【ブラジル全国選手権2024】第27節(2/2)[09/21-22]

投稿者: | 2024年9月21日

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全国選手権第27節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第27節(1/2)[09/21-22]
・2024/09/21 ヴィトーリア(VIT) x ジュヴェントゥージ(JUV)
・2024/09/21 コリンチャンス(COR) x アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)
・2024/09/21 フルミネンセ(FLU) x ボタフォゴ(BOT)
・2024/09/21 フォルタレーザ(FOR) x バイーア(BAH)
・2024/09/22 アトレチコ・ミネイロ(CAM) x RBブラガンチーノ(RBB)
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/09/22 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) x パウメイラス(PAL)
・2024/09/22 グレミオ(GRE) x フラメンゴ(FLA)
・2024/09/22 サンパウロ(SAO) x インテルナシオナウ(INT)
・2024/09/22 クイアバ(CUI) x 
クルゼイロ(CRU)
・2024/09/22 クリシウーマ(CRI) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

全国選手権第27節 試合概要

ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) 0-1 パウメイラス(PAL)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=QGrL67LUWSQ
(PAL) : 26' #42 フラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)[]

今節前の順位

ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)は全国選手権10勝5分10敗35勝点35の9位。
パウメイラス(PAL)は全国選手権15勝5分6敗勝点50の2位。

得点シーン

(PAL) : 26' #42 フラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)[]
相手陣でのプレスから相手のパスミスを誘発。PA手前ゴール正面のCB間でボールを拾ったFWフラッコ・ロペスがGKの動きを冷静に確認し、ゴール左へボールを流し込む。アウェイのパウメイラスが先制。[0-1]
   FWフラッコ・ロペスは、ラヌース(Lanús)/ARG育成出身で、2021年1月に20歳のプロデビューを飾ったアルゼンチン国籍選手。翌シーズンに37試合14得点3アシストの成績を収め、2022年6月にパウメイラスに加入する。準主力として2022年14試合2得点、2023年40試合8得点を記録。2024年は1月開幕のサンパウロ州選手権こそ15試合10得点2アシストの成績を残すが、リベルタドーレスや全国選手権の序盤では交代出場が続いていた。しかし、7月に入りスタメンに定着し、最近の6試合は5得点2アシストの活躍。2024年は今節終了時点で50試合21得点7アシスト。得点数はチーム最多。全国選手権は、9得点で同僚のFWエステヴォン(Estêvão, 2007)と並ぶ得点ランキング2位タイ。トップを走るフラメンゴFWペドロ(Pedro, 1997)は膝の大ケガのため今季絶望となっており、全国選手権得点王も狙える位置につけている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:54% 46% ⇒ 前後半:55% 45%
シュート(枠内): 前半:4‐7(1‐2) ⇒ 前後半:10‐14(3‐3)
パス成功率: 前半:75% 73% ⇒ 前後半:79% 76%
ファール: 前半:3‐5 ⇒ 前後半:8‐14
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:1‐2

   ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)は、FWフィリピ・コウチーニョ(Philippe Coutinho, 1992)に代表される育成出身の中堅選手の復帰や、ハファエウ・パイヴァ監督による育成カテゴリー所属選手やトップチーム昇格間もない若手選手の積極登用により、選手層に厚みが帯び、コパ・ド・ブラジルを勝ち上がりながらも、全国選手権では勝点を積み重ね、順位も監督就任時の降格圏内から9位にまで上げてきている。
   今節は、出場停止選手や新たなケガ人はなし。前節でのスタメンから1点の変更。右サイドハーフにMFハイアンが抜擢される。
   ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKレオ・ジャルジン(Léo Jardim, 1995)
   4 : 右SBパウロ・エンヒキ(Paulo Henrique, 1996)、CBマイコン(Maicon, 1988)、CBレオ(Léo, 1996)、左SBルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)
   2 : VOLスフォルツァ(Sforza, 2002)、VOLウーゴ・モウラ(Hugo Moura, 1998)
   3 : ※MFハイアン(Rayan, 2006)、MFディミトリ・パイェ(Dimitri Payet, 1987)、FWデイヴィジ(David, 1995)
   1 : FWベヘッチ(Vegetti, 1988)

   パウメイラス(PAL)は、リベルタドーレスとコパ・ド・ブラジルの敗退後のチームの再構築が機能。リベルタドーレス敗退後の3試合を計12‐0と攻守に噛み合った試合を展開している。
   今節は、右SBマルコス・ホッシャ(Marcos Rocha, 1988)がケガのため右SBジアイ、左SBカイオ・パウリスタ(Caio Paulista, 1998)が出場停止のため左SBヴァンデルランと、両サイドバックが変更。中盤はFWエステヴォン(Estêvão, 2007)は筋肉系のケガのため欠場し、MFハファエウ・ヴェイガが中央に入り、右サイドにMFマウリシオが移動する。
   パウメイラス(PAL)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKウェヴェルトン(Weverton, 1987)
   4 : ※右SBジアイ(Giay, 2004)、CBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993)、CBムリーロ(Murilo, 1997)、※左SBヴァンデルラン(Vanderlan, 2002)
   2 : VOLアニバル・モレノ(Anibal Moreno, 1999)、VOLヒシャルジ・ヒオス(Richard Rios, 2000)
   3 : MFマウリシオ(Maurício, 2001)、※MFハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)、FWフェリピ・アンデルソン(Felipe Anderson, 2003)
   1 : FWフラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)

