サンパウロ (São Paulo)
正式名称:São Paulo Futebol Clube
略称:SAO
創立:1930年
本拠:サンパウロ州 サンパウロ
《 主要タイトル 》
タイトル | 優勝回数 | 優勝年 |
---|---|---|
ブラジル全国選手権 | 6 | 2008, 2007, 2006, 1991, 1986, 1977 |
コパ・リベルタドーレス | 3 | 2005, 1993, 1992 |
コパ・スウアメリカーナ | 1 | 2012 |
クラブワールドカップ(*) | 3 | 2005, 1993, 1992 |
(*)インターコンチネンタルカップおよびトヨタカップを含む
《 直近3年成績(2020年-2022年) 》
大会 | 2022年成績 | 2021年成績 | 2020年成績 |
---|---|---|---|
ブラジル全国選手権 | 9位 | 13位 | 4位 |
コパ・ド・ブラジル | 準決勝敗退 | 準々決勝敗退 | 準決勝敗退 |
コパ・リベルタドーレス | ― | 準々決勝敗退 | 予選R敗退 |
コパ・スウアメリカーナ | 準優勝 | ― | 2回戦敗退 |
サンパウロ州選手権 | 準優勝 | 優勝 | 準々決勝敗退 |
各大会の概要は、当ブログ記事「主要大会と年間日程」を参照ください。
《 全国選手権 順位推移(2006年-2022年) 》
現行レギュレーション(20チームによるホーム&アウェア方式2回戦総当たり)で開催された2006年以降の全国選手権順位推移です。
《 2022年 》
<戦績>
大会 | 試合 数 | 勝数 | 引分 数 | 敗数 | 得点 | 失点 | 得失 点差 | 勝点率 (%) | 順位 |
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コパ・スウアメリカーナ | 13 | 9 | 1 | 3 | 25 | 13 | 12 | 71.8 | 準優勝 |
全国選手権 | 38 | 13 | 15 | 10 | 55 | 42 | 13 | 47.4 | 9位 |
コパ・ド・ブラジル | 10 | 4 | 3 | 3 | 12 | 10 | 2 | 50.0 | 準決勝敗退 |
州選手権 | 16 | 10 | 2 | 4 | 27 | 17 | 10 | 66.7 | 準優勝 |
77 | 36 | 21 | 20 | 119 | 82 | 37 | 55.8 |
<全国選手権 年間順位推移>
<振り返り>
2022年は、2021年10月から指揮を執るクラブのレジェンド、ホジェリオ・セニ(Rogério Ceni)氏が引き続き指揮を執る。
2021年全国選手権はチーム総得点31、全体18位という得点力不足が課題となったが、FW/ATAにはグレミオからアリソン(Allison)、アトレチコ・パラナエンセからニカォン(Nikão)、中盤の攻撃的なポジションにインテルナシオナウからパトリッキ(Patrick)を獲得。2021年9月に加入し、15試合で5ゴールをマーク、チーム得点王となったカレリ(Calleri)を中心にした攻撃陣に期待を寄せる。
【サンパウロ州選手権】
1月に始まる州選手権の予算ラウンドでは、開幕3戦を1分2敗とスタートに出遅れるものの難なく決勝ラウンドに進出。 準決勝ではクラシコとなるコリンチャンスを下し決勝に駒を進める。 ホーム&アウェイで雌雄を決する決勝戦は予選ラウンドで苦杯を舐めたパウメイラスとのクラシコ。 1stレグは、下部組織から昇格し2022年デビューとなるVOLパブロ・マイア(Pablo Maia)のゴールとFW/ATAカレリの2得点で3-1とリードして終える。 しかし、2ndレグ、前半22分、28分に立て続けて失点すると、後半2分に2試合合計で逆転となるゴールを許し、後半36分にはダメ押しのゴールを奪われ万事休す。サンパウロ州選手権は準優勝で幕を閉じる。
州選手権の総得点は27点、前年の38点に遠く及ばない数字で課題の得点力に不安を抱えて全国選手権開幕を迎える。
【コパ・スウアメリカーナ】
グループラウンドは比較的相手に恵まれたグループに入り、若い選手を積極的に起用すると、起用された選手も期待に応え、5勝1分で決勝ラウンドに駒を進める。
決勝ラウンド1回戦(ラウンド16)の相手はチリのウニベルシダーデ・カトリカ。1stレグ(6月30日)アウェイでの一戦は、前半15分のPKでの得点を皮切りに3得点を奪い試合を優位に進める。しかし、後半開始まもなく失点すると、後半6分、28分、42分をレッドカードも貰い、数的に不利な状況に陥る。なんとかこの試合を4-2でものにすると、ホームで行われた2ndレグはしっかりと4-1で勝ち切り、準々決勝に進出する。
