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全国選手権第29節 対戦組合せ
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第29節(1/2)[10/03-05]
・2024/10/03 クリシウーマ(CRI) x アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)
・2024/10/04 フルミネンセ(FLU) x クルゼイロ(CRU)
・2024/10/04 グレミオ(GRE) x フォルタレーザ(FOR)
・2024/10/05 アトレチコ・ミネイロ(CAM) x ヴィトーリア(VIT)
・2024/10/05 RBブラガンチーノ(RBB) x パウメイラス(PAL)
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/10/05 アトレチコ・パラナエンセ(CAP) x ボタフォゴ(BOT)
・2024/10/05 バイーア(BAH) x フラメンゴ(FLA)
・2024/10/05 コリンチャンス(COR) x インテルナシオナウ(INT)
・2024/10/05 クイアバ(CUI) x サンパウロ(SAO)
・2024/10/05 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) x ジュヴェントゥージ(JUV)
全国選手権第29節 試合概要
アトレチコ・パラナエンセ(CAP) 0-1 ボタフォゴ(BOT)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=PQY67ajwE1w
(BOT) : 14' #99 イゴル・ジェズス(Igor Jesus, 2001)[#10 サバリーノ(Savarino, 1996)]
今節前の順位
アトレチコ・パラナエンセ(CAP)は全国選手権8勝7分11敗勝点31の15位。(2試合未消化)
ボタフォゴ(BOT)は全国選手権17勝6分5敗勝点57の首位。
得点シーン
(BOT) : 14' #99 イゴル・ジェズス(Igor Jesus, 2001)[#10 サバリーノ(Savarino, 1996)]
相手陣右サイドをボールを受けに下がったMFサバリーノが、自陣CBバストスからのパスを受け、前を向くと、縦にグラウンダーのスルーパス。最終ライン裏に抜け出したFWイゴル・ジェズスが間合いを詰めるGKの足元を抜くシュートを放ち、アウェイのボタフォゴが早くも先制。[0-1]
FWイゴル・ジェズスは、コリチバ育成出身で、2019年1月パラナ州選手権にて17歳のプロデビュー。3日後、クラシコのアトレチコ・パラナエンセ戦にてスタメンに抜擢されプロ初ゴール。同年は31試合5得点1アシストを記録。2020年10月200万ユーロにてアル・アハリ・ドバイ/EAUへ移籍、2021年9月の大ケガで約11か月戦列を離脱するが、2020年10月‐2024年6月に91試合46得点16アシストの成績を収める。ボタフォゴには2024年7月10日に加入、7月17日全国選手権第17節にてクラブデビューを果たすと、27日第20節以降は先発に定着。ボタフォゴでの初ゴールは自身6試合目と少し時間を要したが、その後は14試合7得点1アシストとゴールを量産。9月27日には2026W杯南米予選に向けた代表に初招集を受けた。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:47% 53% ⇒ 前後半:56% 44%
シュート(枠内): 前半:11‐4(0‐1) ⇒ 前後半:26‐11(3‐3)
パス成功率: 前半:78% 88% ⇒ 前後半:81% 77%
ファール: 前半:2‐10 ⇒ 前後半:8‐20
黄カード(赤): 前半:1‐0 ⇒ 前後半:2‐3
アトレチコ・パラナエンセ(CAP)は、ルーチョ・ゴンサレス(Lucho González)新監督が采配を執り2試合が終了。初戦のコパ・スウアメリカーナでのラシン・クラブ/ARG戦は開始20秒過ぎの失点から4失点。前節は専守防衛に努めたような内容でゴールの気配はなく試合終了間際の失点で2連敗。2試合を見る限り、チーム状況は芳しくない。
今節は、VOLクリスチアン(Christian, 2000)が出場停止。前節の3バックから4バックに変更し、センターフォワードにはFWマストリアーニが抜擢される。
アトレチコ・パラナエンセ(CAP)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKミカエウ(Mycael, 2004)
4 : ※右SBマジソン(Madson, 1992)、CBカイキ・ホッシャ(Kaique Rocha, 2001)、CBガマラ(Gamarra, 2000)、左SBエスキベル(Esquivel, 2001)
2 : ※VOLガブリエウ(Gabriel, 1992)、VOLエリキ(Erick, 1997)
3 : クエージョ(Cuello, 2000)、MFサペリ(Zapelli, 2002)、MFカノービオ(Canobbio, 1998)
1 : ※FWマストリアーニ(Mastriani, 1993)
ボタフォゴ(BOT)の前節は、リベルタドーレスで準決勝進出を決めた直後の試合で、半数のメンバーを変更して試合に臨み0-0の引き分け。首位は維持したものの、2位までの勝点差は「1」、3位とは勝点差「2」まで詰め寄られる結果となった。FWジュニオール・サントス(Júnior Santos, 1994)の2か月ぶりの復帰を果たした。
今節は、出場停止選手や新たなケガ人はなく、リベルタドーレスと同じ現在のベストイレブンがスタメンを務める。
ボタフォゴ(BOT)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKジョン・ヴィクトル(John Victor, 1996)
4 : 右SBヴィチーニョ(Vitinho, 1999)、CBバストス(Bastos, 1991)、CBアレキサンデル・バルボサ(Alexander Barboza, 1995)、※左SBアレックス・テレス(Alex Telles, 1992)
2 : ※VOLマルロン・フレイタス(Marlon Freitas, 1995)、※VOLグレゴーリ(Gregore, 1994)
3 : FWルイス・エンヒキ(Luiz Henrique, 2001)、FWサバリーノ(Savarino, 1996)、※MFチアゴ・アルマダ(Thiago Almada, 2002)
1 : ※FWイゴル・ジェズス(Igor Jesus, 2001)
