最新更新日 : 2024/08/12
更新履歴 : 2023/12/02
ルイージ・アンリ・ソウザ・サントス
Luighi Hanri Sousa Santos
ポジション:フォワード/アタカンチ
利き足:右
2006年4月30日生まれ
<クラブ経歴>
≪育成時代≫
ブラジル連邦共和国サンパウロ州サンパウロ生まれる。
2016年、10歳の時にパウメイラス下部組織に入団。
入団後は、各カテゴリーで以下のタイトルを獲得。(西暦の後ろの年齢は1月1日時点の年齢、大会名の後ろの[]内の記録はルイージの個人記録)
☆2017年(10歳): コパ・ベルマーレ U-11(国際大会@日本)、 U-11サンパウロ州選手権 ☆2018年(11歳): コパ・プーマ・トレーロス2018プリマベーラ(国際大会@日本)、 他1大会(国際大会) ☆2019年(12歳): 水戸ホーリーホックカップU—13(国際大会@日本)、 U-13サンパウロ州選手権 ☆2021年(14歳): U-15サンパウロ州選手権[17試合7得点] ☆2022年(15歳): U-17全国選手権[13試合2得点]、 U-17コパ・ド・ブラジル[6試合2得点]、 U-17サンパウロ州選手権[21試合11得点] ☆2023年(16歳): U-17全国選手権[6試合5得点]、 U-17コパ・ド・ブラジル[7試合9得点]、 U-17サンパウロ州選手権[9試合7得点]、U-20全国選手権[4試合1得点]、 U-20サンパウロ州選手権[2試合1得点]
サンパウロ州選手権は、U-11、U-13、U-15、U-17、U-20のカテゴリーで競われる中、パウメイラス2006年生まれ世代はU-17までのすべての年代でタイトルを獲得。 全国規模の大会として開催される、全国選手権、コパ・ド・ブラジルの育成年代の両大会は、U-17カテゴリーとU-20カテゴリーの二つのカテゴリーが開催される。パウメイラス2006年生まれ世代はU-17カテゴリーの両大会を2022年に制覇している。
※ 関連記事「湘南ベルマーレ主催『2017 コパ・ベルマーレ U-11』がえげつない。【パウメイラス】」
2023年は、年前半はU-17チームでプレーするが、7月12日のU-17全国選手権の試合を最後に、U-17チームで14試合16得点の記録を残し、U-20チームに合流。
7月21日、U-20全国選手権準々決勝ボタフォゴ戦1stレグに後半途中交代出場を果たしU-20デビュー。 7月25日の2ndレグでは左ウィングとして先発出場。前半5分に自陣からのカウンターで左サイドから右サイドへ斜めに走り、最終ライン裏に抜け出しボールを受けると、間合いを詰めるGKの脇を抜くシュート。U-20チームでの初ゴールを記録。
2023年5月5日にはパウメイラスとプロ契約を締結。
2024年1月1日U-20チームへ昇格。1月開催のU-20全国大会カップ戦にて4試合2得点、4月開幕のU-20全国選手権とU-20サンパウロ州選手権に並行出場し16試合9得点の成績を残す。
≪パウメイラス≫
– 2024 –
2024年5月1日にトップチームに昇格。しばらくはU-20チームでしばらく試合に出場するが、6月23日全国選手権第11節ジュヴェントゥージ戦にベンチ入り。
7月1日第13節コリンチャンス戦では、後半にウォームアップも終わりピッチサイドで交代の準備に入るが、自チームから退場者が出て、プロデビューのチャンスを逃す。
しかし、2024年7月7日全国選手権第15節バイーア戦にて後半44分にピッチに送り出され18歳のプロデビュー。
2024年8月11日全国選手権第22節フラメンゴ戦にて、0-1のビハインドで迎えた後半32分にピッチに立つと、後半41分、FWホニ(Rony, 1995)のヘディングシュートに相手GKが片手で辛うじてボールを弾き返したボールを頭でゴールに押し込む勝ち点に繋がる貴重な同点ゴール。このゴールが自身プロ3試合目、出場時間15分でのプロ初ゴールとなった。
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2024年(18歳) | パウメイラス | 全国選手権 | 3 | 19 | 1 | 0 |
