2022年10月29日 コパ・リベルタドーレス決勝 フラメンゴ(Flamengo) vs. アトレチコ・パラナエンセ(Athletico Paranaense)
(※)大会概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。
<フラメンゴ(Flamengo)スターティングイレブン>
背番号 | ポジション | 選手名 | 誕生年 | 主な代表歴 |
---|---|---|---|---|
20 | GK/GOL | サントス (Santos) | 1990 | 2020五輪 |
22 | SB/LAD | ホジネイ (Rodinei) | 1992 | |
23 | CB/ZAD | ダヴィ・ルイス (David Luiz) | 1987 | 2014W杯 |
4 | CB/ZAE | レオ・ペレイラ (Léo Pereira) | 1996 | |
16 | SB/LAE | フィリピ・ルイス (Filipe Luís) | 1985 | 2018W杯 |
8 | MF/VOL | チアゴ・マイヤ (Thiago Maia) | 1997 | 2016五輪 |
32 | MF/VOL | ジョアン・ゴメス (João Gomes) | 2001 | |
7 | MF/MEC | エヴェルトン・ヒベイロ (Everton Ribeiro) | 1989 | 2022W杯 |
14 | MF/MEC | デ・アラスカエッタ (De Arrascaeta) | 1994 | 2018, 2022W杯 (ウルグアイ代表) |
9 | FW/ATA | ガブリエウ・バルボザ (Gabriel Barbosa) | 1996 | 2016五輪 |
21 | FW/ATA | ペドロ (Pedro) | 1997 | 2022W杯 |
監督 ドリヴァウ・ジュニオール Dorival Júnior 4-4-2
<アトレチコ・パラナエンセ(Athletico-PR)スターティングイレブン>
背番号 | ポジション | 選手名 | 誕生年 | 主な代表歴 |
---|---|---|---|---|
1 | GK/GOL | ベント (Bento) | 1999 | |
13 | SB/LAD | ケウヴィン (Khellven) | 2001 | |
34 | CB/ZAD | ペドロ・エンヒキ (Pedro Henrique) | 1995 | |
44 | CB/ZAE | チアゴ・エレーノ (Thiago Heleno) | 1988 | |
16 | SB/LAD | アビネル・ヴィニシウス (Abner Vinícius) | 2000 | 2020五輪 |
17 | MF/VOL | ウーゴ・モウラ (Hugo Moura) | 1998 | |
50 | MF/VOL | フェルナンジーニョ (Fernandinho) | 1985 | 2014, 2018W杯 |
38 | MF/VOL | アレックス・サンタナ (Alex Santana) | 1995 | |
8 | MF/MEC | ヴィトル・ブエノ (Vitor Bueno) | 1994 | |
11 | FW/ATA | ヴィチーニョ (Vitinho) | 1999 | |
27 | FW/ATA | ヴィトル・ホッキ (Vitor Roque) | 2005 |
監督 ルイス・フェリペ・スコラーリ Luiz Felipe Scolari 4-3-1-2
<試合経過>
2022年コパ・リベルタドーレス決勝戦。エクアドル最大の都市、赤道直下グアヤキルにて現地時間15:00にキックオフ。 2年連続でブラジル勢による決勝戦。昨年は延長戦の末、パウメイラスに敗れ準優勝に終わったフラメンゴは3度目の優勝を目指す。一方、アトレチコ・パラナエンセは2005年以来2度目の決勝戦。初優勝を狙う。
≪前半≫
フラメンゴによるキックオフ。
前半1分、アトレチコ・パラナエンセの17歳39ヴィトル・ホッキがこの試合初のシュートを放つ。しかし、ゴール右へ大きく外れる。
