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全国選手権第5, 19節順延分 対戦組合せ
以下の2試合の概要はこの記事で。
・2024/08/28 クルゼイロ(CRU) x インテルナシオナウ(INT)
・2024/08/28 クリシウーマ(CRI) x RBブラガンチーノ(RBB)
全国選手権第5, 19節順延分 試合概要
クルゼイロ(CRU) 0-0 インテルナシオナウ(INT)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=TAnDw89iMzQ
今節前の順位
クルゼイロ(CRU)は全国選手権11勝4分8敗勝点37の7位。(1試合未消化)
インテルナシオナウ(INT)は全国選手権7勝7分6敗勝点28の11位。(4試合未消化)
得点シーン
N/A
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:59% 41% ⇒ 前後半:69% 31%
シュート(枠内): 前半:8‐1(0‐0) ⇒ 前後半:19‐1(4‐0)
パス成功率: 前半:80% 70% ⇒ 前後半:83% 65%
ファール: 前半:5‐4 ⇒ 前後半:12-13
黄カード(赤): 前半:1‐2(0‐1) ⇒ 前後半:2‐7(0‐1)
クルゼイロ(CRU)は、3日前のアウェイでインテルナシオナウとの対戦で0-1の敗戦。MFマテウス・ペレイラを出場停止で欠き、攻撃面でアイディア不足となり、完敗と言える結果に終えた。
今節は、出場停止明けのMFマテウス・ペレイラがスタメン復帰。出場停止の右SBウィリアン・フルタド(William Furtado, 1995)とVOLルーカス・ロメロ(Lucas Romero, 1994)に代わってセンターバックが本職の右SBジョアン・マルセロとVOLワラシ・ソウザが入る。また、中盤には右にバランスの取れたMFジャパ、左にスピード豊かなMFアルトゥール・ゴメスが入る。
クルゼイロ(CRU)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKカシオ(Cássio, 1987)
4 : ※右SBジョアン・マルセロ(João Marcelo, 2000)、CBゼ・イヴァウド(Zé Ivaldo, 1997)、CBビジャルバ(Villalba, 1994)、左SBマルロン(Marlon, 1997)
2 : ※VOLワラシ・ソウザ(Walace Souza, 1995)、VOLマテウス・エンヒキ(Matheus Henrique, 1997)
3 : ※MFジャパ(Japa, 2004)、※MFマテウス・ペレイラ(Matheus Pereira, 1996)、※MFアルトゥール・ゴメス(Arthur Gomes, 1998)
1 : FWディネーノ(Dinenno, 1994)
インテルナシオナウ(INT)は、3日前にホームでクルゼイロに1-0の白星。中盤での厳しいマークを基調にした守備から攻撃に移行する戦術が機能、新加入のMFブルーノ・タバタが複数の好機を作り出した。
今節はGKロチェ(Rochet, 1993)が出場停止。2ndGKファブリシオ・サンタナ(Fabrício Santana, 1986)がケガのため離脱中。スタメンには州選手権で守護神を務めたGKアントニが、7月10、13日のコパ・ド・ブラジル以来のスタメンを務める。前節にてMFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)が復帰を果たしたものの、MFガブリエウ・カルヴァーリョが引き続きスタメンを任されるなど、他のポジションに選手変更はない。
インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : ※GKアントニ(Anthoni, 2002)
4 : 右SBブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、CBアグスティン・ロヘル(Agustín Rogel, 1997)、CBメルカド(Mercado, 1987)、左SBベルナベイ(Bernabei, 2000)
