【ブラジル全国選手権2024】第19節(順延分)[09/11]

投稿者: | 2024年9月11日

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全国選手権第19節順延分[09/11] 対戦組合せ


以下の試合の概要はこの記事で。
・2024/09/11 インテルナシオナウ(INT) x フォルタレーザ(FOR)

全国選手権第19節順延分[09/11] 試合概要

インテルナシオナウ(INT) 2-1 フォルタレーザ(FOR)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=N_d7KrvZfmQ
(INT) : 21' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[#17 ブルーノ・タバタ(Bruno Tabata, 1997)]
(FOR) : 45+2' #4 チチ(Titi, 1988)[]
(INT) : 83' #47 グスタヴォ・プラード(Gustavo Prado, 2005)[]

今節前の順位

インテルナシオナウ(INT)は全国選手権8勝8分6敗勝点32の10位。(3試合未消化)
フォルタレーザ(FOR)は全国選手権14勝6分4敗勝点42の2位。(1試合未消化)

得点シーン

(INT) : 21' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[#17 ブルーノ・タバタ(Bruno Tabata, 1997)]
相手陣入口中央やや左で横パスを受けたSBベルナベイが2人のDFをかわしドリブルでPA入口までボールを持ち運び中央へ送る。MFブルーノ・タバタが後方に優しく戻したボールにMFアラン・パトリッキが強烈なミドルシュート。ボールはゴールネットに突き刺さり、ホームのインテルナシオナウが先制。[1-0]
   MFアラン・パトリッキは、2011年南米ユース選手権(3試合)、U-20W杯(1試合)代表。サントス育成出身で、2009年9月全国選手権にて18歳のプロデビュー。2011年6月にシャクタルドネツク/UKRへ移籍。当初は出場機会に恵まれず、インテルナシオナウやフラメンゴへの期限付き移籍が続くが、2016/17年シャクタルドネツクに復帰すると、主力として13もの国内タイトルを獲得。2022年4月にインテルナシオナウに完全移籍で加入すると、中盤で攻撃の指揮を執り、チームの全国選手権2位躍進に貢献。2023年はチームが大型補強を進める中、62試合16得点10アシストの3項目すべてでキャリアハイ。2024年は3度に渡るケガでチームを離れる時期もあったが、これまで32試合6得点5アシストの成績を残している。
(FOR) : 45+2' #4 チチ(Titi, 1988)[]
相手陣中央ゴールまで約35mの位置でのFK。ゴール前に上げられたボールにインテルナシオナウGKアントニがゴールマウスを飛び出しキャッチするかと思われたが、味方DFと接触しボールを弾く。そのこぼれ球をCBチチが見逃さず体を傾けながらシュート。ボールはゴールネットを揺らし、前半のうちにアウェイのフォルタレーザが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   CBチチは、インテルナシオナウ育成出身で、2007年2月リオグランデドスル州選手権にて18歳のプロデビュー。2009年期限付き移籍先のヴァスコ・ダ・ガマで出場機会に恵まれるようになると、2011年期限付き移籍先のバイーアにて56試合2得点の成績を残す。その後バイーアへ完全移籍を果たし、4年半で272試合10得点1アシストを記録。2015年8月カスムパシャ/TURを手始めにトルコにて3クラブ6年間プレー。2021年4月フォルタレーザに加入し、2024年6月30日全国選手権第13節ジュヴェントゥージ戦にてフォルタレーザでの200試合出場を達成。クラブの成長と歩みを共にするガテン系のセンターバック。
(INT) : 83' #47 グスタヴォ・プラード(Gustavo Prado, 2005)[]
右CKからMFアラン・パトリッキがゴール前にボールを送ると、混戦の中からCBヴィトンがシュート。ボールは惜しくもゴールポストを直撃したものの、その跳ね返りのボールをMFグスタヴォ・プラードが再びシュートに持ち込むと、ボールはGKの脇を抜け、ゴールライン上のDFに当たりゴールに吸い込まれる。土壇場でホームのインテルナシオナウが勝ち越す。[2-1]
   MFグスタヴォ・プラードは、インテルナシオナウ育成出身で、2024年2月3日リオグランデドスル州選手権第5節カシアス戦の後半24分にピッチに送り出され18歳のプロデビュー。全国選手権が開幕すると、途中出場が中心ながらコンスタントに試合に出場。今節を終えた時点で31試合(うち先発4試合)1得点2アシスト。このゴールは、チームに勝利をもたらすとともに、嬉しいプロ初ゴールとなった。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:60% 40% ⇒ 前後半:63% 37%
シュート(枠内): 前半:8‐10(3‐1) ⇒ 前後半:15‐12(7‐1)
パス成功率: 前半:87% 73% ⇒ 前後半:88% 74%
ファール: 前半:9‐4 ⇒ 前後半:18‐9
黄カード(赤): 前半:1‐2 ⇒ 前後半:1‐3(0‐1)

