞し、サンパウロに上回られ6位に後退した。
   なお、この試合では、GKレオ・リンキの退場を受け、アトレチコ・パラナエンセGKミカエウ(Mycael, 2004)が後半33分に20歳のプロデビューを果たした。

グレミオ(GRE) 2-2 パウメイラス(PAL)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=Exn5d8mPu04
(GRE) : 2' #21 パボン(Pavón, 1996)[#39 グスタヴォ・ヌーネス(Gustavo Nunes, 2005)
(GRE) : 70' #10 クリスタウド(Cristaldo, 1996)[PK]
(PAL) : 74' #42 フラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)[]
(PAL) : 77' #41 エステヴォン(Estêvão, 2007)[#40 ジョン・ジョン(Jhon John, 2002)]

今節前の順位

グレミオは全国選手権3勝1分7敗勝点10の18位。(2試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  VOLビジャサンチ(Villasanti, 1997, パラグアイ代表)
  FWソテウド(Soteldo, 1997, ベネズエラ代表)
パウメイラスは全国選手権8勝2分3敗勝点26の2位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  CBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993, パラグアイ代表)
  VOLヒシャルジ・ヒオス(Richard Rios, 2000, コロンビア代表)
  FWエンドリッキ(Endrick, 2006, ブラジル代表)

得点シーン

(GRE) : 2' #21 パボン(Pavón, 1996)[#39 グスタヴォ・ヌーネス(Gustavo Nunes, 2005)]
グレミオが自陣センターサークル内でボール奪取。MFクリスタウド(Cristaldo, 1996)がFWグスタヴォ・ヌーネスの前方にボールを送ると、FWグスタヴォ・ヌーネスはPAに侵入し、DFと競り合いながら中央へクロス。FWパボンがDFの間を走り込み足を合わせボールネットを揺らす。グレミオが見事な速攻で先制。[1-0]
   FWパボンは、2018W杯などアルゼンチン代表11試合2アシスト。2018W杯ではベスト8フランス戦にて先発しFWメッシ、FWディ・マリアと3トップを構成する。2014年タジェーレス(Talleres)/ARGにてプロデビュー。翌2015年に名門ボカ・ジュニオルス/ARGへ移籍し、2度の期限付き移籍を挟み、2015‐21年の7年間(期限付き移籍期間を除くと実質4年半)に163試合36得点33アシストを記録。2022年にアトレチコ・ミネイロへ移籍し72試合5得点12アシストの成績を残し、2024年2月16日にグレミオに加入。ケガのため約2か月間チームを離脱した時期もあったが、2024年はこれまで23試合4得点6アシスト。このゴールは3月2日州選手権以来のゴールとなった。
(GRE) : 70' #10 クリスタウド(Cristaldo, 1996)[PK]
相手陣深くで人もボールも動くパス回し。SBヘイナウド(Reinaldo, )がドリブルでPAに侵入すると、パウメイラスSBヴァンデルレイ()に足を掛けられ転倒。主審はペナルティマークを指さす。これをMFクリスタウドがゴール右隅に決めグレミオが貴重な追加点。[2-0]
   MFクリスタウドは、ボカ・ジュニオルス/ARG育成出身で、2015年にプロデビュー。スペインの2クラブやアルゼンチン国内での期限付き移籍が続くものの、いずれのチームでもポジションに定着することができず、2020年にボカ・ジュニオルスとの契約が満了する。2021年に加入したウラカン(Huracán)/ARGにて、年間48試合6得点9アシストの成績を収めると、翌2022年には42試合17得点12アシストとさらに成績を伸ばす。2023年グレミオへ300万ユーロ相当の移籍金で移籍加入すると、司令塔として54試合11得点12アシストを記録し、チームの全国選手権2位躍進に大きく貢献。2024年もこれまでに32試合10得点4アシストの成績を収めている。
(PAL) : 74' #42 フラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)[]
相手陣に入った位置からFWエステヴォンがジグザグのドリブルで右サイドから中央へと向かう。オーバーラップする右SBマイキ(Mayke, 1992)がFWエステヴォンからボールを受け、PAに侵入し、ゴール前にクロス。DFに当たったボールがゴール前に浮き球で流れると、FWフラメンゴが頭でゴールに押し込み、パウメイラスが起死回生のゴール。[2-1]
   FWフラッコ・ロペスは、パウメイラスで数少ない高さのあるセンターフォワード。2020年にラヌース(Lanús)/ARGにてプロデビュー。2022年6月パウメイラスに推定950万ユーロ相当の移籍金で加入。2023年には40試合8得点を記録。2024年はこれまで34試合14得点5アシストを記録。FWフラッコ・ロペスの高さはオプションの一つとして機能しているが、ポジションに定着するには至っていない。
(PAL) : 77' #41 エステヴォン(Estêvão, 2007)[#40 ジョン・ジョン(Jhon John, 2002)]
アタッキングサード入口右サイドライン際から、FWエステヴォンがドリブルで中央に向かい、MFジョン・ジョンとのタベーラでゴール正面にボールを運ぶ。そして、ゴールまで約25mの位置から左足を振り抜くと、アウトサイドに少しかかったボールがGKから逃げるようにゴール左に突き刺さるゴラッソ。パウメイラスが同点においつく。[2-2]
   FWエステヴォンは、2025/26年でのチェルシー入りが内定。移籍金は約6500万ユーロ。4月末にポジションに定着して以降、週2試合の日程が続き、直近の試合では疲労が蓄積しているようにも見られたが、今節は、FWフラッコ・ロペスのゴールの起点となるなど、2得点に関与。2024年はこれまで25試合6得点3アシスト。スピードがあり技術レベルの高いドリブル、シュートレンジの広さ、両足で同等にボールを蹴ることのできるプレースタイル、そして、迷いのないプレー選択が、対戦相手の脅威となっている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:42% 58% ⇒ 前後半:40% 60%
シュート(枠内): 前半:5‐10(2-2) ⇒ 前後半:10-20(4-6)
パス成功率: 前半:67% 78% ⇒ 前後半:70% 80%
Desarmes: 前半:9‐9 ⇒ 前後半:18-20
Faltas Cometidas: 前半:6‐6 ⇒ 前後半:9-11