2 : VOLフェルナンド(Fernando, 1987)、VOLチアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)
3 : MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)、MFブルーノ・タバタ(Bruno Tabata, 1997)、FWウェズレイ(Wesley, 1999)
1 : FWボレー(Borré, 1995)
クルゼイロは、3日前の対戦を反省を生かし、中盤でのボールロスト後の対応を改善し、攻撃面ではMFマテウス・ペレイラを軸に右MFジャパ、左MFアルトゥール・ゴメスがピッチを広く使い、立ち上がりから試合の流れを掴む。
前半8分、中盤でのボールの争奪戦から、クルゼイロはMFジャパが右サイドを中央へ切れ込みながら縦にフィード。PA内左に抜け出した左SBマルロンがシュートに持ち込むがボールは枠を捉えない。
前半23分、クルゼイロはFWディネーノが相手選手と接触。しばらく様子を見るがプレーの続行は難しく、前半25分に負傷退場。急なアクシデントに見舞われたクルゼイロだが、代わって入ったFWカイオ・ジョルジ(Kaio Jorge, 2002)がすぐさま試合に溶け込み試合の流れを手放さない。
前半32分、インテルナシオナウCBアグスティン・ロヘルの肘がFWカイオ・ジョルジの顔に入り一発退場。インテルナシオナウは直ちにMFガブリエウ・カルヴァーリョを下げCBヴィトン(Vitão, 2000)を投入する。
数的有利に立ったクルゼイロは、試合の主導権を握り相手陣で試合を展開、前半40分を過ぎると相次いでシュートに持ち込むが、シュート精度に欠け枠を捉えない。
後半開始時に、クルゼイロはMFジャパをベンチに下げ、MFヴィチーニョ(Vitinho, 2004)を送り出す。
すると、MFヴィチーニョは後半4分、PA手前から思い切りのいいシュート。しかし、ボールはゴールポストをかすめゴールラインを割る。
後半10分には、PA手前右の位置で獲得したFKをMFマテウス・ペレイラが直接ゴールを狙うが、ボールはゴールポストを叩きゴールは生まれない。
その後もクルゼイロは猛攻を続けるが、インテルナシオナウは専守防衛でゴール前を固め耐え続ける。
後半31分、VARが介入し主審がオンフィールドレビューをレビューを実施。PA入口ぎりぎりのところで、インテルナシオナウの選手によるハンドが認められ、クルゼイロにPKが与えられる。しかし、このPKをインテルナシオナウGKアントニが左へ跳んだ足元のボールを左手で弾き返すと、PA入口から逆方向へ放たれたシュートも両手で弾き出し、ゴールを守り抜く。
後半45+7分、ゴールエリア左を抜け出たクルゼイロSBカイキ・ブルーノ(Kaiki Bruno, 2003)に、GKアントニが間合いを詰めシュートブロック。クルゼイロがこぼれ球を拾い、中央に送られたボールにMFヴィチーニョが足を合わせるが、GK不在のゴールマウスにボールを運べずゴールポストを越えていく。
クルゼイロの猛攻は最後まで実らず、試合は0-0の引き分けに終えた。
クルゼイロは、前半から多くのチャンスを作り出し、後半は相手陣ゴール前に攻め込む時間帯も多かったが、PK失敗など、多くのシュートミスを重ね、一人少ないインテルナシオナウから最後までゴールを奪うことができず、リベルタドーレス出場圏の6位浮上を逃した。
次戦は、週末に全国選手権第25節、最下位ながら2連勝中のアトレチコ・ゴイアニエンセをホームに迎える。
なお、負傷交代のFWディネーノは膝の靭帯を損傷。今後手術を受け、今シーズンの復帰は絶望と伝わっている。
インテルナシオナウは、立ち上がりから中盤での攻防で劣勢を強いられていたが、前半32分の退場劇で専守防衛に徹し、アウェイ試合で貴重な勝点「1」を拾った。
次戦は、週末に全国選手権第25節、アウェイでジュヴェントゥージとのクラシコ。今季は州選手権準決勝、コパ・ド・ブラジル三回戦で敗退に持ち込まれている中位争いのライバルとの対戦だけに、アウェイとは言え雪辱を果たし勝点「3」を積み上げたい。
クリシウーマ(CRI) 1-0 RBブラガンチーノ(RBB)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=nNBDZ6t3CMA