合計 | 3 | 19 | 1 | 0 |
イタリック斜体は、2024年8月12日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
<(世代別)代表経歴>
– 2023 –
【2023U-17W杯】
2023年10月11日、インドネシアで11月10日に開幕する2023U-17W杯代表の21選手の一人として選出される。
下表「節」欄のリンクは、当ブログの記事にリンクしています。記事内には、当該試合の出場&控えメンバー(ブラジルU-17代表のみ)、試合経過、得点シーン中心の動画、所感を掲載しています。
試合日 | 節 | 対戦 相手 | 試合 結果 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2023/11/11 | 予選第1節 | イラン | 2 – 3 | 29 | 0 | 0 |
2023/11/14 | 予選第2節 | ニューカレドニア | 9 – 0 | 90 | 1 | 0 |
2023/11/17 | 予選第3節 | イングランド | 2 – 1 | 12 | 0 | 0 |
2023/11/20 | 決勝一回戦 | エクアドル | 3 – 1 | 25 | 1 | 0 |
2023/11/14 | 準々決勝 | アルゼンチン | 0 – 3 | 16 | 0 | 0 |
合計 | 16 – 8 | 172 | 2 | 0 |
予選第3節ニューカレドニア戦の前半44分、MFハイアンからの縦のボールをペナルティエリア内やや右で受けると、ボークを巧みにさばき、前へ向いて右足を振り抜きファーサイドのサイドネットを揺らすゴール。
決勝ラウンド一回戦エクアドル戦では、後半45分、ペナルティエリア内右からのSBペドロ・リマのライナー性の鋭いクロスをファーサイドで足を合わせるゴール。
<プレースタイル、補足情報 etc.>
利き足は右足。 身長182㎝、体重不明(2023年パウメイラスオフィシャルサイト参照)。
主にセンターフォワードとしてプレーし、ハーフウェイライン付近までボールを受けに下がり前線にスペースを作るプレーや、守備ラインの間でのポジション取りから楔のパスをサイドに流し自らはゴール前に上がるなど、戦術に沿ったポジショニング取りやプレーを的確に遂行。
ゴール前でGKの頭上を越す柔らかいタッチのシュートを放つかと思えば、ディフェンダーの寄せに対し振りの小さいシュートを放つなど、瞬間的な判断力やそれを可能にするシュート技術も持ち合わせる。 さらには、ペナルティエリア内で柔らかいタッチのドリブルでディフェンダーをかわす器用さも併せ持つ。
U-20チーム昇格後は、ウィングとしてサイドでの起用が多く、プレー範囲やプレースタイルの多様化も進められている。そして、その期待に応えるプレーを見せ、U-20全国選手権準々決勝2ndレグ、準決勝1stレグ、2ndレグに先発出場を果たした。
強豪チームで長年プレーしているため、守備面の成熟度に課題が残るかもしれないが、トップチームでは、相手のパスコースを消すポジショニングはもちろんのこと、状況によってはセンターフォワードも流れの中から自陣にまで戻りボールホルダーを挟み込む守備が要求されることもあり、トップチームでの出場機会を得るためには否が応でも守備面も成長しなければならない。
パウメイラスは、近年、育成部門へ投資を積極的に進め、その成果は各カテゴリーでの多くのタイトルとして現れてきている。しかし、下部組織の最大の目的はトップチームへの良質な人材の供給であり、他クラブへの移籍によって移籍金をクラブに残すことである。
投資の果実を今後享受するため、2023年、パウメイラスは下部組織からの人材を積極的にトップチームに起用、試合を通じて若手選手の成長を促す方針を採用し、外部からの補強は大幅に制限した。2022年シーズン終了後から4月初めまでの移籍ウィンドウでは即戦力と将来性を兼ね備えた2選手を獲得するに止まり、シーズン途中2023年7月2日~8月2日の移籍ウィンドウでは一人も選手を獲得しなかった。
