【ブラジル全国選手権2024】第30節(1/2)[10/16-20]

投稿者: | 2024年10月19日

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全国選手権第30節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/10/16 サンパウロ(SAO) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
・2024/10/16 フォルタレーザ(FOR) x アトレチコ・ミネイロ(CAM)
・2024/10/17 フラメンゴ(FLA) x フルミネンセ(FLU)
・2024/10/17 コリンチャンス(COR) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)
・2024/10/18 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x クイアバ(CUI)
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第30節(2/2)[10/16-20]
・2024/10/18 ボタフォゴ(BOT) x クリシウーマ(CRI)
・2024/10/19 クルゼイロ(CRU) x バイーア(BAH)
・2024/10/19 インテルナシオナウ(INT) x グレミオ(GRE)
・2024/10/19 ヴィトーリア(VIT) x RBブラガンチーノ(RBB)

・2024/10/20 ジュヴェントゥージ(JUV) x パウメイラス(PAL)

全国選手権第30節 試合概要

サンパウロ(SAO) 3-1 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=WvBAkecdl9E
(SAO) : 9' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[#9 カレリ(Calleri, 1993)]
(SAO) : 46' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#10 ルシアーノ(Luciano, 1993)]
(SAO) : 67' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#27 ウェリントン・ハット(Wellington Rato, 1992)]

今節前の順位

サンパウロ(SAO)は全国選手権14勝5分10敗勝点47の5位。
ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)は全国選手権10勝7分11敗勝点37の10位。(1試合未消化)

得点シーン

(SAO) : 9' #10 ルシアーノ(Luciano, 1993)[#9 カレリ(Calleri, 1993)]
相手陣で相手ビルドアップを組織的なプレスからFWエリキがカット。そのボールをFWルシアーノ→FWカレリ→FWルシアーノとワンタッチで繋ぎ、最後はFWルシアーノが左へ流れながら左足のシュート。GKレオ・ジャルジンの股間を抜けたボールがゴールネットに吸い込まれホームのサンパウロが早くも先制。[1-0]
   FWルシアーノは、アトレチコ・ゴイアニエンセ育成出身で、2012年3月コパ・ド・ブラジルにて18歳のプロデビュー。国内はコリンチャンスやフルミネンセ、グレミオ、国外はスペインやギリシャでプレーし、2020年8月にサンパウロに加入。毎年コンスタントに多くの試合に出場し、5シーズン目の2024年も今節終了時点で53試合16得点2アシスト、5シーズン連続二桁得点を記録している。
   FWエリキは、当時全国選手権2部ナウチコから2017年1月コパ・ド・ノルデスチにて19歳のプロデビュー。そのままレギュラーの座を掴むと、同年8月SCブラガ/PORへ移籍。しかし、トップチームでは1試合の出場にとどまり、ポルトガル、ブラジルクラブへの期限付き移籍を繰り返す。2021年8月セアラーに加入し、2021年8月‐2023年12月通算111試合23得点13アシスト、うち2023年は単年で52試合18得点13アシストの成績を残す。2024年サンパウロに加入。加入後は途中交代出場を中心に多くの試合に出場していたものの、6月以降は出場機会は減少。しかし、8月25日全国選手権第24節にて3か月ぶりのスタメンに抜擢されゴールをマークすると、カップ戦を目前にした控え選手主体の試合を中心ながら再び多くの出場機会を掴んでいる。今節終了時点で33試合3得点4アシスト。
(SAO) : 46' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#10 ルシアーノ(Luciano, 1993)]
自陣ゴール前での猛攻を凌ぎFWルシアーノがクリアしたボールを、FWルーカス・モウラが自陣半ばから左サイドをドリブルで持ち上がる。そのまま相手陣PAに侵入すると左足を一閃。グラウンダーのボールはGKの脇を抜け、ファーサイドのゴールネットを揺らすゴラッソ。後半開始50秒でサンパウロが貴重な追加点。[2-0]
   FWルーカス・モウラは、2024年9月6日の2026W杯南米予選第7節にて6年ぶりの代表復帰。2度のコパ・アメリカなど代表37試合4得点5アシストを記録。サンパウロ育成出身で2010年8月全国選手権にて17歳のプロデビュー。2013年1月‐2018年1月パリSG/FRAにて229試合46得点46アシスト。2018年2月‐2023年7月トッテナム/ENGにて219試合39得点26アシスト。2023年8月、11年ぶりにサンパウロに復帰すると、クラブ史上初のコパ・ド・ブラジル制覇に貢献。2024年はケガによる6週間の離脱期間があったものの、今節終了時点で40試合12得点8アシスト。豊富な運動量とスピード、卓越した戦術眼、足元の技術でチームを牽引している。
(SAO) : 67' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#27 ウェリントン・ハット(Wellington Rato, 1992)]
右CKのキッカーはFWウェリントン・ハット。左足でゴール前に鋭く上げられたボールにFWルーカス・モウラがゴール正面でDFの前に現れ頭を合わせると、ボールはファーサイドに流れゴールネットを揺らす。サンパウロが試合を決定づける3点目。[3-0]
   FWウェリントン・ハットは、2012年にリオデジャネイロ州選手権下位リーグにてプロデビュー、少しずつキャリアアップを遂げ、2020年全国選手権1部アトレチコ・ゴイアニエンセに加入し25試合2得点4アシストを記録する。2021年4月‐12月は期限付き移籍で長崎/JPNにてプレー(23試合7得点2アシスト)。2022年アトレチコ・ゴイアニエンセに復帰すると、70試合15得点7アシストの全項目でキャリアハイを更新。2023年にサンパウロへ移籍加入。同年は64試合5得点9アシストの成績を残し、クラブ史上初のコパ・ド・ブラジル制覇に貢献。2024年は、2度のケガのため計3か月間戦列を離脱した影響もあり36試合8アシストに止まっているが、最近はリベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルなど主要な試合を中心にレギュラーとして復活を果たしている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:48% 52%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:14‐9(6‐3)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:85% 83%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:8‐6
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:1‐0

   サンパウロ(SAO)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKハファエウ(Rafael, 1989)
   4 : 右SBイゴル・ヴィニシウス(Igor Vinícius, 1997)、CBフアン(Ruan, 1999)、CBサビーノ(Sabino, 1996)、左SBウェリントン(Welington, 2001)
   2 : VOLルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo, 1987)、VOLマルコス・アントニオ(Marcos Antônio, 2000)
   3 : MFルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)、MFルシアーノ(Luciano, 1993)、MFエリキ(Erick, 1997)
   1 : FWカレリ(Calleri, 1993)
   リベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルの両カップ戦を準々決勝で敗退し、全国選手権でのリベルタドーレス出場権獲得が今後の目標となる中、中断期間明けの今節は、CBフアン、CBサビーノ、VOLマルコス・アントニオ、MFエリキといったこれまで準主力に甘んじてきた選手を抜擢。
   選手交代(Sai → Entra)
   66' MFエリキ → MFウェリントン・ハット(Wellington Rato, 1992)
   77' MFルシアーノ → MFホドリゴ・ネストール(Rodrigo Nestor, 2000)
   78' MFルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992) → FWフェヘイラ(Ferreira, 1997)
   83' CBサビーノ → VOLロンゴ(Longo, 1998)
   83' VOLマルコス・アントニオ → MFガロッポ(Galoppo, 1999)

   ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKレオ・ジャルジン(Léo Jardim, 1995)
   4 : 右SBパウロ・エンヒキ(Paulo Henrique, 1996)、CBジョアン・ヴィクトル(João Victor, 1998)、CBマイコン(Maicon, 1988)、左SBルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)
   2 : VOLウーゴ・モウラ(Hugo Moura, 1998)、VOLマテウス・カルヴァーリョ(Mateus Carvalho, 2002)
   3 : MFエメルソン・ロドリゲス(Emerson Rodríguez, 2000)、MFフィリピ・コウチーニョ(Philippe Coutinho, 1992)、MFディミトリ・パイェ(Dimitri Payet, 1987)
   1 : FWベヘッチ(Vegetti, 1988)
   今節の3日後に1stレグを落としたコパ・ド・ブラジル準決勝アトレチコ・ミネイロ戦2ndレグが控えるが、ほぼ主力選手による先発メンバー。MFフィリピ・コウチーニョとMFディミトリ・パイェの共闘が違いを作り出すことができるだろうか。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' 右SBパウロ・エンヒキ → 右SBプーマ・ロドリゲス(Pumita Rodríguez, 1997)
   59' 左SBルーカス・ピトン → 左SBレアンドリーニョ(Leandrinho, 2005)
   59' MFディミトリ・パイェ → FWハイアン(Rayan, 2006)
   76' MFフィリピ・コウチーニョ → FWジアン・ダヴィ(Jean David, 1993)
   76' FWベヘッチ → VOLガウダメス(Galdames, 1996)

   立ち上がりは、両チームとも中盤をコンパクトにした陣形をベースに、素早い寄せで試合の主導権争いを繰り広げる。
   前半9分、今節は中盤での起用となったサンパウロFWエリキのパスカットから、テンポよくボールを繋ぎ、FWルシアーノのゴールでサンパウロが先制。[1-0]
   サンパウロは、先制後には相手陣でのプレスを控え、自陣の高い位置で守備ブロックを構築。
   ヴァスコ・ダ・ガマは、サンパウロの守備網に苦しむ中、前半19分にFWベヘッチがアーリークロスに頭を合わせ、前半29分にMFフィリピ・コウチーニョが右SBパウロ・エンヒキのスルーパスに抜け出しシュートに持ち込むが、いずれのシュートも枠を捉えない。
   一方のサンパウロは、堅守から鋭いカウンターを発動させ、前半25分にFWルーカス・モウラのボール奪取を起点にFWエリキがシュートに持ち込むが、コースを狙ったシュートは僅かに枠を捉えない。
   後半のキックオフ直後からヴァスコ・ダ・ガマが相手ゴール前に迫るが、クリアボールの回収を誤り、サンパウロFWルーカス・モウラにドリブルでの抜け出しを許す。FWルーカス・モウラはそのままPAにボールを運びゴール。ヴァスコ・ダ・ガマの反撃の出鼻をくじくゴールでサンパウロがリードを拡げる。[2-0]
   ヴァスコ・ダ・ガマは、選手交代を通じて戦局の打開を図るが、後半22分にサンパウロはセットプレーからFWルーカス・モウラのゴールでダメ押し。[3-0]
   その後、サンパウロは、ボールを相手に持たせながらも試合をコントロール。
   最後までヴァスコ・ダ・ガマに決定機を許さず、サンパウロが3-0のスコアで中断期間明けの初戦を白星で飾った。

   サンパウロは、攻守に中盤の高い位置で相手を上回り、中盤の底ではVOLルイス・グスタヴォがフィルター役となり、CBフアンとCBサビーノのコンビによるラインコントロールも機能し、ヴァスコ・ダ・ガマを零封。
   この結果、勝点を「50」に伸ばし、リベルタドーレス本戦出場圏の4位に肉薄。
   次戦は、10日後の10月26日に全国選手権第31節クリシウーマ戦がアウェイにて予定されている。

   ヴァスコ・ダ・ガマは、前後半ともに試合の入りは良かったものの、前半9分に自陣でのボールロストからGKのミスもあり失点すると、後半1分には相手陣ゴール前での猛攻からセカンドボールの回収に失敗し追加点を許し、試合の流れを掴み損ねた。
   また、相手の中盤の運動量に圧されたこともあり、MFディミトリ・パイェとMFフィリピ・コウチーニョの共闘は機能せず。チームは最後までゴールを奪うことは出来なかった。
   この結果、公式戦7試合に勝ち星がなく、うち全国選手権は3分2敗。リベルタドーレス出場圏内の6位との勝点差は「9」に拡がり一歩も二歩も交代。今後はコパ・ド・ブラジルでのリベルタドーレス出場権獲得を目指す。
   次戦は、中2日の10月19日にコパ・ド・ブラジル準決勝アトレチコ・ミネイロ戦ホームでの2ndレグ。1stレグは逆転を許し1-2で敗れたが、ホームでの2ndレグで巻き返したい。
   続いて、順延された全国選手権第19節クイアバ戦が10月23日にホームにて開催。
   全国選手権第31節は10月28日にホームにバイーアを迎える。

フォルタレーザ(FOR) 1-1 アトレチコ・ミネイロ(CAM)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=n1djfyh8ePk
(FOR) : 15' #11 マリーニョ(Marinho, 1990)[#8 エマヌエル・マルティネス(Emmanuel Martínez, 1994)]
(CAM) : 48' #18 ファウスト・ベラ(Fausto Vera, 2000)[#30 ブライアン・パラシオス(Brahian Palacios, 2002)]

今節前の順位

フォルタレーザ(FOR)は全国選手権16勝7分6敗勝点55の3位。
アトレチコ・ミネイロ(CAM)は全国選手権10勝10分8敗勝点40の9位。(1試合未消化)

