【ブラジル全国選手権2024】第17節(順延分)[10/30]

投稿者: | 2024年10月30日

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全国選手権第17節(順延分) 対戦組合せ


以下の試合の概要はこの記事で。
・2024/10/30 第17節 インテルナシオナウ(INT) x フラメンゴ(FLA)

全国選手権第17節(順延分) 試合概要

インテルナシオナウ(INT) 1-1 フラメンゴ(FLA)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=5lVnCNrAzL8
(FLA) : 45+3' #37 アルカラス(Alcaraz, 2002)[PK]
(INT) : 89' #13 エネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)[#11 ヴァンデルソン(Wanderson, 1994)]

今節前の順位

インテルナシオナウ(INT)は全国選手権14勝10分6敗勝点52の5位。(1試合未勝利)
フラメンゴ(FLA)は全国選手権16勝6分8敗勝点54の4位。(1試合未勝利)

得点シーン

(FLA) : 45+3' #37 アルカラス(Alcaraz, 2002)[PK]
左サイドからのクロスを自陣PA内でクリアを図るインテルナシオナウDFの腕にボールが当たり、主審はPKの判定。このPKをMFアルカラスが冷静に決め、アウェイのフラメンゴが先制。[0‐1]
   MFアルカラスは、ラシン・クラブ/ARG育成出身のアルゼンチン国籍選手。2020年1月に17歳でプロデビュー。2023年1月にサウサンプトン/ENGに1365万ユーロ相当の移籍金にて移籍。2024年1月には期限付き移籍にてユヴェントス/ITAで半年間プレー(12試合1アシスト)。フラメンゴには2024年8月に1800万ユーロ相当の移籍金にて移籍加入。加入後は、先発、途中出場にて連戦に出場。フラメンゴでは9試合2得点1アシスト。
(INT) : 89' #13 エネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)[#11 ヴァンデルソン(Wanderson, 1994)]
自陣の高い位置中央やや右の位置でMFアラン・パトリッキが体を巧みに使いボールを奪取。そのままドリブルでボールを持ち上がりカウンターを発動する。中央を上がるFWヴァンデルソンへ送ると、FWヴァンデルソンは縦にスルーパス。DFの厳しいマークを受けながらもFWエネル・バレンシアが右足を振り抜くと、ボールはゴール右隅に突き刺さる。[1-1]
   FWエネル・バレンシアは、エクアドル代表にて2022W杯など91試合42得点。インテルナシオナウには2023年6月12日に2026年6月までの契約で加入し、同年はインテルナシオナウにて28試合13得点2アシスト。しかし、2024年はコパ・アメリカからの帰国後の全国選手権で、PKの失敗や決定機の逸失などスランプに陥っていた。このゴールは、9月25日以来一か月ぶりのゴール。少しずつではあるが、復調の兆しが現れている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:40% 60% ⇒ 前後半:46% 54%
シュート(枠内): 前半:5‐8(1‐2) ⇒ 前後半:18‐12(5‐3)
パス成功率: 前半:83% 86% ⇒ 前後半:84% 84%
ファール: 前半:6‐4 ⇒ 前後半:14‐10
黄カード(赤): 前半:1‐2 ⇒ 前後半:1‐4

   インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKロチェ(Rochet, 1993)
   4 : 右SBブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、CBロジェル(Rogel, 1997)、CBヴィトン(Vitão, 2000)、左SBベルナベイ(Bernabei, 2000)
   2 : VOLホームロ(Rômulo, 2000)、VOLチアゴ・マイア(Thiago Maia, 1997)
   3 : MFブルーノ・タバタ(Bruno Tabata, 1997)、MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、FWウェズレイ(Wesley, 1999)
   1 : FWボレー(Borré, 1995)
   今節は、出場停止選手や新たなケガ人はなし。前節途中出場のCBロジェルとMFブルーノ・タバタが先発に抜擢される。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' CBロジェル → CBクレイトン・サンパイオ(Clayton Sampaio, 2000)
   63' MFブルーノ・タバタ → MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)
   64' FWウェズレイ → FWヴァンデルソン(Wanderson, 1994)
   73' VOLチアゴ・マイア → FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)
   80' VOLホームロ → VOLブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1989)