   今節はグレミオ主催試合だが、本拠地アレーナグレミオは被災のため、リオグランデドスル州カシアス・ド・スウ市センテナリオ・スタジアムにて開催される。
   グレミオは、前節最下位フルミネンセとの一戦で8試合ぶりの勝利。いまだ降格圏に低迷しているが最悪期は脱出したものと思いたい。
   今節のスタメンは、出場停止明けのCBカネマン(Kannemann, 1991)が復帰。出場停止のVOLドッジ(Dodi, 1996)に代わりVOLカルバージョ(Carballo, 1996)がプリメイロボランチを務める。
   パウメイラスは、前節クラシコのコリンチャンス戦にて育成出身の若い選手の活躍により2-0の完勝。
   今節は、前節に続きCBナヴェス(Naves, 2002)とCBヴィトル・ヘイス(Vitor Reis, 2006)の若いセンターバックのコンビ。出場停止明けのVOLアニバル・モレノ(Anibal Moreno, 1999)の相方をVOLファビーニョ(Fabinho, 2002)が務め、出場停止のMFハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)に代わりMFジョン・ジョン(Jhon John, 2002)を起用。今節もFWエステヴォン(Estêvão, 2007)が右WGに入る。

   前半2分、グレミオが中盤でのボール争奪戦でボールを獲得すると、縦に鋭くボールを送り、中央やや左サイドでFWグスタヴォ・ヌーネスがパウメイラスCBヴィトル・ヘイスを抑えゴール正面へクロス、FWパボンが足を合わせグレミオが早くも先制ゴールを奪う。
   先制されたアウェイのパウメイラスだが、時間も十分にあることから焦りの色は見えず、少し荒れたグランドにも関わらす、速いパススピードのパスを繋ぎ、試合を優位に運ぶ。前半13分、相手陣でのロングスローインからFWホニ(Rony, 1995)がシュートに持ち込むが、至近距離のシュートをグレミオGKマルチェシン(Marchesín, 1988)がブロック。前半20分を過ぎてパウメイラスが相次いでゴールに迫るが、GKマルチェシンを中心としたグレミオ守備陣がゴールを守り抜く。
   後半1分、FWエステヴォンのアーリークロスに、ゴール前に駆け上がったFWホニが足を合わせるがボールは枠を捉えない。
   前半は押し込まれる展開が続いたグレミオも、徐々にボールを持てるようになると、後半23分、左サイドでのボール回しからSBヘイナウドがドリブルで仕掛けPKを獲得。これをMFクリスタウドが決め、グレミオが2-0とリードを拡げる。
   グレミオは、直後の後半28分にMFクリスタウドなど3選手を一気に入れ替え、2点差守り切る態勢に入る。ところが、この采配によりボールの支配権をパウメイラスに渡してしまうことになり、後半29分、後半32分に相次いで失点。
   同点に追い付かれたグレミオだが、司令塔のMFクリスタウドをすでに下げており、交代カードもすでにわずかに一枚、その後は有効な手を打つことができず、最後まで試合の流れを取り戻すことができずタイムアップ。 
   試合は、降格圏を抜け出したいグレミオにとっても、首位フラメンゴを追走したいパウメイラスにとっても、価値の薄い引き分け。両チームは勝点「1」を分け合った。

バイーア(BAH) 2-0 ジュヴェントゥージ(JUV)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=2oTwlpWewdo
(BAH) : 59' #16 タシアーノ(Thaciano, 1995)[#8 エヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)]