得点シーン

(FOR) : 15' #11 マリーニョ(Marinho, 1990)[#8 エマヌエル・マルティネス(Emmanuel Martínez, 1994)]
相手陣PA右でFWマリーニョがドリブルを仕掛けるがDF2枚の壁に阻まれ右サイドライン際のVOLエルクレスへボールを預ける。VOLエルクレスがPA内に送ったクロスボールはDFにカットされるが、MFエマヌエル・マルティネスがボールを拾いFWマリーニョにボールを預け、FWマリーニョは中央へ切れ込みながらシュートフェイントでDFをかわしシュート。ニアサイドを狙ったボールはGKの手を弾きゴールネットに吸い込まれる。[1-0]
   FWマリーニョは、2008年3月リオデジャネイロ州選手権にてフルミネンセから17歳のプロデビュー。2016年ヴィトーリアにて43試合21得点6アシストの成績を残し、2017年は中国でプレー。2019年5月に加入したサントスにて2022年に43試合24得点8アシストの全項目でキャリアハイの成績を収める。フォルタレーザには2023年7月にフラメンゴから加入。2024年は約6週間チームを離脱する時期があったが、今節終了時点で40試合7得点4アシスト、直近の出場5試合では3得点。スピード豊かで守備への貢献度も高い決定力のあるウィンガー。
(CAM) : 48' #18 ファウスト・ベラ(Fausto Vera, 2000)[#30 ブライアン・パラシオス(Brahian Palacios, 2002)]
相手陣に入った位置右サイドから斜めに左サイドへボールを運び、MFブライアン・パラシオスがPA左角手前からクロス。フォルタレーザ守備陣のミスによもたらされたゴール前での3対2の数的有利な状況から、VOLファウスト・ベラがフリーの体勢でヘディングシュートを放ちゴールネットを揺らす。[1-1]
   VOLファウスト・ベラは、2020東京五輪アルゼンチン代表。アルヘンチーノ・ジュニオルス/ARG育成出身で、2018年11月にアルゼンチン全国選手権にて18歳のプロデビュー。2022年7月コリンチャンスへ600万ユーロにて移籍し、2022年7月‐2024年7月に96試合2得点4アシストの成績を残す。2024年7月450万ユーロにてアトレチコ・ミネイロに加入すると、間もなくセグンドボランチに定着。ボックストゥボックスをプレーエリアとし、強烈なミドルシュートを魅力の一つとしている。   

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:46% 54%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:14‐18(1‐5)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:80% 87%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:9‐10
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:2‐3(2‐0)

   フォルタレーザ(FOR)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKジョアン・ヒカルド(João Ricardo, 1988)
   4 : 右SBチンガ(Tinga, 1993)、CBエマヌエル・ブリテス(Emanuel Brítez, 1992)、CBチチ(Titi, 1988)、左SBブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco, 1991)
   2 : VOLマテウス・ホセット(Matheus Rossetto, 1996)、VOLエルクレス(Hércules, 2000)
   3 : MFマリーニョ(Marinho, 1990)、MFエマヌエル・マルティネス(Emmanuel Martínez, 1994)、MFモイゼス(Moisés, 1996)
   1 : FWルセロ(Lucero, 1991)
   選手交代(Sai → Entra)
   67' FWルセロ → FWブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)
   68' MFエマヌエル・マルティネス → MFヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)
   76' MFモイゼス → FWヘナト・カイゼル(Renato Kayzer, 1996)
   85' VOLマテウス・ホセット → VOLゼ・ウェリソン(Zé Welison, 1995)
   86' FWヘナト・カイゼル → MFペドロ・アウグスト(Pedro Augusto, 1997)

   アトレチコ・ミネイロ(CAM)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKエヴェルソン(Éverson, 1990)
   4 : 右SBサラビア(Saravia, 1993)、CBイゴル・ハベーロ(Igor Rabello, 1995)、CBブルーノ・フッキス(Bruno Fuchs, 1999)、左SBマリアーノ(Mariano, 1986)
   2 : VOLファウスト・ベラ(Fausto Vera, 2000)、VOLパウロ・ヴィトル(Paulo Vitor, 2004)
   3 : MFアリソン(Alisson, 2005)、MFイゴル・ゴメス(Igor Gomes, 1999)、MFブライアン・パラシオス(Brahian Palacios, 2002)
   1 : アラン・カルデッキ(Alan Kardec, 1989)
   今節終了後中2日で迎えるコパ・ド・ブラジル準決勝ヴァスコ・ダ・ガマ戦2ndレグを控え、主力選手の多くは遠征に帯同せず、若手選手や控えに甘んじる選手を中心とした先発メンバー。リザーブにもFWカイオ・マイア(Caio Maia, 2003)やMFホベルチ・サントス(Robert Santos, 2003)といった若い選手が入る。
   選手交代(Sai → Entra)
   71' MFブライアン・パラシオス → FWカイオ・マイア(Caio Maia, 2003)※プロデビュー戦
   80' MFアリソン → MFグスタヴォ・スカルパ(Gustavo Scarpa, 1994)
   80' MFイゴル・ゴメス → MFホベルチ・サントス(Robert Santos, 2003)
   89' VOLパウロ・ヴィトル → VOLオターヴィオ(Otávio, 1994)

   この試合、最初に大きなチャンスを迎えたのはアトレチコ・ミネイロ。
   前半13分、自陣からCBブルーノ・フッキスのロングフィードにMFイゴル・ゴメスが最終ライン裏へ抜け出し、そのままボールをPA内左ゴールライン際に持ち上がりマイナスのクロス。このボールは誰にも合わずに右サイドPA手前に流れるが、後方から上がった右SBサラビアが強烈なミドルシュート。ボールは惜しくもクロスバーをかすめ越えていく。
   対するフォルタレーザは直後の前半15分、相手陣右サイドでFWマリーニョからのボールを受けたVOLエルクレスがPA内へクロス。相手DFにカットされたボールをMFエマヌエル・マルティネスが確保し、中央へ切れ込むFWマリーニョへ預けると、FWマリーニョがシュートフェイントを挟んでDFを一掃、強烈なシュートがGKの手を弾きゴールネットを揺らす。ホームのフォルタレーザが先制する。[1-0]
   前半44分、アトレチコ・ミネイロは相手陣に10mほど入った位置からまたもやCBブルーノ・フッキスがゴール前にボールを送ると、MFイゴル・ゴメスが抜け出し、ワンバウンドする難しいボールにスパイク裏を合わせる。しかし、ボールは僅かにゴールポストの外へ流れ同点ゴールは生まれない。
   後半15秒、アトレチコ・ミネイロは速攻からFWアラン・カルデッキがシュートに持ち込むが、ボールに勢いがなく、GKジョアン・ヒカルドがしっかりとボールを抑える。
   続く後半3分には、アトレチコ・ミネイロMFアリソンが自陣右サイドライン際から相手陣へボールを持ち上がり、中央を経て左サイドへボールを展開。ボールを受けたMFブライアン・パラシオスがゴール前にクロスボールを上げると、VOLファウスト・ベラがフリーの体勢で頭を合わせ試合を振り出しに戻す。[1-1]
   後半14分、相手陣右サイドライン際でドリブルを仕掛けたFWマリーニョに対し、背後からMFブライアン・パラシオスがチャージ。MFブライアン・パラシオスのチャージはイエローカードに相当するプレーに映ったが、直後に肩でMFブライアン・パラシオスを押し倒した行為が危険な報復行為とみなされ、FWマリーニョに対しレッドカードが提示される。
   数的優位に立ったアトレチコ・ミネイロは次々と攻撃的な選手を投入するが、フォルタレーザも組織的な守備で対応。試合は拮抗する。
   後半38分、この試合がプロデビュー戦となるアトレチコFWカイオ・マイアの抜け出しに、フォルタレーザ右SBチンガが後方からタックル。このプレーが得点機会阻止と見なされこの試合チーム2人目の退場を宣告される。
   アトレチコ・ミネイロは、後半45+7分にMFホベルチ・サントスがPA手前からシュートを放つが、GKエヴェルソンが倒れ込みながらボールを掻き出し、後半45+8分にはMFホベルチ・サントスのスルーパスを受けたFWカイオ・マイアがシュートを放つがボールはGKエヴェルソンの正面。跳ね返りのボールをMFホベルチ・サントスがダイレクトにゴールを狙うが、DFがブロック。
   2人の退場者を出したフォルタレーザは、アトレチコ・ミネイロの猛攻を凌ぎ、両チームは勝点「1」を分け合う結果に終えた。

