【ブラジル全国選手権2024】第17節(2/2)[07/13-17]

投稿者: | 2024年7月13日

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全国選手権第17節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第17節(1/2)[07/13-17]
・2024/07/13 クルゼイロ(CRU) x RBブラガンチーノ(RBB)
・2024/07/13 バイーア(BAH) x クイアバ(CUI)
・2024/07/16 ジュヴェントゥージ(JUV) x アトレチコ・ミネイロ(CAM)
・2024/07/16 コリンチャンス(COR) x クリシウーマ(CRI)
・2024/07/17 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
以下の3試合の概要はこの記事で。
・2024/07/17 サンパウロ(SAO) x グレミオ(GRE)
・2024/07/17 ボタフォゴ(BOT) x パウメイラス(PAL)
・2024/07/17 フォルタレーザ(FOR) x ヴィトーリア(VIT)
以下の2試合は順延。
・2024/xx/xx インテルナシオナウ(INT) x フラメンゴ(FLA)
・2024/xx/xx フルミネンセ(FLU) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

全国選手権第17節 試合概要

サンパウロ(SAO) 1-0 グレミオ(GRE)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=NQJOyYIHx1c
(SAO) : 10' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#25 アリソン(Alisson, 1993)]

今節前の順位

サンパウロは全国選手権8勝3分5敗勝点27の5位。
グレミオは全国選手権3勝2分9敗勝点11の18位。(2試合未消化)

得点シーン

(SAO) : 10' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#25 アリソン(Alisson, 1993)]
VOLアリソンからのボールを受けたFWフェヘイラ(Ferreira, 1997)がPA手前左からクロスボール。これはクリアされるが、VOLアリソンがセカンドボールを回収し、PA手前右へボールを展開。ボールを受けたFWルーカス・モウラは、SBイゴル・ヴィニシウス(Igor Vinícius, 1997)のオーバーラップに気を取られたDFの寄せが甘いとみるや、思い切りよく右足を振り抜く。グラウンダーのボールがファーサイドのゴールネットを揺らし、ホームのサンパウロが先制。[1-0]
   FWルーカス・モウラは、3月下旬の試合中にケガを負い、全国選手権は第7節からの出場となったが、11試合で4得点1アシストと安定した成績を残している。2024年は21試合7得点5アシストを記録中。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:65% 35% ⇒ 前後半:52% 48%
シュート(枠内): 前半:8‐2(4-0) ⇒ 前後半:12-16(6-5)
パス成功率: 前半:90% 73% ⇒ 前後半:85% 81%
Desarmes: 前半:10‐4 ⇒ 前後半:21-11
Faltas Cometidas: 前半:9‐5 ⇒ 前後半:16-8

   サンパウロは、前節アトレチコ・ミネイロ戦で1-2の敗戦。連勝が「4」でストップ。
   今節は、コパ・アメリカに出場した2選手、ベネズエラ代表CBフェラレシ(Ferraresi, 1998)と、パラグアイ代表VOLボバディージャ(Bobadilla, 2001)がスタメンに復帰。他のポジションに変更はない。
   なお、今季30試合1得点の成績を収めていたCBジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1999)のクラスノダール/RUSへの移籍が、試合当日夕方に発表された。CBジエゴ・コスタは2015年サンパウロU-17加入以降サンパウロ一筋で、2019年12月全国選手権最終節での20歳のプロデビュー以来161試合5得点を残した。移籍金は750万ユーロ(約12億8000万円)。新天地での活躍を応援したい。
   グレミオは、7月14日に順延されたコパ・ド・ブラジル三回戦2ndレグを戦い、3-1の勝利を収め、ベスト16に駒を進めた。
   全国選手権は、2試合連続無得点で2連敗中。降格圏に低迷している。
   今節は、CBカネマン(Kannemann, 1991)が出場停止、いずれも前節負傷のため前半でベンチに下がったMFクリスタウド(Cristaldo, 1996)とVOLエデニウソン(Edenílson, 1989)が欠場。6月1日以来の先発となるCBナタン(Natã, 2001)とCBホドリゴ・エリー(Rodrigo Ely, 1993)のセンターバック陣。中盤はスリーボランチが構成する4-3-3の布陣で試合に臨む。