   試合は立ち上がりからインテンシティの高い展開。アウェイのパウメイラスが比較的長くボールを握るが、ヴァスコ・ダ・ガマの自陣に入るボールに対する鋭い寄せに苦しむ。FWフェリピ・アンデルソンが左右に自由に動き、ヴァスコ・ダ・ガマ守備網の穴を作ろうとするが効果を発揮しない。
   一方のヴァスコ・ダ・ガマは、パウメイラスのプレスバックや、速い帰陣による守備ブロックの構築により、チャンスらしいチャンスを作り出すことができない。
   均衡した状態が長らく続くが、一つのミスが試合を動かす。
   前半26分、パウメイラスは相手陣でのプレスから相手のパスミスを誘発。PA手前ゴール正面に流れたボールを拾ったFWフラッコ・ロペスがGKの動きを冷静に確認し、ゴール左へボールを流し込み、アウェイのパウメイラスが先制する。[0-1]
   前半38分、ヴァスコ・ダ・ガマは、ゴール正面約25mの位置からFWデイヴィジが強烈なミドルシュート。ボールはゴール左隅を襲うが、パウメイラスGKウェヴェルトンが飛びつき、両手でCKに逃れるビッグセーブ。
   後半7分、パウメイラスは、右サイド深くからゴール前にクロス。これはクリアに遭うものの、そのボールにFWフラッコ・ロペスがビシクレッタ。ボールはクロスバーを直撃し惜しくも枠を越える。
   時間が経過するにつれ、ヴァスコ・ダ・ガマが相手を押し込む時間が増えていくが、決定機は訪れない。
   後半21分、ヴァスコFWエメルソン・ロドリゲス(Emerson Rodrígues, 2000)が右サイドライン際から上げたボールがPA内でパウメイラスDFの腕に当たり、主審はPKの判定。しかし、VARが介入し、オンフィールドレビューの結果、PAは取り消される。
   後半34分、ヴァスコは相手陣深く右サイドライン際からSBプーマ・ロドリゲス(Puma Rodríguez, 1997)がクロス。FWベヘッチがゴール前に飛び込み頭を合わせるが、GKウェヴェルトンが弾き出す。
   その後、パウメイラスは、中盤から前線にかけてフレッシュな選手を投入し、ボールの出どころへの寄せを強化、ヴァスコ・ダ・ガマの反撃を最後まで抑え込み、試合はタイムアップ。

   ヴァスコ・ダ・ガマは、最近の好調が試される前節フラメンゴ戦、今節パウメイラス戦の上位チームとの連戦だったが、結果は1分1敗。前節は試合を支配されながらも引き分けに持ち込み、今節は互角の戦いもミスで失点を喫し、上位との地力の差を感じさせられた。しかし、チーム力は確実に良化しており、今後のコパ・ド・ブラジルでの勝ち残りや、全国選手権での上位進出を期待したい。
   次戦は、9月29日に全国選手権第28節、アウェイでのクルゼイロ戦。
   パウメイラスは、全国選手権では4試合連続無失点で5連勝を飾り、首位ボタフォゴを勝点差「3」で追随。今節はFWエステヴォンを欠き、ゴール前での威圧感に欠けたが、好調のFWフラッコ・ロペスが相手のミスを逃さずこの試合唯一のゴールをマーク。全国選手権三連覇に向け、視界は明るい。
   次戦は、全国選手権第28節アトレチコ・ミネイロ戦がホームで予定されている。

グレミオ(GRE) 3-2 フラメンゴ(FLA)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=UT0nVRygb1s
(GRE) : 12' #10 クリスタウド(Cristaldo, 1996)[#18 ジョアン・ペドロ(João Pedro, 1996)]
(FLA) : 25' #20 マテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)[#37 アルカラス(Alcaraz, 2002)]
(GRE) : 55' #22 ブライトバイテ(Braithwaite, 1991)[]
(GRE) : 84' #19 ジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)[#15 エデニウソン(Edenílson, 1989)]
(FLA) : 90' #40 フェリピ・テレーザ(Felipe Teresa, 2006)[]

今節前の順位

グレミオ(GRE)は全国選手権8勝4分12敗勝点28の14位。(2試合未消化)
フラメンゴ(FLA)は全国選手権13勝6分6敗勝点45の4位。(1試合未消化)

得点シーン

(GRE) : 12' #10 クリスタウド(Cristaldo, 1996)[#18 ジョアン・ペドロ(João Pedro, 1996)]
相手陣半ば右サイドライン際からSBジョアン・ペドロがFWソテウドとのタベーラからPA右角に侵入する。しかし、DFの壁を前に後方のMFクリスタウドにボールを預けると、MFクリスタウドが思い切りよく右足を一閃。DFの間を抜けたボールがファーサイドのゴールネットを揺らし、グレミオがこの試合初めての好機をゴールに結びつける。[1-0]
   MFクリスタウドは、グレミオ入団一年目の2023年に54試合11得点12アシストを記録。司令塔として二列目でボールを前後左右に散らし、オフザボールでは前線を追い抜き相手最終ライン裏に抜け出すなど、多くのゴールに絡む活躍。2024年もチームの攻撃の核として、今節終了時点で46試合12得点5アシスト。得点数は早くも前年の記録を更新した。
(FLA) : 25' #20 マテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)[#37 アルカラス(Alcaraz, 2002)]
自陣左サイドから中央MFアルカラスを経由したボールを、FWマテウス・ゴンサウヴェスが相手陣半ば右サイドで受ける。ドリブルでゴールに向かい、PA侵入後にフェイントを挟むと、左足の鋭く振りの小さいシュートで、ボールをファーサイドのゴールポストの内側に突き刺す。ゴラッソ。フラメンゴが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   MFマテウス・ゴンサウヴェスは、フラメンゴ育成出身で、2022年10月全国選手権にて17歳のプロデビューを果たし、同年は3試合に出場。2023年はシーズン序盤のヘコパ・スウアメリカーナのH&Aの2試合に出場するなど、大きな期待を受けるが、次第に出場機会を失い、8月からは期限付き移籍にてRBブラガンチーノでプレーする。2024年のフラメンゴ復帰後もあまり出場機会に恵まれないが、クラブは、直近の移籍ウィンドウでの保有権50%に対して500万ユーロのリオ・アーヴェ(Rio Ave)/POR、保有権70%に対して700万ユーロのRBブラガンチーノのオファーを拒否。そのクラブの決定に応えるかのように、今節は多くのチャンスを演出し、自らがゴールを記録。今後も与えられたチャンスで結果を残していきたい。
(GRE) : 55' #22 ブライトバイテ(Braithwaite, 1991)[]
相手陣を中央から左サイドへゆっくりとしたテンポでボールを繋ぎ、縦にボールを運ぶと、ゴールライン際からMFクリスタウドの戻りのボールを受けた左SBヘイナウドが縦に鋭く切れ込みゴール前にクロスを上げようとする。しかし、ボールはDFに当たり、コースを変えたボールがゴールニアサイドを襲う。GKマテウス・クーニャは素早く反応し、膝を立てボールをブロックするが、その跳ね返りのボールをFWブライトバイテが逃さずゴールに押し込む。再びグレミオがリード。[2-1]
   FWブライトバイテは、2度のW杯などデンマーク代表として69試合10得点4アシストを誇る。トゥールーズ/FRAやミドルズブラ/ENGなどを経てバルセロナ/ESPでプレー。バルセロナでは2020/21年に41試合7得点3アシストの成績を残す。グレミオには2024年7月末に2年契約で移籍加入。クラブデビュー戦で2得点をマークするなど、グレミオ加入後の7試合で4得点1アシストを記録している。
(GRE) : 84' #19 ジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)[#15 エデニウソン(Edenílson, 1989)]
PA内でボールを受けたMFミゲル・モンサルベだったが、DF2人に挟まれコーナーへと押し込まれる。フォローに入ったVOLエデニウソンがDF間の背後へポジションを変えると、MFミゲル・モンサルベはアウトサイドでボールを繋ぎ、ゴールライン際からVOLエデニウソンがゴール正面にクロス。FWジエゴ・コスタがフリーの体勢で頭をあわせゴールネットを揺らす。グレミオが貴重な追加点。[3-1]
   FWジエゴ・コスタは、2014年、2018年の2度のW杯など、スペイン代表として24試合10得点2アシスト。ブラジル・サンパウロに本拠を置くバルセロナ・エスポルチーヴォの育成出身で、ブラジル国内でのプロデビューを待たず、2006年にブラガ/PORへ移籍。半年後の加入したアトレティコマドリードにて期限付き移籍で試合経験を積み、クラブ復帰後の2013/14年には52試合36得点4アシストの成績を残す。2014/15年から3年間はチェルシー/ENGでプレーし計120試合59得点18アシスト。その後アトレティコマドリードに復帰し、複数のクラブを経て、2024年2月にグレミオに加入。グレミオでは2か月間の離脱もありあまり多くの出場機会に恵まれていないものの、今節終了時点で18試合8得点3アシストの成績を残している。
(FLA) : 90' #40 フェリピ・テレーザ(Felipe Teresa, 2006)[]
相手陣中央に入った位置でボールを受けたVOLエヴェルトン・アラウージョがDF2選手の寄せをかわし縦にドリブルを始動。PA入口でDF3選手をかわしシュートに持ち込むが、間合いを詰めたGKのブロックに遭う。しかし、このこぼれ球を、プロデビューのピッチに立ってわずか5分後のFWフェリピ・テレーザが頭でゴールに押し込み、フラメンゴが1点差に詰め寄る。[3-2]
   FWフェリピ・テレーザは、フラメンゴ育成出身で、今節後半41分にピッチに送り出され18歳のプロデビューを飾る。2024年に入り、U-17からU-20チームに昇格したばかりだが、U-20チームでは交代出場が中心ながら多くの試合に出場。急遽招集されたトップチームでの今節でプロ初ゴールを決める勝負強さを見せた。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:42% 58% ⇒ 前後半:44% 56%
シュート(枠内): 前半:5‐14(1‐5) ⇒ 前後半:12‐20(3‐8)
パス成功率: 前半:77% 88% ⇒ 前後半:82% 90%
ファール: 前半:3‐6 ⇒ 前後半:6‐13
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:1‐0(0‐1)

