【ブラジル全国選手権2024】第15節(1/2)[07/06-07]

投稿者: | 2024年7月6日

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全国選手権第15節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/07/06 フラメンゴ(FLA) x クイアバ(CUI)
・2024/07/06 サンパウロ(SAO) x RBブラガンチーノ(RBB)
・2024/07/07 クルゼイロ(CRU) x コリンチャンス(COR)
・2024/07/07 フォルタレーザ(FOR) x フルミネンセ(FLU)
・2024/07/07 ジュヴェントゥージ(JUV) x グレミオ(GRE)
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第15節(2/2)[07/06-07]
・2024/07/07 インテルナシオナウ(INT) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
・2024/07/07 ヴィトーリア(VIT) x クリシウーマ(CRI)
・2024/07/07 パウメイラス(PAL) x バイーア(BAH)
・2024/07/07 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

・2024/07/07 ボタフォゴ(BOT) x アトレチコ・ミネイロ(CAM)

全国選手権第15節 試合概要

フラメンゴ(FLA) 1-1 クイアバ(CUI)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=Ld97PWHLu2I
(CUI) : 6' #22 デリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)[#27 デニウソン(Denilson, 2001)]
(FLA) : 60' #9 ペドロ(Pedro, 1997)[#6 アイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)]

今節前の順位

フラメンゴは全国選手権9勝3分2敗勝点30の首位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  VOLエリキ・プルガール(Erick Pulgar, 1994, チリ代表)
  SBバレラ(Varela, 1993, ウルグアイ代表)
  SBビーニャ(Viña, 1997, ウルグアイ代表)
  MFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994, ウルグアイ代表)
  MFデ・ラ・クルス(De La Cruz, 1997, ウルグアイ代表)
クイアバは全国選手権3勝4分7敗勝点13の15位。
 コパ・アメリカ代表選手なし。

得点シーン

(CUI) : 6' #22 デリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)[#27 デニウソン(Denilson, 2001)]
クイアバがハーフラインを挟んで最終ラインでボールを回す。CBアラン・エンペレウール(Alan Empereur, 1994)からVOLデニウソン、FWデリキ・ラセルダと縦にボールを繋ぐと、FWデリキ・ラセルダがドリブルでボールを運び、PA手前からシュート。DFに当たりコースが変わったボールがゴールに吸い込まれアウェイのクイアバが先制。[0-1]
   FWデリキ・ラセルダは、リオデジャネイロ州最下層リーグのECヘゼンデから、2019年7月にポルトガル2部リーグのアカデミカOAF(Académica OAF)へ移籍。2020/21年はポルトガル1部モレイレンセへ移籍し2年間で47試合2得点4アシストの成績を残す。2022/23年スペイン2部ポンフェラディーナ(Ponferradina)にて39試合3得点3アシストの成績を収めた後、2023年7月下旬にクイアバへ期限付き移籍。2024年1月にクイアバが完全移籍、5年契約で獲得。2024年はこれまで30試合4得点3アシスト。191cmの長身に加えスピードもあるストライカー。
(FLA) : 60' #9 ペドロ(Pedro, 1997)[#6 アイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)]
左サイドライン際でCBダヴィ・ルイス(David Luiz, 1987)からボールを受けたSBアイルトン・ルーカスがゴール前にクロス。FWペドロが高さのあるヘディングシュートでボールをゴールネットに沈める。
   FWペドロは、2022W杯2試合などブラジル代表として6試合1得点。フルミネンセ育成出身で、2016年3月に18歳のプロデビュー。2017年35試合7得点、2018年40試合19得点3アシストの成績を収めると、2019年は14試合5得点1アシストの成績を残し、2019年8月末にフィオレンティーナ/ITAへ移籍。しかし。4試合59分間の出場記録を残し、2020年2月にフラメンゴへ期限付き移籍加入する。フラメンゴでは、監督により出場機会に恵まれない時期もあったが、2023年までの4年間で220試合105得点21アシスト。2024年もこれまで33試合24得点7アシスト。全国選手権ではこの時点で得点ランキング単独トップの7得点、アシストも最多の5アシストを記録している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:55% 45% ⇒ 前後半:60% 40%
シュート(枠内): 前半:8‐5(5-2) ⇒ 前後半:20-7(113)
パス成功率: 前半:86% 83% ⇒ 前後半:83% 79%
Desarmes: 前半:7‐6 ⇒ 前後半:14-13
Faltas Cometidas: 前半:10‐6 ⇒ 前後半:14-12

