【ブラジル全国選手権2024】第32節(1/2)[11/01-06]

投稿者: | 2024年11月2日

投稿内の選手名のリンクは、当ブログ選手紹介記事にリンクしています。
投稿内の「動画URL」はブラジルスポーツサイト「ge」YouTube公式チャンネルのダイジェスト動画にリンクしています。

全国選手権第32節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/11/01 フルミネンセ(FLU) x グレミオ(GRE)
・2024/11/02 RBブラガンチーノ(RBB) x クイアバ(CUI)
・2024/11/02 アトレチコ・パラナエンセ(CAP) x ヴィトーリア(VIT)
・2024/11/02 ジュヴェントゥージ(JUV) x フォルタレーザ(FOR)
・2024/11/04 コリンチャンス(COR) x パウメイラス(PAL)
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第32節(2/2)[11/01-06]※更新中
・2024/11/05 インテルナシオナウ(INT) x クリシウーマ(CRI)
・2024/11/05 バイーア(BAH) x サンパウロ(SAO)
・2024/11/05 ボタフォゴ(BOT) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
・2024/11/06 クルゼイロ(CRU) x 
フラメンゴ(FLA)
・2024/11/06 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x アトレチコ・ミネイロ(CAM)

全国選手権第32節 試合概要

フルミネンセ(FLU) 2-2 グレミオ(GRE)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=4qQ0PUlJjEk
(GRE) : 26' #22 ブライトバイテ(Braithwaite, 1991)[]
(FLU) : 43' #21 ジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997)[#10 ガンソ(PH Ganso, 1989)]
(FLU) : 66' #19 カウワン・エリアス(Kauã Elias, 2006)[#45 リマ(Lima, 1996)]
(GRE) : 90+9' #6 ヘイナウド(Reinaldo, 1989)[PK]

今節前の順位

フルミネンセ(FLU)は全国選手権10勝6分15敗勝点36の13位。
グレミオ(GRE)は全国選手権11勝5分15敗勝点38の11位。

得点シーン

(GRE) : 26' #22 ブライトバイテ(Braithwaite, 1991)[]
自陣からのカウンター。相手陣左サイドでボールを受けたMFアラベナが味方選手の上りを待ち、中央へ切れ込みながらオーバーラップを仕掛けた左SBヘイナウドへボールを送る。SBヘイナウドがPA内左からグラウンダーの強烈なシュート。GKファビオが辛うじて弾き返すが、ボールはゴール正面に転がり、FWブライトバイテがゴールに蹴り込みグレミオが先制する。[0‐1]
   FWブライトバイテは、2度のW杯などデンマーク代表として69試合10得点4アシストを誇る。グレミオには2024年7月末に2年契約で移籍加入し、クラブデビュー戦で2得点をマークするなど、グレミオ加入後の14試合で6得点2アシスト。前後への動きで左右のサイドアタッカーのスペースを生み出すなど、チームの得点力アップへの貢献度は大きい。
(FLU) : 43' #21 ジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997)[#10 ガンソ(PH Ganso, 1989)]
相手陣PA近辺での猛攻。ゴール正面でのFWケーノのミドルシュートはDFのブロックに遭うが、こぼれ球をMFガンソが拾い、一列前右に位置取るMFジョン・アリアスへボールを捌く。MFジョン・アリアスはDFの寄せが甘いとみるや右足を一閃。DFに当たりコースが変わったボールはゴールネットに吸い込まれ、フルミネンセが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   FWジョン・アリアスは、2022年6月にデビューを飾ったコロンビア代表にて25試合3得点3アシスト。フルミネンセには2021年8月に加入。同年は途中交代による出場が続いたが、翌2022年には先発出場も増え、フェルナンド・ジニース監督就任後は欠くべからざる選手の一人として、2023年クラブ史上初のリベルタドーレス制覇に大いに貢献。2024年は代表にてコパ・アメリカの全6試合に先発出場を果たしチームの準優勝に貢献。フルミネンセでは今節終了時点で46試合13得点8アシスト。スピードと打開力のあるドリブルでチャンスを演出し、決定力の高さで自らも多くのゴールを奪う。コパ・アメリカ閉幕後は欧州クラブからの注目度も高く、今季終了後には欧州移籍の公算が高い。
(FLU) : 66' #19 カウワン・エリアス(Kauã Elias, 2006)[#45 リマ(Lima, 1996)]
右CKのキッカーはMFリマ。右足で蹴られたボールは緩やかにゴールから離れていき、ゴール前正面のDFの頭上を越えるとその背後でFWカウワン・エリアスがスタンディングで頭を合わせ、ボールはファーサイドのゴールネットを揺らす。フルミネンセが逆転。[2-1]
   FWカウワン・エリアスは、2023年南米U-17選手権得点王(7試合5得点1アシスト。)、2023年U-17W杯(5試合4得点1アシスト)代表。フルミネンセ育成出身で、2023年5月のリベルタドーレスにて17歳のプロデビュー。2024年7月11日、自身トップチーム17試合目にして嬉しいプロ初ゴールをマークすると、次戦で2試合連続ゴールを記録し、スタメンの座を掴む。2024年は今節終了時点で38試合7得点2アシスト。7得点のうち5得点が勝ち越し点という勝負強さを発揮している。
(GRE) : 90+9' #6 ヘイナウド(Reinaldo, 1989)[PK]
相手陣入口右サイドからのボールを1レーン内で受けたMFクリスタウドが前方に柔らかいボールを送ると、PA手前でFWナタン・フェルナンデスがワンタッチで背後、ゴールラインに向けボールを送る。そこに抜け出したFWアレッソがトラップをしたところでゴールマウスを飛び出したフルミネンセGKファビオと接触し転倒。主審はペナルティーマークを指さす。このPKを左SBヘイナウドが振りの鋭いシュートでゴールネット左隅にボールを突き刺す。土壇場でグレミオが同点。[2-2]
   SBヘイナウドは、2010年1月サンパウロ州選手権3部にてペナポレンセ(Penapolense)から20歳のプロデビュー。2013年6月サンパウロに加入し、期限付き移籍先の2016年ポンチプレッタ、2017年シャペコエンセで実績を残すと、サンパウロ復帰後2018年から2022年まで不動のレギュラーとして左SBに君臨する。グレミオには2023年に完全移籍加入。2024年はケガもあり序盤の約3か月間チームを離脱したが、5月末の復帰後はポジションに定着。攻撃的でクロス精度の高いサイドバック。現在はPKのキッカーを務めている。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:63% 37%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:18‐7(7‐4)
パス成功率: 前半:% %% %⇒ 前後半:87% 80%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:15‐14
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:6‐1(1‐0)