   グレミオ(GRE)は、前節RBブラガンチーノ戦を2度のリードを守り切れず2-2の引き分け。全国選手権は14位とは言え、降格圏までの勝点差は「3」しかなく、ホームの今節は勝点「3」が欲しい。
   今節は、出場停止明けのCBグスタヴォ・マルチンスとCBカネマンが最終ラインに復帰。
   グレミオ(GRE)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKマルチェシン(Marchesín, 1988)
   4 : 右SBジョアン・ペドロ(João Pedro, 1996)、※CBグスタヴォ・マルチンス(Gustavo Martins, 2002)、※CBカネマン(Kannemann, 1991)、左SBヘイナウド(Reinaldo, 1989)
   2 : VOLビジャサンチ(Villasanti, 1997)、VOLドッジ(Dodi, 1996)
   3 : FWミゲル・モンサルベ(Miguel Monsalve, 2004)、MFクリスタウド(Cristaldo, 1996)、FWソテウド(Soteldo, 1997)
   1 : FWブライトバイテ(Braithwaite, 1991)

   フラメンゴ(FLA)は、週中のリベルタドーレス準々決勝ペニャロル/URU戦1stレグをホームで0-1の敗戦。全国選手権は4位につけているものの、ケガ人等の離脱選手が多く、クラブの優先順位はリベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルとなっている。
   今節のスタメンは、リベルタドーレスから全ポジションで変更。育成出身・所属の若手選手にスタメンのチャンスが与えられる。
   フラメンゴ(FLA)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(リベルタドーレス)のスタメンからの入れ替わり)
   GK : ※GKマテウス・クーニャ(Matheus Cunha, 2001)
   4 : ※右SBウェズレイ(Wesley, 2003)、※CBダヴィ・ルイス(Davi Luiz, 1987)、※CBクレイトン(Cleiton, 2003)、※左SBアイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)
   2 : ※VOLエヴェルトン・アラウージョ(Evertton Araújo, 2003)、※VOLアラン(Allan, 1997)
   3 : ※MFロハン(Lorran, 2006)、※MFアルカラス(Alcaraz, 2002)、※MFマテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)
   1 : ※FWカルリーニョス(Carlinhos, 1997)