   ホームのフォルタレーザは、好調FWマリーニョのゴラッソで先制したものの、後半始めにゴール前で数的不利の状況を作り出す失態で同点に追い付かれると、直後の気の毒な判定でFWマリーニョが退場。さらには後半38分にも右SBチンガが退場となる苦しい試合展開となったが、退場者を出した後は守備システムが立て直され、最後までゴールを守り抜き、厳しい状況の中で勝点「1」を積み上げることに成功した。
   この結果、勝点を「56」に伸ばし3位はキープしたものの、今後試合を迎える首位ボタフォゴ、2位パウメイラスにプレッシャーをかけることができなかった。
   チーム内得点王のFWルセロに今節もゴールは生まれず、出場9試合連続ノーゴール。この期間はチームも2勝2分5敗の成績に終えており、FWルセロの一試合でも早い復活が待ち望まれる。
   次戦は、10月26日に全国選手権第31節、アウェイにて2位パウメイラスとの直接対決に挑む。

   アトレチコ・ミネイロは、控え選手主体のメンバーながら、3位に躍進するフォルタレーザを相手に立ち上がりから互角の内容。前半のうちに先制を許したが、後半開始間もなく同点に追いつく試合展開。プロデビュー戦のFWカイオ・マイア(Caio Maia, 2003)が退場を誘発するプレーや積極的なシュート、MFホベルチ・サントスが惜しいシュートや決定機を演出するスルーパスを見せたものの、数的有利になって以降は、引いて守る相手守備網を崩せず、勝ち越しゴールを奪うことは出来なかった。
   この結果、勝点「1」を積み上げたものの、リベルタドーレス出場圏の6位との得点差はこの試合が終えた時点で「5」離れており、今後はリベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルの両カップ戦に重点を置いた選手起用が続く見込み。
   次戦は、10月19日にコパ・ド・ブラジル準決勝ヴァスコ・ダ・ガマ戦2ndレグ。1点のアドバンテージをもってアウェイに乗り込む。
   その後中2日の10月22日にリベルタドーレス準決勝リーベルプレート/ARG戦1stレグをホームにて開催。
   全国選手権第31節は、10月26日に好調インテルナシオナウ戦がホームで開催。
   10月29日にはリベルタドーレス準決勝リーベルプレート/ARG戦2ndレグがアウェイ開催と、今後は今年一番の正念場を迎える。

フラメンゴ(FLA) 0-2 フルミネンセ(FLU)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=Ud2JlYL_zfw
(FLU) : 50' #45 リマ(Lima, 1996)[#19 カウワン・エリアス(Kauã Elias, 2006)
(FLU) : 60' #21 ジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997)[#8 マルチネリ(Martinelli, 2001

今節前の順位

フラメンゴ(FLA)は全国選手権15勝6分7敗勝点51の4位。(1試合未消化)
フルミネンセ(FLU)は全国選手権8勝6分14敗勝点30の16位。(1試合未消化)

得点シーン

(FLU) : 50' #45 リマ(Lima, 1996)[#19 カウワン・エリアス(Kauã Elias, 2006)]
CBマノエウのクリア気味のパスをハーフライン付近でMFガンソが踵で前方に送ると、FWカウワン・エリアスが抜け出しPAに侵入。ゴール正面に送られたややマイナス気味のボールに後方から駆け上がったMFリマが右足を合わせゴールに流し込む。アウェイのフルミネンセが先制。[0-1]
   MFリマは、グレミオ育成出身で2017年3月に20歳のプロデビュー。2019年途中に加入したセアラーで3年半の間に160試合20得点14アシストの記録を残し2023年にフルミネンセに加入。フェルナンド・ジニース監督のもと、同年は先発、交代出場とフル稼働し、66試合7得点5アシスト、チームのクラブ史上初のリベルタドーレス制覇に貢献する。高い位置でコネクター役となり、守備面での貢献度も高い玄人好みのプレーを見せる。2024年は今節終了時点で42試合6得点1アシスト。
(FLU) : 60' #21 ジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997)[#8 マルチネリ(Martinelli, 2001)]
CBマノエウが高い位置でのマークで相手のパスミスを誘うと、VOLマルチネリがボールを拾い、FWジョン・アリアスとのタベーラから右サイドライン際のMFガンソへボールを送る。MFガンソがゴールライン際に流したボールをVOLマルチネリがぎりぎりのところからマイナスのボールをゴール前に送ると、フリーの体勢のFWジョン・アリアスがダイレクトにボールをゴールに流し込む。フルミネンセが貴重な追加点。[0-2]
   FWジョン・アリアスは、フルミネンセ加入後の2022年6月に代表デビューを果たし、2024コパ・アメリカなどコロンビア代表として23試合3得点3アシスト。2021年8月のフルミネンセ加入後は途中交代による出場が続いたが、翌2022年には先発出場も増え、フェルナンド・ジニース監督就任後は欠くべからざる選手の一人として、2023年クラブ史上初のリベルタドーレス制覇に大いに貢献。2024年はコパ・アメリカ期間中の離脱があったものの、今節終了時点で42試合11得点7アシストを記録。スピードと打開力のあるドリブルでチャンスを演出し、決定力の高さで自らも多くのゴールを奪う。2024コパ・アメリカでは全6試合に先発出場を果たしチームの準優勝に貢献。欧州クラブからの注目も高く、今季終了後には欧州移籍の公算が高い。
   VOLマルチネリは、フルミネンセ育成出身で2020年11月の全国選手権で19歳のプロデビュー。2021年にコンスタントに試合に出場するようになり55試合に出場すると、フェルナンド・ジニース監督のもとでも重用され、2022年、2023年も50試合以上の出場を記録している。中盤では攻撃的・守備的いずれのポジションもこなし、センターバックとしてプレーする機会もある。代表招集とはならなかったものの、2026W杯南米予選第9、10節に向けた事前登録メンバーに名前を連ねたとの報道があった。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:61% 39%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:19‐12(5‐3)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:84% 78%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:15‐15
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:1‐3

