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全国選手権第5, 16節(順延分) 対戦組合せ
以下の2試合の概要はこの記事で。
・2024/09/25 グレミオ(GRE) x クリシウーマ(CRI)
・2024/09/25 RBブラガンチーノ(RBB) x インテルナシオナウ(INT)
全国選手権第5, 16節(順延分) 試合概要
グレミオ(GRE) 1-2 クリシウーマ(CRI)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=cKR1kunh87M
(CRI) : 14' #45 アルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)[]
(GRE) : 67' #20 ビジャサンチ(Villasanti, 1997)[#19 ジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)]
(CRI) : 78' #6 ホナウジ・ロペス(Ronald Lopes, 1997)[#45 アルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)]
今節前の順位
グレミオ(GRE)は全国選手権9勝4分12敗勝点31の12位。(2試合未消化)
クリシウーマ(CRI)は全国選手権7勝8分11敗勝点29の15位。(1試合未消化)
得点シーン
(CRI) : 14' #45 アルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)[]
自陣から右サイドをVOLネウトンがドリブルを持ち上がり、ハーフライン付近から縦にFWアラーノへボールを送る。FWアラーノもまたドリブルを仕掛けるが、コースを阻まれ一旦ボールを戻す。このボールを受けたVOLネウトンがペナルティーマークを目掛けクロス。DFの背後からDF手前に現れたFWアルトゥール・カイーキがダイレクトに右足を合わせたボールはゴールポストを直撃。しかし、跳ね返りのボールをFWアルトゥール・カイーキ自身が冷静にゴールに流し込み、アウェイのクリシウーマが先制。[0-1]
FWアルトゥール・カイーキは、2021‐23年の3年間、鹿島/JPNでプレーし計78試合22得点7アシスト。2024年は3か月契約でエスポルチにてプレーした後、4月にクリシウーマに加入。スタメン、途中出場を繰り返しながらもコンスタントに試合に出場し、今節終了時点で25試合5得点1アシスト。今節はFWボラシエの出場停止を受け、スタメンに抜擢されたが、チームの2得点に絡む活躍。ポジション争いによりチーム力を高め、チームの1部残留、中位進出に貢献したい。
(GRE) : 67' #20 ビジャサンチ(Villasanti, 1997)[#19 ジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)]
相手陣入口中央からアタッキングサード入口左サイドライン際のMFミゲル・モンサルベにボールが渡ると、MFミゲル・モンサルベはドリブルでPA手前を中央に向かう。そのまま中央へボールを送ると、FWジエゴ・コスタが少しボールのコースを変え、後方から駆け上がるVOLビジャサンチが縦にボールを置き左足のシュート。DFの間を縫ったボールがファーサイドのゴールネットに吸い込まれ、グレミオが試合を振り出しに戻す。[1-1]
VOLビジャサンチは、2024コパ・アメリカ、2026W杯南米予選などパラグアイ代表として43試合1アシスト。2016年5月セロ・ポルテーニョからパラグアイ前期リーグにて19歳でプロデビューを飾り、2019年にはレギュラーとして46試合3得点3アシストの成績を収める。グレミオには2021年8月に280万ユーロ相当の移籍金で加入。加入直後にプリメイロボランチとしてスタメンに定着し、今季は主にセグンドボランチとして活躍。グレミオでは通算150試合13得点12アシスト、2024年は今節終了時点で40試合3得点3アシストを記録中。
(CRI) : 78' #6 ホナウジ・ロペス(Ronald Lopes, 1997)[#45 アルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)]
相手陣右サイドをゴールライン際までボールを運んだMFアラーノが一旦ボールを下げると、VOLネウトンがダイレクトにPA入口へクロス。VOLバヘットがボールを落とし、FWアルトゥール・カイーキがPA左のMFホナウジ・ロペスへボールを繋ぐと、MFホナウジ・ロペスがDFとの一対一をかわし中央へ切れ込みながら右足を一閃。ボールはファーサイドのゴールネットを揺らすゴラッソ。アウェイのクリシウーマが勝ち越す。[1-2]