   フラメンゴは、前節の白星で2位との勝点差を「3」とし一歩抜け出した。コパ・アメリカ代表やケガ人による多くの欠場者にもかかわらず、この状況で抜擢された選手が活躍し、国際Aマッチデー期間以降の7試合は5勝1分1敗と勝ち点を積み上げている。強いて挙げると、この7試合のうち無失点試合は1試合、全国選手権は開幕以降3試合に止まっており、守備面での不安が僅かに残る。
   今節は、チリ代表VOLエリキ・プルガール(Erick Pulgar, 1994)がコパ・アメリカから戻りスタメンに名を連ねている。
   出場停止 : なし
   クイアバは、前節ボタフォゴ戦にて複数の好機を逸したことが徒となり1-2の敗戦。4試合白星から遠ざかっている。
   今節は、前節負傷退場の右SBマテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)がベンチ外、右SBハイラン(Railan, 2000)も出場停止のため、3-5-2を採用、左SBハモン(Ramon, 2001)がセンターバックを務め、左WBヒケウミ(Rikelme, 2003)が入る。2トップはスピードのFWイシドロ・ピッタ(Isidro Pitta, 1999)と高さのFWデリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)が構成する。
   出場停止 : FWアンドレ・ルイス(André Luís, 1997)、VOLフィリピ・アウグスト(Filipe Augusto)、右SBハイラン(Railan, 2000)

   ホームの首位フラメンゴが立ち上がりから相手ゴールを襲う。前半2分、相手陣深くでボールを奪うと、2度3度とシュートに持ち込むが、クイアバGKヴァウテル(Walter, 1987)が立ちはだかる。
   すると、前半6分、クイアバは相手のプレスを掻い潜り、FWデリキ・ラセルダのゴールで先制する。
   リードを奪われたフラメンゴだが、その後もボールを支配し緩急をつけた攻撃を展開。一方のクイアバも、ラインをコンパクトに保ち中盤の寄せを怠らない。
   前半38分、フラメンゴはFWブルーノ・エンヒキが負傷、交代を余儀なくされ、MFロハン(Lorran, 2006)が入る。
   前半45+2分、クイアバは相手の高い最終ラインの裏へFWイシドロ・ピッタが抜け出し、GKの頭上を越すシュートを放つ。しかし、ボールは惜しくもゴールポストをかすめゴールラインを割る。
   後半開始時にフラメンゴはVOLアラン(Allan, 1997)に代えFWウェルトン(Werton, 2003)を投入。
   フラメンゴが攻勢を強めていくと、後半15分、左SBアイルトン・ルーカスのクロスにFWペドロが頭を合わせ試合を振り出しに戻す。
   その後もフラメンゴが優勢に試合を進めると、クイアバは守備的な選手と投入。クイアバの策は当たり、自陣敷いた2ラインがフラメンゴの中に入るボールを防ぎ、フラメンゴはミドルシュート終始する。一方で、クイアバは相手陣に攻め上がる機会も減り、試合は膠着状態に陥る。
   フラメンゴは、後半38分、途中出場のMFロハン(Lorran, 2006)とFWウェルトン(Werton, 2003)を下げ、タイプの異なるFWマテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)とFWカルリーニョス(Carlinhos, 1997)を投入するが、最後までクイアバゴールをこじ開けることができず、試合は1-1のままタイムアップ。
   フラメンゴは一歩足踏みとなったものの、勝点「1」を積み上げ、今節終了時点の首位を確保。
   降格圏の僅かに上に位置するクイアバは、首位フラメンゴとのアウェイでの試合で勝点「1」を辛うじてもぎ取った。

サンパウロ(SAO) 2-0 RBブラガンチーノ(RBB)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=wOKEJH9f5x0
(SAO) : 65' #17 アンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)[]
(SAO) : 90+1' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[]

今節前の順位

サンパウロは全国選手権7勝3分4敗勝点24の5位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  GKハファエウ(Rafael, 1989, ブラジル代表)
  CBフェラレシ(Ferraresi, 1998, ベネズエラ代表)
  VOLボバディージャ(Bobadilla, 2001, パラグアイ代表)
  MFハメス・ロドリゲス(James Rodríguez, 1991, コロンビア代表)
RBブラガンチーノは全国選手権6勝4分4敗勝点22の7位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
   SBアンドレス・ウルタド(Andrés Hurtado, 2001, エクアドル代表)