   フラメンゴ(FLA)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKロッシ(Rossi, 1995)
   4 : 右SBウェズレイ(Wesley, 2003)、CBレオ・ペレイラ(Léo Pereira, 1996)、CBファブリシオ・ブルーノ(Fabrício Bruno, 1996)、左SBアイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)
   3 : VOLレオ・オルティス(Léo Ortiz, 1997)、VOLアルカラス(Alcaraz, 2002)、VOLアラン(Allan, 1997)
   3 : FWマテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)、FWガブリエウ・バルボーザ(Gabriel Barbosa, 1996)、FWブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)
   中2日でコパ・ド・ブラジル準決勝コリンチャンス戦2ndレグを控え、W杯南米予選に選出された代表選手を始め、多くの主力選手を温存して今節に臨む。
   選手交代(Sai → Entra)
   62' VOLレオ・オルティス → MFプラッタ(Plata, 2000)
   62' FWブルーノ・エンヒキ → FWミシャエウ(Michael, 1996)
   71' 左SBアイルトン・ルーカス → 左Sアレキ・サンドロ(Alex Sandro, 1991)
   71' FWマテウス・ゴンサウヴェス → MFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)
   78' FWガブリエウ・バルボーザ → MFロハン(Lorran, 2006)

   フルミネンセ(FLU)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKファビオ(Fábio, 1980)
   4 : 右SBサムエウ・シャヴィエル(Samuel Xavier, 1990)、CBマノエウ(Manoel, 1990)、CBチアゴ・サントス(Thiago Santos, 1989)、左SBジオゴ・バルボーザ(Diogo Barbosa, 1992)
   4 : MFガンソ(PH Ganso, 1989)、VOLベルナル(Bernal, 2003)、VOLマルチネリ(Martinelli, 2001)、MFリマ(Lima, 1996)
   2 : FWカウワン・エリアス(Kauã Elias, 2006)、FWマルキーニョス(Marquinhos, 2003)
   チーム再建の中心を担ったCBチアゴ・シウヴァ(Thiago Silva, 1984)は左足首のケガが癒えず今節も欠場。ウルグアイ代表に招集を受けたVOLベルナウはW杯南米予選での出場がなく今節は先発出場。コロンビア代表MFジョン・アリアスはW杯南米予選2試合に出場し、今節はベンチスタート。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' FWマルキーニョス → MFジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997)
   75' MFガンソ → FWイザッキ(Isaac, 2004)
   79' VOLベルナル → VOLヴィクトル・ウーゴ(Victor Hugo, 2004)
   79' FWカウワン・エリアス → FWヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1988)
   85' MFリマ → MFヘナト・アウグスト(Renato Augusto, 1988)

   全国選手権で上位争いからやや脱落しコパ・ド・ブラジルに重点を置くフラメンゴと、一時の最悪期を脱したものの未だ残留争いに巻き込まれているフルミネンセによるクラシコは、両チームともに守備面では相手陣で厳しい寄せを仕掛け、攻撃では組み立てに苦しむ展開で試合が始まる。
   次第にホームのフラメンゴが、相手陣でのボール奪取から、ワンタッチのパスでピッチを横に広く使った展開でシュートに持ち込んでいくが、フルミネンセはGKファビオを中心とした粘り強い対応でフラメンゴに決定機を許さない。
   前半45分、フルミネンセは、ハーフライン付近からVOLマルチネリがDFのマークを外し、左サイドをドリブルでボールを持ち上がり、最終ライン裏へ抜け出しを図るFWマルキーニョスへスルーパス。FWマルキーニョスはPA内でボールを受け、切り返しでDFをかわそうと試みるが転倒。このプレーに対しVARが介入すると、オンフィールドレビューの結果、FWマルキーニョスは足を蹴られておりフルミネンセにPKが与えられる。
   しかし、このPKは、MFガンソが左隅にグラウンダーのシュートを狙うも、フラメンゴGKロッシが片手でストップ。フルミネンセは先制の絶好機を逸する。
   後半5分、CBマノエウのクリア気味のパスをハーフライン付近でMFガンソが踵で前方に送ると、FWカウワン・エリアスが抜け出しPAに侵入。ゴール正面にややマイナス気味に送ったボールに後方から駆け上がったMFリマがダイレクトにゴールに流し込みフルミネンセが先制する。[0-1]
   後半15分にもCBマノエウが起点となり、VOLマルチネリ、FWジョン・アリアス、MFガンソが有機的に絡み合い、最後はFWジョン・アリアスがゴールを陥れフルミネンセがリードを拡げる。[0-2]
   フラメンゴは、後半22分に右サイドからのクロスにFWミシャエウがヘディングシュートを放つがボールはGK正面。後半33分の右CKでは、CBレオ・ペレイラが打点の高いヘディングシュートを叩きつけるがボールはクロスバーを越える。さらに後半45分の左クロスにMFロハンが頭を合わせるがゴールは惜しくも枠を捉えずクロスバーを越えていく。
   後半のフラメンゴの猛攻を凌いだフルミネンセが、アウェイで2-0の勝利を収めた。

   フラメンゴは、フィリピ・ルイス(Filipe Luís)新監督3試合目にして初失点、初黒星。しかし、高い位置での素早い組織的な寄せと、ボール奪取後のワンタッチでボールを繋ぐショートカウンターは機能。控え選手主体のチームは、決定力に欠け、集中力に欠いた10分間で2失点を喫したものの、チーム全体への戦術の浸透が感じられた。
   この試合の結果、全国選手権は4位をキープしたものの、5位サンパウロとの勝点差は「1」に迫られた。
   次戦は、先述の通り、中2日(10月20日)でコパ・ド・ブラジル準決勝コリンチャンス戦2ndレグがアウェイにて開催。1点のアドバンテージを守り切りたい。
   全国選手権は第31節が10月26日にホームにジュヴェントゥージを迎える。

   フルミネンセは、守備の中核CBチアゴ・シウヴァを欠いたものの、CBマノエウがフラメンゴFW陣にスピードで劣りながらも、アグレッシブで出足の速いマークと、フィードの正確さでチームの勝利に大きく貢献。タイプは異なるものの、しっかりとCBチアゴ・シウヴァの穴を埋めた。また、VOLマルチネリが、豊富な運動量と献身的なプレーでチームに勢いをつけた。PKに失敗したものの、MFガンソが"これぞガンソ"というプレーで2得点に絡む活躍。
   この結果、全国選手権は、試合終了時点で順位を1つ上げ15位に浮上。
   次戦は、10月22日に順延された全国選手権第17節、アトレチコ・パラナエンセ戦をホームにて開催。
   全国選手権第31節は、10月26日にアウェイで残留争いのライバル、ヴィトーリアとの直接対決が控えている。