   フルミネンセ(FLU)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKファビオ(Fábio, 1980)
   4 : 右SBサムエウ・シャヴィエル(Samuel Xavier, 1990)、CBチアゴ・シウヴァ(Thiago Silva, 1984)、CBチアゴ・サントス(Thiago Santos, 1989)、左SBジオゴ・バルボーザ(Diogo Barbosa, 1992)
   2 : VOLマルチネリ(Martinelli, 2001)、MFリマ(Lima, 1996)
   4 : FWジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997)、MFガンソ(PH Ganso, 1989)、FWケーノ(Keno, 1989)
   2 : FWカウワン・エリアス(Kauã Elias, 2006)
   今節は出場停止選手や新たなケガ人はなし。CBチアゴ・シウヴァが9月25日リベルタドーレスでの試合以来約一か月ぶりの復帰。
   選手交代(Sai → Entra)
   67' VOLマルチネリ → VOLベルナル(Bernal, 2003)
   78' FWカウワン・エリアス → FWヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1988)
   78' MFガンソ → VOLノナト(Nonato, 1998)
   90' FWケーノ → FWマルキーニョス(Marquinhos, 2003)
   90+1' MFリマ → FWジョン・ケネジー(John Kennedy, 2002)

   グレミオ(GRE)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKマルチェシン(Marchesín, 1988)
   4 : 右SBジョアン・ペドロ(João Pedro, 1996)、CBホドリゴ・エリー(Rodrigo Ely, 1993)、CBジェメルソン(Jemerson, 1992)、左SBヘイナウド(Reinaldo, 1989)
   2 : VOLビジャサンチ(Villasanti, 1997)、VOLドッジ(Dodi, 1996)
   3 : MFソテウド(Soteldo, 1997)、VOLエデニウソン(Edenílson, 1989)、MFアラベナ(Aravena, 2002)
   1 : FWブライトバイテ(Braithwaite, 1991)
   今節も前節に続きCBグスタヴォ・マルチンス(Gustavo Martins, 2002)とCBカネマン(Kannemann, 1991)がケガのため欠場。スタメンのCBホドリゴ・エリーとCBジェメルソンはいずれもイエローカードが2枚蓄積されており、不要なカードは貰いたくない。
   選手交代(Sai → Entra)
   68' VOLエデニウソン → MFクリスタウド(Cristaldo, 1996)
   68' FWブライトバイテ → FWジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)
   68' MFアラベナ → FWナタン・フェルナンデス(Nathan Fernandes, 2005)
   82' MFソテウド → MFモンサルベ(Monsalve, 2004)
   82' VOLドッジ → FWアレッソ

   全国選手権中盤まで下位に低迷した両チームは、現在は降格圏を抜け出したものの、降格圏までの勝点差はフルミネンセが「2」、グレミオが「4」と、残留争いから抜け出せずにいる。
   そんな両チームの対戦は、ホームのフルミネンセがボールを支配、グレミオは守備的な布陣でカウンターを狙う。
   前半26分、グレミオが自陣からカウンター。相手陣左サイドでボールを受けたMFアラベナが味方選手の上りを待ち、一列外を上がる左SBヘイナウドへボールを送ると、SBヘイナウドがPA内左からグラウンダーの強烈なシュート。GKファビオが辛うじて弾き返すが、FWブライトバイテがこぼれだをゴールに蹴り込みグレミオが先制する。[0‐1]
   先制したグレミオが自陣に引いた守備網を構築するが、フルミネンセは前半39分、MFリマがFWカウワン・エリアスとのタベーラから抜け出しGKとの一対一を迎えるが、間合いを詰めたGKマルチェシンのブロックにゴールを阻まれる。
   しかし、なおも相手陣PA前後でゴールへの糸口を探るフルミネンセは、前半43分、MFガンソのパスを受けたMFジョン・アリアスが右足を一閃。DFに当たりコースが変わったボールがゴールに吸い込まれ、フルミネンセが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   後半13分、フルミネンセは左サイドからゴールに向かうMFガンソの軽く浮かしたパスを、PA内でMFジョン・アリアスが体を捻りながらダイレクトにシュート。グレミオGKマルチェシンが辛うじて手を当てたボールはゴールポストを叩きゴールラインの外へ弾き出される。
   さらに後半20分、フルミネンセは相手陣左サイド深くで奪ったボールを素早くFWカウワン・エリアスに送らるとPA手前左から強烈なミドルシュート。これもGKマルチェシンに弾き出され、フルミネンセは勝ち越すことができない。
   しかし、このプレーで獲得したCKからFWカウワン・エリアスが頭でゴールを奪い、フルミネンセが逆転する。
   後半23分に一気に3選手を入れ替えたグレミオは、後半27分に大きなチャンスを迎える。MFソテウドの右サイドからのクロスにフルミネンセGKファビオがゴールマウスを飛び出しクリア。このこぼれ球に素早く反応したMFクリスタウドがヘディングシュートに持ち込むが、GKファビオの頭上を越えたボールをCBチアゴ・サントスがゴールライン手前でクリア。フルミネンセがゴールを守り抜く。
   このままフルミネンセが守り抜くかと思われた後半45+5分、グレミオはMFクリスタウドが前方に柔らかいボールを送り、PA手前でFWナタン・フェルナンデスがワンタッチで背後、ゴールラインに向けボールを送る。そこに抜け出したFWアレッソがトラップをしたところでゴールマウスを飛び出したフルミネンセGKファビオと接触し転倒。主審はPKの判定。このPKを左SBヘイナウドがゴールネットに突き刺し、土壇場でグレミオが同点に追いつく。[2-2]
   試合は2-2の引き分け。残留争いから抜け出しきれずにいる両チームは、勝点「1」を痛み分ける結果に終えた。

   フルミネンセは、後半アディショナルタイムでのPKによる失点でホームで勝点「2」を落とした。この試合が終了した時点で、残留圏までの勝点差は「3」の12位。今後の6試合は上位争いの3チームと、残留争いのライバル3チームとの対戦が控えている。
   次戦は、11月8日に全国選手権第33節、アウェイでのインテルナシオナウ戦が予定されている。
   なお、同点後の選手交代時にSBマルセロとマノ・メネゼス監督が口論となり、マノ・メネゼス監督はSBマルセロの投入を撤回。翌早朝にフルミネンセはSBマルセロとの話し合いの場を設け、そこで両者の合意による契約解除が決まった。監督、クラブ、マルセロからはどのような発言があったのかは明かされていないが、この混乱がチームに影響を及ぼさないことを願う。