MFホナウジ・ロペスは、2016年9月にリオデジャネイロ州下位リーグにてノヴァ・イグアスから19歳のプロデビュー。2020年に期限付き移籍でフォルタレーザでのプレー機会を得ると、全国選手権28試合に出場し完全移籍へと移行。続く2年間で76試合に出場するが、2023年には構想外となり、期限付き移籍によりクイアバ、ミラソウでプレー。クリシウーマには2024年4月に期限付き移籍加入。一時期はスタメンに定着したものの、最近はベンチスタートの試合が多くなっている。クリシウーマでは今節終了時点で22試合1得点2アシスト。このゴールは、チームに勝利をもたらす、クリシウーマでの初ゴール。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:62% 38% ⇒ 前後半:65% 35%
シュート(枠内): 前半:3‐5(1‐1) ⇒ 前後半:14‐11(3‐4)
パス成功率: 前半:85% 80% ⇒ 前後半:88% 80%
ファール: 前半:5‐5 ⇒ 前後半:8‐12
黄カード(赤): 前半:1‐0 ⇒ 前後半:2‐5
グレミオ(GRE)は、全国選手権はスタートダッシュに失敗し、5月初めの本拠ポルトアレグレを襲った水害により、本拠地アレーナ・グレミオとトレーニング場が被災。さらには、コパ・ド・ブラジルとリベルタドーレスをベスト16まで勝ち上がったことによる過密日程の影響もあり、全国選手権は一時は降格圏に低迷するなど厳しい状況にあった。しかし、全国選手権は最近の5試合を2勝1分2敗、最近の10試合を6勝2分2敗と一時期の不調期を乗り越えている。今節勝点「3」を積み上げれば、11位に浮上する可能性がある。
今節は、出場停止選手はなし。CBカネマン(Kannemann, 1991)が欠場しており、代わってCBホドリゴ・カイオが最終ラインに入る。
グレミオ(GRE)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(第27節)のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKマルチェシン(Marchesín, 1988)
4 : 右SBジョアン・ペドロ(João Pedro, 1996)、CBグスタヴォ・マルチンス(Gustavo Martins, 2002)、※CBホドリゴ・カイオ(Rodrigo Caio, 1993)、左SBヘイナウド(Reinaldo, 1989)
2 : VOLビジャサンチ(Villasanti, 1997)、VOLドッジ(Dodi, 1996)
3 : FWミゲル・モンサルベ(Miguel Monsalve, 2004)、MFクリスタウド(Cristaldo, 1996)、FWソテウド(Soteldo, 1997)
1 : FWブライトバイテ(Braithwaite, 1991)
クリシウーマ(CRI)は、再昇格1年目の今季は一度も降格圏に転落せずに推移。しかし、降格圏に低迷していたチームが勝点を積み上げる中、最近の10試合を3勝3分4敗、最近の5試合は1勝1分3敗と思うように勝点を伸ばせず、現在は降格圏までの勝点差が「1」と厳しい状況に追い込まれている。今節の試合結果によっては、勝点差を「4」に拡げ、順位も11位まで浮上することが可能。
今節は、6得点で全国選手権得点ランク11位タイのFWボラシエ(Bolasie, 1989)が出場停止。代わってFWアルトゥール・カイーキがセンターフォワードを務める。
クリシウーマ(CRI)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(第27節)のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKグスタヴォ(Gustavo, 1993)
4 : 右SBドゥドゥ(Dudu, 1997)、CBホドリゴ(Rodrigo, 1987)、CBトビアス・フィゲイレード(Tobias Figueiredo, 1994)、左SBマルセロ・エルメス(Marcelo Hermes, 1995)
2 : VOLネウトン(Newton, 2000)、VOLバヘット(Barreto, 1995)
3 : MFアラーノ(Allano, 1995)、MFマテウジーニョ(Matheusinho, 1998)、MFフェリピ・マテウス(Fellipe Mateus, 1991)
1 : ※FWアルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)
立ち上がりはホームのグレミオがボールを支配。前半7分に、最終ラインからの縦パスを受けたVOLビジャサンチが前を向き、相手最終ライン裏へ抜け出しを図るFWブライトバイテへスルーパス。ワントラップからFWブライトバイテがファーサイドを狙ったシュートは僅かに枠を捉えない。
クリシウーマの好機はその4分後の前半11分、相手陣入口右サイドライン際から斜めに柔らかく上げられたボールに、グレミオGKマルチェシンが飛び出しパンチングを試みるがDFと接触。弾かれたボールをMFフェリピ・マテウスがダイレクトにロビングのボールでゴールを狙うが、ボールは僅かにクロスバーを越える。