(BAH) : 68' #8 カウリー(Cauly, 1995)[#6 ジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)]

今節前の順位

バイーアは全国選手権7勝3分3敗勝点24の4位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  SBサンチアゴ・アリアス(Santiago Arias, 1992, コロンビア代表)
ジュヴェントゥージは全国選手権4勝4分4敗勝点16の12位。(1試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手なし。

得点シーン

(BAH) : 59' #16 タシアーノ(Thaciano, 1995)[#8 エヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)]
ジュヴェントゥージのコンパクトな2ラインの手前でVOLカイオ・アレシャンドレ(Caio Alexandre, 1999)がボールを持つと、MFカウリー(Cauly, 1995)に左寄りの上りをやり過ごし、右寄りライン間にポジションを取るMFエヴェルトン・ヒベイロへのパスを選択。MFエヴェルトン・ヒベイロは前を向くと、最終ラインに並ぶFWタシアーノのやや前方に鋭いパス。FWタシアーノはワントラップでボールをコントールしシュート。ボールはゴールネットを揺らす。
   FWタシアーノは、従来は中盤でプレーしていたが、2023年終盤のホジェリオ・セニ監督就任後は偽9番としてプレー。2024年は、得点能力が開花し、この試合を含め34試合に出場し12得点とすでにキャリアハイ(3アシスト)。全国選手権は出場停止試合を除く全13試合に先発出場を果たし、このゴールが4得点目。ゴールはすべてホームで挙げている。
(BAH) : 68' #8 カウリー(Cauly, 1995)[#6 ジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)]
左SBルシアーノ・ジュバ(Luciano Juba, 1999)がPA左ゴールライン際にボールを送るとFWタシアーノが確保。PA内MFジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)へマイナスのボールが送られると、さらにゴール正面PA手前にボールが下げられる。そこでボールを受けたMFカウリーが思い切りよく右足を振り抜くと、ボールはゴールネットに収まりバイーアが追加点。
   MFカウリーは、バイーア州出身ながら幼い頃にドイツに移住し、ドイツにてプロデビューを飾る。2019/20年~2022/23年にプレーしたルドゴレツ・ラズグラド/BULにて4シーズン115試合27得点8アシストを記録し、6つのタイトルを獲得。2023年にバイーアに加入し、母国ブラジルにて初めてプレーする機会を得ると、いきなり47得点10得点9アシストの活躍。2024年もこれまでに34試合6得点6アシスト。全国選手権はチーム全14試合にスタメン出場を果たしている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:59% 41% ⇒ 前後半:54% 46%
シュート(枠内): 前半:11‐6(5-2) ⇒ 前後半:19-9(9-2)
パス成功率: 前半:88% 79% ⇒ 前後半:90% 82%
Desarmes: 前半:4‐7 ⇒ 前後半:10-17
Faltas Cometidas: 前半:6‐5 ⇒ 前後半:15-8

