【ブラジル全国選手権2024】第34節(1/2)[11/20-22]

投稿者: | 2024年11月20日

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全国選手権第34節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/11/20 コリンチャンス(COR) x クルゼイロ(CRU)
・2024/11/20 RBブラガンチーノ(RBB) x サンパウロ(SAO)
・2024/11/20 アトレチコ・パラナエンセ(CAP) x アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)
・2024/11/20 クリシウーマ(CRI) x ヴィトーリア(VIT)
・2024/11/20 バイーア(BAH) x パウメイラス(PAL)
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第34節(2/2)[11/20-22]
・2024/11/20 グレミオ(GRE) x ジュヴェントゥージ(JUV)
・2024/11/20 クイアバ(CUI) x フラメンゴ(FLA)
・2024/11/20 アトレチコ・ミネイロ(CAM) x ボタフォゴ(BOT)
・2024/11/2
1 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) x インテルナシオナウ(INT)
・2024/11/22 フルミネンセ(FLU) x フォルタレーザ(FOR)

全国選手権第34節 試合概要

コリンチャンス(COR) 3-2 クルゼイロ(CRU)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=RpSKy4lK5Jw
(COR) : 11' #94 メンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)[]
(COR) : 16' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#5 アンドレ・ハマーリョ(André Ramalho, 1992)]
(CRU) : 34' #6 カイキ・ブルーノ(Kaiki Bruno, 2003)[#7 マテウス・ヴィタウ(Mateus Vital, 1998)]

今節前の順位

コリンチャンス(COR)は全国選手権10勝11分12敗勝点41の11位。
クルゼイロ(CRU)は全国選手権13勝8分12敗勝点47の7位。

得点シーン

(COR) : 11' #94 メンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)[]
自陣ハーフライン手前で相手のパスをカット。左サイドライン際でボールを受けたVOLブレーノ・ビドンが縦にゴールライン際へボールを送り、MFロドリゴ・ガーロがマイナスのクロス。これはDFのクリアに遭うものの、PA入口で左サイドから絞り込んだFWメンフィス・デパイがこぼれ球を拾い、右に流れながら右足を振り抜くと、ボールはゴール右に突き刺さるゴラッソ。ホームのコリンチャンスが先制。[1‐0]
   FWメンフィス・デパイは、2014、2022W杯などオランダ代表として98試合46得点28アシストの実績を残すストライカー。PSV育成出身でマンチェスターユナイテッド/ENG、リヨン/FRA、バルセロナ/ESP、アトレティコマドリード/ESPにてプレー。2024年9月にコリンチャンスに加入すると、9月21日にて途中交代出場のクラブデビュー。コリンチャンスでは11試合4得点4アシスト。FWユーリ・アウベルト、MFロドリゴ・ガーロとの連係が試合を経て深まっている。
(COR) : 16' #9 ユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)[#5 アンドレ・ハマーリョ(André Ramalho, 1992)]
相手陣左サイド相手ボールのスローインをDBアンドレ・ハマーリョがカット。そのままピッチ中央を縦にドリブルでボールを持ち上がり、中央から右サイドへ流れたFWユーリ・アウベルトへボールを送る。PAに入ったFWユーリ・アウベルトがダイレクトにシュートに持ち込むと、DFに当たったボールがコースを変えゴールネットに吸い込まれ、瞬く間にコリンチャンスがリードを拡げる。[2‐0]
   FWユーリ・アウベルトは、サントス育成出身で、2017年11月全国選手権にて16歳のプロデビュー。2021年にインテルナシオナウにて55試合19得点4アシストの成績を残し、翌2022年ゼニト/RUSへ2500万ユーロにて移籍するが、ウクライナ戦争が勃発し2022年7月にコリンチャンスに加入。2023年3月には国際親善試合モロッコ戦にて22歳の代表デビューを果たす。2023年以降は守備的なチーム戦術の影響もあり自他ともに不満足な成績、プレーが続いたが、2024年9月以降は15試合で11得点3アシスト。得点関与以外にも多くのチャンスを演出するなど本来の姿を取り戻した。2024年はこの試合を終えた時点で55試合28得点6アシスト。直近は出場5試合連続に6得点を記録中。
(CRU) : 34' #6 カイキ・ブルーノ(Kaiki Bruno, 2003)[#7 マテウス・ヴィタウ(Mateus Vital, 1998)]
相手カウンターの芽を相手陣入口で潰すと、中央でボールを細かく繋ぎ、最後はMFマテウス・ヴィタウとのタベーラの戻りのボールをバイタルエリアで受けたSBカイキ・ブルーノが思い切りよく左足のシュート。DFに当たったボールは縦回転でコリンチャンスGKウーゴ・ソウザの頭上を越えゴール右隅に吸い込まれる、クルゼイロが反撃ののろしを上げる・[2-1]
   左SBカイキ・ブルーノは、世代別代表として2023U-20南米ユース選手権(5試合2アシスト、チームは優勝。)、2023U-20W杯(4試合)。クルゼイロ育成出身で、2021年4月ミナスジェライス州選手権にて18歳のプロデビュー。試合出場数はデビュー年の3試合から6→14と重ね、2024年は今節終了時点で22試合。6月には不調の左SBマルロン(Marlon, 1997)に代わり約一か月間スタメンを務めるなど、2番手ながら首脳陣の信頼を集めている。なお、このゴールは、自身45試合目にして嬉しいプロ初ゴール。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:43% 57% ⇒ 前後半:44% 56%
シュート(枠内): 前半:8‐5(8‐2) ⇒ 前後半:13‐8(9‐2)
パス成功率: 前半:85% 89% ⇒ 前後半:82% 89%
ファール: 前半:7‐7 ⇒ 前後半:13‐15
黄カード(赤): 前半:1‐2 ⇒ 前後半:3‐3