絶好の好機を逸したクリシウーマだったが、前半14分、自陣から右サイドを縦にボールを繋ぎ、VOLネウトンのクロスボールにFWアルトゥール・カイーキが右足を振り抜き、アウェイのクリシウーマが先制点を奪う。[0-1]
リードを奪ったクリシウーマは、自陣で守備ブロックを構築し、自陣に入るボールに対してアプローチ。グレミオは、FWブライトバイテがボールを受けに下がり、右SBジョアン・ペドロが中央にまでポジションを移すなどして攻撃の糸口を探るが、クリシウーマのマークの受け渡しは綻びず、攻め手に欠ける状況に陥る。
一方のクリシウーマもボール奪取後のグレミオの速い寄せに苦しみ、効果的にボールを相手陣に運べない。
両チームは流れの中からは相手ゴールに攻め上がることができないものの、セットプレーからゴール前にボールを送る場面を作り出すが、ゴールを奪うまでには至らない。
後半6分、クリシウーマは自陣左サイドでボールを確保すると、中央→左→右と3本のパスをワンタッチで繋ぎ、VOLネウトンがフリーの体勢でPA手前からシュートを放つが、ボールはGKの正面をつきリードを拡げることは出来ない。
その後は、グレミオがボールを持つ一方で、クリシウーマが自陣で堅く守る試合展開が続く。
後半22分、グレミオは、左サイドライン際で中央からのボールを受けたMFミゲル・モンサルベがPA手前を中央に向かいドリブル。そのままゴール正面のFWジエゴ・コスタへボールを送ると、FWジエゴ・コスタは自身の背後を縦に駆け上がるVOLビジャサンチへボールを流し、VOLビジャサンチが左足のシュート。DFの間を縫ったボールがファーサイドのゴールネットに吸い込まれ、グレミオが試合を振り出しに戻す。[1-1]
グレミオはさらに4分後の後半26分に、右サイドからのクロスボールをゴールエリア左でFWブライトバイテがゴール前に折り返し。クリシウーマのGKとDFが重なりクリアが小さくなったところをMFクリスタウドがシュート。DFのブロックに遭ったこぼれ球をさらにFWジエゴ・コスタがシュートに持ち込むが、ボールはクロスバーを越えていく。
対するクリシウーマも後半29分、左サイドを自陣から縦に素早くボールを運び、PA手前からFWジョナタン・ホベルチ(Jhonata Robert, 1999)がニアサイドを狙うが、ボールは僅かに枠を捉えない。
さらに、クリシウーマは後半33分、相手陣右サイドゴールライン際から後方に戻されたボールをVOLネウトンがPA入口にボールを送ると、VOLバヘットがボールを落とし、FWアルトゥール・カイーキがPA左のMFホナウジ・ロペスへボールを繋ぐ。MFホナウジ・ロペスがDFとの一対一をかわし中央へ切れ込みながら右足を一閃すると、ボールはファーサイドのゴールネットを揺らすゴラッソ。アウェイのクリシウーマが勝ち越す。[1-2]
再びクリシウーマは自陣で堅固な守備網を構築すると、選手交代を通じて前線の厚みを増すグレミオに反撃を許さず、試合はタイムアップ。
アウェイのクリシウーマが2-1の勝利を飾った。
グレミオは、勝ち点を伸ばすことができず、降格圏までの勝点差は「3」のまま、14位に後退。
次戦は、9月28日に全国選手権第28節、アウェイで首位ボタフォゴとの対戦。
クリシウーマは、この試合の結果、勝点「3」を積み上げ、順位は13位にまで浮上。降格圏までの勝点差も「4」にまで拡げた。
次戦は、9月29日に全国選手権第28節、アウェイでバイーア戦が予定されている。
RBブラガンチーノ(RBB) 2-2 インテルナシオナウ(INT)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=qZRnVjYMiXo
(INT) : 13' #19 ボレー(Borré, 1995)[#26 ベルナベイ(Bernabei, 2000)]
(RBB) : 43' #6 ジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)[#19 エドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)]
(RBB) : 75' #28 ヴィチーニョ(Vitinho, 1999)[#8 ルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)]
(INT) : 77' #13 エネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)[]
今節前の順位
RBブラガンチーノ(RBB)は全国選手権8勝7分11敗勝点31の14位。(1試合未消化)
インテルナシオナウ(INT)は全国選手権11勝8分6敗勝点41の8位。(2試合未消化)
得点シーン
(INT) : 13' #19 ボレー(Borré, 1995)[#26 ベルナベイ(Bernabei, 2000)]