   アウェイで控え選手中心のフラメンゴだが、試合開始から積極的な試合を展開。ボールを相手陣に運びシュートまで落ち込むと、相手ボールには素早いプレスを仕掛けグレミオに攻撃の隙を与えない。
   ところが、前半12分、グレミオは相手陣にボールを運ぶと、右サイドを起点とした攻撃。フラメンゴ守備陣もしっかりとしたブロックを構築し対応するが、グレミオMFクリスタウドがバイタルエリアから一瞬の隙を突いたシュートを決め、ホームのグレミオが先制する。
   先制後、グレミオは相手にボールを持たせながらも、高い位置での寄せを強める。
   しかし、前半25分、フラメンゴは自陣左サイドから斜め前方に素早く2本のパスを通すと、MFマテウス・ゴンサウヴェスが振りの鋭いコンパクトなシュートをファーサイドに決めるゴラッソ。フラメンゴが試合を振り出しに戻す。
   勢いに乗るフラメンゴは、前半28分に自陣から相手陣に送られたボールにFWカルリーニョスが抜け出しGKと一対一を迎えるが、グレミオGKマルチェシンはファーサイドを狙ったシュートを右足を伸ばし防ぎ、ゴールを守り抜く。
   その後もフラメンゴが相手のマークを巧みにかわし相手陣で試合を展開。一方のグレミオも前半42分にSBジョアン・ペドロが約30mのミドルシュートを放つが、ボールはゴールポストに弾き返される。
   ハーフタイムにグレミオは、攻守に修正を施し、自陣でのボールロストを減らし、相手陣両サイド深くへボールを送り攻撃を組み立てるようになる。
   すると、後半10分、グレミオは相手陣を中央から左サイドへゆっくりとしたテンポでボールを繋ぐと、PA付近で一気に加速。左SBヘイナウドが縦に鋭く切れ込みゴール前にクロス。DFに当たりコースを変えたボールがゴールニアサイドを襲うが、GKマテウス・クーニャが素早く反応し、膝を立てボールをブロック。しかし、その跳ね返りのボールをFWブライトバイテが逃さずゴールに押し込み、再びグレミオがリードする。[2-1]
   リードを許したフラメンゴだが、その後もボールを支配するものの、グレミオの自陣に引いた守備ブロックを崩せない。
   後半39分、グレミオが相手陣ゴールライン際までボールを運び、最後はFWジエゴ・コスタの豪快なヘディングシュートで貴重な追加点。[3-1]
   フラメンゴは、後半29分にプロ2試合目となるMFワラシ・ヤン(Wallace Yan)、後半41分にプロデビューとなるFWフェリピ・テレーザをピッチに送り出すと、後半41分に、VOLエヴェルトン・アラウージョがハーフライン付近からドリブルでボールを持ち上がり、PA手前でDF3選手をかわしシュートに持ち込む。ブロックに遭ったこぼれ球をFWフェリピ・テレーザが頭でゴールに押し込み、フラメンゴが1点差に詰め寄る。[3-2]
   しかし、最後はグレミオが、選手交代などで時間を消費し試合を締め、ホームで3-2の勝利を収めた。

   グレミオは、3試合ぶりの勝利を収め、降格圏の17位までの勝点差が「3」の12位にまで順位を上げた。しかし、控え選手中心のフラメンゴを相手にボールを支配される時間帯も長く、3試合連続の複数失点。守備スタイルの意思統一を図り、失点を抑え、一試合でも早く残留争いから抜け出したい。
   次戦は、中2日の9月25日に、順延された全国選手権第5節クリシウーマ戦がホームで開催。
   全国選手権第28節は、9月28日にアウェイで首位ボタフォゴとの一戦。
   フラメンゴは、控え選手や、下部組織所属選手を中心としたメンバーだったが、全体としてボールを支配し、個々の選手がしっかりとアピール。細部の連係に欠き、3失点を喫し試合には敗れたものの、FWフェリピ・テレーザのデビュー戦プロ初ゴールや、そのゴールに繋がったVOLエヴェルトン・アラウージョの好プレー、MFマテウス・ゴンサウヴェスのゴラッソなど、将来に向けた収穫は大きい。
   次戦は、9月26日にリベルタドーレス準々決勝ペニャロル戦2ndレグ。1stレグをホームで0-1で落とし、アウェイでの厳しい試合となるが、総力戦で準決勝進出を果たしたい。
   全国選手権第28節は、9月29日にホームにアトレチコ・パラナエンセを迎える。

サンパウロ(SAO) 1-3 インテルナシオナウ(INT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=MJ0R8f0fLM8
(SAO) : 5' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[#7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)]
(INT) : 42' #15 ブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)[#29 チアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)]
(INT) : 54' #29 チアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)[]
(INT) : 63' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[]

今節前の順位

サンパウロ(SAO)は全国選手権13勝5分8敗勝点44の5位。
インテルナシオナウ(INT)は全国選手権10勝8分6敗勝点38の8位。(2試合未消化)