   コリンチャンス(COR)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKウーゴ・ソウザ(Hugo Souza, 1999)
   4 : 右SBマテウジーニョ(Matheuzinho, 2000)、CBアンドレ・ハマーリョ(André Ramalho, 1992)、CBグスタヴォ・エンヒキ(Gustavo Henrique, 1993)、左SBマテウス・ビドゥ(Matheus Bidu, 1999)
   3 : VOLハニエリ(Raniele, 1996)、VOLブレーノ・ビドン(Breno Bidon, 2005)、VOLカリージョ(Carrillo, 1991)
   1 : MFロドリゴ・ガーロ(Rodrigo Garro, 1998)
   2 : FWメンフィス・デパイ(Memphis Depay, 1994)、FWユーリ・アウベルト(Yuri Alberto, 2001)
   選手交代(Sai → Entra)
   46' FWユーリ・アウベルト → MFタレス・マギノ(Talles Magno, 2002)
   59' VOLハニエリ → VOLアレックス・サンタナ(Alex Santana, 1995)
   60' VOLブレーノ・ビドン → MFイゴル・コロナド(Igor Coronado, 1992)
   68' VOLカリージョ → VOLシャルレス(Charles, 1996)
   90+4' FWメンフィス・デパイ → FWペドロ・ハウーウ(Pedro Raul, 1996)

   クルゼイロ(CRU)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKアンデルソン(Anderson, 1998)
   4 : 右SBウェズレイ・ガゾリーナ(Wesley Gasolina, 2000)、CBジョナタン・ジェズス(Jonathan Jesus, 2004)、CBゼ・イヴァウド(Zé Ivaldo, 1997)、左SBカイキ・ブルーノ(Kaiki Bruno, 2003)
   2 : VOLペラルタ(Peralta, 2002)、VOLルーカス・シウヴァ(Lucas Silva, 1993)
   3 : MFマテウス・ヴィタウ(Mateus Vital, 1998)、MFハミーロ(Ramiro, 1993)、MFアルバロ・バレアル(Álvaro Barreal, 2000)
   1 : FWラウタロ・ジアス(Lautaro Díaz, 1998)
   選手交代(Sai → Entra)
   53' MFマテウス・ヴィタウ → MFジャパ(Japa, 2004)
   64' MFアルバロ・バレアル → 、MFマテウス・エンヒキ(Matheus Henrique, 1997)
   64' VOLペラルタ → VOLワラシ・ソウザ(Walace Souza, 1995)
   73' VOLルーカス・シウヴァ → VOLルーカス・ロメロ(Lucas Romero, 1994)
   73' 右SBウェズレイ・ガゾリーナ → FWケンジ(Kenji, 2006)※プロデビュー戦。
   後半28分にプロデビューを迎えたクルゼイロFWケンジ(Kenji, 2006)は、ブラジル代表として21試合1得点の経歴を持つ父・左SBクレーベル(Kléber)と日本人の母親を両親に持つ。U-20チーム昇格1年目の2024年に39試合28得点の成績を収め、同年8月下旬にトップチームに昇格。昇格直後にはプロデビューの期待が高まっていたがU-20チームでの試合中のケガのためデビューは延期されていた。フェルナンド・セアブラ前監督の評によると、スピードがありシュート力に長けているとのこと。主なポジションは左ウィング。

   コパ・ド・ブラジル、コパ・スウアメリカーナの両カップ戦はいずれも準決勝で苦杯を舐めたものの、全国選手権は4連勝中のコリンチャンス。試合前の時点でリベルタドーレス出場圏内の7位クルゼイロとの勝点差は「6」あり、今節はその差を一気に縮めたい。
   一方のクルゼイロは、中2日後に迎えるコパ・スウアメリカーナ決勝戦に向け、今節は控え選手を中心としたスターティングイレブン。
   試合は立ち上がりからホームのコリンチャンスが高い位置でプレスを仕掛け相次いでクルゼイロゴールを襲う。
   前半11分、コリンチャンスは相手陣手前でのボール奪取から縦に素早くボールを運び、最後はFWメンフィス・デパイがゴラッソ。[1‐0]
   さらに前半16分には、ハーフライン手前でCBアンドレ・ハマーリョが相手ボールのスローインをカットし、縦にボールを運びFWユーリ・アウベルトのゴールをアシスト。[2‐0]
   いい守備からいい攻撃へと繋げ、早くもコリンチャンスが2点をリードする。
   なおも、コリンチャンスは高い位置でのプレスを継続し前半19分にも好機を迎えるが、これはクルゼイロGKアンデルソンが好セーブでゴールを守る。
   前半34分、クルゼイロは相手カウンターの芽を相手陣入口で断ち切ると、相手陣中央でボールを細かく繋ぎ、最後はMFマテウス・ヴィタウとのタベーラの戻りのボールを受けた左SBカイキ・ブルーノがバイタルエリアからシュート。DFに当たったボールがゴールネットに吸い込まれ、クルゼイロが1点差に詰め寄る。
   後半開始時にコリンチャンスは前半で足を痛めたFWユーリ・アウベルトをベンチに下げFWタレス・マギノを投入。
   後半11分、FWタレス・マギノはVOLブレーノ・ビドンのスルーパスに反応しシュートに持ち込むが、クルゼイロGKアンデルソンが間合いを詰め体にボールを当て窮地をしのぐ。
   リードを許すクルゼイロはボールを握るものの、相手陣内でのアイディア不足やスピード感の欠如のため決定的なチャンスを作り出すことができない。対するコリンチャンスはボール奪取後に素早く縦にボールを送り次々とチャンスを作り出していく。しかし、クルゼイロはGKアンデルソンを中心とした守備陣が粘り強く対応し追加点を許さない。
   30度を超す暑さが増していく中、両チームのパフォーマンスは時間の経過とともに低下していき、試合はそのままタイムアップ。
   前半のリードを守り切ったコリンチャンスが2-1の勝利を収めた。