   ホームのサンパウロが立ち上がりから試合を支配。相手陣でボールを回し、PA近辺で人数をかけグレミオゴールに迫る。グレミオは3ボランチを敷いたものの最終ラインが前に上がることができず、バイタルエリアのスペースを埋めることができずにサンパウロの猛攻を受ける。
   前半10分、VOLアリソンを起点にPAの幅で左右にボールを散らしたサンパウロが、FWルーカス・モウラのゴールで早くも先制点を奪う。
   先制後もサンパウロが試合を支配。前半17分にはショートコーナーからCBアルボレーダ(Arboleda, 1991)のヘディングシュートはGKマルチェシン(Marchesín, 1988)が辛うじてCKに逃れ、前半25分、26分、30分と相次いで分厚い攻撃からシュートに持ち込むが、いずれもボールは枠を捉えない。
   グレミオは、前半40分にFWガウジーノ(Galdino, 1997)がFKからチームの初シュートを放つが、ボールは大きく枠を越える。前半44分、左サイドをテンポよくパスを繋ぎ、相手陣に入ると右サイドにボールを展開、PA内右からFWパボン(Pavón, 1996)が左足の巻き込むシュートを放つが、ボールは曲がり切らずに惜しくも枠を外れる。
   前半のシュート数が2本に終えたグレミオは、後半開始時にFWガウジーノとVOLペペー(Pepê, 1998)に代え、MFカルバージョ(Carballo, 1996)とMFナタン(Nathan, 1996)を投入。すると、選手間の距離が縮まり、中盤に厚みができ、無駄なスペースを埋め、ゼロトップの前線に中盤の選手が交互に顔を出し攻撃が一変する。
   後半7分、サンパウロはこれまで中盤を攻守に支えたVOLアリソンが負傷退場。
   するとグレミオは、後半10分に相手陣深くでのスローインが流れたところをVOLドッジ(Dodi, 1996)がシュート。後半11分にはVOLドッジが左サイドを抜け出し上げたクロスにMFカルバージョがフリーでヘディングシュート。ゴールには結びつかなかったものの、グレミオが相次いでサンパウロゴールを襲う。
   さらに、後半14分にも左サイドを崩し最後はFWソテウド(Soteldo, 1997)がシュート。後半16分には相手のビルドアップのパスをカットし、ショートカウンターからFWパボンがシュートに持ち込むが、GKハファエウ(Rafael, 1989)の好セーブにゴールを奪えない。
   一方のサンパウロも、後半18分に相手陣深くまで攻め込みゴールライン際からのクロスにFWルシアーノ(Luciano, 1993)がボレーシュートを放つが、グレミオGKマルチェシンが片手でゴールを守り切る。
   さらに、後半21分にはカウンター、後半22分には相手陣でのボール奪取からゴールを狙うが、追加点は生まれない。
   中盤の攻防が激しくなり、目まぐるしく攻守が入れ替わる状況が続くと、後半38分、グレミオは左サイドからFWソテウドがPAに侵入しシュートに持ち込むが、GKハファエウが両手でCKに逃れる。片やサンパウロは後半40分、相手陣PA近辺で左右にボールを散らし、最後はFWウェリントン・ハット(Wellington Rato, 1992)がシュートに持ち込むが、GKマルチェシンが倒れ込みながらしっかりとボールをキャッチ。
   10分のアディショナルタイムが計上されると、グレミオの猛攻が続き、相手陣PA近辺でボールを展開、相次ぐCKや流れの中からシュートに持ち込むものの、サンパウロもGKハファエウを中心に守備陣が体を張ってゴールを守る。後半45分+13分、グレミオはPA手前からSBヘイナウド(Reinaldo, 1989)の強烈なシュートがゴールポストの右へ惜しくも外れると、主審がタイムアップの笛を吹く。
   サンパウロは、前半10分のゴールを最後まで守り抜き、1-0の勝利。勝ち点を「30」に伸ばし、得失点差で僅かにバイーアを上回り4位に浮上。
   グレミオは、1点が遠く、敗れたものの、後半は今後に希望が持てる内容の試合を展開した。

ボタフォゴ(BOT) 1-0 パウメイラス(PAL)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=498B2KLaCS8
(BOT) : 56' #9 チキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares, 1991)[#7 ルイス・エンヒキ(Luiz Henrique, 2001)]