得点シーン

(SAO) : 5' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[#7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)]
中央やや右アタッキングサード入口からFWルシアーノがボールを左サイドへ送る。PA角でボールを受けたFWルーカス・モウラが縦に仕掛けゴールライン際からクロス。ボールはやや後方に流れたものの、FWルシアーノが収め、振り向きざまにシュート。グラウンダーのシュートが決まり、早くもサンパウロが得意のホームで先制。[1-0]
   FWルシアーノは、アトレチコ・ゴイアニエンセ育成出身で、2012年3月コパ・ド・ブラジルにて18歳のプロデビュー。アヴァイーを経て2014年にコリンチャンスに移籍し47試合13得点2アシストの成績を残す。2017年7月レガネス/ESPへ移籍し1年間スペインでプレーした後、期限付き移籍にてパナシナイコス/GRE、フルミネンセでプレー。グレミオを経て、2020年8月にサンパウロに加入すると、毎年コンスタントに試合に出場し、5シーズン目の2024年も今節終了時点で49試合15得点1アシスト。サンパウロでは通算250試合82得点22アシスト、5シーズン連続二桁得点を記録している。
(INT) : 42' #15 ブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)[#29 チアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)]
相手陣PA入口の高さ右サイドライン際からFWウェズレイがゴール前にボールを送ると、FWボレーが胸で後方にボールを落とす。PA手前に位置どったVOLチアゴ・マイアが右サイドからPAに侵入した右SBブルーノ・ゴメスにボールを送ると、右SBブルーノ・ゴメスがコースを狙った左足のシュート。飛びつくGKの指先を越えたボールがファーサイドのゴールネットを揺らすゴラッソ。インテルナシオナウが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   VOLブルーノ・ゴメスは、2024パリ五輪南米予選代表。ヴァスコ・ダ・ガマ育成出身で、2019年9月全国選手権にて18歳のプロデビュー。2020年、2021年と30試合以上の試合に出場するが、チームの2部降格とクラブの財政問題のため、両者合意の上契約を解除し、2022年にインテルナシオナウに加入。しかし、インテルナシオナウでは出場機会に恵まれず、半年後にコリチバへ期限付き移籍し、シーズン終了後に完全移籍へと移行する。2023年はコリチバにてセグンドボランチとして目覚ましい活躍を見せるものの、チームは2部に降格。2024年2月にインテルナシオナウが買い戻す形で復帰を果たす。インテルナシオナウ復帰後は前監督のもとであまり出場機会に恵まれなかったものの、ホージェル・マシャード監督就任後にケガ人が相次ぐ右サイドバックとして起用されると、そのままレギュラーの座に定着。インテルナシオナウの最近の好調を牽引する選手の一人。
(INT) : 54' #29 チアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)[]
サンパウロ最終ラインが自陣でのパス回しの中でミス。それを見逃さずFWウェズレイがボールを奪い取ると、深い位置までボールを運ぶ。PA角にボールを戻すと、MFアラン・パトリッキがさらにファーサイドへクロス。は背走するDFがボールを足に当てたものの、こぼれ球をVOLチアゴ・マイアがペナルティマーク手前から左足でゴールに蹴り込みインテルナシオナウが逆転。[1-2]
   VOLチアゴ・マイアは、2016年リオ五輪金メダリスト。サントス育成出身で、2013南米U-17選手権代表に選出されるなど、早くから将来を嘱望される。2014年10月全国選手権にて17歳のプロデビュー。2017年7月1400万ユーロにてリール/FRAへ移籍。三年目にシーズンにレギュラーの座を失いフラメンゴへ移籍し、2022年はドリヴァウ・ジュニオール監督のもと、主力選手の一人としてチームのリベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルの二冠達成に貢献。2023年には相次ぐ監督交代の中、キャリアハイの64試合の出場記録を残す。しかし、終盤のチチ監督就任以降はポジションを失い、2024年3月に買取義務付きの期限付き移籍にてインテルナシオナウに加入。ホージェル・マシャード監督就任後にセグンドボランチとして起用されるようになり、前線のプレスバックの蓋として機能、ポジション転向後は9試合で2得点2アシストと攻撃にも積極参加。新たな一面が発掘され、今後の更なる飛躍が期待される。
(INT) : 63' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[]
相手陣中央でのボール争奪戦のこぼれ球を中央やや左で拾ったMFアラン・パトリッキが右サイドへ展開。MFグスタヴォ・プラードがサイドからPAに向かいドリブルを仕掛け、PA直前で縦に切れ込みゴール前にクロスを送ると、DFに当たったボールがゴール正面PA入口へ流れ、MFアラン・パトリッキがダイレクトにシュート。クロスバーを叩いたボールは真下に落ち、跳ね返りのボールがゴール上部のネットを揺らす。インテルナシオナウが貴重な追加点。
   MFアラン・パトリッキは、サントス育成出身で、2009年9月全国選手権にて18歳のプロデビュー。2011年6月にシャクタルドネツク/UKRへ移籍。当初は出場機会に恵まれず、インテルナシオナウやフラメンゴへと期限付き移籍が続くが、2016/17年シャクタルドネツクに復帰すると、以降は主力として13もの国内タイトルを獲得。2022年4月にインテルナシオナウに完全移籍で加入すると、中盤で攻撃の指揮を執り、チームの全国選手権2位躍進に貢献。2023年はチームが大型補強を進める中、62試合16得点10アシストの3項目すべてでキャリアハイ。2024年は度重なるケガのため、3度に渡りチームを離脱するが、これまで34試合8得点5アシストの成績を残している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:58% 42% ⇒ 前後半:61% 39%
シュート(枠内): 前半:4‐7(2‐3) ⇒ 前後半:7‐14(2‐6)
パス成功率: 前半:83% 74% ⇒ 前後半:84% 75%
ファール: 前半:9‐7 ⇒ 前後半:18‐16
黄カード(赤): 前半:1‐1 ⇒ 前後半:4‐1

   サンパウロ(SAO)は、週中のリベルタドーレス準々決勝ボタフォゴ戦1stレグをアウェイで0-0の引き分け。前半はゴール前に押し込まれる時間帯が続いたが、後半は前に出る守備から攻撃の移行も良く、ボールこそ生まれなかったものの、いい形で試合を締めた。
   全国選手権は、リベルタドーレスとコパ・ド・ブラジルが並行開催される厳しい日程の中、大きく崩れることはなく5位につけている。
   今節は、中2日でリベルタドーレス2ndレグが控えるため、9つのポジションで選手を変更し、試合に入る。
   サンパウロ(SAO)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(リベルタドーレス)のスタメンからの入れ替わり)
   GK : ※GKジャンドレイ(Jandrei, 1993)
   4 : ※右SBイゴル・ヴィニシウス(Igor Vinícius, 1997)、※CBフェラレシ(Ferraresi, 1998)、※CBフアン(Ruan, 1999)、※左SBミシェル・アラウーホ(Michel Araújo, 1996)
   2 : ※VOLマルコス・アントニオ(Marcos Antônio, 2000)、VOLボバディージャ(Bobadilla, 2001)
   3 : FWルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)、※FWルシアーノ(Luciano, 1993)、※FWエリキ(Erick, 1997)
   1 : ※FWアンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)

   インテルナシオナウ(INT)は、得点力不足が解消し、目下3試合連続で複数得点をマーク。引き分けを挟む4連勝中で、2試合未消化ながら全国選手権は8位。リベルタドーレス出場圏の6位の視界に入ってきた。
   今節は、17歳の新星MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)が出場停止。代わって今季プロデビューの19歳MFグスタヴォ・プラードがスタメンに抜擢される。
   インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKロチェ(Rochet, 1993)
   4 : 右SBブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、CBヴィトン(Vitão, 2000)、CBメルカド(Mercado, 1987)、左SBベルナベイ(Bernabei, 2000)
   2 : VOLフェルナンド(Fernando, 1987)、VOLチアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)
   3 : ※MFグスタヴォ・プラード(Gustavo Prado, 2005)、MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、FWウェズレイ(Wesley, 1999)
   1 : FWボレー(Borré, 1995)