前半12分、アトレチコは、自陣からのロングボールに23ZADダヴィ・ルイスの背後からボールを奪った11ヴィチーニョがシュートを放つ。20GOLサントスが体の正面で弾き返し、16フェリペ・ルイスがクリア。続く13ケウヴィンのスローインをゴール前で11ヴィチーニョがバイシクルを試みるが失敗、流れた浮き球を80アレックス・サンタナが胸トラップからボレーでゴールに押し込もうとするが、ボールはゴールポスト上に外れる。
試合はフラメンゴがボールを持ち、ZAG2人と8チアゴ・マイヤ、LATの片翼が四角を形成し攻撃の形を作ろうとする。しかし、アトレチコ・パラナエンセの3ボランチで中盤をマンツーマンでマークするディフェンスにボールを効果的に前に運べない。
フラメンゴのファーストシュートは前半14分、22LADホジネイがミドルシュートを放つが、ボールに勢いがなく1GOLベントがしっかりとキャッチ。
前半15分、アトレチコ39ヴィトル・ホッキとフラメンゴ16フェリペ・ルイスが接触。16フェリペは治療を受け、ピッチに戻るがプレーを継続することができず、18分に6アイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas)と交代。
前半22分、中盤でボールを奪ったアトレチコが手数をかけず、シュートまで持ち込む。
前半28分、フラメンゴ22LADホジネイがドリブルで上がり、9ガブリエウ・バルボーザにパスを送ると、アトレチコ34ペドロ・エンヒキが後ろからチャージ。すでに他のプレーで注意が与えられていた34ペドロ・エンヒキにイエローカードが提示される。
前半44分、フラメンゴ21ペドロがPA左の大きく空いたスペースにボールを出すと、ボールを追う6アイルトン・ルーカスの脛をアトレチコ34ペドロ・エンヒキがスライディングで削り、この試合2枚目のイエローカードを受け退場。
アディショナルタイム49分、右サイドで7エヴェルトン・ヒベイロが22ホジネイとのワンツーからライナー性のクロスをあげると9ガブリエウ・バルボーザが左足で合わせ、待望の先制点をフラメンゴが挙げる。
≪後半≫
後半9分、ハーフライン付近から7エヴェルトン・ヒベイロ→14アラスカエッタ→9ガブリエウ・バルボーザと縦にパスが渡りシュートを放つも1ベントが体を張ってブロック。追加点を許さない。
その後も1人多いフラメンゴは急ぐことなく相手陣でボールを繋ぎ、ミドルシュートで追加点を狙う。
後半36分、アトレチコは途中出場の20テランス(Terans)がPA外からミドルシュートを放つと、20GOLサントスが胸で弾く。そこに詰めたアトレチコ9カノービオ(Cannobio)に対し、フラメンゴ6アイルトン・ルーカスが体を入れに行き、9カノービオが倒される。(テレビ実況の元審判員はボールに対する動きでないとしてファール、ペナルティが妥当とコメントしていたが、)ピッチ上のレフェリーは試合を流す。
アディショナルタイム91分、PA外右からのFKをアトレチコ20テランスが直接狙う。ボールは枠を捉えるが、20GK/GOLサントスがしっかりとキャッチ。
ゲームはそのままタイムアップ。フラメンゴが昨年の雪辱を果たし3度目のコパ・リベルタドーレス制覇を成し遂げた。
<試合後の感想>
タレントが揃うフラメンゴが勝ち切った決勝戦。アトレチコ・パラナエンセも中盤のマークを厳しくし、カウンターからゴールを狙う戦術がうまく嵌っていたが、34ペドロ・エンヒキの不用意な1枚目のイエローカード、そして退場がゲームプランを狂わせる結果となってしまった。
フラメンゴは、16フェリペ・ルイスの負傷交代で出場した6アイルトン・ルーカスが高めの位置を取ると、相手ディフェンスの中盤のマーク、前線のチェイシングを弱め、時には相手陣で深くまで攻め込み、相手の退場を誘発した。
特筆すべきは先日のコパ・ド・ブラジル決勝2ndレグに続き7エヴェルトン・ヒベイロ。 前半はボールを持たない場面で、22ホジネイや8チアゴ・マイヤがボールを持ち上がるスペースを作る動きをみせ、前半アディショナルタイムには17ウーゴ・モウラのディフェンスをかわし、22ホジネイとのタベーラからアシストとなるクロスを供給。 後半も攻撃の起点となり、8チアゴ・マイヤの交代後は、ボールの落ち着かせ役として試合をコントロール。 W杯招集に向け一歩も二歩も近づいた内容だった。