   バイーアは、前節サンパウロ戦にて1-3の敗戦。最近の5試合は3勝2敗、無失点試合がなく、攻撃的な戦術を採用しているとはいえ、一時期の安定した戦いぶりが少し揺らいでいる。
   今節のスタメンはいつもの顔ぶれ。
   ジュヴェントゥージは、前節はフォルタレーザに1-2の敗戦。全国選手権ではアウェイ6戦2分4敗で勝ち星がない。
   今節もアウェイでの一戦となるが、スタメンは2つのポジションで変更。左SBアラン・フーシェウ(Alan Ruschel, 1989)が2試合ぶりの復帰。途中出場が続いたFWジウベルト(Gilberto, 1989)が3試合ぶりのスタメン起用。

   バイーアが長短のパスを駆使し左右に広くピッチを使い、ジュヴェントゥージは組織的にコンパクトに保った布陣からカウンターを狙う、両チームが持ち味を発揮した展開が試合開始直後から始まる。
   ジュヴェントゥージは、前半2分にCKからチャンスを迎えると、前半8分には相手陣のサイドチェンジのボールをカットし、右SBジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)がシュート。ボールはわずかにゴールポストの外へ流れていく。
   対するバイーアも前半12分、8m前後の選手間の距離を保ち、相手守備間を狙ったパス繋ぎから、最後はVOLカイオ・アレシャンドレがゴールを狙うがボールはGK正面を突く。
   ジュヴェントゥージは、前半16分に右サイドゴールライン際からのマイナスのボールにMFジアン・カルロス(Jean Carlos, 1992)がシュートに持ち込むがボールはクロスバーを越える。
   バイーアも、前半20分にFWタシアーノがハーフライン付近から縦にスルーパス。FWエヴェラウド(Everaldo, 1991)がシュートに持ち込むが、ジュヴェントゥージGKガブリエウ(Gabriel, 1992)が両手でCKに逃れる。
   両チーム特長を前面に出したサッカーを展開し、次々と相手ゴールに迫る。
   前半43分、ジュヴェントゥージはFWルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa, 2001)が最終ライン裏に抜け出し、GKの頭上を越すシュート。しかし、バイーアCBガブリエウ・シャヴィエル(Gabriel Xavier, 2001)がゴールライン手前で決死のクリア。
   前半からオープンな展開となった試合は、両チームが代わる代わる相手ゴールを脅かすが、ゴールは生まれず前半を終える。
   後半13分、バイーアがFWタシアーノのゴールで試合の均衡を破ると、さらに後半23分にのMFカウリーのゴールで一気に突き放す。
   2点のリードを奪うと、バイーアはいつもの得意の選手交代で攻撃の圧力を強め、相次いでジュヴェントゥージゴールを襲う。得点は生まれなかったものの、ボールを支配することでジュヴェントゥージに反撃を防ぐこととなった。
   ホームサポーターと一体となったバイーアが試合の終盤を支配しタイムアップ。
   バイーアがホームで2-0の勝利を収め、勝点を「27」に伸ばし、同勝点に2~4位の3チームが並ぶ4位に浮上。
   一方のジュヴェントゥージは、全国選手権7試合目のアウェイ戦も白星を挙げることができず、アウェイ戦は2分5敗。勝点は「16」に止まり13位と一つ順位を落とした。

フルミネンセ(FLU) 1-1 インテルナシオナウ(INT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=ApBjws_-Nps
(INT) : 40' #3 イゴル・ゴメス(Igor Gomes, 2001)[]
(FLU) : 45+4' #10 ガンソ(PH Ganso, 1989)[#7 アンドレ(André, 2001)]