   サンパウロは、一週間前の前節クルゼイロ戦は、控え選手中心のメンバーで、ボールを相手に持たせる試合を展開し、白星を獲得したが、今節はMFルーカス・モウラとMFルシアーノが中盤に入り、立ち上がりから積極的にボールを支配する。
   開始40秒に、サンパウロは相手陣中央からFWルーカス・モウラが右サイドのFWエリキにボールを送り、SBイゴル・ヴィニシウスが縦に抜け出しゴールライン際からクロス。FWルーカス・モウラがゴール前ファーサイドで頭を合わせるが、インテルナシオナウGKロチェが至近距離のシュートを辛うじてゴールポストの外へ弾き出す。
   さらにサンパウロは前半5分、FWルーカス・モウラとFWルシアーノとのコンビで縦に速く攻め上がり、FWルーカス・モウラのゴールライン際からのマイナスのボールをFWルシアーノが反応しゴール。早くもサンパウロが先制する。[1-0]
   攻撃の手綱を緩めないサンパウロは、前半19分にも左サイドからのクロスボールがクリアされたところを、VOLボバディージャがPA手前からミドルシュート。ボールは惜しくもクロスバーを直撃、跳ね返りのボールをVOLボバディージャが直接ゴールを狙うが、ボールはクロスバーを越えていく。
   サンパウロの積極的な姿勢に後手に回っていたインテルナシオナウだが、前半32分、ボールを受けに下がったFWボレーからのボールをPA手前で受けたMFアラン・パトリッキがシュート。前半37分にはPA近辺での人もボールもよく動く展開から、MFグスタヴォ・プラードがミドルシュート。サンパウロGKジャンドレイの好守に阻まれたものの、インテルナシオナウが攻撃の形を作っていく。
   すると、前半42分、相手陣でボールをテンポよく回し、右サイドライン際からFWウェズレイのクロスボールを起点にPA前後で細かくボールを繋ぐと、最後はサイドからPAに侵入した右SBブルーノ・ゴメスがコースを狙った左足のシュート。ファーサイドのゴールネットを揺らし、インテルナシオナウが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   後半もインテルナシオナウが前半終盤の勢いを引き継ぐ。
   後半9分、サンパウロ最終ラインのパスミスを見逃さずFWウェズレイがボールを奪い取ると、深い位置までボールを運び、PA右へボールを送る。さらにそこからファーサイドへボールを送ろうとするが、サンパウロDFが辛うじてボールをカット。しかし、そのこぼれ球をVOLチアゴ・マイアが左足でゴールに蹴り込みインテルナシオナウが逆転。[1-2]
   なおも後半18分、インテルナシオナウがは、相手陣中央でのボール争奪戦のこぼれ球を中央やや左で拾ったMFアラン・パトリッキが右サイドへ展開。MFグスタヴォ・プラードがサイドからPAに向かいドリブルを仕掛け、PA直前で縦に切れ込みゴール前にクロスを送ると、DFに当たったボールがゴール正面PA入口へ流れ、そのボールをMFアラン・パトリッキがダイレクトにゴールに決める。[1-3]
   2点のリードを許したサンパウロは直後にリベルタドーレスを控えるMFルーカス・モウラをベンチに下げ、後半32分にはFWカレリ(Calleri, 1993)やMFホドリゴ・ネストール(Rodrigo Nestor, 2000)を投入する。
   後半32分にサンパウロはFWウィリアン・ゴメス(William Gomes, 2006)がGKロチェのニアサイドへシュートを放つが、GKロチェがコースを消してブロック。
   サンパウロはこの後半32分のシュート以外にチャンスらしいチャンスを作り出すことができず、試合はタイムアップ。
   インテルナシオナウが、アウェイで3-1の逆転勝ちを収めた。

   サンパウロは、リベルタドーレスの谷間の試合にもかかわらず、積極的に試合に入ったものの、前半の終盤に失速。後半立ち上がりに逆転弾を浴び、その後は相手に主導権を握られ、勝点を積み上げることができなかった。
   次戦は、中2日の9月25日にリベルタドーレス準々決勝ボタフォゴ戦2ndレグ。1stレグは敵地で引き分け。得意のホームで準決勝進出を決めたい。
   全国選手権第28節は、9月29日にホームでコリンチャンスとのクラシコ。
   インテルナシオナウは、引き分けを挟み5連勝。人とボールが相手陣で流動的に動くサッカーに、試合を重ねて連携が高まり、最近の4試合はいずれも複数得点で計11得点、8選手がゴールを決めている。全国選手権は、2試合未消化の状況でリベルタドーレス予備予選出場権の6位まで勝点差「1」、本戦出場圏の4位まで勝点差「4」にまで追い上げている。
   次戦は、9月25日に、順延された全国選手権第16節アウェイでのRBブラガンチーノ戦。
   全国選手権第28節は、9月29日にホームにヴィトーリアを迎える。

クイアバ(CUI) 0-0 クルゼイロ(CRU)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=6EgRFqYEfDg

今節前の順位

クイアバ(CUI)は全国選手権5勝7分13敗勝点22の19位。
クルゼイロ(CRU)は全国選手権12勝5分9敗勝点41の7位。

得点シーン

N/A

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:42% 58%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:9‐12(4‐2)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:85% 84%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:10‐10
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:0‐1(0‐1)

   クイアバ(CUI)は、監督交代後の2試合を1勝1分と勝点を積み重ねたものの、前節は試合を支配され0-3の完敗。残留圏までの勝点差も「5」に拡がっっている。
   今節は、FWイシドロ・ピッタ(Isidro Pitta, 1999)が出場停止。前線を2トップに変更し、高さのFWデリキ・ラセルダとスピードのFWクレイソンがコンビを組む。
   クイアバ(CUI)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKヴァウテル(Walter, 1987)
   4 : 右SBマテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)、CBブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)、CBアラン・エンペレウール(Alan Empereur, 1994)、左SBハモン(Ramon, 2001)
   4 : VOLルーカス・ミネイロ(Lucas Mineiro,1996)、MFルーカス・フェルナンデス(Lucas Fernandes, 1997)、※MFグスタヴォ・サウエル(Gustavo Sauer, 1993)、MFフェルナンド・ソブラウ(Fernando Sobral, 1994)
   2 : FWクレイソン(Clayson, 1995)、※FWデリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)

   クルゼイロ(CRU)は、週中のコパ・スウアメリカーナ準々決勝リベルタ/PAR戦1stレグをアウェイで2-0の快勝。全国選手権は連係が噛み合わず、フェルナンド・セアブラ監督への批判が集まっているが、カップ戦で上位に進出し、外部を黙らしたい。
   今節は、中3日でコパ・スウアメリカーナ2ndレグを控え、4バックから3バックへ変更し、6選手を入れ替え。前線はFWガブリエウ・ヴェロンをFWカイオ・ジョルジの2トップを継続し、連係を深めたい。
   クルゼイロ(CRU)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(コパ・スウアメリカーナ)のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKカシオ(Cássio, 1987)
   3 : ※CBジョナタン・ジェズス(Jonathan Jesus, 2004)、※CBジョアン・マルセロ(João Marcelo, 2000)、CBビジャルバ(Villalba, 1994)
   5 : 右WBウィリアン・フルタド(William Furtado, 1995)、※MFマテウス・ヴィタウ(Mateus Vital, 1998)、※VOLペラルタ(Peralta, 2002)、※VOLハミーロ(Ramiro, 1993)、※左SBカイキ・ブルーノ(Kaiki Bruno, 2003)
   2 : FWガブリエウ・ヴェロン(Gabriel Veron, 2002)、FWカイオ・ジョルジ(Kaio Jorge, 2002)

