マテウス・ヘイス (Matheus Reis)

投稿者: | 2023年7月9日

最新更新日 : 2024/07/16


マテウス・ヘイス Matheus Reis ブラジル サッカー 若手 逸材 フルミネンセ フォワード

マテウス・ドス・ヘイス・フランシスコ

Matheus dos Reis Francisco

ポジション:フォワードアタカンチ

利き足:両足

2007年4月2日生まれ

<幼少期>

 メキシコ合衆国の首都、メキシコシティに生まれる。
 両親が共にブラジル人のためブラジル国籍、出生地主義のメキシコで生まれたためメキシコ国籍の二重国籍を持つ。
 サッカー選手の父エリアス(Elias Luis dos Reis)がプーマス/MEXでプレーしていた時に生まれ、父の移籍に合わせ、クウェート、UAE、中国で暮らした時期もあるが、主にはブラジル連邦共和国南部のパラナ州カンバラに育つ。
 (※)父エリアスはパラナ州カンバラに拠点を持つSEマツバラでプロデビュー。このSEマツバラは日系二世スエオ・マツバラ氏が1974年に設立(2011年解散)。元日本代表でヴェルディ川崎などでプレーした三浦知良選手がSEマツバラでのプレー経歴があり、1995年に清水エスパルスでプレーした登録名ジアス(ブラジルでの登録名カルロス・アルベルト・ジアス(Carlos Alberto Dias))選手がSEマツバラ所属時にブラジルユース代表に招集されている。
 地元カンバラのサッカースクールでサッカーをしていたが、2018年、近隣地域の大会でフルミネンセのスカウトの関心を呼ぶ。その後、スカウトにフルミネンセの入団テストを勧められ、地元から800㎞離れたリオデジャネイロに赴き、無事合格を果たす。

<クラブ経歴>

≪育成時代

 2019年(11歳)、フルミネンセ下部組織に入団。入団後は順調にカテゴリーを上げていく。
 2021年には左手首を骨折し長く練習から離れる時期があったが、この期間に(世代別)代表に選ばれるために内面的な動機づけを行い、精神的に逞しくなったと、2023年6月15日のインタビュー記事で話している。
 2022年は、U-15チームに止まらず、U-17チームでの試合にも出場を果たす。
 2023年3月30日開幕のエクアドルで開催された南米U-17選手権に出場。
 2023年5月5日には16歳にしてフルミネンセとプロ契約を締結。期限は2028年3月末、契約解除金は5000万ユーロが設定された。
 2023年9月30日トップチーム全国選手権第25節にてベンチ入り。10月31日第31節にもベンチ入りを果たすが、いずれも出場機会はなし。
 2023年は、U-17チームにて29試合8得点1アシスト、U-20チームにて1試合の成績を収めた。
 2024年は、U-17チーム所属ながら、1月開催U-20全国大会カップ戦の3試合に出場。
 2月末に開幕したU-17州選手権開幕節、並行した開催されるU-17コパ・ド・ブラジルに参戦。U-17コパ・ド・ブラジルは決勝までの全5試合に出場し1得点。チームの大会制覇に貢献した。
 また、トップチームのトレーニングにもしばしば合流。2024年7月16日現在、トップチームでの全国選手権2試合にベンチ入りを果たしているが、トップチームデビューには至っていない。
 なお、2024年2月には、二重国籍を持つメキシコのU-18代表合宿に招集、参加している。

≪シーズン別クラブ出場記録≫

シーズン所属大会試合出場
時間
得点アシ
スト
2023年(16歳)フルミネンセ出場なし
2024年(17歳)フルミネンセ
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。

<代表(世代別含む)経歴>

– 2023 –

2023年1月17日、2006年生まれが主体となる南米U-17選手権を照準としたU-17代表候補25人に選出され、1月26日から2月4日に実施された合宿に参加。自身初めての世代別代表の招集となった。