   コリンチャンスは全国選手権5連勝。試合終了時点でリベルタドーレス出場圏までの勝点差を「3」にまで詰めた。
   ラスト4試合は、ヴァスコ・ダ・ガマ(H)、クリシウーマ(A)、バイーア(H)、グレミオ(A)。中位チームとの対戦が続くが、現在の勢いを継続し、来季リベルタドーレス出場権を獲得してシーズンを締めくくりたい。
   次戦は、全国選手権第35節、11月24日にヴァスコ・ダ・ガマをホームに迎える。

   クルゼイロは、前節にてフェルナンド・ジニース監督就任後の全国選手権初勝利を飾ったものの、今節は控え選手中心のスタメンで再び黒星を喫した。
   今後の全国選手権の対戦相手は、グレミオ(H)、RBブラガンチーノ(A)、パウメイラス(H)、ジュヴェントゥージ(A)。
   次戦は3日後の11月23日に、コパ・スウアメリカーナ決勝戦ラシン・クラブ/ARGとの一発勝負が中立地パラグアイ・アスンシオンにて開催される。
   全国選手権第35節は、11月27日にホームでのグレミオ戦が予定されている。

RBブラガンチーノ(RBB) 1-1 サンパウロ(SAO)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=4uG_SB3Ir6M
(RBB) : 15' #19 エドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)[#6 ジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)]
(SAO) : 25' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#16 ルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo, 1987)]

今節前の順位

RBブラガンチーノ(RBB)は全国選手権8勝12分13敗勝点36の18位。
サンパウロ(SAO)は全国選手権17勝6分10敗勝点57の6位。

得点シーン

(RBB) : 15' #19 エドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)[#6 ジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)]
相手陣半ば右サイドで相手ボールを奪取。VOLルーカス・エヴァンジェリスタからのボールを相手陣中央でVOLマテウス・フェルナンデスがダイレクトに縦パス。PA入口でFWエドゥアルド・サーシャが後方にボールを流すと、MFジョン・ジョンが縦にボールを受けゴールライン際までボールを持ち上がる。ゴール前に送ったマイナスのボールをFWエドゥアルド・サーシャが後方に下がりながらDFのマークをはがしシュート。ボールはゴールネットを揺らす。[1‐0]
   FWエドゥアルド・サーシャは、インテルナシオナウ育成出身で、2010年9月全国選手権にて18歳のプロデビュー。2013年期限付き移籍先のゴイアスにて45試合10得点1アシストを記録。以降は、インテルナシオナウ、サントス、アトレチコ・ミネイロと名門クラブを遍歴し、数多くの監督のもとコンスタントに試合に出場。RBブラガンチーノには2023年3月末に加入し、同年は41試合に出場し16得点のキャリアハイ。今季はケガによる2度の離脱もあり、今節終了時点で47試合11得点4アシストとゴール関与数が減少している。
(SAO) : 25' #7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)[#16 ルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo, 1987)]
自陣高い位置でVOLルイス・グスタヴォが高く蹴り上げたボールをMFルーカス・モウラが確保、ドリブルでボールを持ち上がり右サイドからPAに侵入。そのままDFをかわしゴールライン際へ前進すると、間合いを詰めるGKのタイミングをずらすアウトサイドキックのシュートがGKの足元を抜けゴールに吸い込まれる。サンパウロが試合を振り出しに戻す。[0‐1]
   FWルーカス・モウラは、2024年9月6日の2026W杯南米予選第7節にて6年ぶりの代表復帰。2度のコパ・アメリカなど代表37試合4得点5アシストを記録。サンパウロ育成出身で2010年8月全国選手権にて17歳のプロデビュー。2013年1月‐2018年1月パリSG/FRA(229試合46得点46アシスト)、2018年2月‐2023年7月トッテナム/ENG(219試合39得点26アシスト)にてプレー。2023年8月、11年ぶりにサンパウロに復帰すると、クラブ史上初のコパ・ド・ブラジル制覇に貢献。2024年はケガによる6週間の離脱期間があったものの、今節終了時点で44試合14得点9アシスト。豊富な運動量とスピード、卓越した戦術眼、足元の技術でチームを牽引している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:39% 61% ⇒ 前後半:43% 57%
シュート(枠内): 前半:7‐4(2‐1) ⇒ 前後半:18‐10(5‐2)
パス成功率: 前半:78% 84% ⇒ 前後半:81% 84%
ファール: 前半:9‐8 ⇒ 前後半:16‐12
黄カード(赤): 前半:2‐0 ⇒ 前後半:3‐2