得点シーン

(SAO) : 65' #17 アンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)[]
FWアンドレ・シウヴァがPA内左をドリブルで仕掛けるが、DF2選手に囲まれボールを掻き出される。しかし、そのクリアボールをVOLルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo, 1987)がカットすると、PA入口に下がったFWウェリントンがワンタッチでゴール正面に落とす。FWルシアーノがこれに反応しシュートに持ち込むが、GKクレイトン(Cleiton, 1987)がブロック。そのこぼれ球をFWアンドレ・シウヴァが冷静に押し込みサンパウロが先制。[1-0]
   FWアンドレ・シウヴァは、ブラジル国内でのデビューを待たずに2017年7月ヒオ・アーヴェス(Rio Aves)/PORU-23チームへ移籍。2019年1月ポルトガル1部にて21歳のプロデビューを果たす。翌シーズンにアロウカ/PORへ移籍し3年間で80試合21得点5アシスト、2022/23年にヴィトーリアSC/PORへ移籍し1年半で60試合19得点6アシストの成績を残し、2024年3月に380万ユーロにてサンパウロに加入。CFカレリ(Calleri, 1993)の2番手として、18試合4得点1アシストを記録中。
(SAO) : 90+1' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[]
相手陣PAにドリブルで侵入したMFホドリゴ・ネストール(Rodrigo Nestor, 2000)がDFに両手で押し倒され主審はPKの判定。これをFWルシアーノがゴール正面に蹴るが、GKクレイトンがブロックしたボールはクロスバーに当たり跳ね返される。しかし、ルシアーノはそのボールを冷静にゴールに流し込みサンパウロが試合を決定づける追加点。[2-0]
   FWルシアーノは、2023年チーム内得点王。サンパウロに2020年に加入すると、2023年まで201試合67得点21アシスト。今年も主力の一人として33試合12得点1アシストを記録中。5シーズン連続二桁得点。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:62% 38% ⇒ 前後半:59% 41%
シュート(枠内): 前半:4‐2(0-1) ⇒ 前後半:11-9(3-3)
パス成功率: 前半:84% 77% ⇒ 前後半:83% 79%
Desarmes: 前半:5‐9 ⇒ 前後半:9-14
Faltas Cometidas: 前半:5‐3 ⇒ 前後半:10-8

   サンパウロは、6月半ばにに4試合勝ち星のない状況に陥ったが、その後、3連勝を収め、見事に立て直された。
   今節は、下記の通り、その3連勝を牽引した監督とFW2選手が出場停止。一方で出場停止明けのFWルシアーノ(Luciano, 1993)がスタメン復帰。センターフォワードはFWアンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)が務め、サザンプトン/ENGとの事前契約を締結したと報道されている左SBウェリントン(Welington, 2001)もスタメンに名を連ねている。
   出場停止 : スベルディア(Zubeldía)監督、FWカレリ(Calleri, 1993)、FWフェヘイラ(Ferreira, 1997)
   RBブラガンチーノは、試合の中で現れる強さと脆さがそれぞれ得点と失点に直結する不安定な試合が続き、計算通りに勝ち点を積み重ねることができていない。
   今節は、好調FWエリーニョ(Helinho, 2000)が出場停止。MFハウーウ(Raul, 1996)とMFエリキ・ハミーレス(Eric Ramires, 2000)を先発に起用し、中盤で優位に立ちたい意図が感じられる。
   出場停止 : FWエリーニョ(Helinho, 2000)