コリンチャンス(COR) 5-2 アトレチコ・パラナエンセ(CAP)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=8M8P2MKM2Cw
(COR) : 5' #2 マテウジーニョ(Matheuzinho, 2000)[#10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)]
(COR) : 18' #25 カカー(Cacá, 1999)[]
(CAP) : 30' #11 ニカォン(Nikão, 1992)[#37 エスキベル(Esquivel, 2001)]
(CAP) : 39' #26 エリキ(Erick, 1997)[#11 ニカォン(Nikão, 1992)]
(COR) : 55' #94 メンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)[FK]
(COR) : 66' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[]
(COR) : 78' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#43 タレス・マギノ(Talles Magno, 2002)]

今節前の順位

コリンチャンス(COR)は全国選手権6勝11分12敗勝点29の18位。
アトレチコ・パラナエンセ(CAP)は全国選手権8勝7分12敗勝点31の15位。(2試合未消化)

得点シーン

(COR) : 5' #2 マテウジーニョ(Matheuzinho, 2000)[#10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)]
右ショートコーナーからMFロドリゴ・ガーロがPA手前に戻したボールを、右SBマテウジーニョの豪快なミドルシュート。低い弾道のボールがゴールネットに突き刺さるゴラッソ。ホームのコリンチャンスが早くも先制。[1-0]
   右SBマテウジーニョ(マテウス・フランサ)は、ロンドリーナ育成出身で、2018年1月パラナ州選手権にて17歳のプロデビュー。ロンドリーナにて全国選手権2部、州選手権など公式戦20試合の出場記録を残し、2019年2月にフラメンゴU-20に30万ユーロにて移籍する。2020年に入りトップチームでの起用が増えていくと、2021年にはチリ代表144試合のSBイスラ(Isla, 1988)とレギュラー争いを繰り広げ58試合2得点7アシストを記録。2022年もレギュラー争いを繰り広げ、48試合2得点6アシストを記録し、チームのリベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルの二冠に貢献。しかし、2023年3月に負った腓骨骨折やその後の相次ぐケガに悩まされた末、9月に復帰を果たすものの、ウルグアイ代表SBバレラの加入や、SBウェズレイ(Wesley, 2003)の台頭もあり、出場機会を失っていく。2024年2月に400万ユーロにてコリンチャンスが獲得。コリンチャンスでは2018W杯代表SBファギネル(Fagner, 1989)とポジション争いを繰り広げ、現在ではタイトルのかかったコパ・ド・ブラジル、コパ・スウアメリカーナを中心に先発の座を掴んでいる。直線的なスピードと豪快なミドルシュートが魅力のサイドバック。
(COR) : 18' #25 カカー(Cacá, 1999)[]
右CKからMFロドリゴ・ガーロがゴール前に低めのボールを送ると、CBアンドレ・ハマーリョがニアサイドで頭でボールを逸らす。アトレチコGKミカエウが俊敏に足元のボールを弾き返すが、跳ね返りのボールをCBカカーが押し込み、コリンチャンスがリードを拡げる。[2-0]
   CBカカーは、クルゼイロ育成出身で、2018年10月全国選手権にて19歳のプロデビュー。2019年20試合、2020年34試合に出場するが、ポジションを確保できず、2021年2月に徳島ヴォルティス/JPNへ完全移籍。徳島にて79試合4得点1アシストの成績を残し、2023年7月アトレチコ・パラナエンセへ半年間の期限付き移籍。引き続きコリンチャンスに期限付き移籍で加入すると、4月28日全国選手権第4節以降、スタメンに定着し、これまでコリンチャンスにて36試合6得点1アシスト。空中戦を得意とし、攻撃面でもセットプレーでの得点源として活躍している。なお、コリンチャンスとの期限付き移籍は2024年12月、徳島との契約は2025年1月に満了を迎え、今後の去就が気になるところ。
(CAP) : 30' #11 ニカォン(Nikão, 1992)[#37 エスキベル(Esquivel, 2001)]
クリアボールを回収したVOLエリキから、FWパブロ、VOLガブリエウと繋ぎ、左サイドライン際の左SBエスキベルにボールが渡る。寄せが遅れフリーの体勢で左SBエスキベルがPA内に送ったボールを、ニアサイドに流れたMFニカォンが頭で軌道を変え、ファーサイドのゴールネットを揺らす。[1-2]
   MFニカォンは、2010年にアトレチコ・ミネイロからプロデビュー。2015年に移籍したアトレチコ・パラナエンセで出場機会が一気に増え、2015‐2021年の7年間で通算307試合47得点43アシスト。2021年は51試合11得点12アシストの全項目キャリアハイの成績を残し、翌2022年に新天地サンパウロへ移籍する。しかし、サンパウロではチームにフィットしきれず、32試合4得点4アシストの成績に終え、2023年はクルゼイロへ期限付き移籍。2024年4月に期限付き移籍でアトレチコ・パラナエンセに復帰を果たし、交代出場が中心ながらこれまで20試合4得点2アシストを記録中。
(CAP) : 39' #26 エリキ(Erick, 1997)[#11 ニカォン(Nikão, 1992)]
自陣ゴール前での決定的なピンチを2度に渡り、間合いを詰め体を張ってGKミカエウがボールを弾き返すと、攻撃陣がそのボールを細かく繋ぎ、右サイドから相手陣へ持ち運ぶ。VOLエリキがMFニカォンとのタベーラから大きく広がった相手CB間で戻りのボールを受けると右足を一閃。GKは一歩も動けずボールはファーサイドのゴールネットに突き刺さる。アトレチコ・パラナエンセが前半のうちに2点のビハインドを追いつく。
   MFエリキは、2017年1月のパラナ州選手権にて、当時全国選手権4部PSTCから19歳のプロデビュー。2019年にアトレチコ・パラナエンセに入団し29試合に出場すると、(2019年)29→36→44→50→(2023年)59と年々出場試合数を増やし、主力の一員として、チームの2021年コパ・スウアメリカーナ優勝、2022年リベルタドーレス準優勝に貢献。2024年はこの試合を含め56試合5得点2アシストを記録中。出場試合数のキャリアハイ更新が目前に迫っている。
(COR) : 55' #94 メンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)[FK]
ゴール正面やや右、約25mの位置からのFK。右足のFWメンフィス・デパイと左足のMFロドリゴ・ガーロがボールの後ろに並ぶ。FWメンフィス・デパイが直接ゴールを狙ったシュートは、壁を越え、ニアサイドのゴールポストを叩き、ゴールネットを揺らすゴラッソ。またもやセットプレーからコリンチャンスがゴールを奪い、再びリードする。[3-2]
   FWメンフィス・デパイは、2014、2022W杯などオランダ代表として98試合46得点28アシストの実績を残すストライカー。PSV育成出身でマンチェスターユナイテッド/ENG、リヨン/FRA、バルセロナ/ESP、アトレティコマドリード/ESPでプレー。2024年9月にコリンチャンスに加入すると、9月21日に途中交代出場でクラブデビューを果たし、前節、今節とスタメン出場。コリンチャンスでは5試合1得点2アシスト。このゴールはコリンチャンスでの初ゴールとなった。
(COR) : 66' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[]
自陣PA手前でVOLシャルレスが綺麗に相手のドリブルをカットすると、左サイドをドリブルでボールを持ち上がり、サイドライン際のFWユーリ・アウベルトへ送る。FWユーリ・アウベルトはドリブルを仕掛けPAに侵入しゴールライン際からゴール前にクロス。DFが辛うじてカットしたボールはMFロドリゴ・ガーロの足元に転がり、MFロドリゴ・ガーロはこの好機を見逃さずダイレクトにシュート。ボールはゴールネットを揺らし、コリンチャンスがリードを拡げる。
   MFロドリゴ・ガーロは、若返りを図るコリンチャンスの司令塔として白羽の矢が立ち、タジェーレス/ARGから2024年に加入したアルゼンチン国籍選手。期待通りの活躍で加入直後からレギュラーとして活躍。2024年は今節終了時点で51試合9得点9アシストを記録。シーズンが深まるにつれ、その存在感が際立っている。
(COR) : 78' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#43 タレス・マギノ(Talles Magno, 2002)]
相手陣に守備陣を押し込み、左サイドから右サイドへボールを展開。右サイドライン際からFWアンヘル・ホメーロがペナルティアーク手前のMFロドリゴ・ガーロへボールを送り、MFロドリゴ・ガーロがゴール前から下がったFWタレス・マギノとのタベーラを狙う。戻りのボールをFWユーリ・アウベルトがカットし左足のシュート。ボールはゴールに吸い込まれコリンチャンスがダメ押しの5点目のゴールを奪う。
   FWユーリ・アウベルトは、サントス育成出身で、2017年11月全国選手権にて16歳のプロデビュー。2017年には南米U-17選手権(4試合2得点)、U-17W杯(4試合1得点)に出場。インテルナシオナウ、ゼニト/RUSを経て、2022年ロシアによるウクライナ侵攻後にコリンチャンスに期限付き移籍加入。2023年に完全移籍へ移行。2023年3月には国際親善試合モロッコ戦にて22歳の代表デビューを果たす。2024年はこの試合を終えた時点で48試合21得点6アシスト。2023年以降は守備的なチーム戦術の影響もあり自他ともに不満足な成績、プレーが続いたが、2024年9月以降の出場9試合では5得点3アシスト、得点関与以外にも多くのチャンスを演出するなど本来の姿を取り戻しつつある。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:61% 39%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:14‐22(8‐6)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:84% 80%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:9‐7
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:4‐3