公式戦ここ2試合を守備的な姿勢で試合に入っていたアトレチコ・パラナエンセだったが、今節は積極的な試合を展開。ボールを支配し相手陣で試合を展開する。
しかし、先制点はボタフォゴ。前半14分、ボタフォゴがゴールキックからボールを持ち上がると、アトレチコ・パラナエンセは相手陣でボールを追わず、自陣で守備ブロックを構築。しかし、ボタフォゴFWサバリーノに2ラインに跨ぐ縦パスを通され、FWイゴル・ジェズスの落ち着いたシュートでアトレチコ・パラナエンセは早くも失点する。
その後も、アトレチコ・パラナエンセはボールを支配するものの、ゴール前への単調なクロスや、強引なミドルシュートなど、ボタフォゴGKジョン・ヴィクトルを脅かすことができず時間は経過。
前半38分には、アトレチコ・パラナエンセは相手陣PA手前まで攻め込むが、ボールを奪われるとカウンターを受け、後方に4選手が控えるにも関わらず、ボタフォゴFWルイス・エンヒキにシュートまで持ち込まれる。
後半開始時にアトレチコ・パラナエンセは攻撃的な2つのポジションで選手を交代。
しかし、ボタフォゴが後半5分、後半8分と相次いでカウンターからアトレチコ・パラナエンセゴールを脅かす。
アトレチコ・パラナエンセも後半28分に、自陣右サイドからのボールを相手陣センターサークル内で受けたMFジョアン・クルスが縦に素早くパス。CB間で受けたFWマストリアーニがPA手前からシュートを放つが、GKジョン・ヴィクトルが両手で弾き返す。
後半28分には、ボタフォゴFWサバリーノが、ゴール正面まで約25mの位置からミドルシュート。ボールはクロスバーに弾き返され追加点を奪えない。
その後も両チームは、ゴールを狙い続けるが、ゴールネットを揺らすことができず、試合はタイムアップ。
両チーム合わせ37本ものシュートが飛び交った試合は1-0のスコアで幕を引いた。
アトレチコ・パラナエンセは、ゴール前に人数をかけた攻撃を見せるものの、ゴール前での動きが少なく、決定機を作り出せない。また、ボールロスト時にはプレスバックや素早い帰陣が見られず、後方に3~4選手が控えるものの、ボールへのチャレンジはなく、リトリートすることでボタフォゴ攻撃陣に押し込まれる場面が多く見られた。
ルーチョ・ゴンサレス監督の采配はまだ3試合目だが、攻守に進展が見られない。
この試合の結果、全国選手権は9試合に勝ち星がなく、2試合未消化の状況とは言え、降格圏まで勝点差が「2」の15位にまで順位を下げた。
次戦は、10月17日に全国選手権第30節、降格圏に低迷するコリンチャンスとのアウェイでの対戦。結果次第では降格圏に転落する可能性もある。
ボタフォゴは、前半の早い時間にリードを奪うと、守備に力点を置きながらもカウンターを狙う戦術を採用。多くのシュートを浴びたものの、その多くは枠を捉えることがなく、ピンチも少なく試合を締めた。
この結果、首位をキープし、再び2位パウメイラスとの勝点差を「3」に拡げた。
次戦は、10月18日に全国選手権第30節クリシウーマ戦をホームで開催。その後、中3日でリベルタドーレス準決勝ペニャロル戦ホームでの1stレグが控えている。
バイーア(BAH) 0-2 フラメンゴ(FLA)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=B3nMNLVYZ5Q
(FLA) : 35' #6 アイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)[]
(FLA) : 90+12' #37 アルカラス(Alcaraz, 2002)[PK]
今節前の順位
バイーア(BAH)は全国選手権13勝6分9敗勝点45の6位。
フラメンゴ(FLA)は全国選手権14勝6分7敗勝点48の4位。(1試合未消化)
得点シーン
(FLA) : 35' #6 アイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)[]
相手陣アタッキングサード手前のCBレオ・オルティスからのボールを右サイドライン際で受けたMFデ・アラスカエッタがPA右へボールを送ると、右SBウェズレイがゴールライン手前からマイナスのボールをゴール正面に送る。FWブルーノ・エンヒキのシュートはバイーアGKマルコス・フェリピに足で防がれたが、こぼれ球を左SBアイルトン・ルーカスがゴールに蹴り込み、アウェイのフラメンゴが先制。[0-1]
SBアイルトン・ルーカスは、フルミネンセ育成出身で、2015年10月全国選手権にて18歳のプロデビュー。2017年期限付き移籍先の全国選手権2部ロンドリーナにて52試合3得点1アシスト、2018年はフルミネンセに復帰し51試合2アシストを記録。2019年初めにスパルタク・モスクワ/RUSへ700万ユーロで移籍し、3年と少しの在籍期間で108試合4得点8アシストの成績を残す。2022年3月末に期限付き移籍にてフラメンゴに加入すると、左サイドバックに定着し、41試合2得点6アシストでチームのリベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルの二冠に貢献。2022年末には700万ユーロで完全移籍。2023年6月にはブラジル代表に選出され国際親善試合先発2試合に出場。2023年はフラメンゴにてキャリアハイの64試合に出場(7得点6アシスト)。2024年もこれまで50試合4得点5アシストを記録中。
(FLA) : 90+12' #37 アルカラス(Alcaraz, 2002)[PK]
MFジェルソンがPA内右からファーサイドへ柔らかいクロス。競り合いの中で、DFの振り上げた腕がFWミシャエウ(Michael, 1996)の顎に入り、フラメンゴにPKが与えられる。このPKをMFアルカラスが強烈なシュートをゴール左に決め、フラメンゴがダメ押しの追加点。[0-2]
MFアルカラスは、ラシン・クラブ/ARG育成出身のアルゼンチン国籍選手。2020年1月に17歳でプロデビュー。2023年1月にサウサンプトン/ENGに1365万ユーロ相当の移籍金にて移籍。2024年1月には期限付き移籍にてユヴェントス/ITAで半年間プレー(12試合1アシスト)。フラメンゴには2024年8月に1800万ユーロ相当の移籍金にて移籍加入。このゴールは加入後6試合目での嬉しいクラブ初ゴールとなった。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:45% 55% ⇒ 前後半:46% 54%
シュート(枠内): 前半:6‐5(0‐3) ⇒ 前後半:9‐13(2‐6)
パス成功率: 前半:87% 88% ⇒ 前後半:83% 84%
ファール: 前半:7‐5 ⇒ 前後半:20‐11
黄カード(赤): 前半:0‐1 ⇒ 前後半:4‐4(1‐0)