   グレミオは、土壇場で同点に追いつきアウェイで勝点「1」を獲得。試合終了時点で降格圏までの勝点差は「5」に拡がった。
   次戦は、11月8日に全国選手権第33節、アウェイでのパウメイラスが予定されている。

RBブラガンチーノ(RBB) 0-0 クイアバ(CUI)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=4pRp_GGZKbo

今節前の順位

RBブラガンチーノ(RBB)は全国選手権8勝10分13敗勝点34の17位。
クイアバ(CUI)は全国選手権6勝9分16敗勝点27の19位。

得点シーン

N/A

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:70% 30% ⇒ 前後半:68% 32%
シュート(枠内): 前半:9‐3(2‐0) ⇒ 前後半:18‐7(4‐1)
パス成功率: 前半:85% 69% ⇒ 前後半:87% 69%
ファール: 前半:5‐4 ⇒ 前後半:8‐11
黄カード(赤): 前半:1‐0 ⇒ 前後半:1‐3

   RBブラガンチーノ(RBB)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKクレイトン(Cleiton, 1997)
   4 : 右SBアンドレス・ウルタド(Andrés Hurtado, 2001)、CBペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique, 1995)、CBエドゥアルド・サントス(Eduardo Santos, 1997)、左SBジュニーニョ・カピシャバ(Juninho Capixaba, 1997)
   2 : VOLルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)、VOLマテウス・フェルナンデス(Matheus Fernandes, 1998)
   3 : MFヴィチーニョ(Vitinho, 1999)、MFジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)、MFリンコン(Lincoln, 1998)
   1 : FWエドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)
   RBブラガンチーノは、前節終了後にペドロ・カイシーニャ(Pedro Caixinha)監督を解任。10月31日にフェルナンド・セアブラ(Fernando Seabra)監督の就任が発表され、今節から指揮を執る。
   今節は、VOL/右SBジャジソン(Jadsom, 2001)が出場停止。前節負傷により欠場の右SBアンドレス・ウルタドはケガが大事に至らずスタメン復帰を果たす。
   選手交代(Sai → Entra)
   60' VOLマテウス・フェルナンデス → MFグスタヴィーニョ(Gustavinho, 2004)
   60' MFリンコン → FWヴィニシーニョ(Vinicinho, 2004)
   73' 左SBジュニーニョ・カピシャバ → 左SBギリェルミ(Guilherme, 2002)
   73' MFヴィチーニョ → MFヴィチーニョ・モタ(Vitinho Mota, 2003)※プロデビュー
   82' FWエドゥアルド・サーシャ → FWアルトゥール・ソウザ(Arthur Sousa, 2003)

   クイアバ(CUI)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKヴァウテル(Walter, 1987)
   4 : 右SBマテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)、CBマルロン(Marllon, 1992)、CBブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)、左SBハモン(Ramon, 2001)
   2 : VOLフィリピ・アウグスト(Filipe Augusto, 1993)、VOLフェルナンド・ソブラウ(Fernando Sobral, 1994)
   3 : FWデリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)、MFルーカス・フェルナンデス(Lucas Fernandes, 1997)、MFグスタヴォ・サウエル(Gustavo Sauer, 1993)、
   1 : FWイシドロ・ピッタ(Isidro Pitta, 1999)
   今節のスタメンは、出場停止のFWクレイソン(Clayson, 1995)に代わりFWデリキ・ラセルダが入る。
   選手交代(Sai → Entra)
   34' MFグスタヴォ・サウエル → FWジョナタン・カフー(Jonathan Cafú, 1991)
   34' MFルーカス・フェルナンデス → VOLデニウソン(Denilson, 2001)
   70' FWデリキ・ラセルダ → FWアンドレ・ルイス(André Luís, 1997)
   70' VOLフィリピ・アウグスト → VOLルーカス・ミネイロ(Lucas Mineiro,1996)
   90' FWイシドロ・ピッタ → CBジャジソン(Jadson, 2005)

   攻撃的なサッカーを指向するフェルナンド・セアブラ監督が指揮を執るホームのRBブラガンチーノは、積極的なサッカーを展開。
   前半1分に左CKを獲得すると、ファーサイドに流れたボールにFWエドゥアルド・サーシャがシュート。ボールは惜しくも枠を捉えなかったが、いい形で試合に入る。
   一方のクイアバは、最近の試合同様、今節も高い位置でのプレスは空回りし、自陣に押し込まれる時間が多くなる。
   RBブラガンチーノは、前半5分に最終ラインからのロングフィードにFWエドゥアルド・サーシャが抜け出しシュート、前半30分には左CKからファーサイドでCBエドゥアルド・サントスが頭を合わせるが、いずれのシュートもクイアバGKヴァウテルの好守にゴールを阻まれる。
   前半34分、攻守に精彩を欠くクイアバは早くも2選手を交代。FWジョナタン・カフーとVOLデニウソンを投入。
   この交代により、クイアバは次第に相手のパスミスを誘い、相手陣へボールを持ち運ぶようになるが、決定的なチャンスを迎えるには至らない。
   後半は、クイアバが立ち上がりからRBブラガンチーノのボールの出どころへの素早い寄せを仕掛けるが、攻撃へ効果的に移行することができない。
   均衡した状態で時間が経過していくと、後半30分、クイアバは右サイドからのCKをニアサイドでFWアンドレ・ルイスが頭を合わせる。しかし、RBブラガンチーノGKクレイトンが素早く反応し、辛うじてクロスバーの上にボールを弾きだす。
   一方のRBブラガンチーノは、後半33分、相手陣PA近辺でのボール回しから、MFグスタヴィーニョがバイタルエリア右から強引なミドルシュート。クイアバGKヴァウテルは片手にCKに逃れる。
   後半44分にも自陣高い位置でのボール奪取から素早く相手陣にボールを運びシュートに持ち込むなど、試合最終盤は再びRBブラガンチーノが攻勢を仕掛けるが、最後までゴールを割ることができず、試合は痛み分けとなる0-0の引き分けに終えた。

   RBブラガンチーノは、フェルナンド・セアブラ新監督の初采配試合だったが、積極的にボールを支配する攻撃的なサッカーを目論んだものの、細かい部分で選手間の連携にズレが生じ、最後までゴールを奪えずに試合を終えた。しかし、これまでRBブラガンチーノが培ってきたサッカーと、セアブラ監督がクルゼイロで見せたサッカーは共通する部分も多く、今後の成長を期待したい。
   この試合で勝点「1」を積み上げた結果、試合終了時点で降格圏から抜け出す16位に浮上した。
   次戦は、11月9日に全国選手権第33節、最下位アトレチコ・ゴイアニエンセとのアウェイでの試合。現在8試合に白星から遠ざかっているが、残留に向けて勝点「3」が必須となる。

