2024/07/16 新規投稿
カルロス・エドゥアルド・アマラウ・ペレイラ・デ・カストロ
Carlos Eduardo Amaral Pereira de Castro
ポジション:センターフォワード/セントロアヴァンチ
利き足:右
2004年5月24日生まれ
<幼少期>
ブラジル連邦共和国中部のミナスジェライス州ジヴィノポリス(Divinópolis)に生まれる。
<クラブ経歴>
≪育成時代≫
地元クラブでサッカーを始め、2015年12歳の時にアトレチコ・ミネイロU-13 チームに加入。2018年U-14州選手権、2019年U-15州選手権、2021年U-17州選手権での優勝に主力として貢献する。
2021年4月にアトレチコ・ミネイロとプロ契約を締結。
2022年U-20チーム一年目のシーズンは、1月開催のU-20全国大会カップ戦には登録外となったが、5月開幕のU-20州選手権、6月開幕のU-20全国選手権では、レギュラーの座を獲得。年間28試合9得点の成績を収める。
2023年は1月開催U-20全国大会カップ戦にてチームが敗退する三回戦までの5試合すべてに先発出場を果たし3得点を記録。
≪アトレチコ・ミネイロ≫
– 2023 –
U-20全国大会カップ戦敗退後の2月22日には、エドゥアルド・クーデ(Eduardo Coudet)監督率いるトップチームに招集され、リベルタドーレス予備予選にベンチ入りを果たす(出場機会なし)。
その後、3月のU-20チームでのU-20全国選手権3試合に出場すると、4月以降はトップチームに再帯同。
2023年5月3日リベルタドーレスにて試合終了間際の後半44分にピッチに送り出され18歳にプロデビューを果たす。
トップチームでのベンチ入りは続くものの、出場機会は5月20日の10分間のプレーに止まり、6月下旬に就任したルイス・フェリピ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督のもとでは出場機会は訪れず、8月以降はU-20チームの試合に出場する。U-20チームのシーズンが終えた10月下旬に再度トップチームに合流すると、11月1日全国選手権で1分間のプレー。
2023年はプロデビューを飾ったものの、トップチームでは僅かに3試合12分間の出場に終えた。
– 2024 –
2024年はトップチームに昇格。出場資格を持つU-20全国大会カップ戦への選手登録はなく、1月24日ミナスジェライス州選手権開幕節からベンチ入りする。しかし、出場機会は訪れない。
2024年3月2日州選手権第8節にて、この年の初試合を先発起用で迎えると、前半27分、右サイドからのFWアリソン(Alisson, 2005)のクロスにDFの間を抜け出し頭を合わせる。ゴールポストを叩いたボールがゴールネットに沈み、プロ初ゴールをマーク。
プロ初ゴールから2日後の3月4日には、アトレチコ・ミネイロとの契約を更改。契約期限が2027年末まで一年間延長される。
しかし、その後も出場機会は増えず、10分前後のプレーや終了間際の出場が2~3試合に1度訪れるに過ぎない。
ところが、5月28日リベルタドーレス最終節カラカス/VEN戦にて先発に抜擢されると、前半9分、FWフッキへスルーパスを要求し、抜け出したところをGKに倒され、GKの退場を誘引。
6月11日全国選手権第8節RBブラガンチーノ戦では、FWフッキ(Hulk, 1986)の出場停止と、チリ代表FWバルガス(Vargas, 1989)の代表招集が重なり、再び先発に抜擢される。
このRBブラガンチーノ戦では、守備陣のクリアボールの預け先として機能。後半22分には、自陣からのボールに抜け出し、相手陣でディフェンダーにしがみつかれるファールを振りほどき、ドリブルでペナルティエリアに侵入しゴールネットを揺らす。だが、VARによりボールを受けた時点でカドゥの手にボールが当たりゴールは無効。しかし、このプレーで対人の強さ、体幹の強さ、シュート精度の高さを印象付けた。
そして、翌第9節(6月17日)から第15節(7月7日)まで、ブラジル代表として2014W杯など49試合11得点のFWフッキ(Hulk, 1986)、2023年全国選手権得点王のFWパウリーニョ(Paulinho, 2000)と共にスリートップを構成し、センターフォワードとして連戦にスタメン出場を果たす。
上記の出場期間の終盤は、連戦の疲れもあったのかパフォーマンスが落ちる試合もあり、いくつかの課題も出てきたが、試合を重ねるごとに着実な成長を遂げている。
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2023年(19歳) | アトレチコ・ミネイロ | リベルタドーレス | 1 | 1 | 0 | 0 |