今節前の順位

ボタフォゴは全国選手権10勝3分3敗勝点33の首位。
パウメイラスは全国選手権10勝3分3敗勝点33の2位。

得点シーン

(BOT) : 56' #9 チキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares, 1991)[#7 ルイス・エンヒキ(Luiz Henrique, 2001)]
自陣から右サイドライン際に送られたボールをMFルイス・エンヒキがボールを確保しドリブルでPAに侵入、そのまま縦にゴールライン際までボールを持ち上がりマイナスのクロス。FWチキーニョ・ソアレスがフリーの態勢でダイレクトに左足を振り抜き、ボールはGKのニアサイドを抜けゴールネットを揺らす。[1-0]
   FWチキーニョ・ソアレスは、ブラジル北東部のクラブを転々とし、2019年7月当時全国選手権2部アメリカ・ナタウにて19歳のプロデビュー。2011年北東部パライバ州選手権に参戦するCSPに加入し、2013年CSPにて17試合10得点を収めると、再び短期の期限付き移籍で複数のクラブを転々とする。2015年1月ポルトガルリーグ1部ナシオナウへの期限付き移籍でプレーするチャンスを掴むと14試合2得点。2015/16年にはレギュラーの座を獲得し、35試合14得点1アシストの成績を収め、ヴィトーリアSC、ポルトへとキャリアップを果たす。2017年2月に移籍したポルトでは、リーグ戦7試合連続計10得点を記録するなど期待を上回る活躍。2019/20年までレギュラーとして活躍し、2度のリーグ優勝など4つのタイトルを獲得した。ボタフォゴには2022年8月にオリンピアコス/GREから完全移籍加入。2023年は54試合29得点7アシスト、全国選手権ではチームを牽引し優勝争いに絡み、自身はリーグ2位の17得点をマーク。2024年はケガや監督交代などの影響があるものの、今節終了時点で28試合7得7アシスト。2023年は自身のケガによる離脱とともにチーム成績は下降したが、2024年は最後までチームを牽引し、念願のリーグ優勝を果たしたい。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:49% 51% ⇒ 前後半:47% 53%
シュート(枠内): 前半:10‐8(4-2) ⇒ 前後半:16-17(7-5)
パス成功率: 前半:72% 73% ⇒ 前後半:69% 73%
Desarmes: 前半:4‐10 ⇒ 前後半:12-19
Faltas Cometidas: 前半:7‐6 ⇒ 前後半:20-10

   ボタフォゴは、第11節クリシウーマ戦での敗戦以降、4勝1分の成績で首位に浮上。万全と言えない内容の試合でも勝ち点を拾うあたりはチーム力の底上げが感じられる。
   今節は、アルトゥール・ジョルジ監督が全幅の信頼を寄せるCBバストス(Bastos, 1991)が出場停止明けでスタメンに名を連ね、両サイドバックにはSBダミアン・スアレス(Damián Suárez, 1988)とSBマルサウ(Marçal, 1989)の両ベテランが務める。センターフォワードには出場停止明けのFWチキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares, 1991)が入る。
   パウメイラスは、第12節フォルタレーザ戦での敗戦以降は3勝1分の成績で首位ボタフォゴと同勝点の2位。
   今節は、CBムリーロ(Murilo, 1997)が第12節以来の復帰。右サイドバックは守備的なSBマルコス・ホッシャ(Marcos Rocha, 1988)。中盤、前線にスタメン変更はない。
   ラツィオ/ITAから加入のFWフェリピ・アンデルソン(Felipe Anderson, 1993)と、2024パリ五輪南米予選代表で7月にインテルナシオナウから移籍加入したMFマウリシオ(Maurício, 2001)がベンチ入り。