   クイアバは、今節も高い位置でのプレスが空回り。守→攻への移行に苦しみ、4試合連続無得点。勝点「1」は積み上げたものの、残り6試合で残留圏までの勝点差は「7」となっており、残留に向けた状況は一段と厳しくなった。
   次戦は、11月9日に全国選手権第33節、首位ボタフォゴとのアウェイでの対戦。世間をあっと言わせることができるだろうか。

アトレチコ・パラナエンセ(CAP) 1-2 ヴィトーリア(VIT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=zer1SyCLuP0
(CAP) : 31' #20 ジュリマール(Julimar, 2001)[#57 ジョアン・クルス(João Cruz, 2006)]
(VIT) : 33' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[#27 ハウル・カセレス(Raul Cáceres, 1991)]
(VIT) : 65' #30 マテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)[#16 ルーカス・エステヴィス(Lucas Esteves, 2000)]

今節前の順位

アトレチコ・パラナエンセ(CAP)は全国選手権9勝7分14敗勝点34の16位。(1試合未消化)
ヴィトーリア(VIT)は全国選手権10勝5分16敗勝点35の14位。

得点シーン

(CAP) : 31' #20 ジュリマール(Julimar, 2001)[#57 ジョアン・クルス(João Cruz, 2006)]
自陣ゴール前でのピンチを切り抜けると、そのまま相手陣へボールを運び、左サイドからMFジュリマールが中央へ切れ込みながらゴール前にクロス。このボールは誰にも合わず、そのままゴールへと吸い込まれる。アトレチコ・パラナエンセが先制。[1-0]
   FWジュリマールは、2018年6月にクリシウーマから全国選手権2部にて17歳のプロデビュー。2020年にアトレチコ・パラナエンセU-20に移籍加入。トップチームに昇格するが多くの出場機会には恵まれず、2023年後半に全国選手権2部ミラソウへ期限付き移籍し19試合に出場。2024年にアトレチコ・パラナエンセに復帰すると、クーカ監督のもと多くの出場機会を得て、監督交代後もコンスタントに試合に出場。2024年はこれまで53試合8得点3アシストと、全項目でキャリアハイを更新している。このゴールは2試合連続のゴール。
(VIT) : 33' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[#27 ハウル・カセレス(Raul Cáceres, 1991)]
ハーフライン付近右サイドからのスローイン。右SBハウル・カセレスがボールを下がって受け背後に送るとDFが処理を誤る。その好機を見逃さず、FWアレハンドロがボールを巧みにコントロールし、ゴールエリア右角手前から右足を一閃。ボールはファーサイドのゴールネットを揺らし、瞬く間にヴィトーリアが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   FWアレハンドロは、2024年はRBブラガンチーノからの期限付き移籍によりヴィトーリアにてプレー。RBブラガンチーノでは年間35試合前後の出場が続き、4年間で単年で10得点を記録する年はなかったが、ヴィトーリアではコンスタントに試合に出場。今節終了時点で3項目すべてではキャリアハイを更新する46試合15得点7アシスト、うち全国選手権は28試合9得点4アシスト。直近の8試合は6得点、3試合連続ゴール。全国選手権得点ランキングは4位タイに浮上。
(VIT) : 65' #30 マテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)[#16 ルーカス・エステヴィス(Lucas Esteves, 2000)]
自陣右サイドでのスローインのボールを逆サイドまで横に展開。相手陣に入った位置左サイドライン際から左SBルーカス・エステヴィスが1レーン内のMFウィリアン・オリヴェイラにボールを預け縦に上がると、PA左で戻りのボールを受け、ゴール前にグラウンダーのマイナスのパス。ニアサイドでFWアレハンドロがスルーしたボールに、ゴール前中央を駆け上がったMFマテウジーニョがダイレクトにインサイドキック。コントロールされたボールがゴールネットを揺らす。[2-1]
   MFマテウジーニョは、フィゲイレンセ育成出身で2015年3月州選手権にて17歳のプロデビュー。2016年には全国選手権5試合に出場するが、レギュラーの座を掴めず、一時期は期限付き移籍により下部リーグでプレーする。ヴィトーリアには2023年7月に加入し、攻撃の司令塔としてチームの全国選手権2部優勝に貢献。2024年は、2016年以来の全国選手権1部でのプレーとなったが、替えの効かない選手として49試合6得点9アシストを記録中。公称165cmの小柄な体形ながら、卓越した足元の技術と戦術眼、予測力を併せ持ち、攻守にチームを牽引している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:63% 37% ⇒ 前後半:64% 36%
シュート(枠内): 前半:8‐6(2‐3) ⇒ 前後半:24‐11(6‐5)
パス成功率: 前半:82% 68% ⇒ 前後半:80% 67%
ファール: 前半:4‐5 ⇒ 前後半:8‐13
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:1‐3

   アトレチコ・パラナエンセ(CAP)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKミカエウ(Mycael, 2004)
   4 : 右SBクエージョ(Cuello, 2000)、CBカイキ・ホッシャ(Kaique Rocha, 2001)、CBチアゴ・エレーノ(Thiago Heleno, 1988)、左SBエスキベル(Esquivel, 2001)
   2 : VOLエリキ(Erick, 1997)、VOLフェリピーニョ(Felipinho, 2001)
   3 : MFジョアン・クルス(João Cruz, 2006)、MFニカォン(Nikão, 1992)、MFジュリマール(Julimar, 2001)
   1 : FWパブロ(Pablo, 1992)
   前節スタメンの右SBマジソン(Madson, 1992)と、前節途中出場のFWマストリアーニ(Mastriani, 1993)がケガのため欠場。FWマストリアーニは内視鏡手術を受け今季絶望となる可能性もある。
   選手交代(Sai → Entra)
   62' MFジョアン・クルス → MFサペリ(Zapelli, 2002)
   73' VOLエリキ → VOLフェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)
   86' 右SBクエージョ → 右SBレオ・ゴドイ(Léo Godoy, 1995)
   86' MFジュリマール → FWエメルソン(Emersonn, 2004)

