グレミオ (Grêmio)
正式名称:Grêmio Foot-Ball Porto Alegrense
略称:CRU
創立:1903年
本拠:リオグランジドスル州 ポルトアレグレ
《 主要タイトル 》
タイトル | 優勝回数 | 優勝年 |
---|---|---|
ブラジル全国選手権 | 2 | 1996, 1981 |
コパ・ド・ブラジル | 5 | 2016, 2001, 1997, 1994, 1989 |
コパ・リベルタドーレス | 3 | 2017, 1995, 1983 |
インターコンチネンタルカップ | 1 | 1983 |
《 直近3年成績(2020年-2022年) 》
大会 | 2022年成績 | 2021年成績 | 2020年成績 |
---|---|---|---|
ブラジル全国選手権 | ― | 17位 | 6位 |
ブラジル全国選手権2部 | 2位 | ― | ― |
コパ・ド・ブラジル | 1回戦敗退 | 準々決勝敗退 | 準優勝 |
コパ・リベルタドーレス | ― | 予備予選敗退 | 準々決勝敗退 |
コパ・スウアメリカーナ | ― | ベスト16敗退 | ― |
リオグランジドスル州選手権 | 優勝 | 優勝 | 優勝 |
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。
《 全国選手権 順位推移(2006年-2022年) 》
現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェア方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移です。
《 2022年 》
<戦績>
大会 | 試合数 | 勝数 | 引分数 | 敗数 | 得点 | 失点 | 得失点差 | 勝点率(%) | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全国選手権2部 | 38 | 17 | 14 | 7 | 50 | 26 | 24 | 57.0 | 2位 |
コパ・ド・ブラジル | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | -1 | 0.0 | 1回戦敗退 |
州選手権 | 15 | 9 | 3 | 3 | 24 | 12 | 12 | 66.7 | 優勝 |
計 | 54 | 26 | 17 | 11 | 76 | 41 | 35 | 58.6 |
<全国選手権2部 年間順位推移>
<振り返り>
2022年の監督は、2021年10月15日に就任したヴァギネル・マンチーニ(Vágner Mancini)氏が引き続き務める。しかし、マンチーニ監督は就任後、指揮を執った14試合で6勝2分6敗勝ち点20の成績を残したものの、降格を回避できなかったことからサポーターは不満を募らせる。
【州選手権】
1月26日に開幕した州選手権は初めの2試合を若手中心のチームで監督代行が指揮を執るが1勝1分の成績を残す。 第3節以降は、前年から残留した選手をベースに新加入選手をスタメン、途中交代で起用し、連携を深め3連勝を収める。 ところが、2月13日の第6節、全国選手権1部のジュヴェントゥージとの対戦で1-1の引き分けに終わると、クラブはヴァギネル・マンチーニ監督を解任。2022年を4試合3勝1分、前年を含めると18試合9勝3分6敗の成績を残しマンチーニ監督はグレミオを去る。
2月14日、クラブはホージェル・マシャード(Roger Machado, 2004-5年ヴィッセル神戸)氏を監督に迎える。 チームは3月9日第9節アウェイでのクラシコ、インテルナシオナウ戦に0-1で敗れたものの、インテルを上回る2位でグループラウンドを終える。
決勝ラウンド1回戦(準決勝)はインテルナシオナウとの再戦。 1stレグ(3月19日アウェイ)。前半10分、自陣PA手前からのニコラス(Nicolas)のパスをディフェンスラインの裏で受けたエリアス・マノエウ(Elias Manoel)が相手GK/GOLとの一対一を冷静に決め先制点を奪う。前半22分にはビテロ(Bitello)が相手クリアボールが短くなったところを奪いミドルシュート。ゴラッソで追加点。後半27分にはジエゴ・ソウザ(Diego Souza)がPKを決め3-0と完勝。 2ndレグ(3月23日ホーム)は、0-1で落としたもの、2試合合計3-1のスコアで決勝に進出する。
決勝戦の相手は、グループラウンドを1位通過した全国選手権3部のイピランガRS。 3月26日アウェイでの1stレグ、カウンターから何度か相手ゴールに迫るが3度ゴールポストに嫌われるなど得点が生まれない。しかし、後半43分にルーカス・シウヴァ(Lucas Silva)がPKを決め1-0の勝利。 4月2日ホームでの2ndレグ。前半AT、カンパス(Campaz)が直接狙ったFKはクロスバーに嫌われる。しかし、その跳ね返りをCB/ZAGホドリゲス(Rodrigues)が頭でゴール前にボールを送り、CB/ZAGブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves)が頭でゴールネットに突き刺し貴重な先取点を奪う。後半33分、FKからヴィジャサンチ(Villasanti)がダイレクトにあわせるがGK/GOLの好守に阻まれる。しかし、その跳ね返りをホドリゲスが右足で押し込み、2試合合計で3-0とリードを広げる。その後1点を失うが、決勝戦を2連勝で終え、州選手権5連覇を達成する。
【コパ・ド・ブラジル】