(CRI) : 36' #22 マルセロ・エルメス(Marcelo Hermes, 1995)[]
今節前の順位
クリシウーマ(CRI)は全国選手権6勝7分9敗勝点25の15位。(2試合未消化)
RBブラガンチーノ(RBB)は全国選手権7勝6分9敗勝点27の14位。(2試合未消化)
得点シーン
(CRI) : 36' #22 マルセロ・エルメス(Marcelo Hermes, 1995)[]
相手陣右サイドから細かく繋がれたボールをFWボラシエがゴール正面PA入口で受けるがDFに囲まれボールを搔き出される。そのこぼれ球をMFマテウジーニョがシュート。DFのブロックに遭ったボールがさらに左へ流れると、SBマルセロ・エルメスが左足のシュート。グラウンダーのボールがゴール左に決まり、ホームのクリシウーマが先制。[1-0]
SBマルセロ・エルメスは、グレミオ育成出身で、2015年1月リオグランデドスル州選手権にて20歳のプロデビュー。左サイドバックの2番手の立ち位置を確保し、グレミオにて34試合2得点1アシストの成績を残し、2017年1月ベンフィカ/PORへ移籍。しかし、ベンフィカでは1試合の出場に止まり、その後、クルゼイロ、ゴイアスでプレー。2018年8月マリッチモ/PORへ二度目の欧州移籍を果たし、シーズンの多くの期間でレギュラーを務めるが、一年間で契約は満了、更改されず、ポンチプレッタを経て、2022年2月クリシウーマに入団する。クリシウーマでは加入後すぐにレギュラーの座を射止めると、同年は35試合4得点2アシスト。2023年は55試合1得点6アシストの成績を収め、チームの1部昇格に尽力。2024年もこれまでに41試合3得点7アシストを記録。左サイドを主戦とし、中盤での起用もある攻撃的なサイドバック。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:49% 51% ⇒ 前後半:48% 52%
シュート(枠内): 前半:6‐3(1‐0) ⇒ 前後半:14‐15(2‐6)
パス成功率: 前半:80% 78% ⇒ 前後半:78% 79%
ファール: 前半:12‐6 ⇒ 前後半:17‐15
黄カード(赤): 前半:3‐1 ⇒ 前後半:3‐3
クリシウーマ(CRI)は前節グレミオ戦に0-1の敗戦。3試合勝ち星から遠ざかっている。
今節は、VOLイゴル・メリトン(Higor Militão, 1994)が出場停止。代わってボタフォゴから期限付き移籍加入のVOLパトリッキ・ジ・パウラが自身2試合目で初スタメン。右サイドバックには交代出場が続いたSBドゥドゥを先発に抜擢、センターバックには7月7日以来の先発となるCBワリソン・マイアが入る。
クリシウーマのスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKグスタヴォ(Gustavo, 1993)
4 : ※右SBドゥドゥ(Dudu, 997)、CBトビアス・フィゲイレード(Tobias Figueiredo, 1994)、※CBワリソン・マイア(Walisson Maia, 1991)、左SBマルセロ・エルメス(Marcelo Hermes, 1995)
2 : VOLネウトン(Newton, 2000)、※VOLパトリッキ・ジ・パウラ(Patrick de Paula, 1999)
3 : ※MFマテウジーニョ(Matheusinho, 1998)、MFマルキーニョス・ガブリエウ(Marquinhos Gabriel, 1990)、※MFホナウジ・ロペス(Ronald Lopes, 1997)
1 : FWボラシエ(Bolasie, 1989)
RBブラガンチーノ(RBB)は、前節の敗戦で全国選手権は5試合勝ち星から遠ざかっている。前節は試合中に左SBルアン・カンジド(Luan Cândido, 2001)が負傷退場で新たに故障者リスト入り。これで故障者は9選手にのぼる。
今節は、左SBルアン・カンジドに代わり左SBギリェルミ。中盤の攻撃的なポジションにMFルーカス・エヴァンジェリスタと好調のMFリンコン。全国選手権ではなかなか調子の上向かないFWヴィチーニョを先発に起用し奮起を促す。
RBブラガンチーノ(RBB)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKクレイトン(Cleiton, 1997)