   同勝点で並ぶ首位攻防戦は立ち上がりから激しいぶつかり合いの白熱した展開。ボタフォゴは前線のスピードのあるFW陣に素早くボールを送り、シュートで終わるか、または、相手陣深くまでボールを運び、中盤がポジションを上げ攻撃に厚みをつける。一方のパウメイラスは、各選手が適度な距離を保ち、スピーディーなパス交換で相手ゴールに迫る。
   ボタフォゴは、前半10分、後方からのボールを右サイドライン際で受けたFWサバリーノ(Savarino, 1996)がタメを作り、中央を後方から駆け上がるVOLマルロン・フレイタス(Marlon Freitas, 1995)へ絶妙のタイミングのパス。VOLマルロン・フレイタスはワンタッチで最終ラインの裏に抜け出しシュートに持ち込むが、パウメイラスGKウェヴェルトン(Weverton, 1987)が冷静にクロスバーの上にボールを弾きだす。
   一方のパウメイラスは、前半18分、ボタフォゴがカウンターに持ち込もうとするパスをカットした右SBマルコス・ホッシャがそのままボールを前方に運び、最終ラインのギャップを突いたFWフラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)へスルーパス。抜け出したFWフラッコ・ロペスがシュートを放つが、間合いを詰めたGKジョン・ヴィクトル(John Victor, 1996)が大きく手を拡げシュートを防ぐ。パウメイラスは続くCKからの混戦の中から最後はこぼれ球をVOLガブリエウ・メニーノ(Gabriel Menino, 2000)が強烈なシュートに持ち込むが、惜しくもボールは枠を外れていく
   前半38分、ボタフォゴは、右サイドライン際からファーサイドに送られたボールをFWサバリーノが落とし、MFルイス・エンヒキがシュートに持ち込むがGK正面。前半45分には、ハーフライン付近でのボールの争奪戦からFWサバリーノが左サイドを抜け出し、右サイドのMFルイス・エンヒキにボールを送るがMFルイス・エンヒキはシュートタイミングを逸し、中央に駆け上がるFWジュニオール・サントス(Júnior Santos, 1994)へボールを送るが、FWジュニオール・サントスのシュートはGKウェヴェルトンのセーブに遭いゴールは生まれない。
   後半9分、ハーフライン付近のボールの争奪戦から、ボタフォゴFWジュニオール・サントスが抜け出し、GKと一対一を迎えるが、パウメイラスGKウェヴェルトンが立ちはだかり、FWジュニオール・サントスのシュートをストップ。
   後半11分、パウメイラスはハーフライン手前から前線のFWホニ(Rony, 1995)へボールを送る。高く跳ねたボールを頭で確保しようとするFWホニに対しDFは高く足を上げカット。こぼれ球を拾ったVOLマルロン・フレイタスが右サイドライン際を縦に低く速いボールを送ると、MFルイス・エンヒキがボールを確保、ドリブルでPAに侵入しゴールライン際まで上がりマイナスのクロス。PA内でフリーの態勢となったFWチキーニョ・ソアレスが左足でダイレクトにシュート。ボールはゴールネットを揺らし、待望の先制ゴール。パウメイラスは起点となるプレーでのボタフォゴのファールを主張するが聞き入られず、VARによる検証でもファールは検出されず、ボタフォゴのゴールが認められる。
   先制を許したパウメイラスは、ボタフォゴが守備的になるとみるや、後半25分にボランチを一人下げ、クラブデビュー戦となるFWフェリピ・アンデルソンを投入。さらに、後半36分に左サイドにFWドゥドゥ(Dudu, 1992)、中盤中央にクラブデビュー戦となるMFマウリシオを投入し、左サイドを起点とした攻撃でゴールを狙う。
   一方のボタフォゴはフォワードや中盤の攻撃的な選手に代えボランチの選手を投入し中盤を厚くし、パウメイラスのサイドからの攻撃に対応する。
   パウメイラスが終盤は猛攻を仕掛けるものの、ボタフォゴはGKジョン・ヴィクトルの好守や、全体的にボールの出どころへの寄せを怠らず、ゴールを守り抜く。
   試合は1-0のタイムアップ。
   ボタフォゴは首位争いから一歩抜け出す勝点「36」。
   パウメイラスは、試合に敗れ一歩後退したものの、依然2位はキープ。敗戦の中でも、新加入選手を試すことができ、新たに具体化した課題を認識できた今後に繋がる試合となったと思われる。

フォルタレーザ(FOR) 3-1 ヴィトーリア(VIT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=cAoTLVONCJM
(FOR) : 25' #26 ブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)[]
(FOR) : 39' #7 ポチェチーノ(Pochettino, 1996)[#26 ブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)]
(FOR) : 55' #2 チンガ(Tinga, 1993)[#19 ブリテス(Brítez, 1992)]
(VIT) : 90' #17 ゼ・ウーゴ(Zé Hugo, 1999)[#14 ペー・カー(PK, 1994)]