3月1日、1回戦の相手は全国選手権3部のミラソウ。CBFランキング上位のグレミオは引き分けでも2回戦進出となる一戦。 前半5分、強烈な相手ミドルシュートをGK/GOLブレーノが両手で弾き返すがそのボールを頭で合わされ早くも失点。前半19分にCKからジエゴ・ソウザ、前半22分にFKからブルーノ・アウヴェスがゴールをマークし、2-1と試合を逆転する。しかし、前半29分、右サイドからのクロスで失点。後半8分には相手センターフォワードの個人技にやられ2-3と逆転を許す。後半14分に相手に退場者が出るが得点を奪うことができず、コパ・ド・ブラジルを1回戦で後にする。
【全国選手権2部】
1年での1部復帰をミッションとするホージェル監督は、守備では4-4の2ラインをコンパクトに保ち、相手陣でボールを失った際は、中央を固め、ボールをサイドへ押し出すようにプレスをかけ、ボールを奪うと素早く前にボールを運ぶ守備的な戦術を採用する。
4月9日開幕節、4月15日第2節をCFジエゴ・ソウザをケガで欠き2試合連続の無得点に終わる。 第3節にケガから復帰したジエゴ・ソウザの3得点の活躍でシーズン初白星をあげると、そこから3連勝を記録し首位に立つ。 翌第6節に敗れ首位を陥落したものの、守備的で手堅い戦術が功を奏し第7節以降折り返し点となる第19節まで不敗を記録、1部昇格圏の4位で前半戦を折り返す。しかし、前半の19試合で無得点試合が8試合、9引き分けを数えるなど、ホージェル監督の守備的でゴールの少ない戦術にサポーターは不満を抱える。
後半戦に入っても不敗記録は続き、第23節には16位のオペラーリオを相手に5-1と大勝し、連続不敗試合数を17に伸ばす。 しかし、この試合を機にチームのバランスが崩れ、1引き分けを挟み3連敗、この4試合のうち3試合を無得点で終えると、サポーターの声に後押しされるようにクラブはホージェル監督を解任。2017・2018年のコパ・ド・ブラジルを連覇、2017年リベルタドーレスを制したヘナト・ガウーショ(Renato Gaúcho)氏を監督に招聘する。
ヘナト監督は第29節から指揮を執り、10試合を5勝3分2敗の成績を残し、全国選手権2部で2位を確保し、グレミオの1年での1部復帰を実現した。
選手権前半 : 8勝 9分 2敗、得点19失点 6 選手権後半 : 9勝 5分 5敗、得点31失点20 選手権合計 : 17勝14分 7敗、得点50失点26
<チーム内個人成績・記録>
* 参照元:サッカーサイト「Ogol」
記録 | 選手 | 公式戦計 | 全国選手権 | ブラジル杯 | 州選手権 |
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最多試合出場 | ブルーノ・アウヴェス (Bruno Alves) – CB/ZAG | 48 | 34 | 1 | 13 |
(2位) | ビテロ (Bitello) – MF/MEI | 48 | 36 | 1 | 11 |
(3位) | ジェロメウ (Geromel) – CB/ZAG | 46 | 34 | 1 | 11 |
最多出場時間 | ブルーノ・アウヴェス (Bruno Alves) – CB/ZAG | 4149 | 2934 | 90 | 1125 |
(2位) | ジェロメウ (Geromel) – CB/ZAG | 4041 | 2961 | 90 | 990 |
(3位) | ヴィジャサンチ (Villasanti) – VOL | 3558 | 2742 | 0 | 816 |
最多得点 | ジエゴ・ソウザ (Diego Souza) – FW/ATA | 19 | 14 | 1 | 4 |
(2位) | ビテロ (Bitello) – MF/MEI | 10 | 8 | 0 | 2 |
(3位) | エリアス・マノエウ (Elias Manoel) – FW/ATA | 9 | 2 | 0 | 5 |
最多アシスト | ニコラス (Nicolas) – 左SB/LTE | 10 | 5 | 2 | 3 |
(2位) | ビエウ (Biel) – FW/ATA | 6 | 6 | 0 | 0 |
(3位) | ジエゴ・ソウザ (Diego Souza) – FW/ATA | 5 | 5 | 0 | 0 |
最多デュエル勝利 | ヴィジャサンチ (Villasanti) – VOL | – | 117 | – | – |
(2位タイ) | ジエゴ・ソウザ (Diego Souza) – FW/ATA | – | 108 | – | – |
(2位タイ) | ビエウ (Biel) – FW/ATA | – | 108 | – | – |
最多キーパス | ビテロ (Bitello) – MF/MEI | – | 36 | – | – |
(2位) | ビエウ (Biel) – FW/ATA | – | 32 | – | – |
(3位タイ) | ジエゴ・ソウザ (Diego Souza) – FW/ATA | 29 | |||
(3位タイ) | ニコラス (Nicolas) – 左SB/LTE | – | 29 | – | – |
最多CBI | ジェロメウ (Geromel) – CB/ZAG | – | 153 | – | – |
(2位) | ブルーノ・アウヴェス (Bruno Alves) – CB/ZAG | – | 94 | – | – |
(3位) | ヴィジャサンチ (Villasanti) – VOL | – | 70 | – | – |
※ デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標 CBI : クリア、ブロック、インターセプト