ジアン・ペドローゾ (Jean Pedroso)

投稿者: | 2023年2月1日
最新更新日 : 2024/01/19
更新履歴 : 2023/06/16, 03/28

ジアン・エンヒキ・カルネイロ・ペドローゾ  若手 ブラジルサッカー コリチバ センターバック ZAG Jean Henrique Carneiro Pedroso

ジアン・エンヒキ・カルネイロ・ペドローゾ

Jean Henrique Carneiro Pedroso

ポジション:センターバック/ザゲイロ

利き足:両足

2004年1月28日生まれ

<クラブ・世代別代表経歴>

 ブラジル連邦共和国パラナ州都クリチバから約135㎞離れた人口25000人に満たない小さな町カランベイーに生まれる。
 11歳で地元を離れ、コリチバの下部組織に入団。入団当初はフットサルをしていたが間もなくサッカーに転身。

– 2021 –

 2021年、17歳の時にコリチバとプロ契約を締結。
 この年は一つ上のカテゴリー、U-20チームでプレー。控えに甘んじることが多かったもののU-20コパ・ド・ブラジルを制覇。トップチーム監督のグスタボ・モリーニゴ(Gustavo Morínigo)氏によってトップチームに招集。1か月半ほどの期間、トップチームの練習に参加する機会を得る。

– 2022 –

 2022年に入り、U-20全国大会カップ戦(通称コピーニャ)に出場。U-20州選手権は決勝戦で後にU-20南米ユース選手権で共にブラジルを代表して戦うミカエウ(Mycael)、ヘナン・ヴィアーナ(Renan Viana)擁するアトレチコ・パラナエンセと対戦。1stレグを0-0、2ndレグを2-2の引分を受け持ち込まれたPK戦をコリチバが5-3で制し優勝。前年のコパ・ド・ブラジルに続くU-20カテゴリーでのタイトルを獲得する。

– 2023 –

 2023年はトップチームに昇格。
 2023年6月10日全国選手権第10節ホームでのサントス戦、3バックでの右CBとしてスターティングイレブンに抜擢、プロデビューを飾る。試合では堅実に的確なマーク、カバリングを見せ、ビルドアップにも関与。試合終了間際に交代したものの零封に貢献。
 U-20W杯から帰国後初戦の2023年6月10日全国選手権第10節サントス戦にいきなりスターティングイレブンで起用される。続く第11、12節も先発起用されるが、このチャンスを生かすことができず、7月16日第15節クルゼイロ戦を最後に試合から遠ざかる。
 10月8日全国選手権第26節後半開始時に約3か月ぶりの試合出場、翌27節にはスタメンに起用されるが、この時もポジション定着のチャンスを掴むことができず、10月26日第29節サントス戦での先発出場を最後に2023年シーズンを終えた。

– 2024 –

 2024年1月18日パラナ州選手権開幕節PSTC戦は、サンパウロで開催されているU-20全国大会カップ戦に出場するため欠場。ただし、18日にトップチームに呼び戻されており、第2節以降は出場機会を得る可能性も。

≪シーズン別クラブ出場記録≫

シーズン所属大会試合出場
時間
得点アシ
スト
2023年(19歳)コリチバ全国選手権758500
 合計758500
イタリック斜体は、2024年1月17日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。