   RBブラガンチーノ(RBB)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKクレイトン(Cleiton, 1997)
   4 : 右SBアンドレス・ウルタド(Andrés Hurtado, 2001)、CBペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique, 1995)、CBエドゥアルド・サントス(Eduardo Santos, 1997)、左SBジュニーニョ・カピシャバ(Juninho Capixaba, 1997)
   2 : VOLマテウス・フェルナンデス(Matheus Fernandes, 1998)、VOLルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)
   3 : MFヴィニシーニョ(Vinicinho, 2004)、MFリンコン(Lincoln, 1998)、MFジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)
   1 : FWエドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)
   選手交代(Sai → Entra)
   57' MFジョン・ジョン → FWモスケラ(Mosquera, 2001)
   57' VOLマテウス・フェルナンデス → VOLジャジソン(Jadsom, 2001)
   70' MFリンコン → MFグスタヴィーニョ(Gustavinho, 2004)
   83' FWエドゥアルド・サーシャ → FWアルトゥール・ソウザ(Arthur Sousa, 2003)
   83' VOLルーカス・エヴァンジェリスタ → VOLハウーウ(Raul, 1996)

   サンパウロ(SAO)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKハファエウ(Rafael, 1989)
   4 : 右SBイゴル・ヴィニシウス(Igor Vinícius, 1997)、CBフアン(Ruan, 1999)、CBアラン・フランコ(Alan Franco, 1996)、左SBサビーノ(Sabino, 1996)
   2 : VOLルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo, 1987)、VOLマルコス・アントニオ(Marcos Antônio, 2000)
   3 : MFルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)、MFルシアーノ(Luciano, 1993)、FWフェヘイラ(Ferreira, 1997)
   1 : FWアンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)
   選手交代(Sai → Entra)
   60' VOLマルコス・アントニオ → VOLアリソン(Alisson, 1993)、
   61' 左SBサビーノ → 左SBパトリッキ(Patryck, 2003)
   71' FWフェヘイラ → MFホドリゴ・ネストール(Rodrigo Nestor, 2000)
   82' FWアンドレ・シウヴァ → MFエリキ(Erick, 1997)

   RBブラガンチーノは、フェルナンド・セアブラ監督のもと、守備から攻撃への移行や攻撃面での連係に改善が見られる。しかし、最後の局面が課題として残されている。残り4試合で磨きをかけたい。
   この試合の結果、10試合勝ち星から遠ざかることとなり、勝点「37」で依然降格圏の18位。しかし、13位までが勝点「3」差にひしめき合っており、一つの白星で状況を好転させることができる。
   全国選手権ラスト4試合は、インテルナシオナウ(A)、クルゼイロ(H)、アトレチコ・パラナエンセ(A)、クリシウーマ(H)。残留を争うライバルの対戦がラスト2試合に組まれており、それまでに優位な状況に持ち込み残留への足掛かりとしたい。
   次戦は、11月24日に全国選手権第35節インテルナシオナウ戦がアウェイで開催される。

   サンパウロは、リベルタドーレス、コパ・ド・ブラジルの両カップ戦を準々決勝にて敗退した後に、それまでとは異なる陣容で試合を続け4勝2分1敗の成績を残している。また、ケガ人も相次いで復帰しており、1か月間離脱したFWエリキ、8月の試合中のケガで離脱した左SBパトリッキ・ランザ、7月の試合中のケガまではチームのキーとなっていたVOLアリソンの3選手が最近になり復帰を果たし、この試合にも途中交代出場を遂げた。
   この試合の結果、勝点は「58」。リベルタドーレス本戦出場圏を獲得できる5位インテルナシオナウとの勝点差は「4」だが、圏外の8位までの勝点差は「12」に拡がり、来季リベルタドーレス出場はほぼ決まった。
   全国選手権ラスト4試合は、アトレチコ・ミネイロ(H)、グレミオ(A)、ジュヴェントゥージ(H)、ボタフォゴ(A)。
   次戦は、11月23日に全国選手権第35節、アトレチコ・ミネイロをホームに迎える。

アトレチコ・パラナエンセ(CAP) 2-0 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=e5LKgUMdM-U
(CAP) : 45+5' #28 クエージョ(Cuello, 2000)[#3 ガブリエウ(Gabriel, 1992)]
(CAP) : 66' #11 ニカォン(Nikão, 1992)[#29 レオ・ゴドイ(Léo Godoy, 1995)]

今節前の順位

アトレチコ・パラナエンセ(CAP)は全国選手権10勝7分16敗勝点37の14位。
アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)は全国選手権6勝8分19敗勝点26の20位。

得点シーン

(CAP) : 45+5' #28 クエージョ(Cuello, 2000)[#3 ガブリエウ(Gabriel, 1992)]
相手陣中央で相手ビルドアップのボールをカット。MFクエージョがボールを受けると、中央やや左の位置からドリブルを開始し、ゴール正面ペナルティサークルの手前から右足を一閃。低い弾道のボールがゴール右に決まり、ホームのアトレチコ・パラナエンセが先制。[1‐0]
   FWクエージョは、2017年4月にアトレティコ・トゥクマン/ARGから17歳のプロデビューを飾ったアルゼンチン国籍選手。デビュー後間もなくサンプドリア/ITAへ期限付き移籍するが、買取オプションは行使されずクラブに帰還。2021年に期限付き移籍先のRBブラガンチーノにて57試合7得点3アシストの成績を収め、2022年2月24日アトレチコ・パラナエンセが4年契約で獲得。2シーズンで102試合5得点11アシストを記録し、2024年も57試合5得点12アシストを記録中。卓越したスピードでサイドを疾走し、攻守にアップダウンを繰り返すタフさを兼ね備える。
(CAP) : 66' #11 ニカォン(Nikão, 1992)[#29 レオ・ゴドイ(Léo Godoy, 1995)]
相手陣深くの左サイドを起点にしたボール回しからVOLフェリピーニョが強烈なシュート。ゴイアニエンセGKホナウドが倒れ込みながら両手でボールを弾き返すが、その跳ね返りのボールを右SBレオ・ゴドイが頭でボールを落とすと、MFニカォンが胸トラップからシュート。グラウンダーのボールがゴール左隅に決まりアトレチコ・パラナエンセがリードを拡げる。
   MFニカォンは、2010年にアトレチコ・ミネイロからプロデビュー。2015年に移籍したアトレチコ・パラナエンセで出場機会が一気に増え、2015‐2021年の7年間で通算307試合47得点43アシスト。2021年には51試合11得点12アシストの全項目キャリアハイの成績を残し、翌2022年に新天地サンパウロへ移籍する。しかし、サンパウロではチームにフィットしきれず、32試合4得点4アシストの成績に終え、2023年はクルゼイロへ期限付き移籍。アトレチコ・パラナエンセには2024年4月に期限付き移籍で復帰を果たし、交代出場が中心ながらこれまで25試合6得点2アシストを記録している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:44% 56% ⇒ 前後半:37% 63%
シュート(枠内): 前半:4‐7(3‐5) ⇒ 前後半:11‐20(8‐6)
パス成功率: 前半:75% 82% ⇒ 前後半:75% 86%
ファール: 前半:3‐5 ⇒ 前後半:9‐8
黄カード(赤): 前半:1‐2 ⇒ 前後半:1‐2(1‐0)