右サイドライン際を縦に素早くボールを運び、ゴールライン際からMFガブリエウ・カルヴァーリョがクロス。ボールはやや大きくなりファーサイドに流れるが、MFアラン・パトリッキが確保し、DF2選手を引きつけヒールのパス。追い越したSBベルナベイがゴール前に低く鋭いボールを送ると、スタンディングでFWボレーが頭を合わせゴールネットを揺らす。[0-1]
FWボレーは、2024コパ・アメリカなどコロンビア代表として37試合6得点2アシスト。ビジャレアル/ESP(30試合4得点2アシスト)、アイントラハト・フランクフルト/GER(92試合15得点10アシスト)、リーベルプレート/ARG(146試合56得点12アシスト)でのプレー歴がある。2024年3月にインテルナシオナウに加入(契約期限2028年末)。コパ・アメリカ開催期間の離脱などもあったが、これまで20試合8得点1アシストを記録中。最近は8試合で5得点と、周囲との連係が深まりゴールを量産し始めている。
(RBB) : 43' #6 ジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)[#19 エドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)]
相手陣中盤でのボール争奪戦でVOLマテウス・フェルナンデスがボールを確保。FWモスケラがボールを受けると、ゴール正面相手最終ライン手前のFWエドゥアルド・サーシャへボールを送り、FWサーシャは頭でボールを落とす。大きく開いたDF間を縦に抜け出すフェイントを挟んだMFジョン・ジョンが、右へ切り返しシュート。ボールはゴールネットに突き刺さり、ホームのRBブラガンチーノが試合を振り出しに戻す。[1-1]
MFジョン・ジョンは、パウメイラス育成出身で、2022年5月リベルタドーレスにて19歳のプロデビュー。2023年には31試合(うち先発11試合)、2024年には7月までに12試合(うち先発3試合)の成績を残したが、2024年7月に試合出場機会を求めてRBブラガンチーノへ完全移籍。クラブデビュー戦となった7月24日コパ・スウアメリカーナプレーオフ2ndレグにて決勝ラウンド進出を決めるゴールで自身のプロ初ゴールを飾ると、このゴールはRBブラガンチーノでの14試合目の試合で3点目のゴールとなった。
(RBB) : 75' #28 ヴィチーニョ(Vitinho, 1999)[#8 ルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)]
FWヴィニシーニョが、相手陣左サイドをMFグスタヴィーニョとのコンビでボールを持ち上がった後、PA手前の高さを中央に向かいドリブルで進む。ペナルティアーク内のVOLルーカス・エヴァンジェリスタを経由したボールが、PA内右に送られると、FWヴィチーニョがダイレクトに右足を振り抜き、DFに当たったボールがゴールネットに吸い込まれ、RBブラガンチーノがリードを奪う。[2-1]
FWヴィチーニョは、アトレチコ・パラナエンセ育成出身のサイドアタッカー。2022年1月にディナモ・キエフ/URUに600万ユーロで移籍するが、間もなくウクライナ戦争が勃発し期限付き移籍でアトレチコ・パラナエンセに復帰し、主力としてリベルタドーレス準優勝に貢献。2023年に入りRBブラガンチーノがアトレチコ・パラナエンセを上回る条件を提示しディナモ・キエフ/URUから期限付き移籍で獲得。期限付き移籍は2024年6月末にさらに1年間延長。攻守に貢献度が高く、今季は今節終了時点で49試合5得点5アシスト。
(INT) : 77' #13 エネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)[]
左サイドをSBベルナベイがゴールライン際に抜け出しそのままPAに侵入。ペナルティーマークに向けボールを送ると、MFブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1989)がシュートに持ち込むが、当たりが悪く右サイドに流れる。しかし、こぼれ球にMFグスタヴォ・プラードが強烈なシュート。DFがブロックした跳ね返りのボールをさらにFWエネル・バレンシアが右足を振り抜くと、地を這うボールがDFの足元を抜けゴールネットに突き刺さる。[2-2]
FWエネル・バレンシアは、エクアドル代表にて2022W杯など91試合42得点。インテルナシオナウには2023年6月12日に2026年6月までの契約で加入し、同年はインテルナシオナウにて28試合13得点2アシスト。しかし、2024年はコパ・アメリカからの帰国後の全国選手権で、PKの失敗や決定機の逸失などスランプに陥っている。このゴールは自身12試合ぶりのゴール、これを機に前年までの輝きを取り戻したい。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:47% 53% ⇒ 前後半:43% 57%