   フラメンゴ(FLA)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKロッシ(Rossi, 1995)
   4 : 右SBウェズレイ(Wesley, 2003)、CBファブリシオ・ブルーノ(Fabrício Bruno, 1996)、CBレオ・オルティス(Léo Ortiz, 1997)、左SBバレラ(Varela, 1993)
   2 : VOLエヴェルトン・アラウージョ(Evertton Araújo, 2003)、VOLエリキ・プルガール(Ericl Pulgar, 1994)
   3 : MFジェルソン(Gerson, 1997)、MFアルカラス(Alcaraz, 2002)、MFプラッタ(Plata, 2000)
   1 : FWブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)
   今節は、前節スタメンのMFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)とCBレオ・ペレイラ(Léo Pereira, 1996)が出場停止。代わって、最終ラインにCBファブリシオ・ブルーノ、中盤にはMFアルカラスが入る。ワントップにはFWブルーノ・エンヒキがFWガブリエウ・バルボーザ(Gabriel Barbosa, 1996)に代わってスタメン起用。
   選手交代(Sai → Entra)
   68' MFプラッタ → FWミシャエウ(Michael, 1996)
   86' MFアルカラス → FWマテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)

   ホージェル・マシャード(Roger Machado)監督就任以来9勝5分2敗、最近の11試合で負けのないインテルナシオナウと、フィリピ・ルイス(Filipe Luís)監督就任以来3勝1分1敗のフラメンゴ。リベルタドーレス本戦出場圏の4位を争う好調の両チームの対戦。
   立ち上がりの開始20秒、ホームのインテルナシオナウが相手陣深い位置でボール奪取。FWボレーがシュートに持ち込むが、間合いを詰めるGKロッシのブロックに遭ったボールはゴールに向かい流れるものの、ゴールライン上で右SBバレラがクリア。ウルグアイ代表SBの好守によりフラメンゴは九死に一生を得る。
   その後しばらくはインテルナシオナウがフラメンゴをゴール前に押し込んでいくが、前半6分、フラメンゴは自陣から大きく前線に送られたボールにFWブルーノ・エンヒキがDFの寄せを弾き返しPAに侵入しシュートに持ち込むが、ボールは惜しくもゴールポストの外へ流れていく。
   前半19分、インテルナシオナウはPA左からMFウェズレイがクロス、これにゴール前ファーサイドでMFブルーノ・タバタが頭を合わせるが、ボールはクロスバーを直撃しゴールを阻まれる。
   前半20分を過ぎると、次第にフラメンゴが試合の流れを掴み、相手陣でボールを展開し、インテルナシオナウをゴール前に押し込んでいく。前半23分、前半35分、前半44分に相次いで惜しいシュートまで繋げると、前半45+1分、PA左からの左SBアイルトン・ルーカスの低いクロスがインテルナシオナウDFのハンドを誘引。このPKをMFアルカラスが強烈なシュートでゴールネットに突き刺し、フラメンゴが先制する。
   後半に入ると、インテルナシオナウは前半よりも高い位置で相手のボールの出どころへプレスをかけ、左右にピッチを広く使った攻撃で相次いでフラメンゴゴールに迫る。
   一方のフラメンゴは、押し込まれながらもカウンターを狙い、後半31分には右サイドからの大きなサイドチェンジからFWミシャエウの個人技でタメを作り、MFアルカラスがシュートに持ち込むが、僅かにボールは枠を捉えない。
   後半35分を過ぎ、インテルナシオナウが押し込みフラメンゴが辛抱強く守る展開が続くが、後半44分、フラメンゴがボールをインテルナシオナウ陣に運んだところを、インテルナシオナウは2選手がボール保持者を挟み込みボール奪取。そこからカウンターを発動させると、最後はDFの厳しいマークに遭いながらも、FWエネル・バレンシアがゴールネットを揺らし、インテルナシオナウが同点に追いつく。
   試合はこのまま1-1のスコアでタイムアップ。
   好調の両チームの対戦は、前半はフラメンゴ、後半はインテルナシオナウが強みを発揮。終始白熱した展開で試合を終えた。

   インテルナシオナウは、これで12試合無敗を継続。4位フラメンゴとの勝点差を詰めることは出来なかったが、リベルタドーレス出場圏外の7位までの勝点差を「7」に拡げることに成功。来季リベルタドーレス出場が現実を帯びてきた。
   次戦は、11月5日に全国選手権第32節、ホームにクリシウーマを迎える。

   フラメンゴは、フィリピ・ルイス監督の戦術が浸透してきてはいるものの、後半半ばから全体的に運動量が減り、試合の流れを相手に渡す展開にも関わらず交代カードを3枚残し、試合終了間際に同点ゴールを喫した。ここ数試合は後半で失速しており、選手交代やペース配分など、もう一工夫が欲しいところ。
   次戦は、11月6日に全国選手権第32節、アウェイでのクルゼイロ戦が予定されている。

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