 【南米U-17選手権】 

 2023年3月8日、3月30日開幕の南米U-17選手権代表に選出。代表選出23選手のうち唯一の2007年生まれ。
下表「節」欄のリンクは、当ブログの記事にリンクしています。記事内には、当該試合の出場&控えメンバー(ブラジルU-17代表のみ)、試合経過、得点シーン中心の動画、所感を掲載しています。
試合日対戦
相手
試合
結果
出場
時間
得点アシ
スト
2023/03/30予選R第1節エクアドル2 – 27900
2023/04/01予選R第2節チリ3 – 0800
2023/04/03予選R第3節コロンビア3 – 14500
2023/04/07予選R第5節ウルグアイ3 – 01810
2023/04/11決勝R第1節ベネズエラ2 – 12500
2023/04/14決勝R第2節パラグアイ3 – 2
2023/04/17決勝R第3節エクアドル2 – 21300
2023/04/20決勝R第4節チリ3 – 0
2023/04/23決勝R第5節アルゼンチン3 – 21400
合計24 – 1020210
 2023年3月30日、南米U-17選手権開幕節エクアドル戦ではスターティングイレブンに抜擢。左サイドの攻撃的なポジションを任されると、前半23分、相手陣深くで相手ディフェンダーのロングフィードをブロック、このこぼれ球をFWカウワン・エリアスが相手ディフェンダーと競り合い先制点。マテウス・ヘイスのプレーが開幕ゴールに関与することとなった。
 予選ラウンド第5節ウルグアイ戦では、後半27分にピッチに立つと、後半45分、守備ライン裏に抜け出しFWヒカルドのスルーパスを受け、GKをかわし無人のゴールにボールを流し込み、自身の同大会、そして、世代別代表としての初得点をマーク。
 南米U-17選手権は予選ラウンド4試合、決勝ラウンド3試合の計7試合に出場(うちスタメン2試合)、1得点を記録。同大会のブラジル代表優勝に貢献。

 【親善試合】 

 2023年6月7日、北中米U-17選手権王者のメキシコとの親善試合に向けたU-17代表に選出。
 親善試合は生まれ故郷のメキシコシティで、6月28日(メキシコ1-0ブラジル)、6月30日(メキシコ2-5ブラジル)の2試合が開催された。両試合のメンバー表が公開されていないため、マテウス・ヘイスの出場は確認できていないが、集合写真には元気な姿を見せており、年末に開催が予定されているU-17W杯に向けてしっかりとアピールできたと思いたい。

– 2024 –

 2024年2月11~14日の期間、メキシコのトルーカにて開催されたメキシコU-18代表合宿に参加。

<プレースタイル、雑感 etc.>

 利き足は両足。
 左足がやや優位であるが、左右どちらの足でもトラップを行い、クロスを上げ、シュートが放つことができるため、ディフェンダーとの対峙で優位に立つことが多い。
 ポジションは主に左サイドの攻撃的なポジション(アタッカー、ミッドフィルダー)。しかし、2023年南米U-17選手権でのゴールは、下がり気味にボールを受けたセンターフォワードの右サイドから相手守備ライン裏に飛び出し、スルーパスを受け、GKをかわしてのシュート。

(2023年6月中旬に行われたインタビューによると)
 憧れの選手は、フランス代表キリアン・エムバペ選手。エムバペ選手のプレースタイルに影響を受け、目標にしているという。
 2023年の目標として、フルミネンセでトップチームデビューを果たすこと。そして、年末に開催が予定されているU-17W杯の代表に選ばれ、大会に出場することをあげた。
 将来の夢は、フルミネンセでリベルタドーレスを制覇。そして、チャンピオンズリーグのタイトルを獲得することと話す。
 "Ousadia e Alegria[オウザジーア ィ アレグリーア](勇猛果敢と歓喜)"。(ピッチの上では常に勇気を持って大胆にプレーし、常に歓喜を分かち合う。)
 この言葉は自分の特長でもあるという。
 オフの時は、外に出かけず、家でビデオゲームに興じたり、聖書を読んで過ごすという物静かな青年は、南米U-17選手権での得点後や試合終了のホイッスルが鳴った時も感情を爆発させることがなく、少し照れたような表情を見せていた。
 まだプロサッカー選手としてのスタート地点にも立っていない16歳になったばかりの物静かな青年は、2023年7月の現在も、2021年の骨折の影響で、試合中は左手首にテーピングを施してプレーしている。そのテーピングには常に、自身を奮い立たせ南米U-17選手権代表に導いた熱い思いが宿っている。

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