<代表経歴>

– 2023 –

U-20南米ユース選手権

下表「節」欄のリンクは、当ブログの記事にリンクしています。記事内には、当該試合の出場&控えメンバー(ブラジルU-20代表のみ)、試合経過、得点シーン中心の動画、所感を掲載しています。
試合日対戦
相手
試合
結果
出場
時間
得点アシ
スト
2023/01/19予選R第1節ペルー3 – 0
2023/01/23予選R第3節アルゼンチン3 – 19000
2023/01/25予選R第4節コロンビア1 – 19000
2023/01/27予選R第5節パラグアイ2 – 19000
2023/01/31決勝R第1節エクアドル3 – 19000
2023/02/03決勝R第2節ベネズエラ3 – 09000
2023/02/06決勝R第3節パラグアイ2 – 09000
2023/02/09決勝R第4節コロンビア0 – 09000
2023/02/12決勝R第5節ウルグアイ2 – 0
合計19 – 463000
 2023年1月12日、トップチームでの州選手権開幕戦(1月15日)に向けたトレーニング終了後に、1月19日にコロンビアで開幕するU-20南米ユース選手権への追加招集の連絡を受ける。トップチームでの試合出場歴がなく、いままでに世代別代表への招集歴もないジアンの招集はサプライズと言えた。
 本大会では、全9試合に出場。うち7試合に先発フルタイム出場を果たす。右CBとしてプレー。
 ビルドアップはホベルチ・ヘナンやボランチ陣に任せるものの、自身も縦のパスを複数成功させる。
 右SBの攻撃参加時は空いたスペースをしっかりと管理、高さと長い足を活かしたプレーで相手の攻撃の芽をつぶしていく。ビルドアップ時にホベルチ・ヘナンがボールを奪われる場面も巧みなカバーリングでピンチを防ぐ。
 セットプレーからの攻撃でも得点にはならなかったものの、高さを活かした惜しい場面を創出。
 予選R第4節コロンビア戦では、後半32分、左サイドFKからのペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique)のボールを頭に合わすがボールは僅かにゴールポスト右へ。
 予選R第5節パラグアイ戦でも再びペドロ・エンヒキの左サイドからのFKに頭を合わせたボールがゴールポストを直撃。
 サプライズを思わせる招集ではあったが、開幕節前半でのCBウェヴェルトンの骨折による戦列離脱で守備陣に不安がよぎる中、堅実な守備をみせ、チーム9試合4失点の堅守を実現。ハモン・メネゼス監督の期待を超えるであろう活躍でブラジルU-20代表優勝に貢献した。

2023年U-20W杯

 2023年4月28日発表の2023U-20W杯代表は選外。しかし、ケガによる選手離脱を受け5月3日に追加招集。
下表「節」欄のリンクは、当ブログの記事にリンクしています。記事内には、当該試合の出場&控えメンバー(ブラジルU-20代表のみ)、試合経過、得点シーン中心の動画、所感を掲載しています。
試合日対戦
相手
試合
結果
出場
時間
得点アシ
スト
2023/05/21グループR第1節イタリア2 – 39000
2023/05/24グループR第2節ドミニカ共和国6 – 09010
2023/05/25グループR第3節ナイジェリア2 – 09010
2023/05/31決勝R1回戦チュニジア4 – 19000
2023/06/01決勝R準々決勝イスラエル2 – 312000
 合計16 – 748020

<プレースタイル、雑感 etc.>

 191㎝の長身を活かした空中戦に強く、CKやFKからの得点も期待できる。
 南米ユース選手権グループラウンドでは、相手のプレッシャーや難しい局面でも冷静さを保ち、落ち着いたプレーで対応。あまりリスクを取ったプレーを見せず、ビルドアップを担う場面もほとんどないが、縦のパスを数本成功させている。ホベルチ・ヘナンやドウグラス・メンデスといったビルドアップを担う選手とコンビを組むには最適の選択肢だったのかもしれない。
 一方、クラブのU-20チームでの試合では、ビルドアップを担い、左右の足から次々とパスを成功させていたという。

 2023年1月末現在でコリチバはジアンを含め4人のCBを登録している。
 エンヒキ(Henrique, 1986)、シャンセロール(Chancellor, 1992, ベネズエラ代表)、マルシオ・シウヴァ(Marcio Silva, 2001)、そしてジアン。
 左右どちらもポジションもこなし、左右どちらの足も使えるジアンは、この4人の組み合わせの中で多くの試合出場機会を得るだろう。
 U-20南米ユース選手権を機に多くのクラブから注目を浴びるに違いない、彗星のように現れた19歳のCBを今年は注目していこうと思う。
 (2023年3月28日追加)
 コリチバは、2023年2月10日にチリ代表CB/ZAGクスチェヴィッチ(Kuscevic, 1996)、2月1日にはSCブラガ/PORで2シーズンに渡りレギュラーとしてプレーしたブルーノ・ヴィアーナ(Bruno Viana, 1995)をそれぞれ完全移籍で獲得。
 ジアンのクラブ内での競争は激しさを増し、2023年3月28日現在、トップチームでの出場機会を得られていない。しかし、チームは州選手権ホーム&アウェイ方式の準決勝で全国選手権4部のFCカスカヴェウに敗退。コパ・ド・ブラジルでも2回戦をPK戦による薄氷を踏む勝利でチーム状態は良くない。全国選手権では多くないかもしれないがチャンスは与えられるはず。一日一日努力を積み重ね、与えられたチャンスをものにしてもらいたい。

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