今節前の順位

フルミネンセは全国選手権1勝3分9敗勝点6の20位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  FWジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997, コロンビア代表)
インテルナシオナウは全国選手権5勝3分3敗勝点18の10位。(2試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  GKロチェ(Rochet, 1993, ウルグアイ代表)
  FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989, エクアドル代表)
  FWボレー(Borré, 1995, コロンビア代表)

得点シーン

(INT) : 40' #3 イゴル・ゴメス(Igor Gomes, 2001)[]
MFアラン・パトリッキが、相手陣に入った位置からタベーラを使いながらドリブルでボールを前に運び、PA手前左サイドから中央へグラウンダーのボールを送る。このボールをDFがカットするもののボールは右サイドへ流れる。そこに右SBイゴル・ゴメスが現れノートラップのシュート。ボールはファーサイド隅に突き刺さるゴラッソ。アウェイのインテルナシオナウが先制。[0-1]
   SBイゴル・ゴメスは、リオデジャネイロ州のヴォウタ・ヘドンダ(Volta Redonda)、ミナスジェライス州のコインブラ-MG(Coimbra-MG)の下部組織を経て、2019年7月末バルセロナ下部組織に入団。2020年7月にBチームに昇格するが、トップチームに昇格することはできず、2022年8月インテルナシオナウへ移籍する。2022年9月全国選手権にて右サイドバックとして21歳のプロデビュー。2023年には全国選手権24試合など年間35試合1得点を記録。同年5月31日コパ・ド・ブラジルにてプロ初ゴールをマーク。2024年はこれまで17試合2得点1アシストを記録中。3バック、4バックのセンターバックも務める長身(185cm)のサイドバック。
(FLU) : 45+4' #10 ガンソ(PH Ganso, 1989)[#7 アンドレ(André, 2001)]
相手陣内で最終ラインでのボール回しが続く中、ボールを受けに下がったMFガンソがボールを受けると前を向き、思い切り左足を振り抜く。約30mのロングシュートは無回転で流れるようにコースを変え、ゴールネットを揺らすゴラッソ。フルミネンセが試合を振り出しに戻す。
   MFガンソは、2度のコパ・アメリカなどブラジル代表として8試合3アシスト。サントス育成出身で将来を嘱望されたが、昔ながらの司令塔タイプのプレースタイルが現代のフィジカルを前面に出したサッカーに馴染まず、セビージャ/ESPに在籍した期間もあったが、欧州で名声を得ることはなかった。2019年にフルミネンセに入団。2023年までの5年間で215試合23得点24アシスト。2024年は25試合4得点3アシストを記録中。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:58% 42% ⇒ 前後半:55% 45%
シュート(枠内): 前半:4‐3(1-2) ⇒ 前後半:7-12(3-4)
パス成功率: 前半:90% 85% ⇒ 前後半:88% 84%
Desarmes: 前半:5‐11 ⇒ 前後半:14-17
Faltas Cometidas: 前半:6‐5 ⇒ 前後半:18-17

   今節からマノ・メネゼス(Mano Menezes)新監督が指揮を執るフルミネンセは、全国選手権6連敗中。直近の2試合は降格圏のライバルを相手に連敗。さらには4試合無得点と苦しい状況が続いている。
   今節は、VOLアンドレ(André, 2001)が4月25日以来の試合をスタメンで飾り、VOLマルチネリ(Martinelli, 2001)とVOLアレキサンデル(Alexsander, 2003)と3ボランチを構成。MFガンソ(PH Ganso, 1989)をトップ下に、FWヘルマン・カーノ(German Cano, 1988)とFWケーノ(Keno, 1989)の2トップ。なお、前節スタメンのCBマルロン(Marlon, 1995)はアル・アイン/UAEへの移籍した。
   インテルナシオナウは、コパ・アメリカ出場の3選手のほかに7選手がケガのため欠場。ケガ人の中には、前節出場のCBヴィトン(Vitão, 2000)、VOLチアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)、FWルーカ(Lucca, 2003)が含まれる。
   今節のスタメンは、上記の3選手に代わり、CBホベルチ・ヘナン(Robert Renan, 2003)、MFグスタヴォ・プラード(Gustavo Prado, 2005)、FWアラリオ(Alario, 1992)が入るが、苦しい陣容が続く。

