最新更新日 : 2023/12/27
ルイス・グスタヴォ・オリヴェイラ・ダ・シウヴァ
Luiz Gustavo Oliveira da Silva
ポジション:センターバック/ザゲイロ
利き足:左
2002年3月8日生まれ
<クラブ経歴>
≪育成時代≫
2017年、14歳の時にサンパウロFCの下部組織に入団。
翌2018年にはU-17チームに昇格。
2020年からはU-20チームでプレー。
2021年はアレックス監督(Alex, 元代表、フェネルバフチェ/TURで数多くのタイトルを獲得)率いるU-20チームで守備の要として活躍。 この年には2度トップチーム昇格のチャンスが訪れたが、1度目はコロナウィルスに感染、2度目はトップチームの練習に参加した際にケガを負い、チャンスを掴むことができなかった。
2022年1月に開催される全国大会のU-20コパ・サンパウロ(通称コピーニャ)に中心メンバーとして出場。しかし、ベスト16の試合中にかかとにケガを負い、準々決勝以降の試合に欠場。 コピーニャ終了後、下部組織の責任者がU-20チームの分析を行い、昇格候補として4選手をトップチームに伝える。しかし、この中にルイザォンの名前は含まれていなかった。
≪サンパウロ≫
2022年のトップチームのシーズンが始まると、CBに怪我人が続出し、バックアップメンバーが不足。高さのあるルイザォンがチャンスを得る。
4月7日コパ・スウアメリカーナのグループラウンド開幕節アジャクーチョ/PER戦でプロとして初のベンチ入りをすると、5月5日第4節エヴェルトン/CHL戦にて後半40分に交代出場しプロデビューを飾る。 5月19日第5節ホルヘ・ウィルステルマン/BOL戦で初スタメンを飾ると、この試合を無失点で終える。 5月25日グループラウンド最終節のアジャクーチョ/PER戦、2試合連続でスタメン起用されると、この試合も前節に続き無失点に抑える。 ラウンド16のウニベルシダーデ・カトリカ戦では、ホーム(6月30日)、アウェイ(7月7日)の両試合に後半からの途中出場を果たす。
7月10日、全国選手権第16節にて全国選手権での初出場をスタメンで迎えると、この試合を無失点に抑える。 この後、中2日、中3日で迎える試合に6試合続けて起用される。しかし、次第にパフォーマンスは落ちていき、8月は1試合、9月は2試合の出場にとどまる。 10月16日第32節、クラシコとなる首位パウメイラス戦にスタメンで起用されると、強力な攻撃陣を擁する相手を無失点に抑える。そして、続く3試合にスタメン出場するとチームは3連勝。しかし、残す4試合のうち1試合はスタメン出場(後半開始時に交代)、1試合は後半34分からの交代出場、2試合を出場機会なく、2022年シーズンを終えた。
≪ウェストハム/ENG≫
– 2022/23 –
2022年12月5日、ウェストハム/ENGがサンパウロFCからCBルイザォン獲得についてのクラブ間合意を発表。契約期間は2023年1月から2026年シーズン終了まで、自動更新で2年延長のオプション付き。サンパウロFCはルイザォンの保有権の約15%を引き続き保有する。
2022年12月18日(現地時間)、ウェストハムがルイザォンとの契約締結を発表。当面は育成チームで過ごす予定とのこと。
2023年1月6日、U-21世代が対象のプレミアリーグ2第14節で後半33分に交代出場。
以降は最終節までの12試合にすべてスタメン出場を果たす。
– 2023/24 –
2023年8月11日プレミアリーグ2開幕節での先発フル出場以降、12月18日まで3大会計16試合に出場、1得点を記録している。
(To be continued...)
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2022年(20歳) | サンパウロ | コパ・スウアメリカーナ | 5 | 212 | 0 | 0 |
全国選手権 | 14 | 988 | 1 | 0 | ||
コパ・ド・ブラジル | 1 | 34 | 0 | 0 | ||
合計 | 20 | 1234 | 1 | 0 | ||
2022/23年(21歳) | ウェストハム/ENG | トップチーム出場歴なし | ||||
2023/24年(22歳) | ウェストハム/ENG | トップチーム出場歴なし | ||||
2023年12月27日現在 ※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
<国外クラブとの接触>
2022年の早くからベンフィカ/ポルトガルやFCポルト/ポルトガルなど、ヨーロッパクラブからの調査が複数行われていた。 8月には、フラム/イングランドがルイザォンの代理人およびサンパウロFCと接触し、10月に閉まる欧州ウィンドーでの獲得を目指しオファーを送る。
一方、サンパウロFCは財政難の折、多くの若手選手との契約を単年で結んでおり、ルイザォンとの契約も2023年1月に終了するものだった。
サンパウロFCは契約の更新を打診するが、多くの選手が国外、特にヨーロッパでのプレーを夢見る中、そのチャンスが目の前に訪れていることもあり、ルイザォンの代理人はこれを拒否。サンパウロFCは、FW/ATAマルキーニョス(Marquinhos)を期待される価格を大きく下回る350万ユーロでアーセナル/イングランドに売却したのに引き続き、下部組織で育成した人材を”安値”で放出する失態を犯すことになる。
<プレースタイル>
2021年10月のインタビュー記事でルイザォンは以下のように自分の強みを述べている。 ・スピード ・フィジカルの強さ ・ビルドアップ、特にフィード
187㎝の長身を活かした空中戦にも強く、左CB/ZAEが本職ながら左SB/LAEやVOLでのプレーもできるポリバレント性を兼ね備えている。
<エピソード、雑感 etc.>
繰り返しになるが、ルイザォンの主な特徴を以下に書き出す。
・サンパウロFCの下部組織出身。サンパウロFCでプロデビュー。 ・185㎝を超える長身を活かした空中戦の強さ ・本職はCBながらSBやVOLでもプレーできるユーティリティ性 ・長身ながらスピードや俊敏性を兼ね備える ・足の長さを活かしたボール奪取
これらの経歴やプレースタイルは、2018年半ばに20歳でFCポルト/PORに移籍し、2019/20シーズンからレアルマドリード/ESPでプレー、そして、FIFA2022W杯カタール大会でも活躍するエデル・ミリトン(Éder Militão)と重なる部分が多くある。
そして、それはヨーロッパのサッカースタイルに適応し活躍する可能性を大きく秘めていることを意味する。
2022年シーズンは、FIFA2018W杯ロシア大会でブラジル代表のCBとしてレギュラーを務めたミランダ(Miranda)の横でプレーすることも多く、日々成長を続けていたルイザォン。
ウェストハムでの活躍、そして、その後のステップアップが楽しみな若者が、また一人、ブラジルを旅立った。