   静かな立ち上がりとなったこの試合の最初の大きなチャンスはRBブラガンチーノに訪れる。前半9分、左CKからニアサイドでSBナタン・メンデス(Nathan Mendes, 2002)がコースを変え、ファーサイドでFWエドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)が押し込みを図る。しかし、サンパウロGKジャンドレイ(Jandrei, 1993)が至近距離のシュートをブロック。
   互いに守備の局面では、自陣に守備ブロックを構築し相手の攻撃の芽を摘んでいき、試合は膠着状態に陥り時間を消費する。
   前半45分、サンパウロFWルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)の柔らかいフィードに、PA手前左をFWルシアーノ(Luciano, 1993)が抜け出し、間合いを詰めるGKの頭上を越すシュートを放つが、惜しくもボールはクロスバーを越える。
   後半に入り、両チームは積極的に相手ゴールに迫る姿勢を見せると、後半13分、相手陣でボールを奪ったRBブラガンチーノがショートカウンター。しかし、FWエドゥアルド・サーシャのシュートは枠を捉えない。続く後半14分にもFWモスケーラ(Mosquera, 2001)がシュートに持ち込むがこれも枠を捉えない。
   一方のサンパウロは、後半20分、FWアンドレ・シウヴァが相手陣PA内での個人技で好機を演出すると、その一連の流れから、起点となったFWアンドレ・シウヴァのゴールで先制する。
   その後、サンパウロは守備的な選手を中心に投入していき守備を固めつつカウンターを狙うと、後半42分に微妙な判定のPKを獲得。これをFWルシアーノが一度は阻まれるものの、こぼれ球を押し込み、試合を決定づける追加点。
   サンパウロは、その後RBブラガンチーノに決定的なチャンスを与えず試合はタイムアップ。ホームのサンパウロが2-0の勝利を収めた。
   サンパウロは3連勝で試合終了時点で4位に浮上。
   RBブラガンチーノはまたもや連勝とはならず、暫定7位に止まった。

クルゼイロ(CRU) 3-0 コリンチャンス(COR)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=NfaK0HjxWcA
(CRU) : 6' #10 マテウス・ペレイラ(Matheus Pereira, 1996)[#30 ガブリエウ・ヴェロン(Gabriel Veron, 2002)
(CRU) : 45+5' #21 アルバロ・バレアル(Álvaro Barreal, 2000)[#29 ルーカス・ロメロ(Lucas Romero, 1994)]
(CRU) : 48' #30 ガブリエウ・ヴェロン(Gabriel Veron, 2002)[]

今節前の順位

クルゼイロは全国選手権6勝2分5敗勝点20の8位。(1試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  MFホセ・シフエンテス(José Cifuentes, 1999, エクアドル代表)
コリンチャンスは全国選手権2勝6分6敗勝点12の17位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  CBフェリックス・トーレス(Félix Torres, 1997, エクアドル代表)
  FWアンヘル・ホメーロ(Ángel Romero, 1992, パラグアイ代表)

得点シーン

(CRU) : 6' #10 マテウス・ペレイラ(Matheus Pereira, 1996)[#30 ガブリエウ・ヴェロン(Gabriel Veron, 2002)]
ハーフライン付近でのボールの争奪戦からFWガブリエウ・ヴェロンに浮き球が送られると、FWガブリエウ・ヴェロンがFWマテウス・ペレイラへボールを落とす。FWマテウス・ペレイラはDFに先んじてボールに触り、ボールを縦に運びシュート。ボールはファーサイドのゴールネットを揺らし、早くもホームのクルゼイロが先制。[1-0]
   MFマテウス・ペレイラは、クルゼイロの地元ベロオリゾンテ出身。幼い頃にポルトガルへ移住し、名門スポルティングの育成を経てプロデビューを果たす。その後、ドイツ、イングランド、サウジアラビア、UAEと複数のクラブを遍歴し、2023年7月にクルゼイロに期限付き移籍加入。違いを作り出すプレーで攻撃の要となりチームの1部残留に貢献。2024年7月にクルゼイロと2年契約を締結し完全移籍へ移行。2024年の成績は、今節終了時点で31試合8得点10アシスト。
(CRU) : 45+5' #21 アルバロ・バレアル(Álvaro Barreal, 2000)[#29 ルーカス・ロメロ(Lucas Romero, 1994)]
相手2ラインの手前を右サイドライン際のVOLルーカス・ロメロが1レーン内のVOLアルバロ・バレアルにボールを送る。VOLアルバロ・バレアルは寄せが甘いとみるや自らシュート。ボールはゴール左隅に突き刺さりクルゼイロが追加点。[2-0]
   VOLアルバロ・バレアルは、ベレス・サルスフィエルド(Vélez Sarsfield)/ARGから2018年9月に18歳のプロデビューを果たしたアルゼンチン国籍選手。2020年9月シンシナチ/USAへ移籍し、3年9か月間のプレーで120試合19得点20アシストの成績を残し、2024年3月クルゼイロに期限付き移籍加入。途中交代出場を重ね、全国選手権開幕後にレギュラーの座を掴むが、ケガもあり、今節は4週間ぶりの先発起用となった。2024年はクルゼイロにて18試合1得点2アシスト。このゴールはクルゼイロでの初ゴール。
(CRU) : 48' #30 ガブリエウ・ヴェロン(Gabriel Veron, 2002)[]
FWアルトゥール・ゴメス(Arthur Gomes, 1998)が左サイドからドリブルでPAに侵入。DFに当たった中央へのクロスをDFが空振りするクリアミス。FWガブリエウ・ヴェロンがフリーの態勢で飛び込みゴールネットを揺らす。[3-0]
   FWガブリエウ・ヴェロンは、早くから将来を嘱望され、2017年南米U-15選手権、2019年南米U-17選手権、2019年U-17W杯に出場。パウメイラス育成出身で、2019年11月全国選手権にて17歳のプロデビュー。準レギュラーとして試合経験を積んでいき、2022年7月FCポルト/PORへ1000万ユーロの移籍金で移籍。しかし、相次ぐケガのため出場機会は限られ、2024年1月に一年間の期限付き移籍にてクルゼイロに加入する。やはりケガのため、クラブデビューは4月11日と遅れたが、途中出場を繰り返し、5月末以降はスタメンに定着。6月23日全国選手権第11節にてにクラブ初ゴールを記録すると、この試合のゴールまで5試合3得点1アシストと右肩上がりに成績を伸ばしている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:52% 48% ⇒ 前後半:50% 50%
シュート(枠内): 前半:8‐4(3-1) ⇒ 前後半:12-12(5-2)
パス成功率: 前半:80% 81% ⇒ 前後半:80% 84%
Desarmes: 前半:3‐10 ⇒ 前後半:11-13
Faltas Cometidas: 前半:10‐4 ⇒ 前後半:22-12