2023年8月現在では、レギュラーを獲得した選手はいないものの、多くの若手選手が試合に出場、中には準レギュラーと言える立場の選手も現れている。 さらに、2022年にデビューしたエンドリッキ(Endrick, 2006)が2024年7月にレアルマドリード/ESPへの移籍が決まっており、2021年にデビューし2023年U-20W杯代表のジョヴァーニ(Giovani, 2004)が2023年7月にアル・サッド/QATへ移籍するなど、選手にとっては国外への好待遇での移籍の扉も開かれ、トップチームの新陳代謝も図られている。
2023年、パウメイラストップチームには、センターフォワードに、ホニ(Rony, 1995)、エンドリッキ(Endrick, 2006)、フラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)、ハファエウ・ナヴァーホ(Rafael Navarro, 2000)が在籍。前者2選手がスピード、後者2選手が高さを武器とした選手。しかし、ハファエウ・ナヴァーホは出場機会を失い7月にコロラド・ラピッヅ/USAへ買取オプション付の期限付き移籍でチームを後にし、新たなキャリアを積み重ねる段階にある。
U-20カテゴリーにも、FCカスカヴェウ(全国選手権4部)において2023年1月の州選手権でトップチームデビュー(8試合出場)を果たし、4月初めにパウメイラスU-20チームへの期限付き移籍加入、加入後の15試合で10得点(2023年8月10日現在)を記録するジュニーニョ(Juninho, 2004)など、トップチームへの昇格やトップチームでの試合出場、そして、レギュラーとして定着するには、まだまだ乗り越えなければならない壁は多い。
また、試合に出場するようになるには、チーム戦術や周囲の選手と自らのプレースタイルとの相性など、外的要因に恵まれる必要もある。しかし、ルイージのプレースタイルは柔軟性があり、前線での様々な役割をこなす器用さを持ち合わせているため、活躍の機会もおのずと増えていくに違いない。
2006年生まれのパウメイラスのチームメートは、FWエンドリッキ、MFルイス・ギリェルミ(Luis Guilherme)がすでにトップチームで活躍。
2023年4月に開催された南米U-17選手権には、GKセーザル(César)、CBヴィトル・ヌーネス(Vitor Nunes)、FWヒケウミ・フィリピ(Riquelme Filipe)が代表に選出。
11月に開催されるU-17W杯に向けた8月9日のU-17代表招集には、FWエステヴァン(Estêvão, 2007)やMFフィゲイレード(Figueiredo)が上記3選手に続き選出される中、ルイージは選外となった。
しかし、この状況に焦ることなく、しっかりと地に足をつけて、一日一日のトレーニングに励んでほしい。 柔軟性に富んだプレースタイルは、必ずやプロサッカー選手として、多くの監督や戦術に適応できるはず。 まだ17歳。これからもサッカー選手として技術的、戦術的な成長だけでなく、心身の成長も期待できる。すでにプレーは高いレベルにあり、試合の中で素質の片鱗を見せている。今後、必ずやチャンスを掴み、大きな飛躍を遂げる時は来るはず。日々の成長を積み重ね、その時を迎えてもらいたい。
(2023年12月2日追記) 2023年11月開幕のU-17W杯は代表に選出。8月9日の代表合宿では選外となったが、その後のパウメイラスU-20チームでのプレーが評価された形だ。そして、U-17W杯本大会ではFWカウワン・エリアスの控えながら、1試合に先発出場、4試合に途中出場を果たし、5試合で2得点を記録。得点シーン以外にも枠内への惜しいシュートも複数放っており、今後の更なる飛躍が期待される大会となった。
ブラジルU-17代表敗退後の11月20日には「ESPN」が、ルイージに関してイタリアの某クラブがパウメイラスに対し交渉条件の照会を行ったと報道。しかし、現在のところパイメイラスは売却の意図がない旨を伝えたとも報じられている。