   ヴィトーリア(VIT)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKルーカス・アルカンジョ(Lucas Arcanjo, 1998)
   3 : CBエドゥ(Edu, 2000)、CBネリス(Neris, 1992)、CBヴァギネル・レオナルド(Wagner Leonardo, 1999)
   5 : 右WBハウル・カセレス(Raul Cáceres, 1991)、VOLウィリアン・オリヴェイラ(Willian Oliveira, 1993)、MFマテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)、VOLヒカルド・ヒーレル(Ricardo Ryller, 1994)、左WBルーカス・エステヴィス(Lucas Esteves, 2000)
   2 : FWエヴェラウド(Everaldo, 1994)、FWアレハンドロ(Alerrandro, 2000)
   今節は、前節スタメンのMFグスタヴォ・モスキート(Gustavo Mosquito, 1997)が出場停止。フォーメーションを3-5-2に変更し試合に入る。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' FWエヴェラウド(Everaldo, 1994) → FWカルロス・エドゥアルド(Carlos Eduardo, 1996)
   61' 右WBハウル・カセレス → 右SBウィレアン・レポ(Willean Lepo, 1997)
   61' VOLヒカルド・ヒーレル → VOLマシャード(Machado, 1996)
   73' CBエドゥ → FWゼ・ウーゴ(Zé Hugo, 1999)
   73' FWアレハンドロ → FWジャンデルソン(Janderson, 1999)

   下位に低迷する両チームの対戦は、ホームのアトレチコ・パラナエンセがボールを支配、相手陣でのボール回しからダイナミックな展開と細かいパスを織り交ぜ相手ゴールに迫る。一方アウェイのヴィトーリアはコンパクトな陣形で対応していく。
   アトレチコ・パラナエンセは、FWパブロ、MFジュリマール、MFジョアン・クルスが、ミドルシュートやタベーラを利用した抜け出しなどから相次いでシュートに持ち込むが、ヴィトーリアはGKルーカス・アルカンジョの好守や、DF陣が体を張ったプレーでゴールを守り抜く。
   ヴィトーリアは、前半30分、アトレチコGKミカエウへのバックパスを追うFWアレハンドロがフィードをブロック。ここから複数のシュートを浴びせるが、アトレチコ・パラナエンセはGKミカエウの好セーブやDFの体を張ったシュートブロックでゴールを守り抜く。
   この猛攻をしのぐと、アトレチコ・パラナエンセは縦に素早く相手陣にボールを運び、FWジュリマールが左サイドからクロスボールをゴールに向かい上げたボールが誰にも合わずダイレクトにゴールに吸い込まれ、前半31分にアトレチコ・パラナエンセが待望の先制ゴールを奪う。[1-0]
   ところがその僅か2分後の前半33分、ヴィトーリアは、アトレチコ・パラナエンセDFの処理ミスに乗じたFWアレハンドロがゴールを奪い、たちまち試合を振り出しに戻す。[1-1]
   同点に持ち込まれたアトレチコ・パラナエンセは、再びボールを支配し相手陣内でボールを回す展開が続くが、ゴールは生まれることなく前半が終える。
   後半も前半同様の展開。後半2分の右サイドを抜け出したFWジュリマールのシュートに始まり、後半8分にはFKからCBチアゴ・エレーノのヘディングシュートなど、相次いでアトレチコ・パラナエンセがゴールに迫るがゴールは生まれない。
   すると、後半20分、ヴィトーリアは自陣右サイドのスローインを左へ展開。左サイドライン際からSBルーカス・エステヴィスがピッチを広く使ったMFウィリアン・オリヴェイラとのタベーラの戻りのボールをPA左で受けマイナスのグラウンダーのクロス。ニアサイドでFWアレハンドロがスルーしたボールをゴール正面でMFマテウジーニョが足を合わせゴールネットを揺らす。アウェイのヴィトーリアが逆転。[1-2]
   逆転を許したアトレチコ・パラナエンセは、直後から猛攻を仕掛けるが、ヴィトーリアはGKルーカス・アルカンジョが度重なるシュートストップ。後半31分にはGKルーカス・アルカンジョが手に当てながらもゴールに向かい流れるボールを、ゴールライン上でCBヴァギネル・レオナルドがクリア。
   その後もアトレチコ・パラナエンセの猛攻は続くが、ヴィトーリアはゴール前を固め、試合はタイムアップ。
   アウェイのヴィトーリアが、残留争いの直接対決で2‐1の逆転勝ちを収めた。

   アトレチコ・パラナエンセは、前節にて90分間数的優位に立った試合で、ルーチョ・ゴンサレス(Lucho González)監督就任後6戦目にして初勝利を飾ったが、ホームでの今節は多くのシュートを放ったものの、1点しか奪えず、残留争いの直接対決に逆転負け。再び降格圏の17位に転落した。
   次戦は、11月9日に全国選手権第33節、アウェイでのサンパウロ戦が予定されている。

   ヴィトーリアは、RBブラガンチーノ、フルミネンセ、アトレチコ・パラナエンセと続いた残留争いの直接対決3連戦を3連勝。勝点を「38」に伸ばし、土曜日までの4試合を終えた時点で、コパ・スウアメリカーナ出場圏の12位に浮上した。今後はコリンチャンス、クリシウーマと下位チームとの連戦の後に、上位との試合が続く。下位チームとの対戦では取りこぼさず勝点を積み重ねたい・
   上述の通り、次戦は、11月9日に全国選手権第33節、残留争いのライバル、コリンチャンスをホームに迎える。

ジュヴェントゥージ(JUV) 0-3 フォルタレーザ(FOR)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=qDXI1l93c4o
(FOR) : 45+3' #21 モイゼス(Moisés, 1996)[#2 チンガ(Tinga, 1993)]
(FOR) : 45+7' #33 マンクーソ(Mancuso, 1999)[#8 エマヌエル・マルティネス(Emmanuel Martínez, 1994)]
(FOR) : 71' #13 クスチェヴィッチ(Kuscevic, 1998)[#6 ブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco, 1991)]