バイーア(BAH)は、ほぼ固定されたスタメンに、ほぼ固定化された交代要員、ほぼ同じ時間帯に選手交代を実施する、そういったシステム化されたシーズンを送っている。試合内容は、対戦相手や得点差、時間帯に応じて相手陣でのボールを支配する戦術と、自陣での堅固な守備ブロックからカウンターを狙う戦術を使い分けている。全国選手権序盤は一時的に首位に肉薄した時期もあったが、最近では白星と黒星を交互に繰り返し、リベルタドーレス出場圏争いを繰り広げている。
今節は、MFエヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)が出場停止のため、MFカルロス・デ・ペナがスタメンに起用される。
バイーア(BAH)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKマルコス・フェリピ(Marcos Felipe, 1996)
4 : 右SBサンティアゴ・アリアス(Santiago Arias, 1992)、CBガブリエウ・シャヴィエル(Gabriel Xavier, 2001)、CBカヌー(Kanu, 1997)、左SBルシアーノ・ジュバ(Luciano Juba, 1999)
4 : VOLカイオ・アレシャンドレ(Caio Alexandre, 1999)、※MFカルロス・デ・ペナ(Carlos De Pena, 1992)、MFカウリー(Cauly, 1995)、VOLジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)
2 : FWタシアーノ(Thaciano, 1995)、FWエヴェラウド(Everaldo, 1991)
フラメンゴ(FLA)は、フィリピ・ルイス(Filipe Luís)監督の初采配試合となったコパ・ド・ブラジル準決勝コリンチャンス戦1stレグを1-0、中盤を厚くして多くの時間帯で試合を支配した勝利。前線の枚数が足りない場面があり、後半の中盤以降は全体的にやや運動量が減ったが、今後を期待したくなる試合を見せてくれた。
今節は、国際Aマッチデーによる小休止期間を前に、コパ・ド・ブラジルとほぼ同じメンバーで試合に入る。
フラメンゴ(FLA)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(コパ・ド・ブラジル)のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKロッシ(Rossi, 1995)
4 : 右SBウェズレイ(Wesley, 2003)、CBレオ・ペレイラ(Léo Pereira, 1996)、CBレオ・オルティス(Léo Ortiz, 1997)、※左SBアイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)
4 : MFジェルソン(Gerson, 1997)、VOLエリキ・プルガール(Ericl Pulgar, 1994)、VOLデ・ラ・クルス(De La Cruz, 1997)、MFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)
2 : FWガブリエウ・バルボーザ(Gabriel Barbosa, 1996)、MFブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)
フィリピ・ルイス新監督が指揮を執り2試合目の試合。この試合も、守備陣の鋭い寄せと攻撃陣のプレスバックでボール支配率を高めていく。初戦では、中盤に人数をかけ過ぎ、シュートの意識がやや薄いようにも思われたが、今節はFWガブリエウ・バルボーザがセンターフォワードとして機能。前半6分には、PA入口でCB間でボールを受けシュート。GKの好守によりゴールこそ奪えなかったものの、攻撃面での改善が見られる。
一方のホームのバイーアは、前半15分に相手ゴールに迫る。右CKからニアサイドで頭を合わせたボールがゴールを襲うが、SBウェズレイがゴールライン手前でクリア。そのボールにバイーアFWタシアーノが頭で押し込みを図るが、ボールは惜しくもクロスバーを越えていく。
バイーアは、次第にフラメンゴの鋭い寄せをかわしては、相手陣にボールを運ぶ機会が増えていくが、そこからの展開にスピード感が欠け、フラメンゴに帰陣、守備ブロックを構築する時間を与え、ゴールに迫ることができない。
前半34分、フラメンゴは、右ショートコーナーからゴール前に送られたボールがファーサイドに流れたところをFWガブリエウ・バルボーザがシュート。しかし、ボールは枠を捉えない。
しかし、続く前半35分、右SBウェズレイがゴールライン手前からマイナスのボールをゴール正面に送ると、FWブルーノ・エンヒキがシュート。ボールはバイーアGKマルコス・フェリピに足で防がれたが、こぼれ球を左SBアイルトン・ルーカスがゴールに蹴り込み、アウェイのフラメンゴが先制する。[0-1]
後半の立ち上がりは、両チームとも時間をかけずにシュートに持ち込んでいくが、ボールは枠を捉えない。
後半18分、バイーアは自陣PA手までのパスカットから、CBガブリエウ・シャビエルがするするとボールを持ち上がり、相手陣PA手前からシュートを放つがGKロッシが倒れ込みながらしっかりとキャッチ。
その後も、バイーアは、途中出場のFWアデミール(Ademir, 1995)とFWハファエウ・ハトン(Rafael Ratão, 1995)の両選手のスピードを生かし、一方のフラメンゴはMFデ・アラスカエッタが攻撃の舵を取り相手ゴールに迫る。
後半41分にフラメンゴはMFデ・アラスカエッタがゴールネットを揺らすがオフサイド。
後半アディショナルタイムに入り、バイーアは攻撃の勢いを強めるが、後半45+8分、自陣PA内での競り合いの中で、DFの振り上げた腕がFWミシャエウ(Michael, 1996)の顎に入り、フラメンゴにPKが与え、ダメ押しのゴールを奪われる。[0-2]
試合は間もなくタイムアップ。アウェイのフラメンゴが2-0の勝利を飾った。
バイーアは、今季4度目のフラメンゴとの対戦も白星を収めることができず4連敗。試合の終盤にはサポーターのブーイングが飛び交い、タイムアップでブーイングは頂点に達した。この試合の結果、再びリベルタドーレス出場圏外の7位に転落。一進一退の状況が続いている。
次戦は、10月18日に全国選手権第30節、アウェイでのクルゼイロとの対戦。閉塞感に包まれている両チームだが、どちらが現状を抜け出し白星を手に入れることができるだろうか。
フラメンゴは、公式戦2試合連続の無失点試合。2週間の小休止期間を利用し、さらに戦術をチーム内に浸透させたい。
次戦は、10月17日に全国選手権第30節、ホームでのフルミネンセとのクラシコ「フラ・フル」。
