最新更新日 : 2024/02/04 更新履歴 : 2023/08/05
カイキ・フェルナンデス・メロ
Kaiky Fernandes Melo
ポジション:センターバック/ザゲイロ
利き足:右
2004年1月12日生まれ
<幼少期>
ブラジル連邦共和国サンパウロ州サントスに生まれる。
9歳の時にサントス市内のスポーツクラブでのプレーがサントスFCのスカウトの目にとまる。カイキは幼い頃から喘息の持病を持ち、当時はサッカーだけでなく水泳もしており、スカウトが第一に関心を持ったのは背の高さ、そして体の強靭さや足元の技術、スポーツ選手に適した性格だったという。 両親は水泳選手になるものと思っていたようだが、カイキはサッカーを選択。サントスFCの下部組織に入団にする。
<クラブ経歴>
≪育成時代≫
サントスFC入団後にフットサルからサッカーに転向。当初はボランチとしてプレーするがU-11カテゴリーの時にセンターバックにポジションを移る。 下部組織では常に自分の年齢よりも上のカテゴリーでプレー。U-15カテゴリーではキャプテンを務める。
≪サントス≫
– 2020 –
2020年12月21日、16歳にしてサントスとプロ契約を結ぶ。契約時点ではすでにU-17カテゴリー所属ながら、U-20、U-23カテゴリーでプレーし、トップチームデビューを翌年に控えていた。
– 2021 –
2021年2月28日、州選手権開幕節サントアンドレ戦、17歳にしてスターティングイレブンに名を連らね、プロデビューを飾る。
2021年3月9日、自身2試合目となるリベルタドーレス予備予選デポルティーボ・ララ/VEN戦の後半24分、右CKからMFジアン・モタ(Jean Mota, 1993)が蹴ったボールに頭を合わせプロ初ゴールを記録。同時にブラジル人選手によるリベルタドーレスでの最年少得点(17歳1か月25日)を記録した。(2021年4月6日にサントスFCアンジェロ(Ângelo, 2004)が16歳3か月16日と記録を更新)。
州選手権でプロデビューを飾ると、その後もレギュラーとしてリベルタドーレスや州選手権に出場。5月29日の全国選手権開幕節出場後、連戦の疲れとパフォーマンスが落ちたことから約1か月控えに回るが、7月3日第9節で先発復帰を果たす。8月半ばから11月上旬までケガで戦列を離脱するが、11月10日に復帰するとシーズン終了まで試合出場を果たす。
17歳で迎えたプロ1年目のシーズンは37試合(うち36試合に出場)1得点を記録して終える。
– 2022 –
2022年もサンパウロ州選手権からレギュラーとして出場。 州選手権終了後にケガで戦列を離れるが、6月上旬のU-20代表の3試合の親善試合出場後にサントスFCでも戦列に戻る。
≪アルメリア/ESP≫
– 2022/23 –
2022年7月19日、サントスFCがカイキのアルメリア/ESP移籍を発表。移籍金は700万ユーロ(約10億円)、サントスFCは保有権の20%を継続保有。
2022年8月14日ラ・リーガ開幕節のレアルマドリード戦に先発起用されクラブデビュー。 その後も3試合連続でスタメンに起用されるが、レギュラーとして定着することはできず、シーズン終盤にはケガのため戦列を離れている。
– 2023/24 –
2023年8月26日、ラ・リーガ第3節カーディス戦の後半7分に途中交代でシーズン初出場を果たすと、試合終了間際の後半45+5分、自陣GKからのFKの流れで、ペナルティエリア左入口で相手クリアボールに対しダイレクトに右足を振り抜き、ファーサイドのゴールネットを揺らす同点弾。自身クラブ初ゴールをマークする。
翌9月1日第4節セルタ・デ・ビゴ戦、第9‐11節には先発に抜擢されるが、レギュラー獲得の好機を掴めない。2024年2月4日現在、センターバックで3番手の位置づけとなっている。
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2021年(17歳) | サントス | リベルタドーレス | 10 | 855 | 1 | 0 |
コパ・スウアメリカーナ | 3 | 237 | 0 | 0 | ||
全国選手権 | 15 | 1334 | 0 | 0 | ||
コパ・ド・ブラジル | 2 | 119 | 0 | 0 | ||
州選手権 | 7 | 622 | 0 | 0 | ||
合計 | 37 | 3167 | 1 | 0 | ||
2022年(18歳) | サントス | コパ・スウアメリカーナ | 4 | 270 | 0 | 0 |
全国選手権 | 1 | 90 | 0 | 0 | ||
コパ・ド・ブラジル | 3 | 270 | 0 | 0 | ||
州選手権 | 10 | 900 | 1 | 0 | ||
合計 | 18 | 1530 | 1 | 0 | ||