今節前の順位

ジュヴェントゥージ(JUV)は全国選手権8勝10分13敗勝点34の18位。
フォルタレーザ(FOR)は全国選手権16勝9分6敗勝点57の3位。

得点シーン

(FOR) : 45+3' #21 モイゼス(Moisés, 1996)[]
相手陣右サイドライン際での人数をかけたパス交換から、PA右角のMFエマヌエル・マルティネスにボールが渡り、さらにその外を追い抜く右SBチンガに繋がる。SBチンガがゴール前にややマイナス気味に送ったボールにファーサイドでFWモイゼスがダイレクトに右足を振り抜くと、ボールはゴールネットを揺らす。[0‐1]
   FWモイゼスは、2021年全国選手権2部ポンチプレッタでの活躍が評価され2022年にフォルタレーザに加入すると、ボイボダ監督のもと66試合16得点7アシストの活躍。2023年はチームの全国選手権序盤の躍進に貢献し、2023年7月にクルス・アスル/MEXへ450万ユーロにて移籍する。しかし、19試合2得点1アシストの不満足な成績に終え、2024年1月フォルタレーザに復帰。復帰後は勝手知ったるボイボダ監督のサッカーで実力を発揮し、スタメン、途中交代で多くの試合に出場。2024年はこれまで48試合14得点5アシスト。このゴールは2試合連続のゴールとなった。
(FOR) : 45+7' #33 マンクーソ(Mancuso, 1999)[#8 エマヌエル・マルティネス(Emmanuel Martínez, 1994)]
相手陣左サイドライン際からVOLエルクレスを経たボールが中央やや右に位置取るFWマリーニョに渡り、FWマリーニョが縦にボールを流すと、PA内を右へ流れたVOLエルクレスが確保し、逆サイドへボールを戻す。MFエマヌエル・マルティネスがDFのシュートブロックをかわし後方に戻したボールに、左SBマンクーソが右足を一閃。低い弾道のボールがゴールニアサイドに突き刺さり、瞬く間にフォルタレーザがリードを拡げる。[0-2]
   SBマンクーソは、ボカ・ジュニオルス/ARGに8歳で加入し、2021年7月にアルゼンチン全国選手権にて22歳のプロデビュー。2023年にエストゥディアンテス(Estudiantes)にて35試合3得点1アシストを記録し、チームのコパ・アルヘンティーナ制覇に貢献。2023年も主力の一人としてアルゼンチンリーグ杯決勝でのゴールなど同大会の優勝に貢献した。2024年8月150万ユーロ相当の移籍金にてフォルタレーザに移籍。9月1日の全国選手権第19節(順延開催)にてクラブデビューを果たすと、翌第26節からスタメンに定着。このゴールは自身7戦目にして嬉しいクラブ初ゴールとなった。
(FOR) : 71' #13 クスチェヴィッチ(Kuscevic, 1998)[#6 ブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco, 1991)]
相手陣に入った位置でのFKを素早くリスタートすると、左サイドライン際のSBブルーノ・パシェコからゴール前にクロス。ゴール前ファーサイドでCBクスチェヴィッチがスライディングで右足を合わせると、ボールはゴール右上に決まり、フォルタレーザが試合を決定づける3点目のゴール。[0-3]
   CBクスチェヴィッチは、2026、2022W杯南米予選などチリ代表として10試合の出場歴を誇る。2015年8月チリ杯にてウニベルシタリオ・カトリカ(Univ. Católica)から18歳のプロデビュー。2014年8月にレアルマドリードU-19へ期限付き移籍を果たすが、トップチームへ昇格できず契約が満了する。ウニベルシタリオ・カトリカでは、準主力として2020年10月までに96試合に出場した後、2020年11月にパウメイラスへ移籍。しかし、パウメイラスではポジションに定着できず、3年間で45試合の出場に止まる。2023年2月にコリチバへ移籍。フォルタレーザには2024年2月にトレードの形で期限付き移籍にて加入しポジションに定着する。コパ・アメリカ開催のため約一か月間チームを離脱するが、今季は38試合3得点。出場試合数はキャリアハイを既に更新した。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:57% 43% ⇒ 前後半:60% 40%
シュート(枠内): 前半:10‐7(5‐3) ⇒ 前後半:17‐11(6‐4)
パス成功率: 前半:81% 75% ⇒ 前後半:83% 75%
ファール: 前半:3‐6 ⇒ 前後半:7‐14
黄カード(赤): 前半:1‐1 ⇒ 前後半:3‐2

   ジュヴェントゥージ(JUV)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKガブリエウ(Gabriel, 1992)
   4 : 右SBジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)、CBダニーロ・ボザ(Danilo Boza, 1998)、CBゼ・マルコス(Zé Marcos, 1998)、左SBルーカス・フレイタス(Lucas Freitas, 2001)、
   2 : VOLホナウド(Ronaldo, 1996)、VOLジャジソン(Jádson, 1993)
   3 : MFルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa, 2001)、MFマンダカ(Mandaca, 2001)、MFエジソン・カリオカ(Edson Carioca, 1997)
   1 : FWジウベルト(Gilberto, 1989)
   前節終了後にジュヴェントゥージはジャイール・ヴェントゥーラ(Jair Ventura)監督を解任。10月27日に就任が発表されたファビオ・マチアス(Fabio Matias)監督が今節から指揮を執る。
   今節は、MFネネー(Nenê, 1981)が出場停止。新たなケガ人はいない。スタメンは前節のものから大きな変更はない。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' FWジウベルト → FWエリキ・ファリアス(Erick Farias, 1997)
   59' MFマンダカ → MFジアン・カルロス(Jean Carlos, 1992)
   59' 左SBルーカス・フレイタス → 左SBアラン・フーシェウ(Alan Ruschel, 1989)
   70' MFルーカス・バルボーザ → MFマルセリーニョ(Marcelinho, 2002)
   77' MFエジソン・カリオカ → FWガブリエウ・タリアリ(Gabriel Taliari, 1997)、

   フォルタレーザ(FOR)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKジョアン・ヒカルド(João Ricardo, 1988)
   4 : 右SBエマヌエル・ブリテス(Emanuel Brítez, 1992)、CBクスチェヴィッチ(Kuscevic, 1998)、CBチチ(Titi, 1988)、左SBマンクーソ(Mancuso, 1999)
   2 : VOLマテウス・ホセット(Matheus Rossetto, 1996)、VOLエルクレス(Hércules, 2000)
   3 : MFマリーニョ(Marinho, 1990)、MFエマヌエル・マルティネス(Emmanuel Martínez, 1994)、MFモイゼス(Moisés, 1996)
   1 : FWルセロ(Lucero, 1991)
   今節のスタメンは、前節から一点のみ変更。出場停止明けのMFマリーニョがスタメンに復帰。
   選手交代(Sai → Entra)
   26' 右SBエマヌエル・ブリテス → 右SBチンガ(Tinga, 1993)
   59' MFマリーニョ → 左SBブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco, 1991)
   73' MFエマヌエル・マルティネス → MFポチェチーノ(Pochettino, 1996)
   73' MFモイゼス → MFブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)
   84' 左SBマンクーソ → MFヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)
   85' VOLマテウス・ホセット → VOLゼ・ウェリソン(Zé Welison, 1995)