コリンチャンス(COR) 2-2 インテルナシオナウ(INT)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=oiEKqGxsrvE
(COR) : 3' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#94 メンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)]
(INT) : 17' #26 ベルナベイ(Bernabei, 2000)[#29 チアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)]
(COR) : 73' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[PK]
(INT) : 90+4' #49 ヒカルド・マチアス(Ricardo Mathias, 2006)[#10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)]
今節前の順位
コリンチャンス(COR)は全国選手権6勝10分12敗勝点28の17位。
インテルナシオナウ(INT)は全国選手権12勝7分9敗勝点45の7位。(1試合未消化)
得点シーン
(COR) : 3' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#94 メンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)]
ハーフライン付近左サイドでの混戦から、相手の後方へ下げるパスをFWメンフィス・デパイが奪うと、素早くPAに向けボールを送る。相手陣中央を抜け出したFWユーリ・アウベルトがPA手前中央やや右の位置からグラウンダーのシュートでファーサイドを狙うと、ボールはGKの指先を越えゴールネットに沈み、早くもホームのコリンチャンスが先制する。[1-0]
FWユーリ・アウベルトは、サントス育成出身で、2017年11月全国選手権にて16歳のプロデビュー。2017年には南米U-17選手権(4試合2得点)、U-17W杯(4試合1得点)に出場。インテルナシオナウ、ゼニト/RUSを経て、2022年ロシアによるウクライナ侵攻後にコリンチャンスに期限付き移籍加入。2023年に完全移籍へ移行。2023年3月には国際親善試合モロッコ戦にて22歳の代表デビューを果たす。2024年はこの試合を終えた時点で47試合20得点6アシスト。9月以降の出場8試合では4得点3アシスト、得点関与以外にも多くのチャンスを演出するなど調子は右肩上がりにある。
(INT) : 17' #26 ベルナベイ(Bernabei, 2000)[#29 チアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)]
相手陣右サイドで細かくボールを繋ぎ、前線に選手が上がるのを待つと、バイタルエリアを左へボールを展開し、ゴール正面やや左から左SBベルナベイが思い切りよくシュート。DFに当たったボールはGKの頭上を越えゴールにネットに吸い込まれる。インテルナシオナウが試合を振り出しに戻す。[1-1]
SBベルナベイは、2019年11月にラヌース(Lanús)/ARGから19歳のプロデビューを果たしたアルゼンチン国籍選手。2022年7月セルティック/SCOへ移籍、27試合1得点3アシストの成績を残し、2024年3月インテルナシオナウに期限付き移籍加入。4月10日コパ・スウアメリカーナにてクラブデビューを果たしたが、その後出場機会は訪れない。ホージェル・マシャード監督初采配試合の7月23日コパ・スウアメリカーナで後半開始時にピッチに送り出されると、その次の試合からはスタメンに定着。2024年は今節終了時点で16試合2得点2アシスト。最近の攻撃的なサッカーにフィットした攻撃的なサイドバック。
(COR) : 73' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[PK]
左CKからMFロドリゴ・ガーロがゴール前に送ったボールは、CBグスタヴォ・エンヒキの頭をかすめ、ファーサイドに流れる。この時、DFの腕にボールが当たり、VARの検証の結果、ハンドのファールが認められ、コリンチャンスがPKを獲得。このPKをFWユーリ・アウベルトが右上に決め、コリンチャンスが再びリード。[2-1]
(INT) : 90+4' #49 ヒカルド・マチアス(Ricardo Mathias, 2006)[#10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)]
PA内での分厚い攻撃。PA内左サイドから右サイドにボールを振ると、MFアラン・パトリッキがグラウンダーでゴール前にボールを折り返す。FWヒカルド・マチアスが踵でゴールに流し込もうとしたボールは、DFに当たり、GKが必死で掻き出そうとするものの、ゴールラインを完全に割り、土壇場でインテルナシオナウが同点に追いつく。
FWヒカルド・マチアスは、2023南米U-17選手権代表(5試合1得点1アシスト)。インテルナシオナウ育成出身で、2024年8月11日に18歳のプロデビュー。今節は9月11日以来約4週間ぶりで自身5試合目の試合となったが、9分間の出場時間で勝点をもたらす貴重な同点ゴール。192cmの長身ながら足元の器用さを見せたゴールでプロ初ゴールを飾った。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:53% 47% ⇒ 前後半:54% 46%
シュート(枠内): 前半:8‐5(2‐2) ⇒ 前後半:15‐9(6‐3)
パス成功率: 前半:78% 80% ⇒ 前後半:81% 82%
ファール: 前半:6‐6 ⇒ 前後半:11‐14
黄カード(赤): 前半:2‐1 ⇒ 前後半:5‐4
コリンチャンス(COR)は、週中のコパ・ド・ブラジル準決勝アウェイでのフラメンゴ戦1stレグを0-1の敗戦。ボールを支配される苦しい展開だったが、最少得点差に終え、ホームで開催される2ndレグでの巻き返しを図る。
コパ・ド・ブラジル、コパ・スウアメリカーナの2カップ戦は準決勝まで勝ち残っているものの、全国選手権は試合開始時点でフルミネンセに上回られ18位。ホームで勝点「3」を獲得し、降格圏を脱したい。
今節は、右SBファギネル(Fagner, 1989)、CBアンドレ・ハマーリョ(André Ramalho, 1992)、FWアンヘル・ホメーロ(Ángel Romero, 1992)の3選手が出場停止。コパ・ド・ブラジルから9つのポジションで選手を変更する別チームで試合に臨む。