   インテルナシオナウ(INT)は、勝ち切れない試合が続いていたが、直近の試合は3-1の快勝。3得点は今季の全国選手権で初。少しずつだが、攻守の歯車が噛み合いつつある。
   今節は、代表招集により、GKロチェ(Rochet, 1993, ウルグアイ代表)、FWボレー(Borré, 1995, コロンビア代表)、FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989, エクアドル代表)が欠場。また、FWウェズレイ(Wesley, 1999)が出場停止。GKアントニは州選手権にてレギュラーとして出場、FWアラリオは7月11日以来のスタメンとなるが今季34試合目の出場で、いずれのポジションにも不安はない。MFアラン・パトリッキとMFガブリエウ・カルヴァーリョの共闘が楽しみの一つになる。
   インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : ※GKアントニ(Anthoni, 2002)
   4 : 右SBブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、※CBメルカド(Mercado, 1987)、CBヴィトン(Vitão, 2000)、左SBベルナベイ(Bernabei, 2000)
   2 : ※VOLフェルナンド(Fernando, 1987)、VOLチアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)
   3 : MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)、※MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、MFブルーノ・タバタ(Bruno Tabata, 1997)
   1 : FWアラリオ(Alario, 1992)

   フォルタレーザ(FOR)は、直近の試合、全国選手権第25節での首位決戦ボタフォゴ戦に0-2の敗戦。全国選手権の連勝は「9」(公式戦は「11」)でストップし2位に転落した。しかし、この試合に勝てば再び首位に立つことができる。
   今節は、代表招集のため、CBクスチェヴィッチ(Kuscevic, 1998, チリ代表)とFWケルビン・アンドラーデ(Kervin Andrade, 2005, ベネズエラ代表)が欠場。今後のコパ・スウアメリカーナの日程を踏まえ、今節は最終ラインを中心に直近の試合から4つのポジションを変更して試合に入る。
   フォルタレーザ(FOR)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKジョアン・ヒカルド(João Ricardo, 1988)
   4 : ※右SBチンガ(Tinga, 1993)、CBエマヌエル・ブリテス(Emanuel Brítez, 1992)、※CBチチ(Titi, 1988)、※左SBフェリピ・ジョナタン(Felipe Jonatan, 1998)
   2 : VOLルーカス・サーシャ(Lucas Sasha, 1990)、VOLエルクレス(Hércules, 2000)
   3 : ※MFヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)、MFポチェチーノ(Pochettino, 1996)、FWブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)
   1 : FWルセロ(Lucero, 1991)