   前半2分、フォルタレーザはMFモイゼスが個人技でPA内を縦にボールを運びゴール正面にクロス。しかし、FWルセロには合わず、開始早々のチャンスを逸する。
   一方のジュヴェントゥージも、前半14分、相手陣左サイドライン際でFWエジソン・カリオカがDF2人に囲まれながらもボールをPA手前に送り、このボールを受けたMFマルセリーニョがメイアルアでDFを抜き去るが、PAの僅か手前でファールで潰されシュートにまで持ち込めない。
   得意のホームの試合で勝ち星が欲しいジュヴェントゥージが押し気味に試合を運ぶが、組織的な守備に自信を持つフォルタレーザはシュートに持ち込まれる場面は許すものの決定機は許さず、一進一退の攻防が続く。
   前半が0-0のまま終えるかと思われた前半45+3分、フォルタレーザが相手陣右サイドに人数をかけ攻撃の起点を作ると、PA内右をゴールライン際に抜け出したSBチンガが斜め後方へクロス。ファーサイドでフリーの体勢でボールを受けたFWモイゼスがゴールに突き刺しフォルタレーザが先制。[0‐1]
   さらにその直後の前半45+7分、フォルタレーザは左サイドから右サイドへボールを展開し、PA内右からVOLエルクレスがファーサイドへ抜けるクロス。MFエマヌエル・マルティネスが丁寧に後方へ捌いたボールをSBマンクーソがゴールに豪快に蹴り込みリードを拡げハーフタイムを迎える。[0-2]
   後半もジュヴェントゥージがボールを支配し、相手陣でボールを回し攻撃の糸口を探る展開で始まる。
   後半11分、ジュヴェントゥージは左CKからのクリアボールを拾ったMFエジソン・カリオカがゴールライン際までボールを持ち上がりゴール前にクロス。GKがパンチングで弾いたボールがゴール正面に流れると、CBダニーロ・ボザが右足でボレーシュートを放つものの、ボールは惜しくもゴールポストの外へ流れていく。
   その後もジュヴェントゥージがボールを握り続けるが、フォルタレーザ守備網は綻ばない。
   後半31分、ジュヴェントゥージが相手のFKのタイミングで選手交代。この隙を突き、フォルタレーザは素早くリスタートすると、左サイドライン際からSBブルーノ・パシェコがゴール前にクロス。ゴール前ファーサイドでCBクスチェヴィッチがスライディングで右足を合わせゴールネットを揺らし、フォルタレーザが試合を決定づける3点目のゴール。[0-3]
   その後もジュヴェントゥージは大きなチャンスを迎えることはなく、試合はスコアでタイムアップ。
   首位争いに食らいつくフォルタレーザが、降格圏に転落したジュヴェントゥージから順当に勝点「3」を勝ち取った。

   ジュヴェントゥージは、ファビオ・マチアス(Fábio Matias)新監督のもと、得意のホームで優勝争いに加わるフォルタレーザを相手にゴールを奪いに行く試合を展開したものの、返り討ちに遭い0-3の完敗。これで2引き分けを挟み4連敗。最近の3試合は計12失点と積極的なサッカーが裏目に出ている。
   この試合の結果、勝点を「34」から伸ばすことができず18位をキープ。幸い今節4試合を終了した時点で、残留争いのライバルも勝点を積み重ねることができておらず、13位のフルミネンセまでが勝点「3」にひしめく状況が続いており、残りの6試合は対戦相手や置かれた状況を考慮に入れた采配が重要になる。
   次戦は、11月9日に全国選手権第33節、バイーアをホームに迎える。

   フォルタレーザは、組織的な守備をベースにし、スムーズな攻撃への移行が機能し、3‐0の完勝。今節未消化の首位ボタフォゴ、2位パウメイラスに食い下がる勝点「3」を積み上げた。
   次戦は、11月9日に全国選手権第33節、ヴァスコ・ダ・ガマをホームに迎える。

コリンチャンス(COR) 2-0 パウメイラス(PAL)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=rsDf9E1RxYU
(COR) : 41' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[#2 マテウジーニョ(Matheuzinho, 2000)]
(COR) : 56' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)]

今節前の順位

コリンチャンス(COR)は全国選手権8勝11分12敗勝点35の15位。
パウメイラス(PAL)は全国選手権18勝7分6敗勝点61の2位。

得点シーン

(COR) : 41' #10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)[#2 マテウジーニョ(Matheuzinho, 2000)]
パウメイラスが自陣PA前後でパスミスを繰り返し、コリンチャンスがそのミスに便乗する。PA内左からFWユーリ・アウベルトがファーサイドにクロス。DFのクリアが短くなったところを右SBマテウジーニョがDF2人を引き寄せゴール正面ペナルティアークへボールを流す。MFロドリゴ・ガーロが左足を振り抜くと、グラウンダーのボールがゴール右隅に決まり、コリンチャンスが先制する。[1-0]
   MFロドリゴ・ガーロは、2019年3月インスティテュート(Instituto)/ARGからアルゼンチンリーグ2部にて21歳のプロデビュー。2022年タジェーレス(Talleres)/ARGへ移籍し37試合4得点8アシストの成績を残し、チームのコパ・アルヘンティーナ準優勝に貢献。2023年は44試合8得点9アシストでチームのアルゼンチン選手権2位に貢献する。コリンチャンスには2024年に加入。加入直後から攻撃の司令塔として活躍。2024年は今節終了時点で56試合10得点9アシストを記録。シーズンが深まるにつれ、その存在感が際立っている。
(COR) : 56' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#10 ロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)]
相手CKからのロングカウンター。FWメンフィス・デパイが競り合いの中で確保したクリアボールを前方に送ると、MFロドリゴ・ガーロが拾い相手陣へドリブルで上がる。ゴール前左へ送ったボールは大きくなるが、GKウェヴェルトンが判断を誤り、FWユーリ・アウベルトに繋がり、FWユーリ・アウベルトが無人のゴールにボールを流し込む。
   FWユーリ・アウベルトは、サントス育成出身で、2017年11月全国選手権にて16歳のプロデビュー。インテルナシオナウ、ゼニト/RUSを経て、2022年ロシアによるウクライナ侵攻後にコリンチャンスに期限付き移籍加入。2023年に完全移籍へ移行。2023年3月には国際親善試合モロッコ戦にて22歳の代表デビューを果たす。2024年はこの試合を終えた時点で52試合25得点6アシスト。2023年以降は守備的なチーム戦術の影響もあり自他ともに不満足な成績、プレーが続いたが、2024年9月以降の出場13試合では9得点3アシスト、得点関与以外にも多くのチャンスを演出するなど本来の姿を取り戻しつつある。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:43% 57% ⇒ 前後半:41% 59%
シュート(枠内): 前半:4‐6(3‐3) ⇒ 前後半:6‐17(4‐4)
パス成功率: 前半:75% 80% ⇒ 前後半:75% 80%
ファール: 前半:8‐6 ⇒ 前後半:18‐13
黄カード(赤): 前半:1‐0 ⇒ 前後半:2‐3