   クルゼイロは、前節の敗戦で全国選手権でのアウェイ試合は1勝2分5敗。しかし、今節はこれまで5戦5勝のホーム試合。ホーム連勝記録を伸ばし、連敗中の悪い雰囲気を払拭したい。
   今節は、出場停止明けの右SBウィリアン・フルタド(William Furtado, 1995)と4試合ぶりの試合となる左SBマルロン(Marlon, 1997)がスタメン復帰。交代出場が続いたMFアルバロ・バレアル(Álvaro Barreal, 2000)が6月13日以来の先発。出場停止のCBジョアン・マルセロに代わりCBビジャルバ(Villalba, 1994)が全国選手権初先発。
   出場停止 : CBジョアン・マルセロ(João Marcelo, 2000)
   コリンチャンスは、前節ヴィトーリア戦にて最後のプレーで勝ち越し、全国選手権では10試合ぶりの2勝目を挙げた。
   今節は、コパ・アメリカ帰りのCBフェリックス・トーレス、FWアンヘル・ホメーロに加え、出場停止明けのVOLブレーノ・ビドン(Breno Bidon, 2005)が先発に復帰。
   出場停止 : なし

   立ち上がりからホームのクルゼイロが、高い位置でのプレスで相手のミスを誘い、相手陣で試合を展開する。
   すると、早くも前半6分に先制。その後もスタイルを変えず試合を支配し続ける。
   前半20分を過ぎる頃になると、コリンチャンスも選手間の距離を縮め、自陣でのボールロストを減らし、相手陣へボールを運ぶようになる。前半38分、PA内で左右にボールを繋ぎ、最後はVOLハニエリ(Raniele, 1996)がゴールを陥れるものの、一連の流れの中で、僅かにオフサイドが検出され、コリンチャンスの同点ゴールは幻となる。
   しばらく押し込まれる時間が続いていたクルゼイロだが、前半アディショナルタイムに、MFアルバロ・バレアルが相手の一瞬の隙を突きゴラッソ。2-0のクルゼイロのリードで前半戦を折り返す。
   後半3分、クルゼイロが相手のミスを突き、FWガブリエウ・ヴェロンが試合の行方を決める3点目のゴール。
   その後、試合は点差を縮めたいコリンチャンスに対し、カウンターを狙うクルゼイロの図式となり、オープンな展開へとなるものの、クルゼイロGKアンデルソン(Anderson, 1998)、コリンチャンスGKマテウス・ドネリ(Matheus Donelli, 2002)がゴールを死守。
   試合は3-0のスコアでクルゼイロの勝利。
   クルゼイロはホーム戦は6戦6勝とし、順位を一つ上げ7位。
   一方のコリンチャンスは、降格圏を抜け出すことができなかった。