   この試合の初シュートは前半2分のフルミネンセ。自陣で奪われたボールをVOLアレキサンデル(Alexsander, 2003)が奪い返し、素早くFWヘルマン・カーノへ送る。FWヘルマン・カーノはPA手前からシュートに持ち込むがDFがブロック。
   一方のインテルナシオナウも、その直後に相手陣左サイドへボールを運び、FWヴァンデルソン(Wanderson, 1994)がPA手前からシュート。ボールは枠を捉えるが、フルミネンセGKファビオ(Fábio, 1980)が片手を伸ばしCKに逃れる。
   前半10分、フルミネンセは相手陣半ばでVOLアレキサンデルがボール奪取。FWヘルマン・カーノへボールが送られ、FWヘルマン・カーノはダイレクトに強烈なシュート。しかし、ボールはゴールポストを直撃し跳ね返される。
   前半立ち上がりに両チームが大きなチャンスを迎えるが、それを互いに逸すると、試合は次第に膠着状態へと陥っていき、互いに好機を迎えることなく時間が経過していく。
   前半40分、緩いテンポで全体的に押しあがったインテルナシオナウは、最終ラインまで下がったMFアラン・パトリッキがドリブルで前にボールを運び攻めのスイッチを入れると、今節サイドバックに起用されたSBイゴル・ゴメスがゴラッソ。インテルナシオナウが先制。
   前半45+4分、フルミネンセはボールを持ちながらも攻め手に欠けていたが、ボールを受けに下がったMFガンソにボールが渡ると、MFガンソが約30mのロングシュート。フルミネンセが試合を振り出しに戻す。
   後半に入った試合は、両チームとも相手陣で守備網を崩す意図は見られず、枠を捉えない淡白なシュートでターンを終える均衡状態が続く。
   選手交代のカードを使い、ホームのフルミネンセが先に動き、攻撃的な選手を送り出す一方、アウェイのインテルナシオナウはカードを温存し、終盤にかけて守備的な選手を暫時投入していく。
   勝点「3」を求めるものの攻め手が見つからないフルミネンセと、アウェイで勝点「1」を持ち帰りたいインテルナシオナウの一戦は、後半は大きな見せ場もなくタイムアップ。
   最下位フルミネンセは、勝点「1」を積み上げるに止まり、19位アトレチコ・ゴイアニエンセまでの勝点差は「4」。
   2試合未消化のインテルナシオナウは、リベルタドーレス出場圏の6位までの勝点差が「3」の10位と、上位進出の目を残し試合を終えた。

コリンチャンス(COR) 3-2 ヴィトーリア(VIT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=jDtvN3JsVFk
(COR) : 26' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[#16 ペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique, 1990)]
(VIT) : 37' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[#30 マテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)]
(COR) : 43' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[]
(VIT) : 86' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[PK]
(COR) : 90+5' #17 ジオヴァーニ(Giovane, 2003)[]

今節前の順位

コリンチャンスは全国選手権1勝6分6敗勝点9の19位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  CBフェリックス・トーレス(Félix Torres, 1997, エクアドル代表)
  FWアンヘル・ホメーロ(Ángel Romero, 1992, パラグアイ代表)
ヴィトーリアは全国選手権3勝3分7敗勝点12の15位。
 コパ・アメリカ代表選手なし。