   アトレチコ・パラナエンセ(CAP)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKミカエウ(Mycael, 2004)
   4 : 右SBレオ・ゴドイ(Léo Godoy, 1995)、CBベレジ(Belezi, 2003)、CBチアゴ・エレーノ(Thiago Heleno, 1988)、左SBエスキベル(Esquivel, 2001)
   2 : VOLガブリエウ(Gabriel, 1992)、VOLフェリピーニョ(Felipinho, 2001)
   3 : MFクエージョ(Cuello, 2000)、MFニカォン(Nikão, 1992)、MFジョアン・クルス(João Cruz, 2006)
   1 : FWディ・ジョリオ(Di Yorio, 1996)
   選手交代(Sai → Entra)
   56' FWディ・ジョリオ → FWエメルソン(Emersonn, 2004)
   56' MFジョアン・クルス → MFサペリ(Zapelli, 2002)
   75' MFニカォン → CBガマラ(Gamarra, 2000)
   87' MFクエージョ → VOLフェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)
   87' VOLガブリエウ → 左SBフェルナンド(Fernando, 1999)

   アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKホナウド(Ronaldo, 1996)
   4 : 右SBブルーノ・トゥバラォン(Bruno Tubarão, 1995)、CBアドリアーノ・マルチンス(Adriano Martins, 1997)、CBアリックス・ヴィニシウス(Alix Vinicius, 1999)、左SBギリェルミ・ホマォン(Guilherme Romão, 1997)
   2 : VOLホニ(Roni, 1999)、VOLバラーリャス(Baralhas, 1998)
   3 : MFルイス・フェルナンド(Luiz Fernando, 1996)、MFシャイロン(Shaylon, 1997)、MFアレホ・クルス(Alejo Cruz, 2000)
   1 : FWウルタド(Hurtado, 2000)
   選手交代(Sai → Entra)
   69' FWウルタド → FWジャンデルソン(Janderson, 1999)
   76' VOLホニ → MFラカバ(Lacava, 2002)
   87' MFアレホ・クルス → FWジェオヴァーニ(Geovane, 2006)

   アトレチコ・パラナエンセは、前半22分のPK失敗や、2点リード後の後半26分のCBチアゴ・エレーノの退場劇を乗り越え2‐0の完勝。
   最近の2試合は不安定だった守備が再構築され、攻撃もシンプルなカウンターを多用。スピードのあるMFクエージョが巧みなドリブルを交え多くのチャンスを演出し、前半終了間際に自らが先制ゴール。2004年生まれながら2001年生まれが主力の2024年パリ五輪南米予選でゴールを守った大器GKミカエウが俊敏な反応で数多くのシュートを止め、2試合連続の無失点勝利を飾った。
   この結果、降格圏までの勝点差を「3」に拡げることに成功した。
   全国選手権は残り5試合の対戦相手は次の通り。バイーア(A)、フルミネンセ(H)、RBブラガンチーノ(H)、アトレチコ・ミネイロ(A)。
   次戦は、11月24日に全国選手権第35節、アウェイでバイーアとの対戦。

   アトレチコ・ゴイアニエンセは、アウェイながら積極的な試合を展開。試合を通してボール支配率やシュート数など数字だけでなく試合内容も相手を上回っていたが、やや前がかりとなったことも影響し、アトレチコ・パラナエンセのスピードのあるカウンターに2失点を喫した。また、数的有利となった後半26分以降は、相手守備陣をこじ開けることができず0‐2の敗戦。
   この試合の結果、今節終了時点で4試合を残し残留圏までの勝点差が「12」と事実上残留の目が消えた。
   全国選手権残り4試合は、パウメイラス(H)、ヴァスコ・ダ・ガマ(A)、フォルタレーザ(H)、バイーア(A)。ホームに迎える強豪2チームとの対戦ではサポーターの目の前で熱い試合を繰り広げたい。
   次戦は、11月23日に全国選手権第35節、ホームにパウメイラスを迎える。

クリシウーマ(CRI) 0-1 ヴィトーリア(VIT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=kC6p5rQQE3Y
(VIT) : 68' #39 ジャンデルソン(Janderson, 1999)[#30 マテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)]