コリンチャンス(COR)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(コパ・ド・ブラジル)のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKウーゴ・ソウザ(Hugo Souza, 1999)
4 : ※右SBマテウジーニョ(Matheusinho, 2000)、※CBカカー(Cacá, 1999)、※グスタヴォ・・エンヒキ(Gustavo Henrique, 1993)、※左SBマテウス・ビドゥ(Matheus Bidu, 1999)
4 : ※VOLホセ・マルティネス(José Martínez, 1994)、MFロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)、※MFカリージョ(Carrillo, 1991)、※VOLブレーノ・ビドン(Breno Bidon, 2005)
2 : ※FWユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)、※FWメンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)
インテルナシオナウ(INT)は、目下6試合連続の複数得点で、2引き分けを挟んだ連勝は「6」。これまで守備的な戦術で定評のあったホージェル・マシャード監督が、選手の潜在力を引き出す選手起用や若手選手を抜擢し、攻撃的で観戦していて面白みのあるサッカーを展開している。
今節は、VOLフェルナンド(Fernando, 1987)、MFグスタヴォ・プラード(Gustavo Prado, 2005)、FWボレー(Borré, 1995)の3選手が出場停止。ボランチには9月1日の試合以来1か月ぶりの先発となるVOLホームロが入る。
インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKロチェ(Rochet, 1993)
4 : 右SBブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、CBヴィトン(Vitão, 2000)、CBクレイトン・サンパイオ(Clayton Sampaio, 2000)、左SBベルナベイ(Bernabei, 2000)
2 : ※VOLホームロ(Rômulo, 2000)、VOLチアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)
3 : MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)、MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、FWウェズレイ(Wesley, 1999)
1 : FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)
試合は早くも前半3分に動く。ハーフライン付近での混戦から相手の後方へ下げるパスを奪ったコリンチャンスFWメンフィス・デパイがPA手前中央へボールを送ると、パスを受けたFWユーリ・アウベルトがグラウンダーのシュートをゴール左隅に決めホームのコリンチャンスが先制。[1-0]
一方のインテルナシオナウは、アウェイでリードを許しながらも、ボールを支配し攻撃の糸口を探り続けると、前半11分、見事なパスワークで左サイドを崩し、ゴールライン際からゴール前にクロス。GKウーゴ・ソウザがカットしたボールをMFアラン・パトリッキがダイレクトにシュートに持ち込むが、ゴールライン際でDFがクリア。
さらに前半17分、インテルナシオナウは右サイドでの細かなパス交換から、PA手前を左サイドへボールを展開し、中央に絞り込んだ左SBベルナベイが思い切りのいいシュート。DFに当たったボールがGKの頭を越えゴールに吸い込まれ、インテルナシオナウが瞬く間に試合を振り出しに戻す。[1-1]
同点後、コリンチャンスは、左サイドにポジションを取るFWメンフィス・デパイと、中央から相手最終ライン裏を狙うFWユーリ・アウベルトがターゲットとなる縦に速い攻撃。
インテルナシオナウは、左サイドを中心にテンポのいいパス交換と選手の循環で守備陣を混乱に陥れゴールに迫っていく。
前半45分、コリンチャンスは自陣左サイドで相手のパスをカットしたMFロドリゴ・ガーロが縦にボールを送ると、FWユーリ・アウベルトが抜け出しPAに侵入しシュート。ボールは惜しくもゴールポストを叩き、ゴールは生まれない。
後半もコリンチャンスの2トップは機能。
後半2分にコリンチャンスは、自陣右サイドからマークをすり抜けながら相手陣アタッキングサードまでボールを運ぶと、FWメンフィス・デパイのクロスにゴール前でFWユーリ・アウベルトが足を合わす。GKが掻き出そうとするも虚しくボールはインゴールへ吸い込まれるが、これは惜しくもオフサイド。
その後もコリンチャンスが相手陣でボールを展開。2トップに中盤や両サイドバックが絡み、分厚い攻撃を畳み掛ける。
後半28分、コリンチャンスは左CKを獲得すると、MFロドリゴ・ガーロがゴール前に送ったボールが流れ、DFの腕に当たりコリンチャンスがPKを獲得。このPKをFWユーリ・アウベルトがゴール右上に決め、コリンチャンスが再びリードする。[2-1]
失点直後にインテルナシオナウは中盤の2選手を交代。さらに後半36分に前線の2選手を交代するが、コリンチャンスの勢いを止められず、コリンチャンスは、後半38分、後半41分と決定機を迎える。しかし、インテルナシオナウはGKロチェの好守や、DFのゴールライン上でのクリアでゴールを守り抜く。
コリンチャンスは、後半40分、後半44分に2枚ずつ交代のカードを切り、守備的な選手を投入して逃げ切りを図る。ところが、8分計上されたアディショナルタイムでインテルナシオナウにゴール前に押し込まれ猛攻を浴びると、後半45+4分、ゴールライン際でのMFアラン・パトリッキのマイナスのクロスをFWヒカルド・マチアスに踵でゴールに押し込まれ、逃げ切りに失敗。
攻撃的なサッカーでチーム力を上げてきているインテルナシオナウと、攻撃面の改善が着実に進んでいることをピッチ上で示したコリンチャンスとの一戦は、終始白熱した展開を繰り広げ、2-2の引き分けに終えた。
コリンチャンスは、攻撃面では今年一番と言えるような内容の試合を展開したものの、終了間際の失点で勝点「2」を落とした。この結果、前節終了時から一つ順位を落とし18位。小休止期間明けは、コパ・ド・ブラジル、コパ・スウアメリカーナとの並行開催による厳しい日程が控えており、この失った勝点「2」が後々響かないことを願いたい。
次戦は、10月17日に全国選手権第30節、勝点差「3」で追うアトレチコ・パラナエンセとホームでの対戦。