得点シーン

(COR) : 26' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[#16 ペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique, 1990)]
アタッキングサード入口右サイドライン際のMFイゴル・コロナド(Igor Coronado, 1992)から、FWペドロ・エンヒキを経て、中央MFロドリゴ・ガーロにボールが渡ると、MFロドリゴ・ガーロが約20m強のミドルシュート。これがボール右に決まりホームのコリンチャンスが先制。[1-0]
   FWペドロ・エンヒキは、2010年1月アヴェニーダからリオグランデドスル州選手権にて19歳のプロデビュー。翌2011年全国選手権3部カシアスへ移籍し24試合3得点を記録すると、2012年1月チューリッヒ/SUIへ移籍。加入直後にポジションに定着し加入後の18試合のうち15試合(うち先発13試合)に出場する。翌2012/13年は半年間の離脱もあり出場試合数は17試合に止まるが、2023/14年は40試合11得点の成績を収める。2014/15年を前にレンヌ/FRAへ移籍。初年度こそ40試合3得点の成績を残すが、次第に出場機会を失い、期限付き移籍でギリシャ、アゼルバイジャン、カザキスタンの複数のクラブを遍歴。2019/20年から3年間トルコの2クラブで計91試合26得点6アシストの実績を残し、2022年にインテルナシオナウに加入する。2023年は50試合12得点4アシストを記録するが、全国選手権中盤以降は、相次ぐ補強の結果、控えにまわる試合が増え、2024年2月中旬にコリンチャンスへ移籍。加入後は2か月の離脱もあり16試合の出場に止まり、いまだ無得点。このアシストを機に出場機会を増やしていきたい。
(VIT) : 37' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[#30 マテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)]
アタッキングサード入口左サイドライン際からSBルーカス・エステヴィス(Lucas Esteves, 2000)がゴール前にボールを送る。FWアレハンドロの頭上を越えたボールを、MFマテウジーニョが軽いタッチで前にボールを落とすと、FWアレハンドロが左足を振りゴールにボールをねじ込む。[1-1]
   MFマテウジーニョは、公称165cmの小柄なミッドフィルダー。フィゲイレンセ育成出身で、2017年1月サンタカタリーナ州選手権にて19歳のプロデビュー。しかし、フィゲイレンセでは出場機会に恵まれず、2020年に全国選手権4部のカシアスへ移籍し出場機会を増やしていく。2022年にはリオグランデドスル州選手権、全国選手権4部を舞台にチーム全31試合のうち28試合に出場。この活躍を機に、2023年に全国選手権2部ヴィトーリアに加入、同年はキャリアハイの41試合に出場し、チームの全国選手権2部優勝に貢献。2024年は初の全国選手権1部でのプレーとなるが、全国選手権14試合2得点4アシストなど、34試合3得点8アシストの成績を残し、現時点でチーム最多試合出場と、チーム2位の得点関与数を誇っている。
(COR) : 43' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[]
右CK。MFイゴル・コロナドがゴール前に上げたボールはヴィトーリアGKルーカス・アルカンジョ(Lucas Arcanjo, 1998)がパンチングでクリア。ペナルティサークルに流れたボールにMFロドリゴ・ガーロが左足のダイレクトボレー。ボールはゴール右隅に突き刺さるゴラッソ。コリンチャンスが勝ち越して前半を折り返す。[2-1]
   MFロドリゴ・ガーロは、若返りを図るコリンチャンスの司令塔として白羽の矢が立ち、タジェーレス/ARGから2024年に加入したアルゼンチン国籍選手。期待通りの活躍で加入直後からレギュラーとして活躍。2024年は27試合4得点4アシストを記録している。
(VIT) : 86' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[PK]
右コーナーフラッグ手前からゴール前にクロス。逆サイドに流れたボールをFWジャンデルソン(Janderson, 1999)がコリンチャンスDFと競り合い、ボールがDFの腕に当たる。主審はハンドの判定。ヴィトーリアにPKが与えられる。これをFWアレハンドロがゴール左へ突き刺しヴィトーリアが土壇場で同点に追いつく。[2-2]
   FWアレハンドロは、2017年南米U-17選手権代表(3試合1得点)。アトレチコ・ミネイロ育成出身で、2018年1月ミナスジェライス州選手権にて18歳のプロデビュー。2019年には州選手権を中心に29試合13得点1アシストを記録するが、年終盤には出場機会を失い、2020年にRBブラガンチーノへ移籍する。RBブラガンチーノでは2023年まで年間25~35試合に出場するが、2024年は一年間の期限付き移籍にてヴィトーリアでプレー。すでに30試合8得点4アシストを記録し、3項目すべてのキャリアハイ更新はほぼ確実の状況。
(COR) : 90+5' #17 ジオヴァーニ(Giovane, 2003)[]
右CKからゴール前に上げられたボールはGKルーカス・アルカンジョがパンチングでクリア。DFがさらにヘディングでクリアするものの、ボールはコリンチャンスFWジオヴァーニの足元にこぼれる。FWジオヴァーニはこの好機を見逃さず、胸トラップから左足を振り抜くと、ボールはGKのニアサイドを突き抜けゴールネットを揺らす。実質的に最後のプレーでコリンチャンスが勝ち越し。[3-2]
   FWジオヴァーニは、2023年U-20南米ユース選手権(9試合1得点)、同年U-20W杯(4試合1得点2アシスト)、2024年パリ五輪南米予選(4試合)に出場。コリンチャンス育成出身で、2023年2月サンパウロ州選手権にて19歳のプロデビュー。自身6試合目の11月28日全国選手権第36節にてプロ初ゴールをマーク。トップチームに昇格した2024年は、途中交代による8試合86分の出場に止まっているが、この貴重な勝ち越しゴールを機に出場機会を増やしていきたい。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:49% 51% ⇒ 前後半:44% 56%
シュート(枠内): 前半:9‐7(-) ⇒ 前後半:12-16(5-5)
パス成功率: 前半:87% 88% ⇒ 前後半:84% 86%
Desarmes: 前半:9‐5 ⇒ 前後半:19-13
Faltas Cometidas: 前半:7‐4 ⇒ 前後半:14-10