   立ち上がりからホームのインテルナシオナウが積極的にボールを保持、一方のフォルタレーザはFWルセロ、FWブレーノ・ロペスをターゲットにしたカウンターを狙う。
   前半3分に、フォルタレーザは自陣から最終ラインへボールを送り、抜け出したFWルセロがシュートに持ち込むが惜しくもオフサイド。フォルタレーザの狙い通りの展開となるが、このプレー以降はインテルナシオナウのボールの出どころへの寄せが厳しくなる。
   前半4分、インテルナシオナウは左CKからのクリアボールを回収したSBブルーノ・ゴメスが強烈なシュート。しかし、フォルタレーザGKジョアン・ヒカルドが落ち着いたプレーでボールを弾き返す。
   前半9分には、相手陣中央から縦、右、中央とボールを繋ぎ、守備網を崩してゴールネットを揺らすが、惜しくもオフサイド。ゴールは認められない。
   前半21分、インテルナシオナウは、自陣から左SBベルナベイの持ち上がりから好機を掴むと、最後はMFアラン・パトリッキが強烈なシュート。これがゴールネットに突き刺さりインテルナシオナウが先制する。[1-0]
   フォルタレーザは先制を許すと、それまでの受けて立つ守備を改め、前に出る守備へと守備スタイルを変更。また、インテルナシオナウも先制したことで守備の意識が高まり、試合はフォルタレーザが押し気味の展開となるものの均衡状態に陥る。
   両チームともになかなか効果的に相手ゴールに迫ることができない展開が続くが、前半45+2分、フォルタレーザは相手陣中央でのFKから、インテルナシオナウのゴール前での連係ミスを見逃さずCBチチがゴールを奪い、フォルタレーザが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   後半は両チームとも守備が安定し、攻撃陣は効果的に相手陣深くまでボールを運ぶことができない。互いにセットプレーからゴール前にボールを送るものの、組織的に整備された守備陣がことごとく跳ね返していく。
   後半18分、インテルナシオナウが先に動き、高さのあるFWヒカルド・マチアス(Ricardo Mathias, 2006)を投入。すると、後半22分にフォルタレーザはMFエマヌエル・マルチネス(Emmanuel Martínez, 1994)とFWマチューカ(Machuca, 2000)を投入。インテルナシオナウは、さらに後半32分、VOLフェルナンドとFWブルーノ・タバタを下げ、VOLホームロ(Rômulo, 2000)とMFグスタヴォ・プラード(Gustavo Prado, 2005)をピッチに送り出す。
   後半32分、インテルナシオナウは、PA手前中央やや右約20mの位置で得たFKから、MFアラン・パトリッキが直接ゴールを狙うが、ボールはクロスバーを直撃。跳ね返りのボールをCDメルカドが落としFWヒカルド・マチアスがシュートに持ち込むが、ボールはGKジョアン・ヒカルドの正面。インテルナシオナウは、絶好機を逸する。
   しかし、後半38分、インテルナシオナウは右CKを獲得すると、MFアラン・パトリッキがゴール前にあげたボールにCBヴィトンがシュート。ボールは惜しくもゴールポストに嫌われたものの、その跳ね返りのボールをMFグスタヴォ・プラードが再びシュートに持ち込み、土壇場でインテルナシオナウが勝ち越す。[2-1]
   後半41分、フォルタレーザはCBエマヌエル・ブリテスが執拗な抗議でこの試合2枚目のイエローカードを提示され退場。
   後半45+1分に残りの3枚の交代カードを切るものの、インテルナシオナウの守備網を崩すことは出来ず、このままタイムアップ。インテルナシオナウが2-1の勝利を飾った。

   インテルナシオナウは、司令塔MFアラン・パトリッキがケガからの復帰後3試合目にしてスタメンに復帰すると、先制ゴールやセットプレーのキッカーとして勝利に貢献。伸び盛りのMFガブリエウ・カルヴァーリョとの連係も良く、今後に期待が膨らむ内容の試合を展開した。
   次戦は、中4日で全国選手権第26節ホームにクイアバを迎える。
   フォルタレーザは、前節に続き、2試合連続の複数失点で2連敗。組織的な守備をベースとしてきたチームだけに早急に手当てを施したい。
   次戦は、中2日で全国選手権第26節アウェイでのアトレチコ・パラナエンセ戦。首位ボタフォゴに離されないためにも勝点「3」が欲しい。

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