インテルナシオナウは、前半こそこれまで深めてきたサッカーを展開したものの、後半は相手に押し込まれる時間帯も長く、やや消化不良な試合。しかし、これまで控えに甘んじていたCBクレイトン・サンパイオとVOLホームロが守備面で奮闘。試合終了間際には、2006年生まれのFWヒカルド・マチアスのヒールでのゴールにより引き分けに持ち込み、アウェイで勝点「1」を勝ち取った。
この結果、1試合未消化ながら、リベルタドーレス出場圏の6位に浮上。
次戦は、10月19日に全国選手権第30節、ホームで伝統のクラシコ「グレ・ナウ」が開催される。
クイアバ(CUI) 2-0 サンパウロ(SAO)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=vwlBBbSfQNw
(CUI) : 4' #34 ブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)[]
(CUI) : 42' #25 クレイソン(Clayson, 1995)[#18 ルーカス・フェルナンデス(Lucas Fernandes, 1997)]
今節前の順位
クイアバ(CUI)は全国選手権5勝8分14敗勝点23の19位。(1試合未消化)
サンパウロ(SAO)は全国選手権14勝5分9敗勝点47の5位。
得点シーン
(CUI) : 4' #34 ブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)[]
PA手前左サイドからのFK。ファーサイドへ送られたボールをCBマルロンがゴール前に折り返し、FWイシドロ・ピッタがヘディングシュート。DFの頭に当たって浮き上がったボールにCBブルーノ・アウヴェスが見事なビシクレッタ。ボールはゴールネットを揺らし、早くもホームのクイアバが先制。[1-0]
CBブルーノ・アウヴェスは、フィゲイレンセ育成出身で、サンパウロにて2017年7月‐2022年1月に187試合6得点3アシストを記録。2022年2月‐2023年12月のグレミオでのプレー(99試合7得点)を経て、2024年1月にクイアバに完全移籍加入。主力の一角としてクイアバでは39試合4得点を記録中。かつて所属したサンパウロから、今季全国選手権での初ゴールとなる先制ゴールを見事なビシクレッタで決めた。
(CUI) : 42' #25 クレイソン(Clayson, 1995)[#18 ルーカス・フェルナンデス(Lucas Fernandes, 1997)]
相手陣左サイドPA手前でVOLルーカス・フェルナンデスが上手く体を使いボールを奪うとそのまま後方にボールを送る。ボールを受けたFWクレイソンがファーサイドを狙ったシュートはサイドネットを揺らし、クイアバがリードを拡げる。[2-0]
FWクレイソンは、2022年7月‐2023年6月にV・ファーレン長崎/JPNにてプレーし25試合4得点。2023年7月にクイアバに加入すると、スピード豊かなウィンガーとして、左右にピッチを広く使う戦術にフィットし、半年間で23試合7得点2アシストを記録。2024年もチームの主力として、この試合を含め、47試合9得点2アシストと安定した成績を収めている。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:24% 76% ⇒ 前後半:22% 78%
シュート(枠内): 前半:6‐3(3‐1) ⇒ 前後半:7‐12(3‐3)
パス成功率: 前半:77% 90% ⇒ 前後半:68% 89%
ファール: 前半:6‐6 ⇒ 前後半:12‐8
黄カード(赤): 前半:1‐2 ⇒ 前後半:2‐2
クイアバ(CUI)は、前節フォルタレーザ戦にて0-1の敗戦。優勝争いに絡むフォルタレーザを相手に、守備面では我慢を続けたものの、攻撃面ではシュートを僅か2本に抑えられ勝点を持ち帰ることができなかった。前節終了時点で残留圏までの勝点差は「5」。これ以上拡げられたくはない。
今節は、出場停止選手や新たなケガ人はなし。フォーメーションを3バックに変更し、前節スタメンのVOLルーカス・ミネイロ(Lucas Mineiro,1996)がベンチスタートとなり、CBマルロンがスタメンに名前を並べる。
クイアバ(CUI)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKヴァウテル(Walter, 1987)
3 : ※CBマルロン(Marllon, 1992)、CBブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)、CBアラン・エンペレウール(Alan Empereur, 1994)
4 : 右WBマテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)、VOLルーカス・フェルナンデス(Lucas Fernandes, 1997)、VOLフェルナンド・ソブラウ(Fernando Sobral, 1994)、左WBハモン(Ramon, 2001)
3 : FWクレイソン(Clayson, 1995)、FWイシドロ・ピッタ(Isidro Pitta, 1999)、FWグスタヴォ・サウエル(Gustavo Sauer, 1993)
サンパウロ(SAO)の前節は、2人の退場者を出したコリンチャンスに苦しめられながらも、最終的には3-1の勝利を収め、リベルタドーレス本戦出場圏の4位に浮上した。リベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルをいずれも準々決勝で敗退し、今後は全国選手権に注力、4位以内での閉幕が期待されている。
今節は、CBアラン・フランコ(Alan Franco, 1996)、FWカレリ(Calleri, 1993)、FWエリキ(Erick, 1997)が出場停止。最終ラインにCBサビーノ、センターフォワードにはFWアンドレ・シウヴァが代わりを務める。また、左サイドバックに、9月に期限付き移籍加入した北アイルランド代表38試合のSBジャマル・ルイス(Jamal Lewis, 1998)をスタメンに抜擢する。
サンパウロ(SAO)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKハファエウ(Rafael, 1989)
4 : 右SBハフィーニャ(Rafinha, 1985)、CBアルボレーダ(Arboleda, 1991)、※CBサビーノ(Sabino, 1996)、※左SBジャマル・ルイス(Jamal Lewis, 1998)
2 : VOLルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo, 1987)、VOLボバディージャ(Bobadilla, 2001)