   コリンチャンスは、前節クラシコのパウメイラス戦にて0-2の敗戦。翌日にアントニオ・オリヴェイラ監督の解任が発表された。
   今節のスタメンは、右SBマテウス・フランサ(Matheus França, 2000)が4試合ぶりの先発。右ウィングに前節途中交代で2か月振りに復帰したFWペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique, 1990)が入る。
   ヴィトーリアは、前節は0-1でアトレチコ・パラナエンセに敗れたものの、最近の5試合は3勝2敗と、チアゴ・カルピーニ監督の戦術が浸透しつつある。
   今節のスタメンは、前節負傷退場のFWオズヴァウド(Osvaldo, 1987)に代わりMFジアン・モッタ(Jean Mota, 1993)が入り、4-1-4-1へのシステム変更が予想される。

   最初に大きなチャンスを迎えたのはアウェイのヴィトーリア。前半4分、ヴィトーリアは相手陣PA手前でボールを奪い返すと、VOLルアン(Luan, 1999)が約25mのミドルシュート。コリンチャンスGKマテウス・ドネリ(Matheus Donelli, 2002)の手を弾いたボールは、惜しくもクロスバーを叩き越えていく。
   一方のコリンチャンスは、FWユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)を軸に、FWウェズレイ(Wesley, 2005)のスピードをいかし、縦に速い攻撃で相手ゴールに迫る。
   前半26分、コリンチャンスは右サイドから攻め上がり、MFロドリゴ・ガーロのゴラッソで先制。
   しかし、前半36分、左サイドからのクロスをMFマテウジーニョが折り返し、FWアレハンドロが押し込み、試合を振り出しに戻す。
   前半43分、コリンチャンスは右CKからのクリアボールを、またもやMFロドリゴ・ガーロがゴラッソ。ホームのコリンチャンスが2-1とリードして前半を終える。
   後半に入り、コリンチャンスが守備的に試合に入ると、後半16分、同点に追いつきたいヴィトーリアは、2選手を交代し前線の人数を増やし攻撃の圧力を強める。すると、コリンチャンスはさらに自陣での守備を固めゴール前を閉じる。
   ヴィトーリアはボールを握りながらも攻めあぐねる状況が続いていたが、後半40分、右サイドから相手陣深くに攻め入ると、逆サイドへボールを送り、コリンチャンス守備陣を揺さぶりPKを獲得。このPKをFWアレハンドロが決め、土壇場で2-2の同点に追いつく。
   このまま試合はタイムアップを迎えるかと思われた後半45+5分、CKを獲得したコリンチャンスがゴール前の混戦から、こぼれ球をFWジオヴァーニがゴールに押し込み勝ち越し。直後にタイムアップ。
   ホームのコリンチャンスが、残留争いのライバルヴィトーリアを3-2で下し、勝点「3」を獲得した。

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