   アウェイのクルゼイロがボールを握り、クイアバが高い位置でプレスを仕掛ける展開で試合は始まる。
   前半21分、クルゼイロはGKカシオが前線へ大きくフィード。相手陣に抜け出したFWカイオ・ジョルジがDFのマークを受けながらもシュートに持ち込むが、GKヴァウテルが間合いを詰め、体を張ってシュートを防ぐ。
   このプレーを機に試合は動き出し、前半24分、クイアバが相手陣入口でボールを奪いショートカウンター、MFグスタヴォ・サウエルが放ったシュートはGKカシオが僅かにボールに触れCKに逃れる。
   さらにクイアバは、前半31分には相手陣左サイドで得たFKからゴール前に上げられたボールに、ファーサイドでCBブルーノ・アウヴェスが頭を合わせるがGKカシオがボールを弾き出す。
   前半43分のゴール正面約25mのFWクレイソンもクルゼイロGKカシオがサイドへ体を伸ばし両手でボールを弾き返す。
   後半に入り、クイアバはプレスの勢いを弱め、クルゼイロは相手陣でボールを展開する時間帯が増える。しかし、クイアバの自陣に引き中を閉じる守備網に苦しみ効果的にボールを前線に運ぶことができない。
   後半15分を目前に、クルゼイロは中盤から前線にかけて、ベンチスタートとなった主力3選手を投入する。しかし、クイアバの強固な守備ブロックを前に、攻撃が手詰まりとなる状況は変わらず、強引なミドルシュートでターンを終える場面が増えていく。
   後半37分、クルゼイロはCBジョアン・マルセロが、ドリブルで抜け出し少し大きくボールを蹴りだしたクイアバFWエリエウ(Eliel, 2003)の足をPA手前でスライディングタックルで刈り一発退場。
   クルゼイロは数的不利に陥りながらも、後半45分に、右サイドからのボールをPA内左で受けたFWアルバロ・バレアル(Álvaro Barreal, 2000)がシュートに持ち込むが、クイアバGKヴァウテルがコースを塞ぎ、体を張ってシュートを阻止。
   一方の数的有利に立ったクイアバだが、こちらは最後まで攻め手に欠け、試合は0-0のままタイムアップ。
   降格圏に低迷するクイアバと、最近の不振で上位争いから脱落しつつあるクルゼイロは、勝点「1」を痛み分ける結果に終えた。

   クイアバは、前半こそ相手陣でのプレスで複数の好機を迎えたものの、ゴールに結びつけることができず、後半は暑さのためプレスの勢いが弱まり、試合終盤の数的有利な状況でも効果的に相手ゴールに迫ることができず、ホームでゴールを奪うことができなかった。全国選手権は19位のまま、16位までの勝点差は依然として「5」。
   次戦は、9月29日に全国選手権第28節アウェイでのフォルタレーザ戦が控える。
   クルゼイロは、控え選手中心のメンバーとは言え、前半はクイアバのプレスに苦しみ、後半も攻撃面で連係不足とアイディア不足で、下位に低迷するクイアバから得点はおろか好機も多くは作り出せず0-0の引き分けに終えた。
   次戦は、中3日の9月26日にコパ・スウアメリカーナ準々決勝リベルタ戦2ndレグ。2点のアドバンテージがあり、ホームですっきりと準決勝進出を決めたい。
   全国選手権第28節は、9月29日にホームにヴァスコ・ダ・ガマを迎える。
   なお、クルゼイロは、試合の翌日にフェルナンド・セアブラ(Fernando Seabra)監督の解任を発表。フェルナンド・セアブラ監督は35試合17勝10分8敗の成績でクラブを去る。攻撃的なチーム作りをし、就任当初は不安定だった守備面も間もなく整備。一時は評論家から優勝候補に推されるほどのサッカーを実現したが、一部報道によると、クラブ幹部による補強選手の起用が強要されるようになり、最近の試合ではいい頃のダイナミズムを欠いていた。是非とも他クラブでの采配を見てみたい。
   後任の監督にはフェルナンド・ジニース(Fernando Diniz)氏の就任が発表されている。

クリシウーマ(CRI) 0-0 アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=1Ra3Gf0XlQs

今節前の順位

クリシウーマ(CRI)は全国選手権7勝7分1敗勝点28の15位。(1試合未消化)
アトレチコ・パラナエンセ(CAP)は全国選手権8勝6分10敗勝点30の13位。(2試合未消化)

得点シーン

N/A

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:64% 36% ⇒ 前後半:64% 36%
シュート(枠内): 前半:5‐3(1‐1) ⇒ 前後半:24‐10(6‐3)
パス成功率: 前半:83% 66% ⇒ 前後半:81% 65%
ファール: 前半:7‐5 ⇒ 前後半:11‐12
黄カード(赤): 前半:1‐0 ⇒ 前後半:2‐2

   クリシウーマ(CRI)は、前節パウメイラスを0-5の大敗。前半20分までに3失点。後半20分過ぎに相手から退場者が出たものの、反撃することができず試合を終えた。全国選手権は8月以降の7試合を2勝1分4敗の成績で降格圏までの勝点差「3」にまで詰まっている。
   今節は、右サイドバックを攻撃的なSBクラウジーニョ(Claudinho, 2000)から守備的なSBドゥドゥへ変更。センターバックにベテランCBホドリゴを据え、守備面での安定感を高めたい狙いが見られる。
   クリシウーマ(CRI)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKグスタヴォ(Gustavo, 1993)
   4 : ※右SBドゥドゥ(Dudu, 1997)、※CBホドリゴ(Rodrigo, 1987)、CBトビアス・フィゲイレード(Tobias Figueiredo, 1994)、左SBマルセロ・エルメス(Marcelo Hermes, 1995)
   2 : VOLネウトン(Newton, 2000)、VOLバヘット(Barreto, 1995)
   3 : ※MFアラーノ(Allano, 1995)、MFマテウジーニョ(Matheusinho, 1998)、※MFフェリピ・マテウス(Fellipe Mateus, 1991)
   1 : FWボラシエ(Bolasie, 1989)

