最新更新日 : 2024/08/09
更新履歴 : 2024/03/24, 2023/08/05
マチアス・エマヌエル・セゴビア・トラレス
Matías Emanuel Segovia Torales
ポジション:ミッドフィルダー、ウィング/メイオ・カンピスタ、ポンタ
利き足:左
2003年1月4日生まれ
<幼少期>
パラグアイ共和国カアグアスー県に生まれる。カアグアスーはパラグアイの首都アスンシオンから東へ約200㎞、アスンシオン市とイグアスの滝で有名なフォス・ド・イグアス市のほぼ中間に位置する。
<クラブ / (世代別)代表経歴>
≪グアラニー/PAR≫
パラグアイでオリンピアに次ぐ歴史を持つクラブ、グアラニーの下部組織に育つ。
– 2019 –
パラグアイの各世代別代表に招集歴を持ち、2019年10月に開幕したU-17W杯では4試合に出場、1得点を記録。 大会後の2019年12月1日、パラグアイリーグ・クラウス―ラ(後期リーグ)第20節でスターティングイレブンに抜擢され、16歳にしてデビューを飾る。
– 2021 –
デビュー後はU-20チームに主戦場を移すが、2021年9月に再びトップチームに招集。 2021年10月3日、後期リーグ第11節に先発出場、約1年10か月ぶりのトップチームでの出場を果たす。 この年は計6試合180分に出場し1アシストを記録する。
– 2022 –
2022年2月はU-20リベルタドーレスに出場。予選ラウンドでは3試合2得点2アシストを記録し、チームの予選ラウンド首位、準決勝進出に貢献。
U-20リベルタドーレス敗退後はトップチームに戻り、2022年2月26日パラグアイリーグ・アペルトゥーラ(前期リーグ)第3節に先発出場。 2022年は先発、途中交代出場、ベンチ入りを繰り返しながらも、前後期各22試合のうち、前期14試合(うち先発9試合)、後期17試合(うち先発11試合)に出場を果たす。
– 2023 –
2023年1月にはU-20南米ユース選手権代表に選出。 予選ラウンドは全4試合中3試合に出場し、チームの決勝ラウンド進出に貢献。決勝ラウンドでは全5試合に出場を果たす。 大会終了後、グアラニーでスタメンに定着し、コンスタントに試合に出場。しかし、2023年3月24日前期リーグ第9節がグアラニーでの最後の試合となる。
≪ボタフォゴ≫
– 2023 –
2023年4月4日、ボタフォゴがマチアス・セゴビアの獲得を発表。移籍金は150万USドル。 ボタフォゴスカウト陣が以前より関心を持ち情報を収集、オーナーのジョン・テクスター氏がセゴビアのプレースタイルを気に入り、ルイス・カストロ監督も獲得に前向きな姿勢を見せ獲得に至った。
2023年4月15日全国選手権開幕節サンパウロ戦からベンチ入りを果たすと、早速開幕節の後半34分に交代出場を果たし、ボタフォゴでのデビューを飾る。 その後もケガにより戦列を離れた1か月間を除き全国選手権のすべての試合に途中交代、出場時間は多くない中、コパ・ド・ブラジルを含め2アシストを記録。途中交代出場で試合の流れを変えるプレーヤーとして重宝される。
6月末にルイス・カストロ監督が中東クラブに引き抜かれる形で辞任。その後ボタフォゴの監督は、クラウジオ・カサッパ(Claudio Caçapa)監督代行、ブルーノ・ラージェ(Bruno Lage)監督と変遷するが、セゴビアは先発出場の機会や、以前と同様の起用法で試合出場を続ける。
ところが、ボタフォゴは日程を経るにつれ次第に負けが込み、優勝争いが混とんとし始めると、ルシオ・フラヴィオ(Lúcio Flávio)監督代行、チアゴ・ヌーネス(Thiago Nunes)監督と次々と監督を挿げ替える。そして、セゴビアの出場機会は失われていく。
– 2024 –
2024年(年初21歳)シーズンが1月17日州選手権マドゥレイラ戦で開幕。セゴビアは後半25分の途中交代でピッチに立つ。以降、1月20日第2節、1月27日第4節にて先発に起用される。
≪RWDモレンベーク/BEL(レンタル元:ボタフォゴ)≫
– 2023/24 –
2024年2月1日、ボタフォゴとオーナーを同じくするRWDモレンベーク/BELへの2024年6月末までの期限付き移籍が発表される。RWDモレンベークは2023年ボタフォゴでルイス・カストロ監督辞任後に監督代行として指揮を執ったクラウジオ・カサッパ氏が監督を務めている。
3月3日ベルギーリーグ第28節にて、後半32分の途中交代出場でクラブデビュー。3月9日第29節は21分間の出場。
チームはレギュラーシーズンを最下位の16位で終了。4月6日から下位4チームによる二回戦総当たりの残留プレーオフに出場。
マチアス・セゴビアは、プレーオフ第2~4節に途中交代出場、第5,6節に先発出場を果たし、その5試合でチームは2勝3敗の成績に終え、2部降格が決定した。