準々決勝の相手はセアラー。ブラジルクラブ同士の戦いとなる。 1stレグ(8月3日ホーム)、後半25分、ニカォンがPA入口左からニアに鋭いシュートを突き刺し、この試合唯一となる得点をあげる。 2ndレグ(8月10日アウェイ)、前半終了間際に失点。しかし、後半9分、ゴールに向かい細かくパスを繋ぎイゴール・ヴィニシウス(Igor Vinícius)がゴールを決める。ところが、後半18分、ディフェンダーのクリアが短くなったところをダイレクトにミドルシュートを叩き込まれ2試合合計2-2。 試合はこのまま90分を終えPK戦に突入。PK戦は6人目までもつれ込むが、サンパウロ6人目のパトリッキが落ち着いて左隅にゴールを決め、準決勝に駒を進める。
準決勝は選手権で19位と不振に喘ぐアトレチコ・ゴイアニエンセ戦。 9月1日のアウェイでの1stレグは、1-1で迎えた前半40分に中盤のイゴール・ゴメス(Igor Gomes)がこの試合2枚目のイエローカードを提示され退場。後半に2失点を喫し、1-3で試合を落とす。 2点のビハインドを追う2ndレグ(9月8日)、前半4分、ルシアーノ(Luciano)が放った強烈なシュートはGK/GOLに防がれるが跳ね返りをパトリッキがダイレクトにゴールに叩き込み1点を返す。後半17分には再びパトリッキが、左腕で相手ディフェンダーを抑えながら右からのクロスに左足を合わせ、2試合合計で同点に追いつく。試合の行方は準々決勝に続きPK戦に持ち込まれるが、PK戦を4-2でものにし、決勝進出を決める。
コパ・スウアメリカーナ決勝戦。アルゼンチンのコルドバにて一発勝負の戦い。相手はインデペンディエンテ・デル・バレ/エクアドル。現地時間10月1日17:00にキックオフ。 立ち上がりはサンパウロが優位に試合を進める。しかし、前半13分、クリアボールを相手に拾われ展開され失点。サンパウロもたびたび左サイドから反撃を試みるが得点に結びつかない。すると、後半22分、守備ライン裏へのロングボールからシンプルに2本のパスを通され失点。その後は大きなチャンスを迎えることなくタイムアップ。10年ぶりの優勝を目指したコパ・スウアメリカーナは準優勝で幕を閉じた。
【コパ・ド・ブラジル】
2月24日に行われた1回戦、全国選手権3部のカンピネンセを相手にほぼベストメンバーで挑むも0-0の引き分け。レギュレーションによりCBFランキング(ブラジルサッカー連盟に登録された全チームを直近5年の出場大会や成績などをもとに数値化しランキングしたもの)が上回るサンパウロが辛くも2回戦に進出。2回戦、3回戦は無難に勝ち上がり、ベスト16に挑む。
ベスト16の相手は州選手権決勝で苦杯を舐めたパウメイラス。1stレグ3日前の選手権第13節にも対戦し1-2で敗戦している。 6月23日ホームでの1stレグ、両チームとも3日前とほぼ同じメンバーでのぞむ。立ち上がりからサンパウロが相手ゴールに迫り、幾度とチャンスを作るが相手の必死の守備にゴールが奪えない。しかし、前半30分、パトリッキが相手ゴールをこじ開ける。結局これが決勝点となり1stレグを1-0で終える。 7月14日のアウェイでの2ndレグ。前半10分、12分と立て続けに失点し2試合合計で1-2と状況をひっくり返される。さらに、後半21分にPA内でハンドを犯しPKを献上。しかし、相手PKはクロスバーを超え失敗。準々決勝進出への望みをつなぐと、その2分後の後半22分、カレリがPA内で倒されPKを獲得。これをルシアーノがゴールを右に決め、2試合合計2-2の同点に追いつき試合はPK戦へ。GK/GOLジャンドレイ(Jandrei)の2本のシュートを止める活躍もありPK戦を制し準々決勝へと進出する。
準々決勝アメリカ・ミネイロ戦。 7月28日ホームでの1stレグ。前半35分、右サイドのイゴール・ヴィニシウスからのクロスをルシアーノが相手CB/ZAGから遠ざかりながら頭で合わせ先制。これが決勝点となる。 8月18日の2ndレグ。前半23分、29分に再びルシアーノが得点するが、前半44分にPKから失点。後半13分、ミランダ(Miranda)がクリアにいった際にスパイク裏が相手選手を削る形となり一発退場すると、後半20分に失点。その後は相手の攻撃を何とかしのぎ、2試合合計3-2で準決勝進出を勝ち取る。
準決勝の相手はフラメンゴ。 8月24日ホームでの1stレグ。前半12分、コパ・ド・ブラジルのホームゲームでの初失点を喫すると後半22分にさらに失点。後半34分、ネストール(Nestor)のゴールで1点を返すが、ATに被弾しホームでの1stレグを1-3で落とす。 2点のビハインドで迎えた9月14日の2ndレグ。お互いに大きなチャンスを決めきれないまま迎えた前半36分、2試合合計で3点差となる得点を奪われる。その後、サンパウロもゴールに迫るが最後までゴールを奪えず、コパ・ド・ブラジルの幕を閉じる。