今節前の順位

フォルタレーザは全国選手権7勝5分3敗勝点26の7位。(1試合未消化)
ヴィトーリアは全国選手権4勝3分9敗勝点15の15位。

得点シーン

(FOR) : 25' #26 ブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)[]
PA左横5mほどの位置からのFK。FWブレーノ・ロペスが低く送ったボールは、MFウーゴ・モウラがスルーすると、誰にも触れずにゴールに吸い込まれる。フォルタレーザが先制。[1-0]
   FWブレーノ・ロペスは、移籍ウィンドウが締まる直前の4月18日にパウメイラスからフォルタレーザへ期限付き移籍加入。フォルタレーザのサッカーにフィットしスタメンに定着。今節は1得点1アシストの活躍。今季はフォルタレーザにて14試合2得点3アシスト。
(FOR) : 39' #7 ポチェチーノ(Pochettino, 1996)[#26 ブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)]
自陣からVOLウーゴ・モウラが相手の最終ラインの裏を狙うブレーノ・ロペスへ正確なフィード。左サイドから斜めに切れ込みボールを受けたFWブレーノ・ロペスがシュートを放つとGKの脇を抜けたボールはファーサイドのゴールポストに跳ね返される。左サイドゴールライン前でこぼれ球をFWブレーノ・ロペスが拾い、後方からゴールニアサイドに上がるMFポチェチーノに向けクロス。MFポチェチーノが僅かに頭を当てたボールはファーサイドのゴールネットを揺らし、フォルタレーザが追加点。[2-0]
   MFポチェチーノは、2023年にフォルタレーザに加入。ボイボダ(Voyvoda)監督の信頼が厚く、攻撃の司令塔として、2023年は70試合に出場し、6得点10アシストを記録。2024年も信頼は揺らがず、今節終了時点で38試合4得点12アシスト。アシスト数はすでに前年のキャリアハイを更新している。
   
(FOR) : 55' #2 チンガ(Tinga, 1993)[#19 ブリテス(Brítez, 1992)]
PA手前約10m中央やや右寄りの位置でのFKをMFポチェチーノが斜めにボールを上げると、ゴールラインぎりぎりの位置からCBブリテスがゴール前に折り返す。飛び出したGKの脇を抜けたボールを、ゴール前に詰めたSBチンガがゴールに難なく押し込み、フォルタレーザがさらにリードを拡げる。[3-0]
   右SBチンガは、グレミオ育成出身で、2013年1月州選手権にて19歳のプロデビュー。同年はU-20代表としてトゥーロン国際大会3試合に出場。2015年に期限付き移籍で当時全国選手権3部のフォルタレーザで一年間プレー。グレミオではポジションを掴めず、2017年ジュヴェントゥージを経て、2018年に当時全国選手権2部のフォルタレーザに加入する。加入直後から主力として活躍。7年目の今節まで2015年の成績を除き318試合22得点29アシスト。クラブの成長と共に歩んでいる貴重な存在。
(VIT) : 90' #17 ゼ・ウーゴ(Zé Hugo, 1999)[#14 ペー・カー(PK, 1994)]
相手陣中央からのボールを左サイドで受けたSBペー・カーが、PA左の位置からDF2選手をかわしゴール前にクロス。ゴール前にFWゼ・ウーゴが飛び出し、足を合わせゴールネットを揺らす。ヴィトーリアが意地のゴールで1点を返す。[1-3]
   FWゼ・ウーゴは、2018年5月リオグランデドスル州選手権3部にてファホウピーリャ(Farroupilha)から18歳のプロデビュー。2022年1月当時全国選手権4部アズリス・フッチボウ(Azuriz Futebol)に加入し、4月に全国選手権1部コリチバへ期限付き移籍のチャンスを得る。コリチバでは13試合1得点に終えたが、2023年4月ヴィトーリアへ期限付き移籍、9月に完全移籍に移行し、全国選手権2部34試合4得点1アシストの成績を残し、チームの全国選手権2部優勝に貢献する。2024年は今節終了時点で29試合3得点1アシスト。契約は2024年末に満了を迎えるが、このゴールを機に出場機会を増やし、チームの1部残留に貢献、そして来年以降の契約を勝ち取りたい。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:51% 49% ⇒ 前後半:51% 49%
シュート(枠内): 前半:10‐3(3-1) ⇒ 前後半:13-10(4-3)
パス成功率: 前半:85% 84% ⇒ 前後半:83% 84%
Desarmes: 前半:13‐6 ⇒ 前後半:19-18
Faltas Cometidas: 前半:7‐8 ⇒ 前後半:19-19