   コリンチャンス(COR)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKウーゴ・ソウザ(Hugo Souza, 1999)
   4 : 右SBマテウジーニョ(Matheuzinho, 2000)、CBカカー(Cacá, 1999)、CBアンドレ・ハマーリョ(André Ramalho, 1992)、左SBマテウス・ビドゥ(Matheus Bidu, 1999)
   4 : VOLホセ・マルティネス(José Martínez, 1994)、MFロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)、MFカリージョ(Carrillo, 1991)、VOLブレーノ・ビドン(Breno Bidon, 2005)
   2 : FWメンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)、FWユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)
   中2日でコパ・ド・ブラジル準決勝フラメンゴ戦2ndレグが控えるコリンチャンスだが、一部の主力が温存されているものの、補強により厚みを増した選手層から選りすぐられた先発メンバーに控え選手を中心としたチームという印象は受けない。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' VOLブレーノ・ビドン → FWアンヘル・ホメーロ(Ángel Romero, 1992)
   65' VOLホセ・マルティネス → VOLシャルレス(Charles, 1996)
   76' FWメンフィス・デパイ → FWタレス・マギノ(Talles Magno, 2002)
   84' MFカリージョ → VOLハニエリ(Raniele, 1996)
   85' MFロドリゴ・ガーロ → MFイゴル・コロナド(Igor Coronado, 1992)

   アトレチコ・パラナエンセ(CAP)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKミカエウ(Mycael, 2004)
   3 : CBベレジ(Belezi, 2003)、CBチアゴ・エレーノ(Thiago Heleno, 1988)、CBガマラ(Gamarra, 2000)
   6 : 右WBクエージョ(Cuello, 2000)、VOLエリキ(Erick, 1997)、VOLガブリエウ(Gabriel, 1992)、MFニカォン(Nikão, 1992)、MFカノービオ(Canobbio, 1998)、左WBエスキベル(Esquivel, 2001)
   1 : FWパブロ(Pablo, 1992)
   ルーチョ・ゴンサレス(Lucho González)監督就任後3連敗のアトレチコ・パラナエンセは、今節は3-6-1と中盤を厚くした布陣。
   CBマイキ・ホッシャ(Kaique Rocha, 2001)と右SBマジソン(Madson, 1992)が出場停止となっており、コリンチャンス育成出身でU-20代表歴を持つCBベレジがスタメンに抜擢される。
   選手交代(Sai → Entra)
   17' MFカノービオ → FWジュリマール(Julimar, 2001)
   67' MFニカォン → MFサペリ(Zapelli, 2002)
   67' VOLガブリエウ → MFジョアン・クルス(João Cruz, 2006)
   79' FWパブロ → FWディ・ジョリオ(Di Yorio, 1996)
   79' CBベレジ → FWマストリアーニ(Mastriani, 1993)

   両チーム合わせて7つものゴールが生まれた乱戦は、全国選手権では苦戦しながらも、コパ・スウアメリカーナ、コパ・ド・ブラジルにて準決勝に駒を進めているコリンチャンスに軍配が上がった。
   前半開始早々にコリンチャンスがCKから先制すると、前半18分に再びCKから追加点。
   追うアトレチコ・パラナエンセも、前半のうちに2点のビハインドから同点に追いつく。
   しかし、後半10分に再びコリンチャンスがセットプレーから、FWメンフィス・デパイのコリンチャンスでの初ゴールを直接FKで決めると、後半21分MFロドリゴ・ガーロ、後半33分FWユーリ・アウベルトがゴールを奪い一気に突き放した。
   コリンチャンスは、コパ・ド・ブラジルに向け、会心の勝利。
   一方のアトレチコ・パラナエンセは、今季はセットプレーからの失点が多く、シーズン終盤に入ってもその状況は変わっていない。

   コリンチャンスは、この勝利の結果、試合終了時点でアトレチコ・パラナエンセを上回り、今節未消化のヴィトーリアをかわし、残留圏の16位に浮上。
   次戦は、中2日でコパ・ド・ブラジル準決勝フラメンゴ戦2ndレグをホームにて開催。
   続いて、コパ・スウアメリカーナ準決勝ラシン・クラブ/ARG戦ホームでの1stレグが10月24日に開催。
   全国選手権第31節は、10月28日にアウェイでの残留争いのライバル、クイアバ戦が控えている。