≪アル・アイン/UAE(レンタル元:ボタフォゴ)≫
– 2024/25 –
2024年5月11日にRWDモレンベークでの最終戦が終わり、契約に即して6月末でのボタフォゴへの復帰が決定。
ボタフォゴではトップチームのトレーニングに参加していたものの、7月27日、アル・アインへの一年間(~2025年6月末)の期限付き移籍が発表。
アル・アインは、2024年アジア大陸チャンピオン。フォワードには、2024コパ・アメリカなどパラグアイ代表として23試合5得点の実績を誇るFWカク・ガマラ(Kaku Gamarra, 1995)、2024パリ五輪にてモロッコ代表として全試合に得点(6試合8得点1アシスト)したFWスフィアン・ラヒミ(Soufiane Rahimi, 1996)が在籍。
強力なライバルであり心強いチームメートとなるこれらの選手と共に、個人、チームでの好成績が期待される。
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2019年(16歳) | グアラニー/PAR | リーガ・パラグアージャ | 1 | 59 | 0 | 0 |
合計 | 1 | 59 | 0 | 0 | ||
2020年(17歳) | グアラニー/PAR | 出場なし | ||||
2021年(18歳) | グアラニー/PAR | リーガ・パラグアージャ | 6 | 180 | 0 | 1 |
合計 | 6 | 180 | 0 | 1 | ||
2022年(19歳) | グアラニー/PAR | コパ・スウアメリカーナ | 1 | 90 | 0 | 0 |
リーガ・パラグアージャ | 5 | 392 | 0 | 1 | ||
合計 | 6 | 482 | 0 | 1 | ||
2023年(20歳) | ボタフォゴ | コパ・スウアメリカーナ | 5 | 253 | 0 | 0 |
全国選手権 | 21 | 641 | 0 | 1 | ||
コパ・ド・ブラジル | 1 | 45 | 0 | 1 | ||
合計 | 27 | 939 | 0 | 2 | ||
2024年(21歳) | ボタフォゴ | 州選手権 | 3 | 163 | 0 | 0 |
合計 | 3 | 163 | 0 | 0 | ||
2023/24年(21歳) | RWDモレンベーク/BEL | ベルギーリーグ | 7 | 288 | 0 | 0 |
合計 | 7 | 288 | 0 | 0 | ||
2024/25年(22歳) | アル・アイン/UAE | UAEリーグ | ||||
合計 |
イタリック斜体は、2024年8月9日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
≪シーズン別代表成績≫
年 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|
2019年(16歳) | 2019U-17W杯 | 4 | 200 | 1 | 0 |
2023年(20歳) | 2023U-20南米ユース選手権 | 8 | 646 | 0 | 1 |
<プレースタイル、雑感 etc.>
利き足は左足。右サイドの中盤、前線を担う攻撃的な選手。
身長165㎝、筋肉量も多くなく、現代サッカーではハンディキャップは小さくない。しかし、それにまさるスピード、足元の技術、ドリブル、視野の広さを兼ね備える。
ボタフォゴでは、2023年6月28日現在、リードしている場面や同点での場面での出場が多く、カウンターの起点としてスピード豊かなドリブルで持ち上がり、相手守備ライン裏へ抜け出しを図る選手や、その一列後ろの空いたスペースに走り込む選手にボールを振り分け、決定的な場面を創出する。
U-20南米ユース選手権では、狭いスペースをタッチの細かいドリブルで抜け出し、抜け出すや決定的なパスを送り出すプレーも披露し、視野の広さに驚かされた。
小柄な体形のため、肉弾戦や得意でなく、守備の強度は高くない。 2列目から攻撃の指揮を執る一昔前の「10番」を思い起こさせるプレースタイルのため、監督の好き嫌いが大きく分かれるように思われる。
しかし、一昔前の「10番」を連想させるプレースタイルは、自身の肉体的な短所を補い、長所を最大限に活かすプレースタイルであり、視野の広さやスピード、ドリブルなどの足元の技術で結果を残し、グアラニー、ボタフォゴでは監督の信頼を獲得している。
ボタフォゴとの契約は2026年末まで。監督交代による出場機会の浮き沈みはあるだろうが、ボタフォゴ所属中にスピードを殺さない程度に筋肉量を増やし、現在の長所にさらに磨きをかけ、パラグアイ代表に招集されるようになってもらいたい。そして、さらにその先にはパラグアイ代表を牽引するような選手に成長することを期待したい。