4 : 右SBアンドレス・ウルタド(Andrés Hurtado, 2001)、CBドウグラス・メンデス(Douglas Mendes, 2004)、CBエドゥアルド・サントス(Eduardo Santos, 1997)、※左SBギリェルミ(Guilherme, 2002)
3 : ※MFルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)、VOLジャジソン(Jadsom, 2001)、※MFリンコン(Lincoln, 1998)
3 : FWモスケーラ(Mosquera, 2001)、FWエドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)、※FWヴィチーニョ(Vitinho, 1999)
前半8分、クリシウーマは、右サイドライン際のSBドゥドゥからのパスに抜け出したMFマテウジーニョがPAに侵入し、間合いを詰めるGKの頭上を越す柔らかいシュート。惜しくもボールはクロスバーを越える。
一方のRBブラガンチーノは、前半10分、相手陣を左サイドから中央を経て右サイドライン際をボールを運ぶと、SBアンドレス・ウルタドがゴール前に鋭いクロス。逆サイドから攻撃の起点となったFWヴィチーニョが絞り込み、DFの前に現れ頭を合わせるが、惜しくもボールは枠を捉えない。
細かくボールを繋ぐクリシウーマと、ピッチを広く中距離の速いパスを繋ぐRBブラガンチーノは、一進一退を繰り返す。
前半36分、クリシウーマはPA入口のラインを右サイドから中央のFWボラシエへボールを繋ぎ、混戦の中から最後はSBマルセロ・エルメスがゴール。ホームのクリシウーマがリードする。
後半開始時に、クリシウーマのコンパクトな守備網を崩せないRBブラガンチーノは、VOLジャジソンとFWヴィチーニョに代え、司令塔タイプのMFジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)と高さのあるFWチアゴ・ボルバス(Thiago Borbas, 2002)を投入。
後半2分のクリシウーマのシュートを皮切り、交互にシュートで自ターンを終わらせる展開が続く。
後半10分、MFジョン・ジョンがFWエドゥアルド・サーシャとのパス交換で相手陣中央を上がりシュートに持ち込むが、ボールはGKグスタヴォがしっかりと正面でキャッチ。さらに、後半12分、RBブラガンチーノMFルーカス・エヴァンジェリスタがPA右角からファーサイドを狙うシュートを放つが僅かにボールは枠を越えていく。
一方のクリシウーマは、後半18分、後半19分と左サイドから右サイドへボールを大きく展開しチャンスを作り出すが、ゴールを陥れるまでには至らない。
後半26分、交代したばかりのクリシウーマMFフェリピ・マテウス(Fellipe Mateus, 1991)がPA手前右から強烈なシュート。しかし、RBブラガンチーノGKクレイトンが冷静に両手でCKに逃れる。
同点に追いつきたいRBブラガンチーノは、後半32分、左CKからクリアされたボールをPA入口で拾ったMFジョン・ジョンが強烈なシュート。しかし、ボールはGKの正面をつきゴールネットを揺らせない。
さらに、後半38分、RBブラガンチーノはMFジョン・ジョンが右サイドライン際からドリブルで中央へ斜めに切れ込み最終ライン左裏へスルーパス。逆サイドから斜めに絞り込んだFWヴィニシーニョ(Vinicinho, 2004)がワントラップからシュートに持ち込もうとするが、クリシウーマGKグスタヴォがゴールマウスを飛び出し、FWヴィニシーニョと接触しながらもボールを確保。
クリシウーマは、終盤のRBブラガンチーノの猛攻をしのぎ、前半に奪った虎の子の1点を守り抜いた。
クリシウーマは、4試合ぶりに白星を収め、コパ・スウアメリカーナ出場圏の12位に浮上。
次戦は、週末に全国選手権第25節、プチ(Petit)監督の解任が発表されたクイアバとアウェイでの対戦。
ケガ人が相次ぎ、ここ一か月間、不安定な試合内容が続くRBブラガンチーノは、この試合でも光明を見出すことができず、7月28日以降の試合は1勝2分7敗と厳しい状況が続いている。
次戦は、週末に全国選手権第25節、ホームに上位争いに加わるバイーアを迎える。