今節前の順位

クリシウーマ(CRI)は全国選手権9勝10分14敗勝点の16位。
ヴィトーリア(VIT)は全国選手権11勝5分17敗勝点13の13位。

得点シーン

(VIT) : 68' #39 ジャンデルソン(Janderson, 1999)[#30 マテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)]
右CKからMFマテウジーニョが左足でやや短めのボールをゴール前に送ると、ゴールマウスを飛び出しパンチングのクリアを目論むGKの手前でFWジャンデルソンが打点の高いヘディングシュート。ボールはファーサイドのゴールネットに吸い込まれ数的有利に立つホームのヴィトーリアが先制。[1‐0]
   FWジャンデルソンは、2020年9月にリオデジャネイロ州選手権最下層リーグにて21歳のプロデビュー。2022年全国選手権4部で15試合7得点の成績を残し、同年8月ボタフォゴU-23チームに加入する。2023年にトップチームに昇格し、途中出場が中心ながら26試合3得点3アシストを記録。しかし、監督交代が相次いだこともあり、最終的にはフォワードの序列の最下層に落ち着く。その状況で1部昇格を決めたヴィトーリアから500万レアル(約1億5000万円)の移籍金によるオファーを受け2024年4月にヴィトーリアへ移籍。移籍後は、先発、途中出場を繰り返し、今節終了時点で25試合2得点1アシスト。6月27日第12節以来のゴールは、その時と同様、チームに勝点「3」をもたらす貴重なゴールとなった。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:46% 54% ⇒ 前後半:48% 52%
シュート(枠内): 前半:6‐1(0‐0) ⇒ 前後半:13‐14(1‐3)
パス成功率: 前半:80% 83% ⇒ 前後半:83% 85%
ファール: 前半:6‐9 ⇒ 前後半:11‐18
黄カード(赤): 前半:1‐1(1‐0) ⇒ 前後半:1‐3(1‐0)

   クリシウーマ(CRI)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKアリソン(Alisson, 1995)
   4 : 右SBクラウジーニョ(Claudinho, 2000)、CBホドリゴ(Rodrigo, 1987)、CBトビアス・フィゲイレード(Tobias Figueiredo, 1994)、左SBマルセロ・エルメス(Marcelo Hermes, 1995)
   2 : VOLホナウジ・ロペス(Ronald Lopes, 1997)、VOLネウトン(Newton, 2000)
   3 : MFマテウジーニョ(Matheusinho, 1998)、MFフェリピ・マテウス(Fellipe Mateus, 1991)、MFボラシエ(Bolasie, 1989)、
   1 : FWフェリピ・ヴィゼウ(Felipe Vizeu, 1997)
   選手交代(Sai → Entra)
   32' FWフェリピ・ヴィゼウ → 右SBドゥドゥ(Dudu, 1997)
   46' MFマテウジーニョ → MFアラーノ(Allano, 1995)
   72' MFフェリピ・マテウス → FWアルトゥール・カイーキ(Arthur Caíke, 1992)
   82' MFボラシエ → FWペドロ・ホッシャ(Pedro Rocha, 1994)
   82' VOLホナウジ・ロペス → MFジョナタ・ホベルチ(Jhonata Robert, 1999)

   ヴィトーリア(VIT)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKルーカス・アルカンジョ(Lucas Arcanjo, 1998)
   4 : 右SBハウル・カセレス(Raul Cáceres, 1991)、CBネリス(Neris, 1992)、CBヴァギネル・レオナルド(Wagner Leonardo, 1999)、左SBルーカス・エステヴィス(Lucas Esteves, 2000)
   2 : VOLヒカルド・ヒーレル(Ricardo Ryller, 1994)、VOLウィリアン・オリヴェイラ(Willian Oliveira, 1993)
   3 : MFグスタヴォ・モスキート(Gustavo Mosquito, 1997)、MFマテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)、MFカルロス・エドゥアルド(Carlos Eduardo, 1996)、
   1 : FWアレハンドロ(Alerrandro, 2000)
   選手交代(Sai → Entra)
   46' MFグスタヴォ・モスキート → FWジャンデルソン(Janderson, 1999)
   69' 右SBハウル・カセレス → 左SBウィレアン・レポ(Willean Lepo, 1997)
   75' VOLヒカルド・ヒーレル → VOLマシャード(Machado, 1996)
   84' MFカルロス・エドゥアルド → FWゼ・ウーゴ(Zé Hugo, 1999)
   84' VOLウィリアン・オリヴェイラ → VOLレオ・ナウジ(Léo Naldi, 2001)

   クリシウーマは、残留を争うヴィトーリアとの直接対決だったが、前半22分に相手GKからのロングフィードに抜け出しを図るFWカルロス・エドゥアルドを右SBクラウジーニョが倒してしまい一発退場。速い時間帯に数的不利な状況に陥ったものの、ホームサポーターの声援を後押しに積極的な試合を展開。前半は被シュートを1本に抑え込むことに成功する。
   しかし、後半に入ると、ハーフタイムに態勢を整えたヴィトーリアに対しマークが少しずつ甘くなり、ややオープンな展開に持ち込まれると、後半23分に被弾。最後まで同点ゴールを目指したが相手ゴールを割ることができず0‐1の敗戦を喫した。
   この試合および他会場の試合の結果、順位を一つ落とし17位。第34節にして今季初の降格圏に転落した。
   全国選手権ラストの4試合は、フルミネンセ(A)、コリンチャンス(H)、フラメンゴ(H)、RBブラガンチーノ(A)。現時点で勝点差が「3」以内のチームとの対戦が2試合残されており、自力で残留を決めたい。
   次戦は、11月26日に全国選手権第35節、勝点差「1」で追うフルミネンセとアウェイでの一戦。