フォルタレーザ(FOR) 1-0 フルミネンセ(FLU)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=0DDTSxclkIM
(FOR) : 56' #9 ルセロ(Lucero, 1991)[#7 ポチェチーノ(Pochettino, 1996)]

今節前の順位

フォルタレーザは全国選手権5勝5分3敗勝点20の9位。(1試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  CBクスチェヴィッチ(Kuscevic, 1996, チリ代表)
  FWケルビン・アンドラーデ(Kervin Andrade, 2005, ベネズエラ代表)
フルミネンセは全国選手権1勝4分9敗勝点7の20位。
 コパ・アメリカ代表選手 :
  FWジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997, コロンビア代表)

得点シーン

(FOR) : 56' #9 ルセロ(Lucero, 1991)[#7 ポチェチーノ(Pochettino, 1996)]
右CKを蹴るのはMFポチェチーノ。右足で蹴られたボールはゴールラインから離れていき、ニアサイドでFWルセロが頭を合わせる。芯に当たったボールは、GKの指先を越え、ファーサイドのゴールネットを揺らす。ホームのフォルタレーザが先制。[1-0]
   FWルセロは、最近の出場5試合で5得点と絶好調。これで年間40試合20得点4アシスト。全国選手権半ば、コパ・スウアメリカーナ決勝ラウンドを残し、2022年、2023年に記録した24得点のキャリアハイの更新はほぼ確実。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:45% 55% ⇒ 前後半:45% 55%
シュート(枠内): 前半:7‐3(2-2) ⇒ 前後半:16-10(6-3)
パス成功率: 前半:81% 85% ⇒ 前後半:78% 85%
Desarmes: 前半:10‐6 ⇒ 前後半:19-8
Faltas Cometidas: 前半:5‐4 ⇒ 前後半:13-14

   フォルタレーザは、前節は前半40分に退場者を出し、後半に2点を奪われ0-2の敗戦。引き分けを挟んだ連勝は「3」でストップ。
   今節は、CBカルドナ(Cardona, 1995)、SBフェリピ・ジョナタン(Felipe Jonatan, 1998)、VOLマテウス・ホセット(Matheus Rossetto, 1996)がスタメンに入り、攻撃的なポジションに変更はない。
   出場停止 : VOLエルクレス(Hércules, 2000)
   フルミネンセは、前節の引き分けで6月1日以来の勝点を獲得したものの、全国選手権は最下位に低迷している。
   今節は、FWヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1988)がケガのため欠場、一方でFWマルキーニョス(Marquinhos, 2003)がケガから復帰。ケガと出場停止が重なった左サイドバックには右SBグーガ(Guga, 1998)が入る。
   出場停止 : 左SBジオゴ・バルボーザ(Diogo Barbosa, 1992)、VOLアンドレ(André, 2001)

   芝生の状態が思わしくない中、フォルタレーザはロングボールを有効に使い、効率よく相手陣に攻め上がる。一方のフルミネンセは、芝生の影響もあり、得意の細かいパス回しが機能しない。
   前半20分、フォルタレーザは自陣からMFポチェチーノのロングフィードにFWルセロが抜け出すが、フルミネンセGKファビオ(Fábio, 1980)の前にシュートはブロックされる。
   前半37分、フォルタレーザは右CKからニアサイドのFWルセロが頭を合わせるが、ボールは枠を捉えない。
   さらに、前半45+1分、MFポチェチーノがゴールライン際から柔らかく上げたボールに、再びFWルセロが頭を合わせるが、ボールはクロスバーを越えていく。
   後半11分、これまでチャンスを決めきれずにいたFWルセロがCKからのボールを頭に合わせフォルタレーザが先制。
   同点に追いつきたいフルミネンセは、高い位置でプレスを仕掛けるが、それが嵌らずフォルタレーザがカウンターから相次いでフルミネンセゴールに迫る。
   決定力に欠けるフォルタレーザと、ゴール前のアイディアに欠けミドルシュートでターンを終えるフルミネンセは、いずれもゴールを生み出すことができず試合はタイムアップ。
   フォルタレーザが1-0の勝利を収め、勝点を「23」に伸ばし、8位に浮上。
   一方のフルミネンセは最下位のまま。残留圏16位チームとの勝点差は「5」から「7」へと広がった。