3 : MFウェリントン・ハット(Wellington Rato, 1992)、MFルシアーノ(Luciano, 1993)、MFルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)
1 : FWアンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)
試合は早くも前半4分に動く。
ホームのクイアバがPA手前左サイドでFKを獲得すると、ファーサイドへ送られたボールをCBマルロンが折り返し、FWイシドロ・ピッタがヘディングシュート。ブロックされたボールにCBブルーノ・アウヴェスが見事なビシクレッタを決め先制する。[1-0]
リードを許したサンパウロは、その後ボールを支配。しかし、クイアバは得意の前線からのチェーシングによる守備ではなく、前節フォルタレーザ戦で機能した自陣にコンパクトに構築した守備ブロックで対抗。
クイアバが、カウンターからチャンスを作り出す一方、サンパウロはクイアバの堅守に攻撃の糸口を見いだせない。
前半42分、クイアバは、相手陣左サイドPA手前でVOLルーカス・フェルナンデスが上手く体を使いボールを奪うと、ボールを受けたFWクレイソンがファーサイドのサイドネットを揺らすゴラッソ。クイアバがリードを拡げる。[2-0]
後半も前半同様の展開。
後半20分を迎え、サンパウロは一気に4選手を投入するが、状況を変えることができない。
後半30分に、クイアバはカウンターからFWイシドロ・ピッタがPA内ゴールライン際からマイナスのボールを送り、PA内左から左SBハモンがシュートを放つがボールは枠を捉えない。
サンパウロは、後半37分にVOLルイス・グスタヴォがミドルシュート。後半40分には左サイドライン際でボールを受けたFWウィリアン・ゴメス(William Gomes, 2006)がドリブルでDFの間をすり抜けPAに侵入しシュートに持ち込むが、こちらもボールは枠を捉えない。
試合は、最後までサンパウロがクイアバの堅固な守備をこじ開けることができないままタイムアップ。クイアバが2-0の勝利を収めた。
クイアバは、堅守速攻が効果を発揮し、上位争いに加わるサンパウロから勝点「3」を勝ち取った。
この結果、順位は依然19位のままだが、残留圏までの勝点差を「4」に詰めた。
次戦は、10月18日に全国選手権第30節、最下位のアトレチコ・ゴイアニエンセとの対戦。アウェイでの試合だが、確実に勝点「3」を積み上げたい。
サンパウロは、圧倒的にボールを支配したものの、攻め手に欠け、降格圏に低迷するクイアバを相手に0-2の完敗。リベルタドーレス本戦出場圏までの勝点差は「4」に拡がり、出場圏外の7位との勝点差は「2」に縮まった。
次戦は、10月16日に全国選手権第30節、ホームにヴァスコ・ダ・ガマを迎える。
ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) 1-1 ジュヴェントゥージ(JUV)
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=Vj3dbvu8lqM
(JUV) : 4' #17 エジソン・カリオカ(Edson Carioca, 1997)[#9 ジウベルト(Gilberto, 1989)]
(VAS) : 11' #10 ディミトリ・パイェ(Dimitri Payet, 1987)[#25 ウーゴ・モウラ(Hugo Moura, 1998)]
今節前の順位
ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)は全国選手権10勝6分11敗勝点36の9位。(1試合未消化)
ジュヴェントゥージ(JUV)は全国選手権8勝9分11敗勝点33の12位。
得点シーン
(JUV) : 4' #17 エジソン・カリオカ(Edson Carioca, 1997)[#9 ジウベルト(Gilberto, 1989)]
自陣ゴール前から左サイドをCBダニーロ・ボサがボールを持ち上がり、ハーフライン手前から相手陣PA手前へロングフィード。FWジウベルトが頭で落とし、ボールを拾ったFWエジソン・カリオカが横に流れながら突然縦にボールを置き、DF陣をかわしてシュート。間合いを詰めたGKの脇を抜けたボールがゴールネットを揺らすゴラッソ。アウェイのジュヴェントゥージが早くも先制。[0-1]
FWエジソン・カリオカは、インテルナシオナウ育成出身ながら、インテルナシオナウでのプロデビューは叶わず、2019年1月に当時全国選手権3部トンベンセ(Tombense)からミナスジェライス州選手権にて21歳のプロデビュー。その後複数のクラブを短期契約で遍歴し、2021年2月に全国選手権に出場権のないパラナ州選手権アズリス・フッチボウ(Azuriz Futebol)と長期契約。期限付き移籍にて全国選手権1部コリチバや、全国選手権2部のグアラニーや同ボタフォゴ-SPにてプレー。2024年1月にジュヴェントゥージに期限付き移籍加入するが、4月‐7月の4か月間をケガのために離脱する。ケガ明け後は途中出場が続いたが、今節は前節に続きスタメンに抜擢され、ゴラッソでジュヴェントゥージでの初ゴールをマークした。
(VAS) : 11' #10 ディミトリ・パイェ(Dimitri Payet, 1987)[#25 ウーゴ・モウラ(Hugo Moura, 1998)]
相手陣左PA手前でVOLウーゴ・モウラが相手に体を当てボール奪取。倒れながらもボールをMFディミトリ・パイェに送ると、MFディミトリ・パイェはドリブルで中央へ切れ込みシュート。ボールはゴール右上に決まり、瞬く間にヴァスコ・ダ・ガマが試合を振り出しに戻す。[1-1]
MFディミトリ・パイェは、ユーロ2016での7試合3得点2アシストなどフランス代表として38試合8得点を記録。2023年8月17日にヴァスコ・ダ・ガマに加入すると、7試合目の試合でクラブ初ゴールを記録。これはブラジル全国選手権でのフランス国籍選手による初ゴールでもあった。2023年は17試合2得点1アシスト。2024年は今節終了時点で31試合3得点9アシストを記録している。
試合経過、所感その他
ボール保持率: 前半:51% 49% ⇒ 前後半:54% 46%
シュート(枠内): 前半:8‐9(2‐3) ⇒ 前後半:16‐17(3‐5)
パス成功率: 前半:79% 72% ⇒ 前後半:78% 73%
ファール: 前半:10‐4 ⇒ 前後半:14‐13
黄カード(赤): 前半:1‐2 ⇒ 前後半:1‐3(1‐0)
ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)は、週中のコパ・ド・ブラジル準決勝アトレチコ・ミネイロ戦1stレグをアウェイで1-2の逆転負け。公式戦は5試合勝ち星から遠ざかっており、全国選手権ではリベルタドーレス出場圏の6位争いに加われずにいる。