全国選手権 | 2 | 11 | 0 | 0 | ||
合計 | 3 | 12 | 0 | 0 | ||
2024年(20歳) | アトレチコ・ミネイロ | リベルタドーレス | 4 | 81 | 0 | 0 |
全国選手権 | 12 | 668 | 0 | 1 | ||
コパ・ド・ブラジル | 1 | 17 | 0 | 0 | ||
州選手権 | 2 | 99 | 1 | 1 | ||
合計 | 19 | 865 | 1 | 2 |
イタリック斜体は、2024年7月11日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
<代表(世代別含む)経歴>
N/A
<プレースタイル、エピソード、雑感 etc.>
利き足は右。
身長188㎝、体重不明。(参照元サッカーサイト「oGol」、2024年7月15日閲覧)
育成カテゴリー時代のプレー動画では、ペナルティエリア内での駆け引きやポジショニングも目を引くが、何よりも188cmの高さを生かした身体的な強さが印象に残る。
そして、トップチームの試合に出るようになっても、屈強なディフェンダーを背にしたポストプレーや、ペナルティエリア内でマークを巧みに外し、ディフェンダーの間に入りクロスボールを頭に合わせたプロ初ゴールは、育成カテゴリー時代のプレー動画をアップグレードさせたように見える。
しかし、トップチームでのプレーでは、身体的な強さだけにとどまらず、ショートカウンターからゴール前で受けたボールを、瞬時の判断で、間合いを詰めるGKの頭上を越すループシュートでゴールネットを揺らし、ペナルティエリアから下がり強烈なミドルシュートを放つなど、多彩なシュートを披露。さらには、タイミングのいい抜け出しで後方からのボールに反応しチャンスを創出する場面も少なくない。
相手陣ペナルティエリア内では、前後の動きでディフェンスラインを押し下げたり、ディフェンダーを引きずり出して、味方のシュートコースやスペースを作り出し、チームのゴールに間接的に関与するなど、センターフォワードとしての資質を申し分なく披露している。
一方で、ペナルティエリアから下がってボールを受けた際のプレー選択や、特に守備面でのマークや、マークの受け渡しといった点に課題が残っている。
高さと強靭な肉体が特長。しかし、その特長が前面に出過ぎたあまり、古典的なセンターフォワードのプレースタイルがイメージされ、また、トップチームでのプレー強度が懸念され、トップチームではデビュー以降、試合終了間際の数分間の出場機会にとどまっていたように思われる。
しかし、2024年5月28日リベルタドーレス最終節カラカス/VEN戦で先発に抜擢されると、最終ライン裏へ絶妙のタイミング、ランニングコースで抜け出し、FWフッキからのスルーパスを受け、GKの退場を誘発。
その後、出場時間数が増えていくと、現代的なセンターフォワードとしての多彩なプレーもピッチ上で披露され、それが監督やチームメイトからの信頼へと繋がり、連続先発出場へと好循環に繋がっていく。
実質的なプロデビュー年と言える2024年6月には、4週間で8試合のスタメン出場。終盤はやや精彩を欠く試合もあったが、試合をこなすごとに確実な成長を遂げている。
アトレチコ・ミネイロ育成カテゴリーの2004年生まれ世代は、2024コパ・アメリカ代表のFWサヴィーニョ(Savinho)を筆頭に、2019年南米U-15選手権代表で2024年にプロデビューを果たしているCBホームロ(Rômulo)、2022年にプロデビューを果たし2024年1月にアトレティコマ・サン・ルイス/MEXへ移籍し着実に出場機会を増やしているヤン・フィリピ(Yan Phillipe)、2023年にプロデビューを果たしたFWイザッキ(Isaac)、2024年にプロデビューを果たしたVOLヴィチーニョ(Vitinho)が、トップチームへ昇格、プロデビューを果たしている黄金の世代。
カドゥは、その世代にあって、世代別代表への招集歴はなく、特筆すべき個人成績も残してはいない。
しかし、2024年6月には、ブラジル代表として2014W杯など49試合11得点のFWフッキ(Hulk, 1986)、2023年全国選手権得点王のFWパウリーニョ(Paulinho, 2000)と共にスリートップを構成。
ブラジルでもトップクラスのこの2選手とプレーすることで、プレーの幅が拡がり、ゴールに対する強い執着心など、様々な面で急成長を遂げている。
アトレチコ・ミネイロ育成2004年生まれ世代ではFWサヴィーニョが一歩も二歩も抜きんでているが、現在の成長曲線を維持できれば、カドゥも追随することは出来るはず。育成の同期と共に、代表のユニフォームに袖を通し、世界を舞台に共闘する日は訪れるだろうか。