ジュヴェントゥージ(JUV) 3-0 グレミオ(GRE)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=2eG68q2qgQc
(JUV) : 25' #9 ジウベルト(Gilberto, 1989)[#16 ジャジソン(Jádson, 1993)]
(JUV) : 32' #2 ジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)[]
(JUV) : 83' #7 エリキ・ファリアス(Erick Farias, 1997)[#2 ジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)]

今節前の順位

ジュヴェントゥージは全国選手権4勝4分5敗勝点16の13位。(1試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手なし。
グレミオは全国選手権3勝2分7敗勝点11の18位。(2試合未消化)
 コパ・アメリカ代表選手 :
  VOLビジャサンチ(Villasanti, 1997, パラグアイ代表)
  FWソテウド(Soteldo, 1997, ベネズエラ代表)

得点シーン

(JUV) : 25' #9 ジウベルト(Gilberto, 1989)[#16 ジャジソン(Jádson, 1993)]
相手陣左サイドでボールを繋ぎ、MFジャジソンが体を反転されDFの寄せをかわしPA手前にボールを送る。FWジウベルトが強引に左足を振り抜くと、グラウンダーのボールがファーサイドのゴールネットを揺らし、ホームのジュヴェントゥージが先制点。[1-0]
   FWジウベルトは、2008年2月当時全国選手権3部サンタ・クルスからコパ・ド・ブラジル一回戦にて18歳のプロデビュー。2011年にインテルナシオナウへ移籍するが、多くの出場機会には恵まれず、カナダやアメリカ、国内ではヴァスコ・ダ・ガマやサンパウロなどを遍歴するが、いずれも控えに止まる。2018年7月に加入したバイーアにてレギュラーに定着すると、2021年までの3年半で189試合83得点14アシストを記録。2022年はアル・ワスル/UAE、2023年はクルゼイロにてプレー。ジュヴェントゥージには2024年1月に加入。2024年は24試合8得点を記録中。このゴールは今季全国選手権初ゴール。
(JUV) : 32' #2 ジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)[]
相手陣PA内に5選手が位置取り左右にボールを散らす分厚い攻撃。ゴール前に上げられたボールはグレミオDFにカットされるが、こぼれ球をSBジョアン・ルーカスがダイレクトにゴールに蹴り込む。[2-0]
   SBジョアン・ルーカスは、2019年2月リオデジャネイロ州選手権にてバングー(Bangu)から20歳のプロデビュー。州選手権の活躍を評価され、大会終了後の5月にフラメンゴに移籍加入。しかし、多くの出場機会には恵まれず2021年5月にクイアバへ期限付き移籍。クイアバでの1年7か月間に84試合1得点3アシストの成績を収める。2023年にサントスへ移籍するが、ポジションに定着できず、30試合の出場に止まり、2024年はジュヴェントゥージへ期限付き移籍。ジュヴェントゥージでは、守備をベースとしたコンパクトな戦術にフィットし、レギュラーの座を獲得。攻撃面でもこの試合では1得点1アシストの活躍。これまで28試合2得点3アシストを記録している。
(JUV) : 83' #7 エリキ・ファリアス(Erick Farias, 1997)[#2 ジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)]
SBジョアン・ルーカスが相手陣ゴールライン際でボール奪取。そのままゴール前にクロスボールを送ると、FWエリキ・ファリアスがDFに前に体を入れヘディングシュート。DFに当たったボールはゴールに吸い込まれ、ジュヴェントゥージがダメ押しのゴール。[3-0]
   FWエリキ・ファリアスは、グレミオ育成出身だが、トップチームに昇格できず、2017年9月デンマーク2部にて20歳のプロデビュー。2018年全国選手権2部ボア・エスポルチに入団するが、2019年には年間で4クラブにてプレーするなど、短期契約で多くの下位クラブを渡り歩く。2023年8月当時全国選手権2部ジュヴェントゥージに加入すると、途中交代出場を中心に多くの試合出場を果たし、チームの1部昇格に貢献。監督が交代した2024年は1月の州選手権からレギュラーの座に定着。全国選手権はこれまで全試合に出場している。2024年はこれまで28試合6得点5アシスト、全国選手権に限れば14試合3得点1アシスト。初の全国選手権1部の舞台でも、献身的なプレーや得点力は十分に通用している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:62% 38% ⇒ 前後半:52% 48%
シュート(枠内): 前半:10‐7(2-3) ⇒ 前後半:13-12(5-5)
パス成功率: 前半:88% 80% ⇒ 前後半:84% 84%
Desarmes: 前半:8‐4 ⇒ 前後半:21-9
Faltas Cometidas: 前半:6‐4 ⇒ 前後半:14-10