   コリンチャンス(COR)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKウーゴ・ソウザ(Hugo Souza, 1999)
   3 : CBフェリックス・トーレス(Félix Torres, 1997)、CBアンドレ・ハマーリョ(André Ramalho, 1992)、CBグスタヴォ・・エンヒキ(Gustavo Henrique, 1993)
   5 : 右SBマテウジーニョ(Matheuzinho, 2000)、VOLホセ・マルティネス(José Martínez, 1994)、MFロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)、VOLアレックス・サンタナ(Alex Santana, 1995)、左SBウーゴ(Hugo, 1997)
   2 : FWメンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)、FWユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)
   今節は、MFイゴル・コロナド(Igor Coronado, 1992)が出場停止。CBカカー(Cacá, 1999)がケガによる欠場のため、控えにセンターバックが不在。
   選手交代(Sai → Entra)
   46' CBアンドレ・ハマーリョ → VOLハニエリ(Raniele, 1996)
   58' VOLアレックス・サンタナ → MFカリージョ(Carrillo, 1991)
   63' FWメンフィス・デパイ → VOLブレーノ・ビドン(Breno Bidon, 2005)
   75' FWユーリ・アウベルト → FWアンヘル・ホメーロ(Ángel Romero, 1992)
   75' 左SBウーゴ → 左SBマテウス・ビドゥ(Matheus Bidu, 1999)

   パウメイラス(PAL)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKウェヴェルトン(Weverton, 1987)
   4 : 右SBマルコス・ホッシャ(Marcos Rocha, 1988)、CBヴィトル・ヘイス(Vitor Reis, 2006)、CBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993)、左SBカイオ・パウリスタ(Caio Paulista, 1998)
   2 : VOLアニバル・モレノ(Anibal Moreno, 1999)、VOLヒシャルジ・ヒオス(Richard Rios, 2000)
   3 : FWエステヴォン(Estêvão, 2007)、MFハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)、FWフェリピ・アンデルソン(Felipe Anderson, 2003)
   1 : FWフラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)
   今節は、出場停止選手や新たなケガ人はなし。ケガにより戦列を離れていたCBムリーロ(Murilo, 1997)がベンチ入り。
   選手交代(Sai → Entra)
   58' FWフェリピ・アンデルソン → FWドゥドゥ(Dudu, 1992)
   58' 左SBカイオ・パウリスタ → 左SBヴァンデルラン(Vanderlan, 2002)
   63' FWフラッコ・ロペス → FWホニ(Rony, 1995)
   68' FWエステヴォン → MFマウリシオ(Maurício, 2001)
   69' VOLアニバル・モレノ → VOLガブリエウ・メニーノ(Gabriel Menino, 2000)

   コリンチャンスのキックオフで試合が始まると、相手陣中央でパウメイラスFWフェリピ・アンデルソンがボールを奪取し、FWフラッコ・ロペスが開始15秒でファーストシュートに持ちこむ。
   その後も前半11分にも、コリンチャンスGKウーゴ・ソウザの好守にゴールとはならなかったものの、右FWエステヴォンのクロスにゴール正面でFWフェリピ・アンデルソンが頭を合わせるなど、パウメイラスが試合の主導権を握り相手ゴールに相次いで迫る。
   一方のコリンチャンスは、前半14分のカウンターでこの試合初の好機。右WBマテウジーニョが相手陣を抜け出し中央へボールを送ると、FWユーリ・アウベルトがフリーの体勢でシュートを放つが、パウメイラスGKウェヴェルトンの好守にボールは弾き返される。
   次第にコリンチャンスが守備を整理し、試合を均衡状態に持ち込んでいくと、前半39分、再びカウンターから相手陣中央を抜け出したFWユーリ・アウベルトがGKウェヴェルトンと一対一となり、GKの頭上を狙ったカヴァジーニャ。しかし、GKウェヴェルトンが辛うじてボールを手にあて、ゴールに向かい流れたボールはボールポストを捉えない。
   しかし、コリンチャンスは、このプレーで得たCKから、クリアボールやパウメイラスが持ち上がろうとするボールを奪っては繰り返しゴールに迫り、最後はPA内を左から右へ振り、右SBマテウジーニョがゴール正面PA手前に流したボールをMFロドリゴ・ガーロがダイレクトに左足を振り抜き、コリンチャンスが先制する。[1‐0]
   後半に入り、コリンチャンスが固い守備でパウメイラスの攻撃の芽をシュートに持ち込まれる前に摘み取っていくと、次第に試合の流れを掴み、後半11分、相手CKのこぼれ球からロングカウンター。MFロドリゴ・ガーロがPAへ送ったボールにパウメイラスGKウェヴェルトンが判断を誤ると、FWユーリ・アウベルトが無人のゴールへボールを流し込み貴重な追加点を奪う。
   パウメイラスは、機能不全となっていた左サイドを中心に選手を入れ替えるが効果は発揮せず、右サイドもFWエステヴォンの交代をきっかけに怖さがなくなり、後半25分以降はコリンチャンスが試合をコントロール。
   コリンチャンスがそのまま試合を締め2‐0の完勝。州選手権も含め2021年9月以来9試合ぶりのパウメイラス戦勝利を収めた。

   コリンチャンスは、週中のコパ・スウアメリカーナ準決勝2ndにてラシン・クラブ/ARGに1-2の逆転負けを喫し準決勝で敗退。悪い流れを試合序盤は引き継いだものの、守備の立て直しから次第に試合の流れを掴み、パウメイラスから3年ぶりの勝利となる2‐0の勝利を飾った。
   この結果、勝点を「38」に伸ばし、降格圏からの勝点差を「4」に拡げた。
   次戦は、11月9日に全国選手権第33節、ヴィトーリアとのアウェイでの対戦。勝点「3」を勝ち取り、残留争いから抜け出したい。

   パウメイラスは痛い敗戦。この後試合を迎えるボタフォゴにプレッシャーをかけることができずに終えた。全国選手権は10試合ぶりの敗戦となったが、最近の3試合はすべて複数失点を喫する計7失点。守備を立て直し、第36節に迎えるボタフォゴとの直接対決までに少しでも勝ち点差を詰めたい。
   次戦は、11月8日に全国選手権第33節、ホームにグレミオを迎える。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です