   ヴィトーリアは、アウェイでの残留争いのライバルとの一戦で守備的な試合を展開。コンパクトな陣形を保ち、自陣に入るボールに対し鋭い寄せを続け前半を0‐0のまま折り返すと、後半15分過ぎには攻撃的な姿勢へと舵を切り替え後半23分にFWジャンデルソンのゴールで待望の先制点。前半に退場者を出したクリシウーマに苦しめられ続けたものの最後までゴールを守り抜き、アウェイで貴重な勝点「3」を勝ち取った。
   この試合の結果、降格圏までの勝点差を「4」に拡げ、来季コパ・スウアメリカーナ出場圏内の12位に浮上。シーズン前の残留の目標を達成するとともに国際大会への出場権も視野に入ってきた。
   今後の4試合は、ボタフォゴ(A)、フォルタレーザ(H)、グレミオ(H)、フラメンゴ(A)との対戦。リベルタドーレス出場圏内のチームとの対戦が3試合残されているが、自力で残留を勝ち取りたい。
   次戦は、11月23日に全国選手権第35節、優勝争いを繰り広げているボタフォゴとのアウェイでの対戦。

バイーア(BAH) 1-2 パウメイラス(PAL)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=DEoDINbf4bE
(BAH) : 27' #7 ルシアーノ・ロドリゲス(Luciano Rodríguez, 2003)[#2 ジウベルト(Gilberto, 1993)]
(PAL) : 41' #23 ハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)[FK]
(PAL) : 89' #42 フラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)[#6 ヴァンデルラン(Vanderlan, 2002)

今節前の順位

バイーア(BAH)は全国選手権13勝7分13敗勝点46の8位。
パウメイラス(PAL)は全国選手権19勝7分7敗勝点64の2位。

得点シーン

(BAH) : 27' #7 ルシアーノ・ロドリゲス(Luciano Rodríguez, 2003)[#2 ジウベルト(Gilberto, 1993)]
セットプレーからのクリアボールを拾ったVOLカイオ・アレシャンドレが右サイドライン際へボールを展開。VOLエヴェルトン・ヒベイロがドリブルでPAに迫り中央へボールを送ると、右SBジウベルトが後方に軽くボールを下げ、FWルシアーノ・ロドリゲスが右足を一閃。グラウンダーのボールはゴール左に決まりホームのバイーアが先制。[1‐0]
   FWルシアーノ・ロドリゲスは、2024年3月26日国際親善試合コートジボワール戦にて21歳の代表デビューを果たしたウルグアイ国籍選手。2023U-20南米ユース選手権(9試合5得点2アシスト、チームは準優勝)。2023U-20W杯(5試合1得点)では決勝戦の決勝ゴールでウルグアイU-20代表の大会制覇に貢献。2024年7月26日1100万ユーロ相当の移籍金にてバイーアに加入し、7月27日全国選手権第20節にてクラブデビューを果たすと、8月7日コパ・ド・ブラジルにてクラブ初ゴール。途中交代での出場が続いたが直近の3試合はスタメン出場。最近の5試合は3得点1アシスト。出場機会は訪れなかったものの、11月の2026W杯南米予選では代表に招集された。
(PAL) : 41' #23 ハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)[FK]
ゴール正面約20mの位置で獲得したFK。MFハファエウ・ヴェイガが直接狙ったシュートは壁の上を僅かに越え急激に右に曲がりゴールネットを揺らすゴラッソ。パウメイラスが前半のうちに同点に追いつく。[1-1]
   MFハファエウ・ヴェイガは、ブラジル代表として2026W杯南米予選3試合など計6試合に出場。コリチバ育成出身で、2016年3月に18歳のプロデビュー。翌2017年に加入したパウメイラスにて2020年にレギュラーの座を掴み、チームの中核として多くのタイトルを獲得。2024年はリベルタドーレス、コパ・ド・ブラジル敗退後の新システムで一時的にレギュラーの座を外れたが、途中出場から多くの得点機に絡みスタメンの座を奪還。最近の出場10試合で8得点を記録するなど、2024年は今節終了時点で54試合19得点7アシスト。中盤ながら5年連続2桁得点を記録している。
(PAL) : 89' #42 フラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)[#6 ヴァンデルラン(Vanderlan, 2002)]
縦に速い攻撃が行き詰まり一度相手陣中央までボールを下げ左サイドへ展開。フリーの体勢の左SBヴァンデルランがPA左からゴール前に送ったボールにFWフラッコ・ロペスが飛び込むヘディングシュート。クロスバーを叩いたボールは真下に落ちGKがキャッチするが、VARの検証の末、ボール全体がゴールラインを割ったことが確認され、パウメイラスが貴重な決勝点。[1‐2]
   FWフラッコ・ロペスは、ラヌース(Lanús)/ARG育成出身で、2021年1月に20歳のプロデビューを飾ったアルゼンチン国籍選手。2022年6月にパウメイラスに加入すると、2022年14試合2得点、2023年40試合8得点を記録。2024年は1月開幕のサンパウロ州選手権こそ15試合10得点2アシストの成績を残すが、リベルタドーレスや全国選手権の序盤では交代出場が続いていた。しかし、7月に入りスタメンに定着。2024年は今節終了時点で57試合22得点7アシストの成績で全項目でキャリアハイを更新。得点数はチーム最多。全国選手権は10得点で同僚のFWエステヴォン(Estêvão, 2007)に2ゴール差の得点ランキング4位タイに浮上した。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:52% 48% ⇒ 前後半:58% 42%
シュート(枠内): 前半:7‐4(3‐1) ⇒ 前後半:17‐11(5‐2)
パス成功率: 前半:80% 85% ⇒ 前後半:82% 79%
ファール: 前半:8‐8 ⇒ 前後半:15‐14
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:1‐1