   ジュヴェントゥージは、全国選手権はホーム4勝2分に対し、アウェイ2分5敗。現在はアウェイ戦が2試合続き2連敗中。今節は得意のホームでの試合で連敗をストップしたい。
   今節のスタメンは前節から変更なし。
   出場停止 : なし
   グレミオは、6連敗の後は1勝2分と最悪期は脱出した模様。しかし、残念ながら前節は2点のリードを守り切れず引き分けに終えた。
   今節は、CBホドリゴ・エリーが出場停止。GKマルチェシン(Marchesín, 1988)、CBカネマン(Kannemann, 1991)、VOLカルバージョ(Carballo, 1996)、FWガウヴォン(Galvão, 1992)といった主力選手が遠征に帯同していない。
   今節のスタメンは、CBペドロ・ジェロメウ(Pedro Geromel, 1985)とCBグスタヴォ・マルチンス(Gustavo Martins, 2002)のセンターバックコンビ。ボランチにはVOLカルバージョに代わり、コパ・アメリカ帰りのVOLビジャサンチ(Villasanti, 1997)が入る。
   出場停止 : CBホドリゴ・エリー(Rodrigo Ely, 1993)

   立ち上がりはグレミオがやや押し気味に展開。前半7分、SBヘイナウド(Reinaido, 1989)のFKがゴールに直接流れるが、ジュヴェントゥージGKガブリエウ(Gabriel, 1992)が冷静にクロスバーの上へ両手で弾き出す。一方のジュヴェントゥージは、前半8分に右サイドライン際へのMFジャジソンの見事なスルーパスからDBジョアン・ルーカスがクロス。ゴール前でFWエリキ・ファリアスが足を合わせるがボールは僅かにクロスバーを越える。
   前半22分、グレミオは左CKからのクリアボールをPA手前で拾った右SBジョアン・ペドロ(João Pedro, 1996)が強烈なシュート。しかし、ボールはゴールポストを叩き弾き返される。
   それまで押され気味だったジュヴェントゥージだが、前半25分、相手陣でボールを繋ぎ、最後はFWジウベルトが約20mのゴールを決め、先制点を奪う。
   先制ゴールで勢いの乗ったジュヴェントゥージは、前半32分、人数をかけた分厚い攻撃から、FWエリキ・ファリアスのゴールで、瞬く間にリードを2点差に拡げる。
   対するグレミオも、前半35分、左ショートコーナーからSBヘイナウドがクロスボールに頭を合わせゴールネットを揺らすが、VARの検証により惜しくもオフサイド。
   ジュヴェントゥージは、後半6分、自陣に入った位置でのボール奪取を起点にFWエリキ・ファリアスがゴールネットを揺らすが、VARの介入により、起点となったプレーでのファールが認められゴールは無効。さらに、後半14分、自陣からのカウンターでFWジウベルトが相手陣に抜け出すが、ゴールを飛び出したGKハファエウ・カブラウ(Rafael Cabral, 1990)のシュートブロックに遭い試合を決定づけることができない。
   後半22分にジュヴェントゥージは、守備的な選手交代を実施。さらに、後半31分には攻撃的な選手を入れ替え高い位置での寄せの強度を高め、堅固な守備網を構築し、グレミオの攻撃に対応する。
   後半38分、ジュヴェントゥージは、SBジョアン・ルーカスの相手ゴールライン際でのボール奪取からFWエリキ・ファリアスがダメ押しのゴール。
   ホームで無頼の強さを発揮するジュヴェントゥージが、今節もグレミオを3-0で下す快勝、勝点を「19」に伸ばし11位に浮上。一方のグレミオは4試合ぶりの黒星を喫し、降格圏脱出は叶わなかった。

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