2022/23年(19歳) | アルメリア/ESP | ラ・リーガ | 13 | 581 | 0 | 0 |
コパ・デル・レイ | 1 | 90 | 0 | 0 | ||
合計 | 14 | 671 | 0 | 0 | ||
2023/24年(20歳) | アルメリア/ESP | ラ・リーガ | 8 | 515 | 1 | 0 |
コパ・デル・レイ | 2 | 146 | 0 | 0 | ||
合計 | 10 | 661 | 1 | 0 |
イタリック斜体は、2024年2月4日現在の記録。 ※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
<代表経歴(世代別代表含む)>
– 2018 –
2018年7月22日から27日にかけて実施されたU-15代表合宿に招集。これが世代別代表への初招集。 2018年9月27日、30日に開催されたチリとのU-15国際親善試合に先発出場。
– 2019 –
2019年4月22日から28日にかけて実施されたU-15代表合宿メンバーの25名に選出。 2019年7月23日、26日に開催されたパラグアイとのU-15国際親善試合に先発出場。 2019年8月28日、30日に開催されたチリとのU-15国際親善試合に先発出場。 2019年9月に開催されたU-15国際親善大会の各試合(23日ボリビア戦、9月25日ペルー戦、27日ウルグアイ戦)に先発出場。 2019年10月11日、2019年南米U-15選手権に向けた代表21名に選出される。
2019年11月23日に開幕した2019南米U-15選手権では、予選ラウンド5試合、準決勝、決勝のすべての試合に先発出場を果たし、ブラジルU-15代表の大会制覇に貢献。
– 2022 –
2022年6月にウルグアイで開催されたU-20国際親善大会に向けたU-20代表に招集。 6月8日パラグアイ戦、10日エクアドル戦、12日ウルグアイ戦に先発出場。 パラグアイ戦では前半42分にショートコーナーからのFWカイキ(Kayky, 当時フルミネンセ、後にマンチェスターシティ/ENGに移籍。2023年はレンタル移籍でバイーアに加入)のグラウンダーのクロスに相手GKの前に飛び出しゴールをマーク。
– 2023 –
2023年5月開幕のU-20W杯に向けた代表に選出されるがケガのため代表辞退。
2023年9月に開催されたモロッコU-23代表との国際親善試合代表に選出。9月7日開催された試合では先発フル出場を果たす。
– 2024 –
2023年12月21日にCBFより発表された2024パリ五輪南米予選(2024年1月20日~2月11日)U-23代表選手、23選手(GKは3選手)の一人として選出された。しかし、クラブ事情により代表辞退。
<プレースタイル、雑感 etc.>
利き足は右足。しかし、幼い頃から両足でボールを扱っており左足でもそん色のないキックを蹴る。
空中戦を得意とする。 186cmの長身を活かすだけでなく、ボールへのアプローチや、対面する選手とのポジション争いで巧みに優位な体勢をとる。 ボール奪取、スピードにも長けている。
ペナルティエリア内では、相手選手をマークするがあまりボールから視線を切るということも少なく、対人、対ボールで的確な判断でピンチの芽を事前に摘んでいく。
ボールを持っては、攻撃の起点として機能。 縦のパス、対角線のパスの精度が高く、相手のプレスにも動じず冷静にかわし、ドリブルで前にボールを運ぶ場面も見られる。
2023年U-20南米ユース選手権では、ブラジル国内はシーズンスタートと重なり、欧州はシーズン真っ盛りで、各リーグですでに活躍している選手の多くが代表辞退もしくは状況を鑑みて選外となった。2023年U-20W杯はブラジル国内はシーズンたけなわながら、欧州はシーズン終盤に差し掛かり、レギュラーとして定着していない選手が数名招集されるなど、南米ユース選手権とは様相の異なるメンバーが発表された。そして、その一人としてカイキ・メロの名があった。
2021年、2022年は10代ながら、サントスFCの最終ラインで落ち着いたビルドアップを行い、攻撃の起点として縦や対角線にパスを通し、守っては単に跳ね返すだけでなく、味方へ繋ぐ意識が高く、そして実際にボールを繋いでいた。
U-20W杯で久しぶりにカイキのプレーを映像を通して見られるものと楽しみにしていたが、ケガのために代表を辞退。その機会はまた次の舞台へと先送りされた。 次の舞台がいつ、どこになるかはわからない。訪れるかどうかもわからない。しかし、ケガがちな体質を改善し、現クラブで活躍、さらにはビッグクラブへキャリアアップを果たして、いつの日にかは次の舞台に立ってほしい。そして、その時は10代の頃よりも一回りも二回りも大きく成長しているであろう姿を見て楽しみたい。