   バイーア(BAH)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKアドリエウ(Adriel, 2001)
   4 : 右SBジウベルト(Gilberto, 1993)、CBガブリエウ・シャヴィエル(Gabriel Xavier, 2001)、CBダヴィ・ドゥアルチ(David Duarte, 1995)、左SBルシアーノ・ジュバ(Luciano Juba, 1999)
   3 : VOLカイオ・アレシャンドレ(Caio Alexandre, 1999)、VOLエヴェルトン・ヒベイロ(Éverton Ribeiro, 1989)、VOLジアン・ルーカス(Jean Lucas, 1998)
   3 : FWルシアーノ・ロドリゲス(Luciano Rodríguez, 2003)、FWアデミール(Ademir, 1995)、FWタシアーノ(Thaciano, 1995)
   選手交代(Sai → Entra)
   57' FWタシアーノ → FWビエウ(Biel, 2001)
   73' FWルシアーノ・ロドリゲス(Luciano Rodríguez, 2003) → FWエヴェラウド(Everaldo, 1991)
   73' FWアデミール(Ademir, 1995) → MFカウリー(Cauly, 1995)
   83' VOLカイオ・アレシャンドレ(Caio Alexandre, 1999) → VOLアセベド(Acevedo, 1999)
   83' VOLエヴェルトン・ヒベイロ → FWチアゴ(Tiago, 2005)

   パウメイラス(PAL)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKウェヴェルトン(Weverton, 1987)
   4 : 右SBマルコス・ホッシャ(Marcos Rocha, 1988)、CBヴィトル・ヘイス(Vitor Reis, 2006)、CBムリーロ(Murilo, 1997)、左SBカイオ・パウリスタ(Caio Paulista, 1998)
   3 : MFマウリシオ(Maurício, 2001)、VOLアニバル・モレノ(Anibal Moreno, 1999)、MFハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)
   3 : FWドゥドゥ(Dudu, 1992)、FWホニ(Rony, 1995)、FWフェリピ・アンデルソン(Felipe Anderson, 2003)
   選手交代(Sai → Entra)
   64' CBムリーロ → CBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993)
   64' 左SBカイオ・パウリスタ → 左SBヴァンデルラン(Vanderlan, 2002)
   65' FWドゥドゥ → VOLホームロ(Rômulo, 2001)
   77' FWフェリピ・アンデルソン → VOLガブリエウ・メニーノ(Gabriel Menino, 2000)、
   81' 、MFハファエウ・ヴェイガ → FWフラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)

   バイーアは、立ち上がりから相手のボールの出どころへの鋭い寄せで攻撃の芽を断ち切ると、相手陣で左右にボールを散らし試合の主導権を握る。そして、早くも前半27分にFWルシアーノ・ロドリゲスのゴールで先制。しかし、ここから攻撃的な守備が影を潜め、自陣に入るボールに対する守備に転換。前半38分にカウンターから迎えた好機を逃すと、その3分後の前半41分に失点を喫する。
   後半はボールを握る時間が多くなり相手陣で試合を展開。しかし、いつものようにアタッキングサードではアイディア不足とスピード感に欠け決定的なチャンスを生み出せずに時間が経過する。終盤に差し掛かり相次いで好機を迎え、後半35分に最終ライン裏に抜け出したFWビエウがシュート。後半40分には右サイドからのクロスにファーサイドでFWチアゴが右足のボレーシュート。VOLジアン・ルーカスに当たったボールがコースを変えゴールネットを揺らすが、VOLジアン・ルーカスの位置がオフサイド。好機を生み出すもののゴールには至らない。すると、後半44分、相手左SBヴァンデルランへのマークが甘くなりゴール前に精度の高いボールを送られ失点。結局これが決勝点となり、ホームで1‐2の逆転負けを喫した。
   この試合の結果、全国選手権は1引き分けを挟む5連敗。順位はリベルタドーレス出場圏まで勝点差「1」の8位に変わりはないが、9位コリンチャンスに「2」差まで追い上げられている。
   ラスト4試合は、アトレチコ・パラナエンセ(H)、クイアバ(A)、コリンチャンス(A)、アトレチコ・ゴイアニエンセ(H)。下位チームとの試合が3試合、第37節にはリベルタドーレス出場権争いのライバル、コリンチャンスとの試合が残されているが、来季に向け不甲斐ない試合はしたくない。
   次戦は、全国選手権第35節が11月24日にホームでのアトレチコ・パラナエンセ戦。

   パウメイラスは、FWエステヴォンを出場停止で欠き攻撃に迫力を欠く。前半は相手のプレスに悩まされ、失点後は攻撃を効果的に組み立てられずに苦しむが、前半41分にゴール正面で獲得したFKからMFハファエウ・ヴェイガの芸術的なシュートを決め試合を振り出しに戻す。
   後半は均衡した状態が続くが、後半36分にピッチに送り出されたFWフラッコ・ロペスが、後半44分に左SBヴァンデルランのクロスを頭に合わせる決勝ゴール。全国選手権三連覇に向け引き分けも許されないパウメイラスが、勝負強さを発揮し首位ボタフォゴを追随する勝点「3」を勝ち取った。
   全国選手権のラスト4試合は、順にアトレチコ・ゴイアニエンセ(A)、ボタフォゴ(H)、クルゼイロ(A)、フルミネンセ(H)。第36節ボタフォゴが今季最大の山場となる。
   次戦は、全国選手権第35節が11月23日にアウェイにてアトレチコ・ゴイアニエンセとの一戦。

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