【全国選手権】
開幕節はカレリの3得点の活躍もあり、前年の得点不足を払拭する4-0で好スタートを決める。
しかし、CB/ZAGに怪我人が続出。セニ監督が好むCB/ZAGを3人並べるスリーバックではなくフォーバックで臨む試合も多く守備に課題が残る。選手権前半は無失点試合が僅か4試合(うち2試合は0-0の引き分け)。前年の総得点に迫る28得点を記録するが失点も24と多く勝ち切れない試合が続き、5勝11分3敗の10位で折り返す。
また、7月後半から10月1日まではコパ・ド・ブラジルとコパ・スウアメリカーナの試合が毎週のように週中に組まれ日程が過密になり、この期間は3勝5分4敗と思うように勝点を積み上げることができず、2023年もまたリベルタドーレス出場圏外、コパ・スウアメリカーナを戦うこととなる9位で選手権を終えた。
選手権前半 : 5勝11分 3敗、得点28失点24 選手権後半 : 8勝 4分 7敗、得点27失点18 選手権合計 : 13勝15分10敗、得点55失点42
<チーム内個人成績・記録>
* 参照元:サッカーサイト「Ogol」
記録 | 選手 | 公式戦計 | 全国選手権 | スウアメ リカーナ | ブラジル 杯 | 州選手権 |
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最多試合出場 | カレリ (Calleri) – FW/ATA | 67 | 36 | 7 | 9 | 15 |
(2位) | ホドリゴ・ネストール (Rodrigo Nestor) – VOL | 62 | 29 | 9 | 9 | 15 |
(3位タイ) | パブロ・マイア (Pablo Maia) – VOL | 61 | 32 | 8 | 9 | 12 |
(3位タイ) | イゴール・ゴメス (Igor Gomes) – MF/MEI | 61 | 33 | 8 | 7 | 13 |
最多出場時間 | カレリ (Calleri) – FW/ATA | 5200 | 2823 | 605 | 789 | 983 |
(2位) | レオ (Léo) – CB/ZAG | 5057 | 2483 | 806 | 823 | 945 |
(3位) | ホドリゴ・ネストール (Rodrigo Nestor) – VOL | 4493 | 2140 | 578 | 726 | 1049 |
最多得点 | カレリ (Calleri) – FW/ATA | 27 | 18 | 1 | 0 | 8 |
(2位) | ルシアーノ (Luciano) – FW/ATA | 21 | 11 | 5 | 4 | 1 |
(3位) | パトリッキ (Patrick) – FW/ATA | 9 | 5 | 3 | 1 | 0 |
最多アシスト | ホドリゴ・ネストール (Rodrigo Nestor) – VOL | 11 | 3 | 2 | 1 | 5 |
(2位タイ) | ヘイナウド (Reinaldo) – 左SB/LTE | 8 | 4 | 1 | 2 | 1 |
(2位タイ) | パトリッキ (Patrick) – FW/ATA | 8 | 4 | 2 | 1 | 1 |
最多デュエル勝利 | カレリ (Calleri) – FW/ATA | – | 228 | – | – | – |
(2位) | パトリッキ (Patrick) – FW/ATA | – | 165 | – | – | – |
(3位) | ウェリントン (Welington) – 左SB/LTE | – | 112 | – | – | – |
最多キーパス | イゴール・ゴメス (Igor Gomes) – MF/MEI | – | 48 | – | – | – |
(2位) | ホドリゴ・ネストール (Rodrigo Nestor) – VOL | – | 41 | – | – | – |
(3位) | ヘイナウド (Reinaldo) – 左SB/LTE | – | 40 | – | – | – |
最多CBI | イゴール・ゴメス (Igor Gomes) – MF/MEI | – | 96 | – | – | – |
(2位タイ) | ホドリゴ・ネストール (Rodrigo Nestor) – VOL | – | 85 | – | – | – |
(2位タイ) | ヘイナウド (Reinaldo) – 左SB/LTE | – | 85 | – | – | – |
※ デュエル勝利 : 一対一でのイーブンボールの奪い合いでボールを獲得すること キーパス : パスの受け手がシュートを打てた時にカウントされる指標 CBI : クリア、ブロック、インターセプト