   アトレチコ・パラナエンセ(CAP)は、週中のコパ・スウアメリカーナ準々決勝ラシン・クラブ/ARG戦1stレグをホームで1-0の勝利を収め、最低限の結果を残した。コパ・スウアメリカーナ、コパ・ド・ブラジルに重点を置いた結果、全国選手権は勝点「30」の13位。目下2引き分けを挟んだ4連敗中。
   今節は、中3日でコパ・スウアメリカーナ2ndレグを控え、6つのポジションで選手変更を施し、試合に入る。
   アトレチコ・パラナエンセ(CAP)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
   GK : GKミカエウ(Mycael, 2004)
   4 : ※右SBマジソン(Madson, 1992)、CBカイキ・ホッシャ(Kaique Rocha, 2001)、CBチアゴ・エレーノ(Thiago Heleno, 1988)、※左SBエスキベル(Esquivel, 2001)
   3 : ※MFジョアン・クルス(João Cruz, 2006)、VOLガブリエウ(Gabriel, 1992)、※MFプラシェデス(Praxedes, 2002)
   3 : FWクエージョ(Cuello, 2000)、※FWディ・ジョリオ(Di Yorio, 1996)、※FWジュリマール(Julimar, 2001)

   試合は立ち上がりから両チーム積極的にゴールを狙う。
   前半8分、クリシウーマは左サイドからSBマルセロ・エルメスを起点に、MFマテウジーニョ→FWボラシエ→MFマテウジーニョとワンタッチでボールを繋ぎ、最後はSBマルセロ・エルメスがシュートに持ち込むが、GKミカエウが辛うじて体にボールを当て、DFがクリア。
   一方のアトレチコ・パラナエンセは、前半16分、相手陣中央での相手の執拗なマークを外したFWジュリマールが右サイドへボールを送り、FWクエージョがPA手前からシュート。クリシウーマGKグスタヴォがコースを切りCKに逃れる。
   その後、クリシウーマがボールを支配。左サイドを起点に、前半20分、前半29分と相次いでアトレチコゴールに迫る。
   前半30分、クリシウーマは、自陣から大きく蹴りだされたボールをPA手前でFWアラーノが右サイドへ落とし、右SBドゥドゥがゴール前に鋭いクロス。ファーサイドから絞り込んだMFマテウジーニョがDFの前に現れ足を合わせるが、ボールはゴールポストを叩き跳ね返される。
   前半を優勢な展開で締めたクリシウーマだったが、後半も勢いは衰えず、後半6分、CBホドリゴが前に出て相手パスをインターセプトすると、そのまま相手陣中央をドリブルで上がりシュート。アトレチコ・パラナエンセGKミカエウが辛うじてボールに触れ、クロスバーの上にボールを送り出す。
   クリシウーマは、さらに後半15分、アタッキングサード入口右サイドライン際でFKを獲得すると、ゴールに向かうボールにニアサイドでFWアラーノが頭でコースを変えるが、アトレチコGKミカエウが素早く反応し両手で弾き返しDFがクリア。
   相次いで相手ゴールに迫るクリシウーマは、後半24分に左サイドでのFKからのゴール前の混戦をゴールライン手前でDFにクリアされ、後半27分にはFWボラシエが最終ラインから抜け出しシュートを放つが枠を捉えない。後半30分には左ショートコーナーからゴール前に上げられたボールにFWボラシエが頭を合わせるが、アトレチコGKミカエウが立ちはだかり、ゴールをこじ開けられない。
   試合の主導権を握るクリシウーマは、選手交代で攻撃的な選手を次々と投入するが、引き気味に守るアトレチコ・パラナエンセ守備陣を崩すことができない。
   後半45分、クリシウーマは、相手陣右サイドMFホナウジ・ロペス(Ronald Lopes, 1997)の斜めに入るクロスに、PA内ゴール正面でCB間に入ったFWボラシエがダイレクトに足を振り抜くが、即座に反応したGKミカエウがボールを両手で弾き出す。続く右CKは、ゴール前に上げられたボールをGKミカエウがパンチングでクリア。そのボールにバイタルエリアからFWジョナタン・ホベルチ(Jhonata Robert, 1999)がダイレクトに思い切りよくシュートを放つが、またもやGKミカエウが両手でボールをクロスバーの上に弾きだしCKに逃れる。
   アトレチコ・パラナエンセは、後半45+4分、カウンターから右サイドFWクエージョのクロスをゴール前でMFクリスチアン(Christian, 2000)が頭を合わせるが当たりが浅く、後半45+5分には再びカウンターから中央のFWクエージョがPA内右へボールを送るが、ボールはやや長く、VOLフェリピーニョ(Felipinho, 2001)が角度のない位置からシュートに持ち込むが、間合いを詰めたGKグスタヴォがブロック。
   試合は両チームゴールをこじ開けることができず0-0のままタイムアップ。降格圏までの勝点差が気になる2チームによる対戦は勝点「1」を痛み分ける結果に終えた。

   クリシウーマは、試合を支配し24本ものシュートを放ったが、GKミカエウを中心としたアトレチコ・パラナエンセ守備陣を崩せず、無得点に終えた。全国選手権の順位は変わらず15位。降格圏までの勝点差は「1」。
   次戦は、中2日の9月25日に、順延された全国選手権第5節ホームでのグレミオ戦。
   全国選手権第28節は、9月29日にアウェイでのバイーア戦が予定されている。
   アトレチコ・パラナエンセは、コパ・スウアメリカーナ準々決勝の谷間の試合ということで、控え選手を中心としたメンバーで試合に入ったが、クリシウーマに試合を支配されながらも辛うじて勝点「1」を積み上げた。この結果、全国選手権は、降格圏までの勝点差が「3」の13位。
   次戦は、中3日の9月26日に、コパ・スウアメリカーナ準々決勝ラシン・クラブ戦2ndレグ。アウェイでの試合となるが、1点のアドバンテージを生かし、準決勝に駒を進めたい。
   全国選手権第28節は、9月29日にアウェイでのフラメンゴ戦が予定されている。
   なお、アトレチコ・パラナエンセは、試合の翌日、マルティン・バリーニ(Martín Varini)監督の解任を発表。マルティン・バリーニ監督は19試合9勝4分6敗の成績を残しクラブを去る。
   後任には、ルーチョ・ゴンサレス(Lucho González)監督が就任。ルーチョ・ゴンサレス監督は、現役時代には2006W杯などアルゼンチン代表として45試合7得点の実績を残し、アトレチコ・パラナエンセで現役生活を終えた。指導者としては、2021年のアトレチコ・パラナエンセでのアシスタントコーチを皮切りに、セアラーでの監督や、インテルナシオナウでのアシスタントコーチを歴任している。

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