シュート(枠内): 前半:4‐11(2‐4) ⇒ 前後半:10‐24(4‐11)
パス成功率: 前半:77% 80% ⇒ 前後半:76% 83%
ファール: 前半:6‐4 ⇒ 前後半:13‐13
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:3‐2
RBブラガンチーノ(RBB)はここまで、ピッチ外ではケガ人が相次ぎ、ピッチ内では相手陣で試合を進める理想を追うがあまり後方のスペース管理が甘くなるなどの理由で、各大会でシーズン前の期待を裏切る成績となっている。全国選手権は最近の5試合を1勝1分3敗、最近の10試合を2勝3分5敗と不本意な成績で、現在は降格圏までの勝点差が「3」の14位に低迷。この試合に勝てば11位まで浮上する可能性がある。
今節は、出場停止や新たなケガ人はなし。直近第27節の4バックから3バックにシステムを変更して試合に入る。
RBブラガンチーノ(RBB)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(第27節)のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKクレイトン(Cleiton, 1997)
3 : ※CBドウグラス・メンデス(Douglas Mendes, 2004)、CBペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique, 1995)、※CBルアン・カンジド(Luan Cândido, 2001)
4 : MFジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)、※VOLマテウス・フェルナンデス(Matheus Fernandes, 1998)、VOLルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)、※MFリンコン(Lincoln, 1998)
3 : ※FWモスケラ(Mosquera, 2001)、FWエドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)、FWヴィチーニョ(Vitinho, 1999)
インテルナシオナウ(INT)は、シーズン序盤から長らく得点力不足に苦しんでいたものの、目下4試合連続で複数得点を記録。全国選手権は最近の5試合を4勝1分、最近の10試合を6勝3分1敗とチーム状況は右肩上がりとなっている。全国選手権は2試合未消化ながら8位にまで浮上し、リベルタドーレス予備予選出場権の6位までの勝点差は「1」、同本戦出場圏の4位までの勝点差は「4」にまで追い上げている。今節勝点「3」を積み上げることができれば、5位にまで浮上する。
今節は、前節試合中の負傷が左膝前十字靭帯断裂と診断されたCBメルカド(Mercado, 1987)が新たに故障者リストに入り、スタメンにCBロジェルが抜擢される。また、出場停止明けの17歳MFガブリエウ・カルヴァーリョがスタメン復帰。
インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(第27節)のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKロチェ(Rochet, 1993)
4 : 右SBブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、CBヴィトン(Vitão, 2000)、※CBロジェル(Rogel, 1997)、左SBベルナベイ(Bernabei, 2000)
2 : VOLフェルナンド(Fernando, 1987)、VOLチアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)
3 : ※MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)、MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、FWウェズレイ(Wesley, 1999)
1 : ※FWボレー(Borré, 1995)
開始1分、インテルナシオナウは、相手陣左サイドをボールを運び、PA手前からFWボレーがファーサイドを狙ったシュート。このシュートは枠を捉えていたが、RBブラガンチーノGKクレイトンがボールに飛びつき両手でCKに逃れる。前半5分には、自陣右サイドから対角線に送られたボールを確保したFWウェズレイがPA左入口からニアサイドへシュートを放つが、GKクレイトンがブロック。こぼれ球を巡り混戦となるがRBブラガンチーノDFが辛うじてクリアする。