今節は、出場停止のVOLマテウス・カルヴァーリョ(Mateus Carvalho, 2002)に代わり、VOLスフォルツァがプリメイロボランチに入り、VOLウーゴ・モウラと2ボランチを構成。
ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合(コパ・ド・ブラジル)のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKレオ・ジャルジン(Léo Jardim, 1995)
4 : 右SBプーマ・ロドリゲス(Pumita Rodríguez, 1997)、CBマイコン(Maicon, 1988)、※CBジョアン・ヴィクトル(João Victor, 1998)、左SBルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)
2 : VOLウーゴ・モウラ(Hugo Moura, 1998)、※VOLスフォルツァ(Sforza, 2002)
3 : MFエメルソン・ロドリゲス(Emerson Rodríguez, 2000)、※MFディミトリ・パイェ(Dimitri Payet, 1987)、※MFマシミ・ドミンゲス(Maxime Dominguez, 1996)
1 : FWベヘッチ(Vegetti, 1988)
ジュヴェントゥージ(JUV)は、前々節までのクイアバ、フルミネンセ、ヴィトーリアと残留争いに巻き込まれているチームとの3連戦は1勝1分1敗と思うように勝点を伸ばせず、前節は得意のホームにRBブラガンチーノを迎えての試合だったが、1点のリードを後半40分に追いつかれ勝点「2」を落とした。
今節は、MFネネー(Nenê, 1981)が一身上の都合でベンチ外。代わりにMFマンダカが攻撃の指揮を執る。
ジュヴェントゥージ(JUV)のスタメンは以下の通り。(※は、直近試合のスタメンからの入れ替わり)
GK : GKガブリエウ(Gabriel, 1992)
4 : 右SBジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)、※CBダニーロ・ボサ(Danilo Boza, 1998)、CBゼ・マルコス(Zé Marcos, 1998)、左SBアラン・フーシェウ(Alan Ruschel, 1989)
2 : ※VOLドゥドゥ・ヴィエイラ(Dudu Vieira, 1994)、VOLジャジソン(Jádson, 1993)
3 : MFルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa, 2001)、※MFマンダカ(Mandaca, 2001)、MFエジソン・カリオカ(Edson Carioca, 1997)
1 : FWジウベルト(Gilberto, 1989)
試合は早くも前半4分に動く。
ジュヴェントゥージは、自陣からCBダニーロ・ボサがボールを持ち上がり、ハーフライン手前から相手陣PA手前へロングフィード。FWジウベルトが頭で落としたボールを拾ったFWエジソン・カリオカが、横に流れながら突然縦にボールを置きDF陣をかわしてシュート。これがゴールネットを揺らすゴラッソ。アウェイのジュヴェントゥージが先制する。[0-1]
リードを奪われたヴァスコ・ダ・ガマは、直後から猛攻。前半7分にMFディミトリ・パイェがクロスボールにダイレクトボレー、前半8分には相手中央でボールを奪ったVOLウーゴ・モウラがミドルシュート、前半10分にもVOLウーゴ・モウラはゴール前の混戦からのこぼれ球をシュートに持ち込む。
前半11分、ヴァスコ・ダ・ガマVOLウーゴ・モウラがジュヴェントゥージのビルドアップのボールをPA手前で奪いMFディミトリ・パイェに預けると、MFディミトリ・パイェはゴール右隅へのシュートを決め、試合を振り出しに戻す。[1-1]
同点に追いつくと、ヴァスコ・ダ・ガマの攻撃の圧力を弱めるものの、引き続き不安定なジュヴェントゥージのビルドアップを狙い、前半19分に再びVOLウーゴ・モウラが相手陣でボールを奪い、そのままシュートに持ち込む。しかし、ボールはGKの正面をつく。
効果的にボールを相手陣に運べないジュヴェントゥージは、前半33分、相手陣中央で得たFKを素早くリスタートし、FWジウベルトがゴールを狙うが、ヴァスコ・ダ・ガマGKレオ・ジャルジンが俊敏に対応。こぼれたボールにジュヴェントゥージCBダニーロ・ボサが詰めるが、ボールはゴールポストを叩き、ゴールラインを割る。
後半開始時に、ジュヴェントゥージは、センターフォワードをポストプレーを得意とするFWジウベルトから、サイドへ流れ自らがボールを持つプレーを好むFWカリージョ(Carrillo, 1996)へ交代。
依然ヴァスコ・ダ・ガマが優位を保つものの、ジュヴェントゥージもFWカリージョが絡み相手陣へボールを運べるようになる。
ヴァスコ・ダ・ガマは、後半8分、左SBルーカス・ピトンのクロスにゴール前でFWベヘッチが頭を合わすが、GKガブリエウが倒れ込みながら両手でセーブ。
ジュヴェントゥージも、後半27分に、相手陣PA左からパスやシュートのこぼれ球を執拗に拾い、右サイドにボールを展開すると、右SBエヴェルトン(Ewerthon, 2000)がトリヴェーラのシュートをファーサイドに放つ。決まればゴラッソと言えるシュートだったが、GKレオ・ジャルジンが懸命に体を伸ばし辛うじてCKに逃れるデフェザッサ。
この後もヴァスコ・ダ・ガマが優位に試合を運ぶが、後半41分、退場者を出し守備に重点を置くと、ジュヴェントゥージが3度、4度と相手ゴールに迫りシュートに持ち込んでいく。しかし、ヴァスコ・ダ・ガマ守備陣もGKレオ・ジャルジンを中心に最後まで体を張ってゴールを守り抜き、試合は1-1のままタイムアップ。
両チーム勝点「1」を分け合う結果に終えた。
ジュヴェントゥージは、開始直後の得点を間もなく追いつかれると、そのまま試合を支配される苦しい展開。後半開始時の選手交代でやや持ち直し、相手が退場者を出して以降は、相次いでゴールに迫ったものの、勝ち越すには至らず、ホームで勝点「1」を積み上げる結果に終えた。今後は上位チームとの対戦が続くだけに、ホームでは勝点「3」を拾いたかった。
次戦は、10月20日に全国選手権第30節、ホームにパウメイラスを迎える。
ヴァスコ・ダ・ガマは、一時の勢いが衰え、公式戦は6試合に勝ち星がなく、全国選手権は最近の4試合で3分1敗。リベルタドーレス出場圏の6位チームとの勝点差は「9」に拡がり、リベルタドーレス出場圏争いからほぼ脱落した。
次戦は、10月16日に全国選手権第30節、アウェイにてサンパウロとの一戦が予定されている。