   フォルタレーザは、前節アウェイでフラメンゴを2-1で下し、フラメンゴを首位の座から引きずり落とした。第9節クイアバ戦での0-5の大敗からチームは立ち直り、その後は5勝1分1敗。今節は全国選手権で無敗(5勝3分)のホームゲーム。今節もしっかりと勝ち切って全国選手権3連勝を飾りたい。
   今節は、CBチチ(Titi, 1988)が3試合ぶりのスタメン。VOLマテウス・ホセット(Matheus Rossetto, 1996)が2試合ぶりのスタメン復帰。
   ヴィトーリアは、前節ボタフォゴ戦での敗戦で、チアゴ・カルピーニ(Thiago Carpini)監督就任後の成績が4勝2分5敗と黒星が先行。今節は好調のフォルタレーザとのアウェイゲームと難しい試合が予想されるが、五分の成績に戻したい。
   前節のスタメンは、左右にサイドバックを本職とする選手を縦に並べる試験的な布陣がある程度機能したようにも見えたが、今節は従来の布陣に戻る。MFマテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)が体調不良のため欠場。5か月間戦列を離れたFWエヴェラウド(Everaldo, 1994)が復帰後2試合を経てスタメンに抜擢。高さのあるFWジャンデルソン(Janderson, 1999)が2試合ぶりでスタメンに復帰。FWアレハンドロ(Alerrandro, 2000)との3トップが想定される。
   なお、この移籍ウィンドウで加入した3選手はベンチスタート。

   好調のホームフォルタレーザが立ち上がりから試合を優位に進めると、早くも前半9分にPKを獲得。と思われたが、VARの介入によりPKは取り消される。しかし、フォルタレーザはその後も継続して試合を支配すると、前半25分、PA横でFKを獲得。FWブレーノ・ロペスがゴール前に送ったボールは誰にも触らずゴールイン。フォルタレーザが先制する。
   先制したフォルタレーザは、組織的な守備網を構築し、相手にボールを持たせながらも、FWルセロ(Lucero, 1991)とスピードのあるFWブレーノ・ロペスを中心にカウンターを狙う。
   フォルタレーザは、前半39分、自陣からのボールに、FWブレーノ・ロペスが最終ライン裏に抜け出しシュート。ボールはゴールポストを直撃し跳ね返されたものの、FWブレーノ・ロペスが自ら回収しクロス、ゴール前に上がるMFポチェチーノが頭を合わせ、前半のうちに2点をリードする。
   後半開始時に、ヴィトーリアは2選手を交代し戦局の打開を図る。
   しかし、後半10分、フォルタレーザがセットプレーからゴールを奪いリードを3点に広げる。
   フォルタレーザは、組織的な守備でゴール前を固めると、ヴィトーリアはボールを持ちながらも、効果的にフォルタレーザゴールに迫ることができない。
   後半45分に、ヴィトーリアは、途中出場のSBペー・カーとFWゼ・ウーゴのコンビで1点を返すものの、反撃はそこまで。
   ホームのフォルタレーザが、3-1のスコアでヴィトーリアを下した。
   フォルタレーザは、勝点を「29」に伸ばし、リベルタドーレス出場圏争いに肉薄する7位に浮上。
   一方のヴィトーリアは、降格圏まで勝点差のない16位に転落した。

インテルナシオナウ(INT) x フラメンゴ(FLA)

順延理由
インテルナシオナウが、7月16日に開催されるコパ・スウアメリカーナプレーオフ1stレグに出場するため。

フルミネンセ(FLU) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

順延理由
アトレチコ・パラナエンセが、7月18日に開催されるコパ・スウアメリカーナプレーオフ1stレグに出場するため。

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