立ち上がりからボールを支配し、相次いでチャンスを迎えるインテルナシオナウは、前半13分、PA内左でMFアラン・パトリッキがDFを引きつけヒールで流したボールをSBベルナベイがクロス。ゴール前でFWボレーが綺麗に頭を合わせ、早くもアウェイのインテルナシオナウが先制する。[0-1]
先制後の前半21分、インテルナシオナウは、CBメルカドの離脱を受けスタメンに抜擢されたCBロジェルが筋肉系のケガにより交代を要求。CBイゴル・ゴメス(Igor Gomes, 2001)に代わるアクシデントが発生。しかし、その後、インテルナシオナウはやや守備的になったものの、効果的に相手陣にボールを運び、相次いでシュートに持ち込んでいくなど、試合をコントロールする。
しかし、前半43分、RBブラガンチーノは左サイドから前線に送られたボールをFWエドゥアルド・サーシャが落とし、MFジョン・ジョンがシュート。ボランチを本職とするインテルナシオナウSBブルーノ・ゴメスの絞りが甘く、そのスペースを突いたMFジョン・ジョンが切り返しでDFのマークを外しゴール。RBブラガンチーノが試合を振り出しに戻す。[1-1]
後半開始時に、RBブラガンチーノは選手交代を実施し、中盤での劣勢の巻き返しを図るが、試合展開に大きな影響は及ぼさない。
インテルナシオナウは自陣高い位置でのボール奪取から、後半4分にFWウェズレイがシュートに持ち込むがボールはGKの正面を突き弾き返され、後半9分には、MFガブリエウ・カルヴァーリョのシュート性のクロスにFWボレーが足を合わせゴールネットを揺らすが、惜しくもオフサイドの判定。
さらに後半14分には華麗なパス交換からMFアラン・パトリッキがシュートに持ち込むが、GKクレイトンが倒れ込みボールをゴールポストの外へ弾き出すなど、インテルナシオナウが次々とRBブラガンチーノゴールを襲っていく。
劣勢が続くRBブラガンチーノだったが、後半26分、途中交代出場のFWヴィニシーニョ(Vinicinho, 2004)とMFグスタヴィーニョ(Gustavinho, 2004)のコンビが左サイドを崩すと、MFグスタヴィーニョがゴール前ファーサイドへクロス。そこにFWヴィチーニョが飛び込むが惜しくもボールは枠を捉えない。
さらにRBブラガンチーノは、後半30分、FWヴィニシーニョとMFグスタヴィーニョのコンビが再び左サイドでボールを持ち上がると、今度はFWヴィニシーニョから、MFルーカス・エヴァンジェリスタを経て右サイドPA内のFWヴィチーニョへとボールを繋ぎ、FWヴィチーニョの放ったシュートがDFに当たりゴールに吸い込まれ、RBブラガンチーノが逆転する。[2-1]
ところが、インテルナシオナウも、その直後のキックオフの流れから、左サイドをSBベルナベイがゴールライン際に抜け出しゴール正面へマイナスのボール。MFブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1989)、MFグスタヴォ・プラード(Gustavo Prado, 2005)と相次ぐシュートはDFのブロックに遭うが、最後はFWエネル・バレンシアが地を這う強烈なシュートでゴールをこじ開ける。[2-2]
同点後も試合を優勢に進めるインテルナシオナウは、後半43分、相手陣中央をMFアラン・パトリッキが個人技で縦にするするとボールを持ち上がると、MFアラン・パトリッキが右サイドにはたいたボールにMFグスタヴォ・プラードがダイレクトにシュートに持ち込むが、ボールはファーサイドのゴールポストの僅かに外へと流れていく。
試合はこのまま2-2のタイムアップ。両チーム勝点「1」を分け合う結果に終えた。
RBブラガンチーノは、自らが理想とするパスサッカーを相手に行われ、終始後手に回ったものの、GKクレイトンの再三にわたる好セーブにより、辛うじて2-2の引き分けに持ち込んだ。理想とは程遠い内容ではあったが、後半交代出場のFWヴィニシーニョとMFグスタヴィーニョのコンビが左サイドを崩しゴールを呼び込むなど、明るい材料も見られた。
この試合の結果、勝点を「32」に伸ばし、順位は11位に浮上。しかし、降格圏までの勝点差は「4」と予断は許さない。
次戦は、9月29日に全国選手権第28節、アウェイでのジュヴェントゥージ戦が控えている。
インテルナシオナウは、この試合も連係が良く、終始試合を支配したものの、RBブラガンチーノGKクレイトンの好守や、シュートが僅かに枠を捉えないなど、勝ち切るまでには至らなかった。しかし、不振のFWエネル・バレンシアにゴールが生まれるなど、今後に向けた期待度はますます高まる試合内容だった。一方で2失点はいずれも右サイドから。ボランチが本職のVOLブルーノ・ゴメスが最近の試合では右サイドバックに入っているが、特に守備面でのポジショニングやボランチ、センターバックとの連係など、成長を期待したい。
この試合の結果、連勝は「4」で止まったものの、依然7試合負けなし、5試合連続複数得点も継続。順位の変動はなかったものの、1試合未消化の状況で、6位とは同勝点、4位との勝点差は「3」と、リベルタドーレス出場圏が視野に入った。
次戦は、9月29日に下位に低迷するヴィトーリアをホームに迎える。