   アトレチコ・パラナエンセは、ルーチョ・ゴンサレス監督就任後4連敗。4試合合計で3得点11失点。堅固な守備をベースに、攻撃時には人数をかけ、積極的なシュートでターンを終えるが、試合ごとに変更されるフォーメーションや、守備面での約束事が浸透されていないようにも見え、選手間の連係面で厳しい状況が続いている。
   この試合の結果、全国選手権は7月28日第20節クイアバ戦から10試合勝ち星から遠ざかり3分7敗。順位もコリンチャンスに上回られ、試合終了時点で降格圏の17位に転落した。
   次戦は、順延された全国選手権第17節フルミネンセ戦がアウェイにて開催。
   全国選手権第31節は、10月26日にクルゼイロをホームに迎える。

アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) 0-0 クイアバ(CUI)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=SxdI4Daz8Tg

今節前の順位

アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)は全国選手権5勝6分18敗勝点21の20位。
クイアバ(CUI)は全国選手権6勝8分14敗勝点26の19位。(1試合未消化)

得点シーン

N/A

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:60% 40%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:16‐6(4‐0)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:85% 72%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:17‐15
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:2‐3

   アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKホナウド(Ronaldo, 1996)
   4 : 右SBブルーノ・トゥバラォン(Bruno Tubarão, 1995)、CBアドリアーノ・マルチンス(Adriano Martins, 1997)、CBルイス・フェリピ(Luiz Felipe, 1993)、左SBアレホ・クルス(Alejo Cruz, 2000)
   3 : VOLホニ(Roni, 1999)、VOLハウジネイ(Rhaldney, 1998)、VOLバラーリャス(Baralhas, 1998)
   3 : FWラカバ(Lacava, 2002)、FWデレキ(Derek, 1997)、FWジャンデルソン(Janderson, 1999)
   攻守の要、FWルイス・フェルナンド(Luiz Fernando, 1996)、CBアリックス・ヴィニシウス(Alix Vinicius, 1999)が警告累積のため出場停止。コスタリカ代表FWジョエル・キャンベル(Joel Campbell, 1992)はCONCACAFネーションズリーグに出場し、今節はベンチ外。
   選手交代(Sai → Entra)
   58' VOLホニ → MFシャイロン(Shaylon, 1997)
   68' FWデレキ → FWウルタド(Hurtado, 2000)
   68' FWラカバ → MFジアン・カルロス(Jean Carlos, 2005)
   83' FWジャンデルソン → FWジオヴァーニ(Geovane, 2006)※プロデビュー戦
   83' VOLハウジネイ → MFカンパニャーロ(Campanharo, 1992)

   クイアバ(CUI)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKヴァウテル(Walter, 1987)
   3 : CBブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)、CBマルロン(Marllon, 1992)、CBアラン・エンペレウール(Alan Empereur, 1994)
   4 : 右WBハイラン(Railan, 2000)、VOLデニウソン(Denilson, 2001)、VOLフェルナンド・ソブラウ(Fernando Sobral, 1994)、左WBハモン(Ramon, 2001)
   3 : FWクレイソン(Clayson, 1995)、FWイシドロ・ピッタ(Isidro Pitta, 1999)、FWグスタヴォ・サウエル(Gustavo Sauer, 1993)
   右SBマテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)とMFルーカス・フェルナンデス(Lucas Fernandes, 1997)のレギュラーを張る2選手が出場停止。直近のW杯南米予選2試合に出場したパラグアイ代表FWイシドロ・ピッタは、ベネズエラ戦から中2日でスタメンに名前を連ねる。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' FWグスタヴォ・サウエル → FWアンドレ・ルイス(André Luís, 1997)
   46' VOLデニウソン → MFマックス(Max, 2001)
   46' CBアラン・エンペレウール → VOLルーカス・ミネイロ(Lucas Mineiro,1996)
   64' FWクレイソン → FWジョナタン・カフー(Jonathan Cafú, 1991)
   76' VOLフェルナンド・ソブラウ → VOLフィリピ・アウグスト(Filipe Augusto, 1993)

   ホームの最下位アトレチコ・ゴイアニエンセは、残り9試合で残留圏の16位までの勝点差は「9」。
   アウェイの19位クイアバは、残り9試合で残留圏の16位までの勝点差は「4」。
   両チームともに残留に向け勝点「3」の獲得が譲れない試合。
   立ち上がりは、クイアバが得意の相手陣でのハイプレスを封印し、アトレチコ・ゴイアニエンセが押し込んでいきサイドからのクロスでゴールを狙う。クイアバはGKヴァウテルを中心とした守備陣が最後の局面で集中力を発揮し、ピンチを逃れていく。
   クイアバはボールの奪いどころが低く、前線でFWイシドロ・ピッタが孤立し、攻撃の形が作れない。前半25分を過ぎ、均衡状態に持ち込んでいくが、決定的な場面を創出できないまま前半を終える。
   後半開始時にクイアバは一気に3選手を交代。4-4-2へと布陣を変更するが、戦局を打開するには至らない。
   後半14分、アトレチコ・ゴイアニエンセは、相手CKからロングカウンター。前線に送られたボールをFWラカバがDFのタックルを弾き返し、GKとの一対一を迎えるが、放たれたシュートは僅かにゴールポストの外へ流れていく。
   アトレチコ・ゴイアニエンセは、クイアバのカウンターにも対応し、最後まで試合を優勢に運ぶが、出場停止のFWルイス・フェルナンド、代表戦出場のFWジョエル・キャンベル、9月半ばに契約が解除されたFWエミリアーノ・ロドリゲスといったストライカーを欠き、最後までゴールをこじ開けることができず、試合は0-0の痛み分けに終えた。

   アトレチコ・ゴイアニエンセは、この試合の結果、試合終了時点で残り8試合で降格圏脱出までの勝点差が「10」に拡がった。
   今季の成績は、20年以上クラブ会長を務めるアジソン・バチスタ(Adson Batista)氏による、同氏主導のシーズン序盤の不可解な監督解任や、シーズン途中の選手へのリスペクトに欠く発言、時期尚早な残留白旗発言など、現場の士気を挫く数々の発言による結果と思わずにはいられない。
   次戦は、全国選手権第31節、アウェイでのグレミオ戦が10月26日に予定されている。クラブ会長は来季に向けた戦いを明言しているが、若手選手の登用と共に、これまでチームに貢献してきたものの最近の試合で出場機会を失いつつある選手の動向にも目を向けたい。

   クイアバは、最下位アトレチコ・ゴイアニエンセを相手に痛い引き分け。降格圏脱出までの勝点差は「5」に拡がった。今後は、勝点差「7」に収まるチームとの対戦が複数残されており、今節の不甲斐ない試合を糧に全国選手権の最終局面を最後まで勇敢に戦い抜きたい。
   次戦は、順延された全国選手権第19節ヴァスコ・ダ・ガマ戦がアウェイにて10月24日に開催。
   全国選手権第31節は、10月28日に残留争いのライバル、コリンチャンスとの直接対決。残留に向けて勝点「3」が必須の試合。

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